Arsenicum Album (アーセニカム アルバム/ヒ素 )

 ハーネマンの時代から今日までArsenicumは、最も頻繁に示され、非常に広範囲に使われている薬の一 つである。旧学派においてはファウラー溶液の形において、たいへん広範囲に乱用されて来ている。

 Arsenic はヒトのあらゆる部分に影響を与える;ほとんどすべての能力を誇張するか、或は押し下げ、 す べての機能を興奮させるか、或は妨害しているように見える。我々の薬はすべてよくプルービングされ、すばらしい治癒の効果がある。その活動の特質のために簡単に証明された物質であり、またまさにその乱用により、その一般的特質の多くを我々は学んできた。Arsenicは有機組織全体を印象づけ、人間のあらゆる機 能と細胞組織を妨げる一方、その中に優勢で顕著な特徴がある。「心配、落ち着きのなさ、疲労、燃焼、死臭」は顕著な特徴である。体の表面が青白く、冷たく、湿っぽく、汗をかいており、死の側面がある。貧血 やマラリアの影響 に長くさらされている事から、栄養失調、梅毒からのひどい衰弱を伴う慢性疾患におい て、このレメディは 大いに役立つ。

  Ars.に見られる不安は、恐怖や衝動、自殺傾向、突然の動揺や狂信と混じり合う。どちらかというと活動的な形や幻覚や興奮において、妄想や色々な精神異常がある。「悲しみ」はひどく極端に広がる。非常に悲 しくて人生を嫌悪する;生きる事を嫌悪し、死にたいという欲望から、Arsenicの患者は自殺を計る。「自殺傾向」が多くあるレメデイである。動き続ける事において、不安が落ち着きのなさにも形をとる。起き上がれたら椅子から椅子へと移動し、子供は子守りから母親へと移動し、ある人から別の人へと移動する。 ベッドに入ると起き上がれないで、ゴロゴロ寝返りをうつ;できる場合、ベッドからはい出し、椅子に座り、うろうろ動き回り、すっかり疲労するとベッドに戻る。落ち着きのなさは主に精神にあるようだ;不 安な落ち着きのなさ、或は苦しみ、苦しみは死ぬほど不安であるという考えを伴う。それを極端に表現しようとする。もう生きられないように思え、この人を苦しめるのは痛みではなく、不安が落ち着きのなさや悲しみと入り混じっているのだ。この状態は衰弱と入り混じったすべての疾患に蔓延する。病気の初期に困惑が起き、衰弱が顕著になるまで続く。ベッドに横たわっている間、まず全身を動かし、ベッドに出たり入っ たりするが、 衰弱が非常に顕著になると、手足しか動かせれなくなり、遂には非常に弱ってもはや動けず、 極端に疲労し、完全に静かに横たわる。衰弱が不安と落ち着きのなさに取って代わったように見え、その姿は屍のように見える。この不安と落ち着きのなさの状態が屍の様相に向かい、死に向かう事を覚えておこ う。この事はたとえ ば、Arsenicumが示されるチフスにおいて見られる。まず恐怖を伴なった不安な落ち着 きのなさがあるが、 どんどん増大する弱さは衰弱へと向かう。

  レメディを通じて「燃焼」が最も顕著な一般的なものとして示される。脳に燃焼があり、冷水で頭を洗い たがる。脈動を伴った頭中のこの熱の感覚は、冷たい沐浴で改善するが、頭皮と神経上に影響を与えリュー マチの状態で燃焼があれば、その燃焼は熱によって改善する。頭痛がうっ血である特徴があり、熱と頭の中 が燃 えるような感覚があり、まるで頭が破裂するような感じで、顔がほてって熱い場合、その頭痛は冷たい 物や冷たい外気で改善する。患者が部屋に腰掛け、体を暖めようと服を重ね、窓を開けて頭のうっ血を楽に しようとしているのを見たことがある。故にこの薬に属する顕著な特徴は、一般に体を包み暖める事から不 調はすべて改善し、頭の不調は冷たさで楽になると言える。ただ、頭の外部の不調は熱や包み込む事でよく なる。顔や目や目の上の神経痛は熱でよくなる。

  燃焼は胃の左に感じられる;膀胱や膣、肺に燃焼感がある。壊疽の炎症に脅かされている場合や、肺炎の 特定な段階において、まるで肺で石炭が燃えているように感じられる時がある。喉の燃焼や、粘膜全体の燃 焼がある。皮膚がカユミを伴って焼け、皮膚の皮が剥けるまで掻き、ヒリヒリ燃焼するが、カユミは消える;;少しヒリヒリしてくるとすぐにカユミが始まる。一晩中カユミと燃焼が交互に来て、皮が剥けるま で掻き 1分間燃焼するが、またカユミが始まり休む暇がないようだ。

  Arsenicの分泌と排出は「刺激性」である;それは皮を剥ぎ、燃焼を起こす。鼻と目からの分泌物でその部分は赤くなり、この事は様々な穴から出る体液すべてに当てはまる。潰瘍においては燃焼があり、分泌された薄い血の混じった体液が、そのまわりを皮を剥ぐ。分泌物の「臭気」は極めて「不快臭」である。壊疽や 壊死している肉体の臭気を経験した事があれば、Arsenicumの分泌物の臭気がわかる。便は悪臭を放ち、腐 敗した肉か、または腐敗した血液のようである。子宮からの分泌物、月経の出血、帯下、便、尿、痰など すべての分泌物が臭い。潰瘍は非常に臭く、腐った肉のような匂いがする。

  Arsenicは出血の傾向を作り出す。患者は出血しやすく、どこからでも血が出る。吐血;肺や喉から血を出す。炎症が激しい時に粘膜から血の混じった分泌物が出る事がある;胃や腎臓や子宮から出血;粘膜が 存在する所はどこでも出血しうる。黒い血が出て、分泌物は不快である。

