Camphor (カンファ/樟脳 )

 樟脳の瓶は家の中ではひどいいたずらをし、我々のほとんどのレメディを解毒してしまう。ポテンシー化した形をとる Camphorは多くの不調を治す。それは神経性の興奮を伴う痙攣やひきつけ、最終的に疲労困憊を伴う急性の不調に適 し、逆上にさえ合う。Camphorの状態は、痙攣または冷たさである。Camphorの興奮の最も急性の時期において、患者 の興奮と逆上は極端であるか、或は過敏性がなくなり感覚をなくし、無意識と冷たさという別の極端に入る。一方がは じめに来て、他方が後に来るように、一人の患者に両極端が見られるかもしれない。極端な精神面の興奮と激しさか ら、体が青く冷たいが覆われたくないといった衰弱や困憊のいずれかになるかもしれない。精神状態では、不安と極端 な恐怖がある; 人への恐怖、不思議な領域への恐怖、暗闇への恐怖; 暗闇は想像上のお化けで溢れている;暗闇ではあ えてベッドから起き出さない;動く物は何でもお化けで、部屋にある生命がない物が生命を得て怖がらせる。逆上。 こ れに加えて腎臓と泌尿の問題があり、Cantharisのようであり、双方のレメディが似ているため, お互いに補助し解毒も する。もしある女性が自分を樟脳で毒し、逆上と興奮があった場合、Camphorが解毒剤として働く。

 精神面の症状の詳細は、ずっと多く考慮する価値がある。患者は低能のような状態に入り、外見はあたかもゆっくりと来 ているように見える。精神と記憶は無くなっている。目は眠っているかのように目を閉じ、答えるが、質問しない。精 神錯乱は熱さ、猛烈さ、狂気を伴い、ベッドから飛び出したい、或は窓から飛び出したい。叫んで助けを求める。不安 とほとんど意識を失う。産褥熱や脳のうっ血、内臓の激しい炎症からのショックにおけるこのような症状はCamphorを示す。混乱はショックから起こったり、激しさと共に起こったりする。患者が激しく苦しめば苦しむほど、すぐに冷たくなり、患者が寒 い時は寒い部屋ででも覆われたくない。この事はSecaleのようだ。.Secaleにおいては、寒い時患者は覆われたくなく、 寒い部屋におり、また逆上もあり、SecaleとCamphの相違に見られるものが何もない。しかし、Camphを通じて共通する別の事があり、それで見分ける事ができる。寒さと逆上と熱が非常に頻繁に混じり合う。Camphorの患者が寒くなる 場合、自分に襲いかかる熱に交代する; 熱のひらめきが、炎症を起こした内臓内か神経に沿って、引き裂くような痛 み、裂けるような痛み、燃えるような痛みと混じりあう。その患者は看護士にとって非常に厄介な患者である;誰も何 も適さない。膀胱の炎症が来た場合、強烈な痛みと敏感さがあり、苦しみのショックからマインドは逆上状態にある。 そして寒さが来て、患者は覆いをとり、冷たい空気を欲し、窓を開けたいが、そうしてしまう前に熱のひらめきが起き、覆われたがり、暖房を付け、熱いアイロンや湯たんぽを欲する;だが、今やその段階が過ぎ、看護士が熱いアイロン を持って来ると、患者は窓を開けて欲しいと頼み、すべて寒くしたい。これらは深刻な症例である事がわかるだろう。この事は後弓反張や痙攣、脳・肝臓・腎臓・膀胱の炎症と共に起き、ひどい疲労を伴う激しいショックと寒さから発生 する。人生において何時間も働いて来て、その興奮が終わり、反応が起こり、まるでつむじ風のように見える人に、こ の事が見えるだろう;疲労困憊するまで働き続け、今や衰弱し、冷たく青くなっている;樟脳ビンを持った老女が評判 になる領域があるが、ポテンシー化されたCamphorは樟脳ビンよりよく働き、患者をすっきりした眠りにつかせるだろ う。

 暖かい部屋での熱のひらめきと発汗を伴う更年期に役に立つ;四肢と下腹部は非常に冷たく、覆われない時は寒く、覆 われた時は大汗をかく。寒くて来るしんでいる間、四肢を暖めるために覆われるのに我慢できない。頭は痛みで充満;拍動性の痛み。小脳をいっしょに締めたような収縮の感じ。後頭部、後頸部全体がハンマーで打たれたよう、頭を前に 曲げて悪化;燃えるような刺すような痛み。前頭の痛み。

 患者を迅速に消耗させる疾患であるコレラにおけるCamphorの事を聞いた事がある。顔は冷たく青く震え、あまり発汗 がない、そのような症例では Camphorを考えるだろう。腸からはあまり分泌物がなく、あまり嘔吐もなく、あまり発汗 もない;だが、突然冷たく青くなり、まるで麻痺し昏迷状態に入ったかのように衰える

