この薬は特に粘膜に影響を与えるように思える。これは急性・慢性どちらにも、分泌液を根付かせる最終結果の傾向があるように見える。
Dulcamaraの患者は、天候や、暖かさから寒さ、乾燥から湿気や汗で、突然体が冷えたりするような変化が起きる度に、かき乱される。乾燥で改善し、天候でさえそうで、あらゆる条件で寒さと湿気で悪化する。晩や夜、休息中に悪くなる。
Dulcamaraは胃や腸や鼻、目、耳のカタルと、発疹を伴う皮膚の炎症状態を作り出す。細部にわたってこのうちのどれでも通過すると、この患者の体質が天候の変化でどのようにかき乱されるかを見て驚かされるだろう。
それは、夏の終わりの暑い日中と寒い夜に変化のある便を伴って起きる下痢や、嬰児の下痢にすばらしく役立つ薬である。消化しないように見え、黄色くネバネバした便、黄緑色の便、消化不良の便を伴い、頻便、血便、粘液が多く、顕著なカタル状態を示す。これはよくなったり悪くなったりし、普通のレメディでよくなる。Pulsatillaの症状は優位に立って見えるため、それはPulsatillaでよくなる事がよくあり、Arnicaで楽になる事もあるが、子供が風邪をひく度に再発し、症状全てに属するレメディではなかったと、すぐに治療家は気が付くだろう。2〜3回発病するまで症状に気が付かないため、苦しむ状態である事が非常によくある。発生が風邪から起きるのを見つけるのは容易い事ではない。
毎年季節の終わりに、女性たちが山から赤ん坊を連れて帰えって来ると、何人かはDulcamaraの症例になっている。どんな条件なのか知るため、夏の終わりに山にいる必要がある。そのような時期に、北か西の山へ行ったら、日中は力一杯日光が照りつけるが、日没近くに外に出ると、冷たい空気の風が降りて来て骨まで凍える。このために赤ん坊が病気になるのだろう。真昼に子供を連れて出すには暖かすぎ、それで夕方ベビーカーに入れて連れ出す。日中家の中で暑くなり過ぎた後、晩にこの風を捕らえる。Dulcamaraはちょうどそのような状態から起きる状態に合う。太陽の熱気の中にいた大人も同様で、夜冷たい通気を捕らえる、つまり暑い昼間と寒い夜という意味で、そのような事は1年のうち秋や夏の終わりや冬の始まりといった、熱い空気と冷たい通気が入り混じる時に起きる。暑い日中が過ぎて、丘のふもとに向かって上ると、空気の層の中を歩く事になり、汗をかき、次の瞬間冷たい空気で上着を着たくなり、それからまた暑い空気の層などになる。そのような状態では汗が出て、それから汗を抑圧する事になる。Dulcamaraから起きる症状は、ちょうどそのような原因から起きる症状のように思える。そしてDulcamaraがそのような症例を治すという経験から、思うまま推測できる。私は昔、山から家へ帰って来た赤ん坊たちについて、あれこれ悩んでいた事があり、目に見える症状に対して処方したのだが、注意深くその事について考えた結果、この子たちは暑く寒い地域から来た事がわかった。山中では下痢が治らないので、時折赤ん坊たちは急いで家へ帰って来なければならなかったのだが、Dulcamaraの一服でそこにいる事ができ、同じ気候できちんと生活できるようになった。寒さから起きる慢性再発性の赤痢。Dulcamaraの一服をとると、長引く風邪から守ってくれる。