「壊疽」と壊疽のような突然の炎症状態と丹毒性炎症はArsenicに共通している。突然部分的に丹毒に なっ たり、怪我をした部分が突然壊疽になる。内臓の壊疽、悪性炎症、丹毒性炎症。どう状態を見よう と、どう 呼ぼうと構わない、もし突然の炎症で部分的に悪性を作り出す傾向があったら、それはArsenicum に属する。炎症が数日胃の内部で続き、ひどく不快な分泌物を伴い、血の塊を吐き、鼓腸の状態を伴って胃が ひどく焼ける。皆さんはほとんど壊疽性炎症と見なすだろう、そのように激しく、突然で、悪性であ り、不安や衰弱、死への恐怖、寒気、患者は暖かく包まれたいと欲する。胃炎を伴い、患者が熱で楽にな れば、それはArsenicを示す。Secale によく似た状態がある事を覚えておかねばならない;あらゆる鼓腸の状態があり、あらゆる潰瘍や衰弱もあり、不快な悪臭や不快な塊の放出、そして燃焼もすべてあるが、Secaleの患者は覆われたがらず、冷たい物を欲し、窓を開けておきたい。症例における双方のレメディの違いは、 Secale は冷たさを欲し、Arsenicum は熱を欲する事だけだが、これがホメオパシーの処方で個性化する方法である。壊疽性炎症が肺の中にある場合、寒気を伴い落ち着きがなく、衰弱し不安と恐怖 があるのが見 つかる; 部屋に入るとひどい悪臭に気づき、ポットを見ると、患者が口一杯に黒い腐敗した痰を 吐いて来た事がわかる。患者が暖かく包まれていたいかどうか見るといい;もし凍えやすく、熱が気持ちいいと思える ならば、Arsenicum 以外には見つからない。衰弱、嘔吐、不安、落ち着きのなさ、死体の様相があれば、 Arsenic 以外のどこにレメディが見つかるのか。ドアから寝床まで歩いて見つけられる症状を、まさにその 側面を見抜くのに何度も長い道のりで行ってきた。行動においてそのように見え、そのような臭いがする症状はすべてArsenicだ。膀胱が非常に高い度合いで炎症を起こしていて、頻尿で、尿道が 緊張し、凝血塊が 混じっている血尿のある患者を見るかもしれない。医者に行くと、尿を取り除くためカテーテルがとりつ けられるが、凝血塊がカテーテルをせき止め、少し取り除いては、また止まるのを見るだろう。落ち着きがなく不安で、死を恐れ、熱により改善し、ひどく衰弱している病歴がある。膀胱炎があるからといって Arsenicを与えるのではなく、炎症の進度が速く、壊疽の特徴があるからそれを与えるのだ。短期間に膀胱 全体が含まれるだろうがArsenic はそれを止めるだろう。そのように肝臓、肺など内臓すべてと共 にある;中には激しく迅速に炎症がおこる事もある。今は特定の事について話しているのでなく、特質全体に 共通 しているものを引き出すため、ただArsenicの一般的な状態を描いている。レメデイを取り上げ、更に特別な 方法で通過する時、この特徴はどこでも目立つ事に気づくだろう。

精神面の症状は、はじめ不安と落ち着きのなさを示し、それに続いて知能と意志が妨害され、幻覚に向か い、それを含むすべての精神錯乱にさえ向かう。「自分は死ぬにちがいないと思う」。かつて、今描いた一 般的特徴をすべてそなえたチフス患者の病床に行った事がある;この人は話すことができ、私を見てこう

言った;「あなたが来ても意味がありません、私はどうぜ死ぬんだから;帰った方がいいですよ;私の中はす べて壊疽にかかっているのです」と。

  彼の友人がベッドの片側に座っており、数滴の水を与え、しょっちゅうまた水を欲しがり、その度にあげ ていた。これが患者が欲するすべてだった;口は黒く、干上がって乾燥していた。彼にArsenicを与えた。 Arsenicの性格を表す特徴の一つは「喉が乾き、少量をしょっちゅう欲しがり、口を湿らす程度で十分」 だ。BryoniaとArsenicの違いを覚えるためよく使われる事は、Bryoniaは喉の渇きに大量を欲しがるが、 Arsenicumは少しずつしょっちゅう欲しがるか、または激しく押さえられない枯渇がある事である。

  「死の考え、自分の病気が治らないという考え」「考えが押し寄せる;非常に弱っているため、考えを押しやれないか、或は一つの考えにしがみつく」。重苦しい思いつきや苦悩に満ちた考えに苛まれ、 昼夜ベッ ドに横になり不安である。幻覚においては、ベッドの上であらゆる種類の害虫を見る。「ベッド のシーツを摘む」 「睡眠中幻覚を見て、無意識に熱狂する」「メソメソ泣き、歯ぎしりをする」「大声で うめき、うなり、泣 く」「嘆き悲しみ、人生に絶望する」「痛さで叫ぶ」「恐怖でベッドから飛び出し、 タンスに隠れる」。これ らは精神錯乱の事例で、不安や落ち着きのなさや恐怖の第1段階である。宗教的な 錯乱;恩恵の日に罪を洗い清め、聖書にある救済の約束は自分には当てはまらず、自分には希望がなく、罰が運命付けられているという幻覚を伴う。精神錯乱になるまで、宗教の事を考え続ける。最終的に更に完全 に精神錯乱に入り、平静な状態で黙り、話すことを嫌う。そう、一つの段階から別の段階へ移ったのだ;症例全体を共に受け取らねばならない;明白に見えるよう症例が動く過程をメモし、ある段階ではこういう症 状で、次の 段階では別の症状になったとメモせねばならない。たとえばArsenicumの急性状態では氷のよう に冷たい物を飲みたがるか、口を湿らせる程度で十分、或は大量の水を飲みたがるが、喉の渇きを押さえ られない;だが、この枯渇の段階は水を嫌うという別のものへと進み、慢性疾患にそれを見る。Arsenicum は喉が乾かない。それは熱狂のケースで、慢性の状態で静かであるが、初期の段階でArsenicumの症例であるためには、Arsenicumの落ち着きのなさ、不安、恐怖を通過するに違いない。