 口に泡をふいて痙攣する。青い唇、開口障害、破傷風。嘔吐を伴い顔に冷や汗。丹毒の顔の表情。

 喉の渇きがなく飲みたい。また飽く事を知らない喉の渇きもある;驚くほどの量の水に満足できない。十分な冷たさを得られないし、十分飲めないが、すぐに吐いてしまう。

 胃の刺激は顕著である。すべてを吐いてしまう。舌は青く冷たく、息は冷たい。体から出る物はすべて冷たい。 Carbo v.とVeratのように、胸から出る空気は地下室から来るそれのように感じられる。舌は冷たく震える。このような状態は コレラに見られる。冷たい状態を通して燃えるような痛みがある。体内が燃えるよう、または皮が剥がれたような熱な く燃えるような感覚のように内部がうずく感覚がある。

 胃内の痛みは非常に激しいため、顔に現れる苦悩は Arsenic に等しい;胃に死ぬような苦悩が感じられ、死ぬに違いな いと思う。吐き気と嘔吐を伴い、胃に燃えるような痛み、引き裂くような痛み、裂けるような痛みがある。胃腸内の引 きつけは、痙攣や後弓反張が出るまで体の他の部分に広がる。みぞおちにある苦痛は患者を絶望に追い込む。胃内の 熱。胃内が冷たい感じ。下腹部は疝痛と燃えるような痛みで充満。下腹部が冷たい感じ。

 コレラ性の便;米汁のような分泌物で、不安や落ち着きのなさを伴う、筋肉の痙攣、胸部の締め付け、衰弱、冷たさと 青さを増す;覆われたくなく、衰える。古いCamphorとCuprumとVeratrumは今でもアジアコレラのため結合する。 Camphorは衰弱し、青く、冷たく、覆われたくなく、体は冷たく乾燥している。

 他の二つのレメディはコレラにおけるすべてあるが、Cuprumはあまり冷たさがなく、もっとひきつりや痙攣の傾向があ り、あまり衰弱しない。 痙攣が多いほどCuprumが働く。腸からの分泌が多く、嘔吐と発汗が多いほど、Veratrumを考 えるとよい。冷たさと乾燥は Camphorである。冷たさと多量の分泌物はVeratrumである。

 風邪をひいてから、挽いたコーヒー豆のような焦茶色の膿の不随意の分泌物を伴い切れるような痛みがある。 しぶり腹。冷たく青さを伴うコレラの患者は、吐き気や吐こうと力を入れ、少量の便を出すためひどいしぶり腹に苦しみ、そ こここに痙攣が起きる事がある。この腸の症状は、便を押し出せなくなる麻痺状態まで徐々に増す。直腸は収縮してい るようで痛い。

 泌尿器及び生殖器に問題がある。尿が燃えるように痛い。有痛排尿症。頻尿。困難を伴う頻繁な尿意。 直腸同様、膀胱 にも同じ状態が立ち上がり、恐ろしい拷問を伴う分泌閉止がある。患者は室内便器に座り、尿を放出しようと力むが、 膀胱が麻痺状態である。尿は赤、血が混じっており、Canthのように雫が落ちる。膀胱の頸部がテネスムス。

 Camphorは、我慢できない度合いまで、性的な異常興奮が増す。大きな投薬からのケースでは、それが極端に見られる 事と、逆のケースもある。プルービングでは、性的な異常興奮と不能の双方がある。私はあるフランス人女性をかつて 知っていたのだが、彼女は常に少年たちを家におきたいという精神異常があり、なんとか彼らを少女たちから離す事さえできればと思っていた;そして少年らの性欲を破壊するため、彼らの枕の下に樟脳の袋を隠していたのだ。彼らは皆不能になった。しかし、プルーバーの中には性的な異常興奮が起きた人もいる。それはCanthのようだ。

Camphorは鼻や気道から、鼻から気管支まで、多量の分泌を伴う鼻風邪を作り出す。子供や老人の気管支だ。年とって しなびた人は天候にさらされる度に風邪をひき、寒く凍える。Ant. crud.とAm. carb.とCamph.は80歳代の人にはすばら しいレメディだ。風邪はどれも脅かして見える。老人は若い人のような風邪にかからない;老人は衰弱し、力を失い、 胸がガラガラ鳴り、それを家族は死の音と思い、おじいちゃんの最期の呪文だと思う。この三つのレメディは、肺炎の 進展期のような症例に適する。Ant. t.とAnt. c.,とAm. c. とCamph.は、熱い段階を省いたこれらの症例をカバーする。 Camph. はほとんど熱がない;熱の感覚はある;だが、顕著に熱い段階ではない。この薬には、老人に見られるような 他の症状がある。

筋肉の痙攣、震えと痙攣。震えを伴う発作的な状態。舌の震え。

Camphor患者の一般的な体質的な状態は、寒さと、寒さに極端に敏感である事だ。急性の炎症状態では、患者は寒く、 覆われたくない。 急性の状態では激しい枯渇があり、慢性では喉が乾かない。急性の枯渇におけるArsenic,と同様;だ が慢性においては喉が乾かない。

Camphorで急性において思い出すべき重要な事は、熱の間や痛みがある時、患者は覆われたい事だ。寒さは寒さで楽になり、もっと寒さを欲する。

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