正にDulcamaraの状態にさらされている特定の職業についている人々がいる。アイスクリーム屋や氷屋、氷蔵の仕事をしている人を見てごらん。夏の天気は暑く、彼らは熱を受けるが、また寒い部屋に戻り氷を取り扱う。私はこのような事を見て遂行する機会があった。この人たちは時として腸疾患や、他のカタル疾患にかかりやすいが、一般的に下痢になりやすい。彼らはそれで生計を立てているため、その仕事をやめる事はできない。症状が合えばDulcamaraがそのような慢性下痢を治す。Arsenicumは症状が合えばそのような患者に合う薬であるが、症状はDulcamaraに合う事がある、というのは寒さから風邪をひくのがレメディの特質だからだ。暑い大気から氷の家や、氷のような部屋へ入ったり、冷たい部屋へ入ってから、寒く湿気た場所の細菌が、汗を抑圧する。この気候で起きるそのような病訴は、過労や過熱から服を脱ぎ、寒くなって汗を抑圧する事から起き、熱が出て、骨が痛み、痛みで震え、筋肉が震え、熱が続くと苦痛を感じ、覚える事ができず、何を言おうとしたか忘れ、自分の考えを自然に表現することばを忘れ、放心状態や混乱状態に入る。このような脳の循環が不活発で、震えと寒気、まるで骨の中にあるような寒さを伴うような風邪に合う。
Dulcamaraはリューマチが多く、リューマチの痛みが多く、そこら中あざになり、関節は炎症を起こし、赤くなり、接触に敏感で、腫れている。抑圧された発汗や、高温から低温への変化による誘発、寒く湿気た天候からのために、炎症を起こしたリューマチの症例に合う。晩や夜、休息中に悪化する。
さて、慢性疾患は多い。目はカタル状態で、膿が出て、べとつき、黄色い分泌液が出て、粒状の目蓋で、風邪をひく度に目が赤くなり、「風邪をひく度に目に留まる」は患者たちの共通した表現である。「先生、どうして私は風邪をひく度に目に留まるんですか。冷たい空気の中に入ったり、暑いのでコートを脱ぐと、用心しなくてはいけません。」と患者が尋ねる事がよくある。夜寒くなったら、服を脱いでいたので風邪をひくか、或いは冷たい雨に濡れ、風邪をひいて目が痛くなる。そのような目はDulcamaraで効果的に治る事が非常によくある。目自体に関しては、普通のカタルの状態だけだが、発生の仕方が重要な事である。風邪をひく時は必ず目が痛くなるのは患者の特質であり、それはいくつか他のレメディにも属するのだが、これは特にそうである。
Dulcamaraはまた鼻からカタルが出て、血に混じった塊を伴い、鼻をかむといつもべとついた黄色い粘液を出す。鼻風邪をひいた嬰児や子供はいつも、寒く湿気た天候で悪化する。「先生、寒く湿気た天候だと鼻で息ができません。鼻が詰まるんです。」とか「口を開けて寝なければならないんです。」と患者が言う時、冷たい雨が降る時にいつも鼻が詰まるカタルの症例に知られているDulcamaraは、非常に役立つレメディである。
これは著しく秋のレメディである。Dulcamaraの患者は夏は非常に気持ちよく過ごせ、カタルの状態はかなりなくなり、暖かい昼夜は気温さえ合うように見えるが、寒い夜が来て、冷たい雨が降るとすぐ、その人の困難は戻って来て、リューマチやカタルの分泌が増える。我々のの母親たちがこの薬をずっと使って来た。彼女等はDulcamaraから軟膏を作ったものだ。Dulcamaraが生えるほとんどどの農村地域で、それを集めて潰瘍のための軟膏を作っている老女を見る事だろう。溶液でも軟膏でも他のどの方法でも、ひりひりする傷口に外から塗ると、驚くほど和らぐ。しかし、もちろん体質の状態の症状によって示された時、それは更によい薬であり、内服として使われれば更によい薬である。それは潰瘍を作り出し、粘膜を潰瘍化する傾向があり、この状態は浸食性潰瘍となるだろう。ヘルペス性発疹以上で始まらないが、広がり最終的に黄色い膿を形成し、その後起きるべき肉芽組織が起きず、浸食状態が現れ、表面は癒えない。特に脛骨に沿って、表皮剥離した部分ができ、それは骨膜や骨まで広がり、壊死やカリエスを作り出すため、粘膜か皮膚に影響が及び、まず小胞化し、破れて開いて浸食する。それは特に過敏性や、偽の肉芽組織や浸食性潰瘍を伴う出血性の潰瘍に関連する。この薬を見た人の経験の問題であり、また妙な話だが、先に1〜2回述べた Arsenicumにこの状態がある。Arsenicumは浸食する浸食性潰瘍のための他の薬すべてに導く。Arsenicumは広がるうずき、広がる潰瘍、特に開いてしまって癒えない横痃から起きる潰瘍のための典型的なレメディである。