 「恐怖」は精神面の強い要素であり、一人になる事への恐怖、一人の時何かで怪我するのではないかと い う恐怖;戦慄にあふれる;孤独への恐怖があり、仲間が欲しい、というのは仲間がいれば話すこともで き、恐怖心がなくなるからだ;しかし、この精神錯乱が増すと仲間を有り難く思わなくなり、恐怖がそれに 変わってやっ て来る。恐怖や、暗闇での戦慄が激しく増し、多くの不調が暗闇が来る夕方にやって来る。多 くの問題があり、ある特定の時間にやって来て増加する。ある不調や痛みが朝に悪化する一方、Arsenicum の多くの苦痛のほとんどは午後1~2時と午前1~2時に悪化する。真夜中すぎ、時には真夜中を過ぎてすぐ、 苦しみ はじめ、1~2時から激しくなる。夜ベッドで大変不安になる。

  「以前その人たちを怒らせたと想像して、知り合いに会いたがらない」。ひどく落ち込む、ひどい悲し み、鬱、絶望、 病気が治らないという絶望感。一人になると死を絶えず恐れるか、不安と落ち着きなく床 に着く。自分は死 ぬと思い、誰かそばにいてほしい。不安の攻撃で夜ベッドから飛び出す。これは心臓を攻 撃する不安で、そのように精神面の不安は、心臓の不安とほば表裏一体であるのだ。 突然、恐怖が夜襲っ て来る;死ぬのではないかとか、窒息するのではないかという恐怖でベッドから飛び出す。呼吸困難、心臓 性呼吸困難、 さまざまな形の喘息が多くある。魔力は床について、夜または夜中過ぎに来る;精神的不安 や呼吸困難、死 への恐怖、寒気が1~2時からおこり、冷や汗で覆われる。「殺人を犯した人のように心配す る」。これはこの人の不安が一つの形に形作ったものである;不安の形;最終的には警察が追いかけて来る という考えが起こり、自分を逮捕に来ないかを警戒して見る。何か異常で不吉な事が自分に起ころうとしている;常に何か 恐ろしい事が起きそうだと思っている。「イライラ、落胆、落ち着きがない」「恐怖の結 果、自殺の傾向」。

 精神状態を伴うArsenicum患者は「いつも凍え」、火の周りに停止し、いくら重ね着しても暖かくなく、 寒さに非常に苦しむ。慢性のArsenicumの病人は暖かくなれない;いつも凍えており、青白く蝋のようで、 そのような人は尋常でない衰弱の呪いを受けてから、水腫の状態になる。Arsenicum は多くの腫れや水腫 がある;体は浮腫状態;閉じた嚢や腔の水腫;目の周りの腫れ;顔の腫れで、圧迫された部分がくぼむ。こ のような腫れにおけるArsenicumは、特に上瞼よりどちらかというと下瞼に関連し、一方Kali carb. にお い ては、腫れは下瞼より上瞼の瞼と眉毛の間にある。Kali carb.が非常にArsenicに似ている時があり、ほんの わずかの特徴が相違点である。もし一般的にそれらが同時進行したら、各々の特質を観察せねばならない。

  「頭痛」においては、定期的にやって来る、というArsenicumの顕著で一般的な特徴がある。レメデイ全体に 共通するのは「定期的」という事であり、そのためその性格の特徴である定期性があるマラリア病に広範囲 に渡って役立って来た。Arsenicの定期的不調は、1日おきに来たり、3日ごとに来たり、7日ごとに来たり、 2週間ごとに来たりする。頭痛は1日おき、3日ごと、4日ごと、7日ごと、14日ごとのような 周期で来る。不調が慢性になればなるほど、その周期は長くなり、そのため更に多くの急性や鋭い問題が見 つかり、1日おきに改善し、4日ごとに悪化し、それにArsenic は適する;しかし、問題が慢性化し、深く居 座るようになると、7日目に悪化し、疥癬の現われにおいて、長く延々と続く、深く居座った種類は、14 日目に悪化する。 周期的な出現は、かなり多くのレメデイに共通するが、ChinaとArsenic.において特に顕著 である。この2つのレメディは多くの点においてお互いに似ており、マラリアでしばしば起きる兆候の一 般 的性格においてよく似ている。しかしArsenic がChinaより頻繁に示されるのは本当だ。マラリア熱 の伝染病を経験する度に、Arsenicum の症状はChinaのそれよりもっと共通している事がわかった。

  この頭痛は、上記の興味深い点を浮き彫りにする。Arsenicumはその特質で、「状態が交互に来て」それ と共に特定の一般性を持ち運ぶ。身体的な不調すべてにおけるArsenicumは、冷たいレメディである;患者 は 火をあおり、ブルブル震え、幾重にも重ね着をし、暖かい部屋にいたい。体に不調がある限りそうする; だが頭に不調がある時は、体は温めたいが、頭は冷水で洗うか、冷気にさらしたい。頭の不調は、頭に適 用する物と一般的に一致し、体の不調は体に適用する物と一般的に一致する。この2つの状況のどちらが一 般的であると言うのは難しく、どちらが患者自身の一般性かと言うのも難しい、というのは患者は混乱して 話すからだ;「寒さで悪化する」」が、頭痛についてはこう言う「寒い方が改善する、私は寒さの中にいた い」と。

  実は頭だけであるのに、これらを選び出して、影響された部分によって調べねばならない。事が非常に顕著 である場合、様相についてもたらす物は何かを見るため、中までよく調べねばならない。Phosphorusを 走 るよく似た状態を見るだろう;胃と頭の不調は、冷たさで改善する。例えば、頭の苦痛を伴い頭を冷たく し たいし、胃が不調の時は胃に冷たい物を入れたいが、体の不調はすべて熱で改善する。胸部に問題があ る場 合、冷たい外気に触れたら、咳が始まる。部分に属する様相が影響する事を、常に考慮せねばならな い。例 えば、神経痛やリューマチで苦しむ患者で、この同じ痛みが頭まで広がり、熱で改善するので頭を 覆いたい。 しかし、頭のうっ血状態のケースに来ると、頭をとても冷たくした方がいい。さて先に述べた ように Arsenicumには交互に起きる状態がある。