この薬の別の特徴は、体中に発疹を出させる傾向である。すばらしい発疹の薬で、小胞やかさぶた、乾燥し、茶色いかさぶた、湿気たかさぶた、ヘルペスを作り出す。Dulcamaraはほぼ膿痂疹のような発疹を作り出すので、多重の小さいおできのような発疹といった状態において役立つレメディに見られ、それは小さなおできを作り出し、そのおできが広がる。腺の肥大と堅さ。非常に乳痂に似ている頭皮の発疹に、Dulcamaraは非常に役立つ薬に見られる。極めて痛く、痒く、痒みは掻いても楽にならず、血が出るまで掻いて、皮が剥げてしまう。顔や額、鼻全体にできる発疹、だが特に頬はこのような堅くなった表皮で完全に覆われる嬰児の皮膚炎。 生後たった2〜3週間の子供に、このような頭皮の発疹が起き、Dulcamaraは諸君が知る必要がある薬の一つである。それは薬のいずれかと同様、ほぼ頻繁に示される。SepiaやArsenicum、Graphites、Dulcamara、Petroleum、Sulphur、Calcareaはほぼ同等に示されるが、少なくともこの気候では、 このうちSepiaがおそらくもっと頻繁に示されると思う。
このようなカタル症状やリューマチ症状のすべてにおいて、皮膚の発疹が体質の状態の特別な悪化の対象になる。症状が何であれ、体質の状態は寒く湿気た天候で悪化する。
「寒く湿気た天候におけるカタルとリューマチ性の頭痛」。頭痛が主たる問題である時に、カタルが主たる疾患である時に通るのと違う道筋をとる。それ自体を導く2つの道筋がある。Dulcamaraの患者の何人かは、寒く湿気た天候で風邪をひく度に、くしゃみをして鼻風邪をひき始め、すぐに鼻から多量のべとついた黄色い物が流れ出る。他方は、Dulcamaraに始めの段階で乾燥したカタルがあり、第2段階でカタルが流れ出る。Dulcamaraの頭痛の対象になる人は乾燥したカタルがあり、風邪をひいた時はいつでも、普通のカタルが流れる代わりに、少なくともくしゃみし、それから気道の中の乾燥を感じ、普通の分泌液が落ちて来て、それで楽になり、その後神経痛や後頭部の痛み、最後には頭全体の痛みが同時に来るので、用心せねばならない事を知っている。神経痛と鼻の乾燥を伴った鬱血性の頭痛。寒く湿った天候の度に、頭痛が起きるだろう。カタルは患者が注意を払うのに、いつも急性とは限らない。患者もそれについて多く語らない。Dulcamaraの頭痛は大変深刻で、恐ろしい痛みを伴い、頭痛を取り去ってもらおうと医者に行く。抑圧され、緩み、鼻が乾燥するのはカタルの段階である。流れ始めるとすぐに頭痛は楽になる。それから、寒く湿気の度に、或いは暑くなりすぎて過熱後、寒く湿気た風にあたってから、或は厚着しすぎて暑すぎになって上着を脱いでから起きるカタルの種類の頭痛もまた、Dulcamaraの状態に属している。
Dulcamaraの発疹に非常に似ている発疹の形は、サナダムシやヘルペス白癬である。それは顔や頭皮に起きる事がある。子供が毛髪の中にサナダムシがいる事がある。Dulcamaraはこのような毛髪の中にサナダムシをほとんどいつも治すだろう。
Dulcamaraの子供は耳が痛くなりやすい。
「鼻風邪は乾燥し、動きで楽になり、休憩中に悪化し、ほんの少しの露出で再発し、冷たい空気で悪化する」。鼻風邪は暖かい部屋に我慢できない事もあれば、暖かい部屋を欲する事もある。Dulcamaraの鼻風邪は外気中に出て悪化し、動きから改善する。Nux vomicaの鼻風邪は外気中で改善する。患者は鼻の中がかなり痛い苦痛を感じる。Nux vomicaの患者は普通暖かさ、暖かい空気、暖かい部屋を欲するが、鼻風邪では真反対であり、苦しい感覚が楽になるので、外気中で動きたがり、涼しい空気を求める。暖かい部屋では鼻の中がムズムズする感覚があり、昼夜鼻水が落ちる。Nux vomicaの鼻風邪は屋内で悪化し、夜悪化し、暖かい寝床で悪化するため、枕一面に鼻水が流れる。Dulcamaraは屋内や暖かい所でもっと流れ、冷たい空気中や寒い部屋ではあまり流れない。Dulcamaraの鼻風邪と共に、もし患者が寒い部屋に入ったら、鼻骨内で痛みが始まり、くしゃみし始め、鼻から鼻水が出るだろう。正にその状態はNux vomicaの患者を楽にするだろう。Allium cepaは暖かい部屋で悪化し、Nux vomicaのように冷たい外気でよくなる。暖かい部屋に入るとすぐくしゃみをし始める。それゆえそのような事の意味や、特殊性を調べる必要性、そして症例毎に調べる必要性がわかる。
ここに、1年のうちの秋、だいたい8月20日頃によく見る状態がある。花粉症と呼ばれる時もある。毎年夜が寒くなる頃、寒くて湿気た天候で雨が振り、くしゃみをし続けて鼻が詰まり、鼻を暖かくしておきたがる。暖かい部屋で服を着て座り、目のカタル状態と鼻の詰まりおいう苦しみから楽になるため、お湯で顔や鼻を濡らしてる、このような症例を私は知っている。暑さで鼻詰まりが楽になる。この患者たちは鼻の上を暑い布で覆って、息をする事があるが、もし夜の外気中や、寒い所、特に湿気て雨が降っている所に出たならば、非常に苦しむ。花粉症の他の症例は、日中苦しみ、見つけられる限り寒い所へ行き、涼しい所を求め山までドライブする事さえある。このような事はその体質の状態を示しており、その状態は聡明な医師を治癒に導く兆候や症状を与えてくれる。兆候や症状を知らせる術がない状態である場合は、そのレメディで治す事はできない。
「鼻や目から多量の分泌液が出て、外気で悪化する」「朝、目が覚める時は閉め切った部屋の方がよい」など。Dulcamaraの患者は刈ったばかりの草や乾燥した雑草に過敏なため、見つけた田舎をやむなく去る事になる。花粉症のためには、病訴が1年のうち秋に悪くなるようなレメディを特に調べねばならない。ちょうど花粉症のような別の状態があり、例えば6月に起きる「枯草熱」がそうだ。他にも春に起きる状態は、NajaやLachesisで治る事がある。ゆえに1年のうちいつ悪化するか、1日のうちいつ悪化するか、夜か昼どちらに悪化するか、湿気たレメディか乾燥したレメディか、暑いレメディか寒いレメディかを観察せねばならない。状況に応じてレメディを調べねばならない。
Dulcamaraの患者は、病気がちな患者になる事がよくあり、カタルの分泌が気管支の中央、つまり呼吸装置の粘膜に落ちる恐れがある。多くの大人がDulcamaraで治っていたかもしれない急性肺結核で亡くなっており、それは寒く湿気た天気の度に悪化する患者の部類に非常によく見るだろう。そのような事は、正にDulcamaraの領域に入る。彼らは常に暖かい気候の南へ行くとよくなる。Dulcamaraの患者は病気がちで急性肺炎の恐れがあり、青白い顔で病んだ黄色で血色が悪い。生命の奥深くに入り非常に病んだ患者、つまり慢性疾患の患者で、その生命に必要な有機体が非常に混乱しているために、身体が回復できない人に見られる障害を作り出す。