 症例を述べながら、描く事にしよう。 定期的にむかつく頭痛を伴って困っている患者がいた。むかつく頭痛は冷水や冷たい物を頭に当てる事で改 善し、十分冷たいと言いがたいが、冷たければ冷たいほどよかった。このような頭痛は2週間毎に来て、そ れがある間は、頭を冷やしたかった。そしてこの定期的に来る頭痛は長い間よくなっていた;だが頭痛がな くなると関節のリューマチでまた定期的に苦しみ、多かれ少なかれそれは執拗で、多少腫れたり水腫の関節 と体のリューマチがあると、十分暖かくならなかった;その患者は火の側にいて服で包み込んでいた;熱で 楽になり、暖かい空気と部屋を欲した。この状態がある期間続き、強さが弱まり、ひどい頭痛が戻り、そし てしばらくの間続く。これが私が意味する段階の交互性である。Arsenicumはその人を治し、その後全くそ れがおこらなかった。段階の交互性は、体内に2つの病気が存在する事を意味する事もあり、そのレメデイ が段階の交互性における特質全体をカバーする。別のケースも覚えている、それは不調の交互性の特別な性 質を描 いたケースで、Arsenic以外のレメデイと分け合ったケースだ。患者は頭頂の圧迫で苦しみ、最近み んなに 説明した Alumen.のようだった。その人は何週間も頭頂の圧迫で苦しみ、強く圧迫する事によってのみ楽になった;彼女は自分で強く圧力をかけようとし、何とか頭の上にあらゆる重みをかけようとしてい た。 夜それはなくなり、翌朝頻尿で目を覚ました。膀胱の刺激は、頭頂の痛みと交互に来た。Alumenはそれを治し た。多くの抗乾癬のレメディには状態の交互性がある。この事は治癒のために示された全ての段 階の症状を得る必要性を解説しており、そうでなければ別の面が帰って来た時、乾癬の特徴の慢性のケースに おいて何度も処方し、一時的に楽にする事になるだろう。なるがままにさせれば、それが進むより少 し速く、 病気を進ませただけなのだ。しかし、それはホメオパシー的な処方ではない。レメデイが一つの段階を示した時、別の段階でもはっきり示されているのを確かめなさい、でなければそのレメデイはシミリマムではない。両方の段階をもつレメディを見つけるまで探索せねばならない。でなければ失望するだろう。 間違った 処方によって2~3回戻るまで、このような状態の交互性は見つからない事がある。ある人々は非常に控えめで、症状を得る事が非常に難しいので、この症状が常には得られない。しかし、自分の記録を調 べ、新しい状況に走って間違えた所を見つけ、始めの問題に戻り、このシーソーの仕事を続けるのだ。さあ、こうする時、患者がよくならず、症例全体を調べ直し、交互の状態を取り入れる事を覚えておきなさ い。Arsenicでは 頭の症状は体の症状と交互に来る。精神面の症状が身体面の症状と交互にあるのを、その特性の一部として、ある特定のレメデイに共通して見つけるだろう;身体面の症状が示される時、精神面の 症状が特質でなく、識別された段階全ての症状を得る必要性はいい点だが、多くのレメデイはきちんと記録されていないので、 レメデイが見つからない事がある;その交互性が観察されず、そのように示されなかっ たのだ。Podophyllumに、頭痛が下痢と交互に来るという特別な特徴が見つかる;頭痛と下痢になりやすく、片方か別の方が示される。Arnicaでは精神面の症状が子宮の症状と交互に来る。子宮の症状は観察するとArnicaのように見えるが、夜になくなり、精神面の症状が来て、心が重く暗くうっとうしくなる。このような兆候を持つレメデイがある場合、段階の交互性を見るために、非常に深く観察する事が要求される、というのは、これらはプルービングでいつも出て来るとは限らず、あるプルーバーはある症状のグループが あり、別の人は別のグループがあるからだ。しかし、2つのグループをもたらしうる1つのレメデイは、この状態の交互性を治癒するに十分である。

 Arsenicの定期的な頭痛は頭全体に見られる。彼らは震えと燃焼を伴い、不安と落ち着きのなさを伴ううっ 血性の頭痛がある;頭が熱く、冷たさで改善する。額に頭痛があり、ズキズキし、光で悪化し、動きから激しくなり、ひどい落ち着きのなさが伴い、体を動かさざるをえず、ひどい不安を伴う。頭痛のほとんど は吐き気と嘔吐を伴って現れる。むかつく頭痛は非常にひどく、特に2週間毎に来るものは最悪だ。年をとり衰弱したこのような体質の人において、寒がり、青白く、病んでいるのがわかるだろう;いつも寒気がし凍えているが、頭痛は例外で、それは冷たさで好転する;顔は皺がより、ひどく不安で水を欲しがらない。Arsenic の急性段階では喉の渇きがあり、少しずつ頻繁に飲みたがり、口が乾燥し、唇を湿らせる程度で十 分な水を欲しがるのを覚えているだろうが、Arsenicの慢性段階では一般的に喉が乾かない。頭皮を含めた 頭の片側、頭半分の頭痛があり、動きで悪化し、冷たい沐浴で改善し、冷たい外気の中を歩くと改善するが、耳障りな音や階段を上る音で、感覚的で脈の状態のような痛みが波打つ感じ、身震い、振動、或は脳が 緩む感じが始まる。そして、ものすごい後頭部の痛みがあり、ひどすぎて患者はがくぜんとしたり、ぼうぜ んとする。それは興奮や疲労から夜中過ぎに来る;歩いている時熱くなって、頭に定量の血液が作られ、頭痛になる。Nat. mur.は、定期的という点で、そして多くの不調において類似している薬である。歩いて熱く なってから起きるうっ血性の頭痛がある;特に太陽の下を歩いて起きる。Arsenicumの頭痛は一般的に光や音から悪化し、暗い部屋に横になる、枕を2つ重ねて横になる事から改善する。多くの頭痛は午後1~3時、 昼食後に始まり、午後にどんどんひどくなり、一晩中続く。頭痛はひどい蒼白、吐き気、疲労、死んだよう な衰弱を伴う事がよくある。痛みは突発性で、間欠性の熱の寒気の間に激しい頭痛が起きる;間欠性の熱の 間頭皮が破裂しそうな頭痛。 Arsenicumは、間欠性の熱でうっ血の特徴がある頭痛があり、それはまるで 頭が破裂しそうである。喉の渇きの特質としては、寒気の間は、暖かい飲み物以外、喉の渇きがないʼ;熱 の 間、少しの水を頻繁に口を湿らせるように飲みたがり、ほとんど喉が乾かず、発汗中は大量に飲みたが る。熱の始まりに喉の渇きが始まり、口の乾燥が増す;発汗し始めるまで口を湿らせるだけ飲みたがり、 非常にしばしば大量飲みたがり、汗をかけばかくほど、水を飲みたがる。寒気がある間の頭痛;それが増大し、寒気と熱の間にうっ血性のズキズキする頭痛になり、熱の終わりに汗をかき始めるとよくなり、発汗で 改善する。