喉が疾患の共有に来る。寒い湿気に影響を受ける度に、その人は暑くなり過ぎて服を脱ぎ、寒い所に入る事から喉が痛くなる。「今、私は準備ができたのを知っています。今、寒気がし、喉に声枯れを感じます。」とDulcamaraの患者は言う。喉の痛みが起きると、粘液で、黄色くドロドロした物で一杯になり、扁桃腺は炎症を起こし、化膿性扁桃腺炎さえ起きる。或いは喉が一様に影響を受け、時々赤く炎症を起こし乾燥し、他の時には粘液で一杯になり、夜には喉がべとついた黄色くしつこい粘液で一杯になり、かなりの量を咳払いで出す。まず鼻や喉に留まるこのような風邪は、後鼻孔のカタルで、最悪の種類は、呼吸器全体がカタル性の炎症状態になるまで徐々に忍び寄る。風邪をひく度に、カタルがどこにあっても悪化する。鼻の中にあったら、鼻が悪化し、もし胸にあったらその部分が悪化する。絶え間なくかき立てる。このように風邪をひく体質に内在する体質状態に到達する事ができないため、どの経験を積んだ医師も、時としてそれに対処できないと感じる症例に多く出くわしたに違いない。長い間悩んだ末、即時の発病とそれを緩和する事について処方する。たとえば、即時の発病はBelladonnaやBryoniaやFerrum phos.やArsenicumなどのようであり、患者の根本的な体質の状態を考慮に入れず、その発病を治療する。あまり良心がなく、あまり聡明でない人にとっては、かなりもうかる商売である。しかし、良心のある医師は、体質に触れるレメディを得なければ、心配で、患者にすべき事をしていない事を知っている。風邪を治すより、人を風邪をひかないようにするのは、ずっと大いに有益である。
Dulcamaraで治る急性ブライト病の形がある。今、諸君は、レメディの特質の事を述べて来た事から推量できるだろう。猩紅熱に後続するブライト病の症例や、マラリアからの症例、悪い結果になるいかなる急性疾患における症例、つまり患者が急に寒い所にいて「風邪」をひいたか、或いは突然の天気の変化や、湿気た寒さから足が腫れ出し、尿にアルブミンがあり、手足はロウのように白く、顔がロウのようで血色が悪く、頻尿が続く症例がある。他の体質的症状を伴うDulcamaraが適しているだろう。
膀胱のカタルでは多量の粘液や膿瘍粘液の分泌液が尿の中にあり、尿が溜まると、べとついた膿状の沈殿物があり、黄色っぽい白色で、いつも尿意にかられる。少し風邪をひく度に、尿に血が混じり、頻尿が増え、尿は刺激性になり、膀胱のカタルは炎のように起きる。症状はすべて寒く湿気た天候や寒気から悪化し、暖まるとよくなる。これで腎臓のカタルか、膀胱のカタルか、或いは赤痢の発病か、突然の下痢の発生かわかる。天候が寒くなる度にどんどん疾患が増える。
Dulcamaraの他の症状は、他の多くの症状が起きている間に現れる事が多い事である。長い間狩りをした後で「先生、寒気がしたら、急いで排尿に行かねばなりません。寒い所に入ったら、排便か排尿に行かねばならないんです。」と患者は言う。そのように、患者が寒い時には症状が起き、患者が暖かい時よくなるのがわかる。膀胱のカタルの問題はどれも、夏によくなり冬に悪くなる。
乾燥した悩ませる咳は、冬の「風邪」で、夏にはなくなり、冬に戻って来る。Psorinumには乾燥した悩ませる冬の咳がある。Arsenicumには冬の咳がある。
「月経前に顔に発疹が現れる」「月経の前兆として、過剰な性的興奮を伴うヘルペス性発疹」。その「風邪」の痛みはとても厄介である。患者は唇の上や性器の上に、この「風邪」の痛みを受けやすい。風邪をひく度に、口唇ヘルペスや包皮ヘルペスになる。「寒く湿気た天候でのカタル性疾患」「乳腺が充血し、堅く、うずき、痛い」「乳腺が腫れ、不活発で、無痛で、痒い、『風邪』の結果としてそこに留まったように見える」。
「湿気た寒い空気からか、濡れてから咳が出る」「咳は乾燥し、声が枯れで粗いか、または緩んで、多量の粘液を吐き、耳の聞こえが鈍く、カタル性熱が出る」。咳は横になったり暖かい部屋で悪化し、外気でよくなる。
風邪をひいてからのリューマチ性のびっこと背中のこわばりは、動きでよくなる。腰部の引っ張られるような痛みは、休息中に下肢まで広がる。寒さに露出する度に首がこわばる。寒さにさらした後で、四肢の縫われるような痛み、裂けるような痛みが起き、動きで改善し、夜か夕方に悪化し、幾分発熱する。全身に痛く傷ついた感じがする。手や指や顔のイボ。