  慢性の頭痛、うっ血性の頭痛、マラリアにかかって「しなびる傾向」が皮膚に見られる;若年老化、 皮膚の皺が増える。 唇と口の粘膜がしなびて皺になる。この事はまたArsenicの特徴として喉のジフテリア におい ても見られ、私が知る限り、他のレメディには属さない。喉の滲出は皮のように見えてしなびてい る。しな びた粘液はArsenicを示しているか確かではないが、特徴的には非常に悪性で、たいへん不快臭が あり、 不廃しており、壊疽の悪臭があるというArsenicが示された時、この種の粘液を見つけやすい。

  体の部分部分が痛すぎて動けない場合、頭が動き続ける時があり、落ち着きのなさと不安のため、頭の動きが始まり、楽にならないのに頭を動き続かせる。顔と頭は頭皮の水腫の対象であり、頭皮の浮腫と顔と 頭の丹毒の炎症がある。頭皮は圧迫で穴を作り、圧迫から頭皮下に小さくパチパチという音がする。頭皮は発疹が出来やすく、非常に敏感である。頭皮が敏感すぎて、櫛で髪をとくことができない;頭皮が擦られ る時の櫛やブラシの接触が脳の中に入って行くように思える。

 「敏感さ」はArsenicの特徴;臭いや接触に敏感;感覚全てに過敏。おそらくまだ私が出していない奇妙 な 特徴は、環境や部屋の周囲に過敏という事だ。Arsenicumの患者は、極端に潔癖な患者である。ヘリング は 「金賞の患者」と描写した。もし壁にかかった絵がすべて完全にまっすぐ掛かっていなかったら、ひどく悩む女性に見られる。きちんとなっていない事に敏感で、すべてがきちんと整頓されるまでひどくなる人は Arsenicに似た病的な潔癖性がある。

 このレメデイの目の症状は、非常に顕著である。マラリアのお年寄りのケースで、衰弱した体質で、青白 く病んだ人たちで、一般的なカタルの状態になりやすく、 特に鼻や目に出来るようなカタルで、目の症状は たいへんなものである。目から分泌物が出る。うっ血しており、一般的に瞼と眼球を含み、時には目の皮を 剥ぐ薄い血の混じった分泌を伴う潰瘍に進み、眼角を赤くし、燃えるような痛みを伴う肉芽組織を引き起こす。燃焼は冷水で洗うと改善し、また乾燥した熱から改善する。非常に頻繁に潰瘍が目球に現れ、角膜にもよく現れる。傷の形をとる斑点で始まる色々な種類の肥大があり、古い潰瘍においては、目の中心に向かっ て翼状片に似た小さな斑点ができ、失明の恐れがある。炎症は、腫れや燃焼、皮を剥ぐ分泌物を伴う事がある;この腫れは特徴的には袋のようで「袋のような」瞼が見つかり、目の下に小さな袋を形作る。顔は蝋のように青白く、衰弱した体質や水腫の状態の外見を現している。

 カタルの状態は喉と鼻を含み、鼻の症状を喉の症状から切り離すのは難しい事がある。Arsenicumの患者 はいつも鼻風邪をひいており、気候が変わる度にいつも鼻風邪をひく。常に寒気がして、そよ風に悩まさ れ、寒く湿気た気候で悪化する;いつも凍えて寒がっている。青白い、蝋のような、衰弱した体質で、鼻か らのカタルの分泌物を伴い、まぶしい光を見ると目がくらむ。鼻腔全体、喉、咽頭、胸部を通して炎症の状 態を伴うくしゃみと鼻風邪。鼻で風邪が始まり、喉に下降し、乾燥したベトベトした、大変なきしむような 咳を非常によく引き起こす。鼻で始まり、胸へ広がり、気管支の問題を伴う鼻風邪のレメデイを見つけるの は難しい;胸部の症状が別のレメデイへとは知るので、レメデイを変えるように言われる事が非常によくあ る。鼻と胸の両方の症状をカバーするレメデイを見つけるのは難しい。

  Arsenicum は、鼻血が出やすく、鼻の慢性カタルの問題があり、いつもくしゃみをし、風邪をひいてお り、いつも凍えて青白く疲れ、落ち着きがなく、夜不安で仕方がなく、ひどい夢を見るお年寄りのためのレメディーである。粘膜は炎症しやすく、赤い斑点を作り出し、出血しやすい潰瘍がある。Arsenicum.には潰瘍 の顕著な傾向がある。喉が痛ければそれは潰瘍である;目に冷たさがあれば潰瘍化する結果となる;鼻の カタルが結果的に潰瘍となる;どこに問題があろう潰瘍化する傾向があるのは、Arsenicumの非常に強い特徴である。それは、梅毒やマラリアから体調が低下した時の鼻などのカタルのためのレメディーであり、また、ある種の敗血症や、きちんと治療されていない切断の傷か丹毒やチフスや発酵病、或はキニーネ中毒、 血液を破壊し貧血を起こすような物質から起きる。潰瘍が脚にできたり、帯下が出たり、分泌斑が出たら、 患者はそれによって楽になる。このような分泌物のいずれかの勢いが落とさせると、とどめられた分泌から 明らかに慢性状態になるが、敗血症の形をとる。抑圧された耳の分泌物、 抑圧された喉の分泌物 抑圧され た帯下や潰瘍と共にそうなる。Arsenicumは抑圧の度に後続する貧血の状態を確認する薬の一つだ。現代で は、帯下や他の分泌物に、また潰瘍を治すため焼灼を使う事が流っている。外部に現われた問題がなくなる と、他の状態を抑圧したため、今度は貧血状態になり、患者は蝋のように青白く、病気のように見え、この カタル状の分泌物が楽にする方法として出て来る。たとえば、帯下を抑圧して以来、その人は鼻からベトベ トした血の混じるか、水っぽい分泌物出るようになった。軟膏で潰瘍を乾燥させた場合や、パウダーを外か ら付けて古い耳の分泌を止めた場合の体調によく合う。そのような分泌物を止めてよくやったなと医者は思 うが、本当に患者を改善してくれる分泌をせき止めるのに成功したにすぎない。SulphurやCalcareaや Arsenicumのような薬は、抑圧から来て、 体質を破壊するカタル性の分泌物に適する。Arsenicはまた、動物の毒を吸引した事からもたらされた状態のようでもある。切断された傷から来る症状に似ており、まさに諸悪の根源にまで行き着く。ArsenicとLachesisは、即刻原因にまで連れて行って、解毒し、調和をもたらし、物事を整理してくれる薬である。

 そして Arsenicumの鼻の症状は、やっかいでArsenicumの患者のイメージの症状の広範囲の部分を提供し てくれる。風邪をひきやすく、寒さに敏感で、カタルはいつもちょっとした挑発で発生する。Arsenicumの患者が調子がいい時は、分泌物は多かれ少なかれべとついた特徴があるが、少しでも風邪をひ くと薄くなる;べとついた分泌物は快適さを落とすのに必要で、頭痛がおき、喉が乾き、落ち着きがなくな り、不安と苦悩が始まる。これは2~3日間のカタル性発熱まで続き、べとついた分泌物がまた始まり、気 持ちが楽になる;痛みはすべてなくなる。これは鼻と唇の上皮腫に非常に役立った。

 燃えるように痛い喉と扁桃の炎症、冷たさで増し、暖かい飲み物で改善する。粘膜が赤くしなびた状態。 ジフテリアで敗血症が進んでいる時、滲出液が粘膜上に現われ、それがグレーや銀色といった灰のような色 になり、それが軟口蓋とアーチ全体を覆う事もある。それは干からびて見える。患者は疲労し不安で意気消 沈し衰弱、あまり熱はないが、口が非常に乾燥するカタルの状態は声枯れを伴った咽頭と、燃えるような痛みを伴った気管まで降り、咳で悪化し、胸の締め 付けが来て、喘息のような呼吸困難と乾燥した空咳、痰はない。困難な咳は不安、衰弱、落ち着きのなさ、 疲労困憊、発汗を伴し、咳は全然よくならないように思える。咳は初期にあり、4~5日の間乾燥し耳障り な音がし過酷な咳がで、全くよくならない;そして喘息の症状が来て、非常にたくさん薄く水っぽい痰を吐く。非常に締め付けられるような胸の圧搾があり、ゼーゼーあえぎ、窒息感がある。血の混じった粘液を 時々吐くが、症状はどちらかと言うと一般的なカタルの特徴である。 肺炎の症状がさび色の痰と共に現れ る時もある。まるで石炭が胸の中にあるように胸が燃えているような感覚があり、出血し続け、肝臓の色の 痰を吐く。

  Arsenicumは、大出血になりやすく、粘膜全てから出血が生じる出血の薬である; 鮮やかな赤い血液が普通 だが、その部分が壊疽の状態をとり、出血が黒くなり、肝の一部のような小さい血塊がある。同じ物が嘔吐 物や便意も混ざる。壊疽があるとすぐわかるくらい、 痰は恐ろしく不快臭がある。患者はその時、おそら く壊疽の炎症よりましなものがないだろうという状態に入ろうとしている;炎症を示すサインがあり、ドア を開けるとすぐに気づく痰の臭いがあるだろう。痰は薄く、水っぽく、血塊と混じっている。器にはプルー ン・ジュースのような水っぽい痰があり、その中に血の塊があるを見つけるだろう;その不快臭は恐ろしい ものである。 落ち着きのない機関は過ぎ、今や患者は疲労し、意気消沈し、青白く、冷や汗で覆われている。

  胃では胃炎と呼ばれるすべての物が見つかり、食べた物はすべて吐き、小さじ一杯の水さえ吐き、胃が極 端に刺激を受け、非常に疲労し、ひどく不安がる;口が乾燥;ほんの少しのお湯で1分楽になることがある が、それもすぐに吐く;冷たい液体はすぐ吐く。食道全体が炎症状態;上って来た物や下降するものは何で も燃えるように痛い。胆汁や血を吐く。胃が過敏で触られたくない。外部からの熱で楽になり、暖かい飲み 物で一時的に楽になる;熱を喜ぶ。 胃の中は多くの問題がある;このレメデイには腹膜炎の症状がすべてあ る;下腹部の膨張、鼓腸状態; 動かす事も触られる事もdけいないが、落ち着きがないため動き続け、じっ としていられないが、ついに非常に弱って疲労困憊が落ち着きのなさと入れ替わる。赤痢になったかのように、尿と便が片方だけ或は両方、腸の出血と血の混じった尿を伴い、不随意に出る。腸が動くと、便に死臭 があり、腐った肉のような臭いがある。便は血が混じり、水っぽく、プルーン・ジュースのような茶色、或 は黒で恐ろしく不快な臭いがする。ものすごく緊張して、肛門がヒリヒリする特徴の赤痢の時もある;便の 度に直腸に燃え盛る石炭があるかのように、通り道ずっと燃えながらヒリヒリする。下腹部の痛みは熱い物 でよくなる。 鼓腸の状態は極端である。昔腸の壊疽と呼ばれていて、常に死に至っていた壊疽の特徴をとる 胃腸炎の事もある。ひどい悪臭を伴い、べとついた血の混じった分泌物が通り、すべて吐き出し、非常に暖 かい部屋にいたがり、しっかり着込んで、熱い物や暖かい飲み物を欲しがり、屍のようで、死臭がして、 乾 燥を伴い、何もかも貫通する腐敗臭がするが、もしカバーを取って欲しく、そして冷たい部屋で窓を開けて おいて欲しく、冷水を飲みたがり、氷のように冷たい飲み物が欲しいならば、その人はSecaleを取らねばな らない。

  小児赤痢や小児コレラといった小さな赤ん坊の夏の疾患において、Arsenicumのあまりにも見境のない使 用に対して警告したい事がある。このような疾患に非常に共通した非常に多くの小さな症状があるので、もし用心せず警告されなければ、Arsenicumをあげがちで、症状のいくつかを抑圧し、症例の側面がかわり、 そのためそのレメデイが見つからなくなり、その症例をArsenicumで治せなくなる。十分に存在している一 般的症状を調べないで、型にはまって Arsenicumをあげるてしまう強い傾向がある;例えばもしその症例の 特異性に投与し、一般性に投与していない場合である。

  この薬は下痢と赤痢が多い; この状態では蒼白で不安で、死側面があり、死臭がする。赤痢において は、痛ましい頻便があり、少量で細くて水っぽく、死臭を伴うインクのような便で、ひどく衰弱し、落ち着 きがなく蒼白。腸の問題で疾患の初期では、便が不随意に出る。これは直腸の状態で、直腸がたるみ非常に 衰弱している。不随意の排便は一般的に局部か一般的な疲労を示し、このレメデイにはひどい疲労困憊があり、そのためチフスや発酵病の初期において、不随意の下痢や排 尿があるのである。

  瀉下(しゃか)は Arsenicum にある事もあるが、一般的に PodophyllumやPhos. ac. に見られるほど多くの 瀉下はない。普通は少しだけで、しょっちゅうほとばしり、ガスと共に少し噴出し、コレラではひどい疲労 があり、粘液と共に少し噴出し細く白っぽい便が出る。たとえば溢れ出す間のコレラには、 Arsenicumはあまり示されないが、ほとばしりが終わり、嘔吐と瀉下が過ぎ、激しい疲労の状態が残された 後、昏睡状態 のようになり、患者は呼吸がある事を除いて死んだように見える。この事よりArsenicumが反応を確立する だろうという事がわかる。小児コレラで、ひどい衰弱を伴い意気消沈し、屍のようでたいへん 冷たく、冷や汗で覆われており、体が冷たく死んだように冷たい;死体のような、病んだ様子で、不快臭があり、腐敗した、部屋の中に便や尿や吐いた物からの突き刺すような悪臭がある。腸からの排便は刺激性で、皮を剥 ぎ、 赤くして燃えるように痛い。燃焼は腸の中まで広がる事が非常によくある。直腸と肛門が焼け、肛門の 周りがヒリヒリする。テネスムスがあり痛く、我慢ならないほどせき立てられ、腸下部や直腸や肛門にひど い苦しみがあり、患者はひどい不安状態があり、痛みが非常に激しく、苦しみが非常に強烈であるため、死以外の事は考えられない;恐怖の感じは、未だ経験した事がないほどで、これは自分の死を意味していると考える。他の症状すべてと同様、落ち着きのなさと共に、トイレに座っていなければ、患者はベッドから椅 子へ、 椅子からベッドへと歩く。トイレで座って、またベッドに戻り、また急いでトイレに戻り、時には 出てしまう事もある。燃焼を伴う慢性の痔が時々あり、排便中、痔は突き出て、葡萄のようなこぶが飛び 出し、火のついた石炭のように感じ、排便後疲れてベッドに戻る。それは熱く乾燥し出血している。直腸の亀裂は、排便の度に出血し、燃焼し痒く、燃焼を伴う肛門の周りに湿疹状の発疹がある。

 この種の痛みは体のどこでも感じられる;燃焼はArsenicumの特徴であり、縫われる痛みもArsenicumの特徴である。これらを合わせ、赤く熱い針でそこら中刺されているように患者が表現する事がよくある。全体的に共通する特徴である赤く熱い感覚は、肛門で感じられ、特に痔がある時、痔の中に熱い針のように 燃えてチクチクする痛みがある。

  激しい発作の初期に患者が来る場合、マテリア・メディカに見られ、病気に見られるるあらゆる悪寒と寒 気がある事があるだろう。激しい特徴の悪寒と寒気、そしてそのような時、まるで血管を流れる血液が氷の ように冷たいという感じを表現する。氷のように冷たい波が体を走り抜ける感じがする。熱が出る時、汗を かくまでは頭から足まで極めて熱く、血管を沸騰した熱湯が通り抜けているように感じる。それから汗をか き呼吸困難になり、すべての不調が来たところで衰弱し寒くなる。発汗は時には熱や痛みを緩和する一方、 長引きひどい疲労困憊を伴い、それは楽にならない。多くの不調は発汗と共に増し;たとえば喉の渇きは増 し、多量に飲むが楽にならないで、それは十分得られていないように思えて患者はこう言う;「井戸を飲み干 すまで飲める」とか「バケツ一杯の水をくれ」と。このような事は枯渇状態を示してい る。発熱中はちょび ちょび、しょっちゅう欲しがる;寒気の間は熱い飲み物を欲しがる。

  Arsenicumは、燃焼を伴う性器の発疹に非常に役に立つ薬である。燃えるように痛い小さな潰瘍において。包皮や陰唇に現れるヘルペス性小水疱の梅毒性であっても;燃えるようなヒリヒリし刺すような痛みを 伴う下疳または類がン、特に弱っている人、治りたくないが正に逆の事をする人、いわゆる浸食性潰瘍の人、 外見から侵食しどんどん大きくなる人に。 ArsenicとMerc corr.はどのような方向にも浸食し、ひどい 不快臭のある広がる潰瘍のための2大主要レメデイである。治癒の傾向がない鼠蹊部にある横痃の開きに続 く潰 瘍。小さく水っぽく不快臭の分泌物が出続け広がり続き、潰瘍は開口部の周りに広がり続き、治癒の動きが ない。もしくはその患者は悪くなりそうな化膿している横痃にメスを挿入する外科の手にかかった 事があり、赤く熱くなった丹毒の様相があり治癒の動きがない。縁は潰瘍で取り除かれ、1ドル貨幣の大き さの表面を残して表面が消えてなくなっている; 時々蛇行性になる。この潰瘍は接触に敏感であり、火のよ うに燃える。男性、女性とも生殖器には多くの重要な症状がある。男性生殖器では水腫の状態、ペニスの水 腫、水腫状の 様相があり、そのためペニスは巨大に腫れ、水袋のようになっている;陰嚢、特に陰嚢の皮膚 がひどく腫れ、 その部分の周りが湿気ている。女性では陰唇が巨大に腫れ、燃焼し縫われるような痛みを 伴い、固く腫れて いる。この臓器の丹毒性炎症、潰瘍、梅毒的特徴;燃えよう、ヒリヒリし、チクチクする という症状がある 時のそれら。女性においては、激しく燃えるような生殖器の痛みで、腫れを伴ったり伴わ なかったりする 、 膣の中に広がる燃焼、膣のひどい乾燥と痒みを伴う。帯下の分泌物は皮を矧ぎ、ひどい 苦しみを伴う痒みと 燃焼を引き起こす。皮を剥ぐ白っぽく水っぽく薄い分泌物;非常に多量な時があり、股 まで流れ落ちる。

  Arsenicumの生理の出血は特徴として、皮を剥ぐ事が非常によくある。多量の帯下が生理の出血と混じり 合い、非常に多量で刺激性である。抑圧された生理は何ヶ月も続く;寝込むほどの貧血、神経質な患者、皺 がより、顔がやせ衰え、やつれた様相。もちろんArsenicは旧学派で貧血のためにすばらしい評判があり貧血には Ferrum と同じくらいいいと言われている。FerrumとArsenicは貧血に強い薬であり、そのためこの青ざめた死に面した人たちが、Arsenicから利益を見出すのは不思議ではない。

  「生理中、直腸に縫われるような痛み」「帯下が刺激性で腐食性でべとついて黄色い」など。出産後、放 尿 がない;膀胱に尿がない;抑圧、或は膀胱は充満しているが放出しない。この点に関しては、元に立ち返っ た時、女性が尿を放出しないで放出すべきである時、Causticumが最も頻繁に示される;他に進む症状がない時にそれがよく示されるだろう。赤ん坊が尿を出さない場合は、Aconiteは他のどのレメデイより、もっと頻繁に示されるだろう。これがキーノートの実践で、あるレメデイを示すために他の症状がある場合に強い られる。もし他に症状がなければ、AconiteとCausticumを調べ、それらを与えるべきでない理由があるかどうか見てみなさい。女性に関する他の特徴は、Arsenicumは子宮や乳腺にできた癌のための、すばらしい 苦痛緩和剤である。治らないケースにでも、燃えるような刺すような痛みは、全く無くなった。緩和剤の一 つ。

  Arsenicumには失声、喉頭炎、乾いたくすぐるような咳がある;全然よくならないように思える咳;ずっと 続く空咳、乾燥した、空咳。喘息や呼吸困難との関係を調べなさい。Arsenicumは神経質な性格の長 く続い た喘息を治した;夜中過ぎに来る喘息、寒さで苦しむ人、とても蒼白な人で、乾燥したぜーぜー喘ぐ ような 咳をし、ベッドに座り胸を押さえねばならないで、衰弱を伴い不安で落ち着きがない。

  症状がArsenicumのようになった場合、心臓の症状はやっかいである;症状はひどく弱り、ひどい動悸の 状態、ほんの少しのがんばりや興奮からの動悸、ひどい不安、苦痛、衰弱と一致する;歩けない、階段を上れない、動くと動悸が増す;興奮の度に動悸が起こる。「深刻な動悸の激発、或は心内膜炎中の失神」 Arsenicumは、最も深刻な心臓疾患と一致し、不治の心臓疾患の多くと一致する、たとえばこのような心臓 疾患や心膜の浮腫などを伴うすべての症状にArsenicumが一致するのを見た場合、非常に深刻なケースの部類がある。「狭心症」など。「心臓に影響するリューマチ」など。「多大な被刺激性を伴う心膜水腫」な ど。「脈が速く、小さく、震える」「全身中脈打つ」などなど。心臓が弱まり、脈が糸のように細くなった 時、また別の状態に移り、患者は青白く冷たく、汗で覆われ、脈が非常に弱い。これが心臓自体の状態でない場合、Arsenicumはすばらしいレメデイとなり、治癒できる。

  間欠性のArsenicumタイプに最も一般的ないくつか、ちょっとした必要事項を言わせてもらいたい。間欠 性の熱と一般的な熱の一般的状態について読み、述べてある事を当てはめなさい。Arsenicumにはレメディーどのレメディーにも見られる寒気の猛威がすべてあり、興奮や頭痛、疲労、口の乾燥、熱い飲み物を欲し、暖かく覆わ れていたい事を伴い、どの薬にも見られる不安や落ち着きのなさや疲労を伴う;だがArsenicumのケースの 時間は重要である。Arsenicumの寒気の時間の強い特徴は、不規則であり、2回くらい来るのではなく、 いつでも起きる。午後の寒気、真夜中後の寒気、朝の事もあれば、午後3~4時の事もあれば、午後1時に起きる事もある。その性格において顕著な周期性がある。だから間欠性の特徴があるのだ。枯渇の強い特徴もある。 寒気の間、ひどく喉が乾く事がる一方、冷たい物を嫌うため、暖かい飲み物や暖かいお茶などだけ飲める。 熱の間、喉が乾いて喉の渇きが増すが、たった小さじ1杯の飲み物で乾いた口を濡らす程度に、少しずつ、 しょっちゅう飲む。水は喉の渇きを潤さないで、小さじ1杯欲しいだけで、少しずつしょっちゅう飲む。こうして疲労を伴って発汗し、寒気が増し、多量の飲み物を欲しがり、押さえられないくらい冷たい飲み物を 欲しがる。寒気はひどい骨の痛みを伴い、手足で始まりやすく、寒気の間、紫色の足しの指を伴い頭にひど いうっ血がある。これらとひどい不安を伴う疲労ををいっしょにまとめると、ほぼ常に一般的な Arsenicum のケースを取り出す事ができる。しかし寒気や熱や汗には非常に多くの内容があるため、症状の 詳細をとっ てこの一般的な特徴を除外した場合、寒気のほとんどどんな症例でもカバーできそうで、つまり そうしよう と思う。しかしこれら一般的な状態のいくつかが存在するのを、判で押したようにArsenicumを 選べば、間 違いとなるだろう。一つの事で症例全体にArsenicumとしての判を押し、他の事もArsenicumの症状だと言 う。ChinaとQuinineも同様だ;この2つは数多くの特別な症状があるが、それにもかかわらずChinaか Quinineの症例を作るためには、際立った一般的な特徴が存在せねばならない。

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