Silicea (シリカ、二酸化ケイ素)

 Silicaの作用は遅い。プルービングでは、症状が発展するのに時間がかかる。それゆえ、ゆっくり現れる病気に適してい る。毎年、ある特定の時、ある特定の環境下で、特別な症状が現れる。その症状は、プルーバーの生命のバランスを保ち、 プルーバーと共存しているかもしれない。このように、長く作用し、深く働くレメディである;それは生命状態の中に完全に入れるので、遺伝障害が探り出される。Silicaの患者は、寒がりだ;症状が、寒く湿った天候で現われるが、寒く乾燥した天候で、よくなる事が多い;症状が入浴後に現れる。  

 精神状態は特別である。患者はスタミナに欠ける。畑の穀物の茎にあるケイ素は、人間の心にもある。穀物の茎の外を覆っている、つやつやした硬い部分をとって調べると、その硬さで穀物の頭部が熟すまで、そこを守っているのがわかる;そこにスタミナを与えるケイ素の、段階を経た蓄積がある。心についても同様だ;心がSilicaを必要とする場合、 それは弱さ、恥ずかしさ、恐れ、従順さの状態にある。立派な牧師や弁護士、または、大衆の面前で、自信たっぷりに映る事に慣れ、考えも話しもきちんとして、しっかりしている人に、 心の状態を描いてもらうと、人前に出ると怖くなり、自我を感じ、話題に入れず、怖くなり、失敗する のではと怖くなり、頭が働かず、長期にわたる頭脳労働を一生懸命するとへとへとになる、と述べるだろう。 だが、自分を強いて戦いに入いると、容易に進む事ができ、いつもの自制心が戻って来て、うまく行く、と言うだろう;機敏で充実で正確に、自分の仕事をする。特別なSilicaの状態は、失敗への恐れに見られる。患者は、いつもと違った頭脳労働をする場合、失敗するんじゃないかと恐れるのだがうまくできる。これは初期段階である;もちろん、正確にその仕事を行なう事ができない時もあるが、それでも、その患者にはSilicaが必要だろう。

 別のケースでは、何年も勉強して来て、今現在、ほぼそのコースを終えようとしている若者を描く。最終試験を恐れるが、ちゃんと合格し、その後疲労が患者を襲い、何年も働く事ができない。何をする時もこの恐怖が来る。

喚起されると、イライラし、短気になる;一人だと、臆病で内気で、何でも回避する;穏やかで優しく涙もろ い女性。 Silicaの子供は、不機嫌で、話しかけられると泣く。それはPulsに非常に似ているため、当然Pulsの補足で慢性状態となる;より深く、より深遠なレメディである。宗教的な憂鬱さ、悲しみ、苛つき、落胆。Lyc.は、愚かで無能で、一般的な知識のため、何かを行なう事を怖がる。Silicaでは、それは空想的だ。

 Silicaは、仕事の精神衰弱から来る、苛ついた神経疲労には適さないが、専門家や学生、弁護士、牧師に起きる精神衰弱に適する。弁護士が「ジョン・ドウ事件以来、自分らしくないんだ」と言う。長引く努力と 眠れない夜を過ごして来 た。Silica は脳を復活させる。

 このレメディは、いかなる線維の病巣の周りにも炎症を作り出し、膿を出させる。不活発な体質に働き、昔、はまったミサイ ルの周りの、線維付着物に炎症を起こさせる。栄養を取り込むのが遅い;ある人は軽いケガ をすると、化膿し瘢痕が硬くなり、固い塊になる。栄養不足で吸収が遅いため、ナイフの切り傷後にそって 線維の塊ができる。古い潰瘍が硬化を伴って癒える。瘢痕組織ができた所は、硬くテカテカし滑らかだ。そのようなケースにSilica を与えたら、その瘢痕組織内に膿瘍ができ、それを外に出す。古い潰瘍を開き、普通の瘢痕として癒す。

 普通は、もしトゲが組織に刺さったら、膿がそれを抜き落とすが、このような虚弱体質では、プラスチックの付着物がその周りに起き、居座る。これは最高の状態ではない。弾丸の周りに膿が起き、それを押し出す、 それが求められえる最善の状態である。

 それゆえ、Silicaは腫れとおできの形成を早める。それは古い皮脂膿疱や、硬化した腫瘍を化膿して押し出す。再発性子宮筋腫と古く硬化した腫瘍を治している。

 肺に、結核の付着物があった場合、Silicaはあらゆる炎症を起こし、それを押し出すし、もし肺全体が結核で あったならば、結果的に、一般的な化膿性肺炎になるだろう;それゆえ、このようなレメディを与える危険性や 進んだ段階の瘻孔で、それをリピートする危険性がある。Silicaだけでなく他の多くのレメディも、栄養不足の結果、化膿させて付着物を押し出す力がある。

 皮膚にイボや湿った発疹、ニキビ、吹き出物、腫れ物ができる。化膿した腔。硬化した縁がある古い瘻孔を治癒する。 カタル性の化膿;目や鼻、耳、胸、膣などから、多量の粘液膿が分泌される。

 分泌物を抑圧した事や、汗を抑圧した事からの疾患。このような抑圧は、有機組織に、ほとんど秩序が残っていない恐れがある状態を作り出す。不快臭のある足の汗が、足が濡れた後に消えてから、寒気と激ししい不調が起きる。 症状が合い、足の発汗の抑圧以来続いていた疾患であれば、Silica は長く続く足の発汗を治す。べとつく黄色いカタル の分泌。「もう何年もこの分泌がある」と患者は言い、調べてみると、 足の発汗を抑圧した何かショックや寒さがあ り、それ以来汗が出ていない事がわかる。Silicaは消えていた 汗とカタル性の分泌液を戻し、やがて足の発汗を治す。鼻や他所からのカタル性分泌液、硬化、腫瘍、 慢性胃炎、精神衰弱はすべて、足の発汗や耳漏、或いは瘻孔の治癒から起きる。

 吐き気や、嘔吐さえ伴う、むかつく慢性の頭痛。朝に後頭部で始まるか、或いは正午前に額に向かい、夜になるに従って悪化し、音で悪 化する頭痛;熱から改善;眼窩の上の神経痛;圧迫と熱から改善し、頭に多量の汗をかく。額に冷たくベトベトする不快臭の ある汗をかく。Silicaの患者が、無理に顔に汗をかかせても、下半身は乾燥しているか、大部分乾燥している。一般的な発汗に大きな努力がいる。顕著な特徴は、上半身と頭に発汗する 事である。 1週間に1度の頭痛 (Gets., Lyc., Sang., Sulph.)。頭痛はうなじを通って上がって来て、特に頭の右側に来る。Sang. と似ている。まるで後ろに引かれるように 後頭部に重みがあり、頭に血液が押し寄せる感じを伴い、Carbo veg.やSepiaのようである。頭痛は冷たい空気から悪 化する。Psor.は夏でも毛皮の帽子をかぶる。Magn. mur. は頭を覆う事で改善するが、それでも空気にさらされたが る。Rhus は体に汗をかくが、頭は乾燥している。Puls.は頭の片側に汗をかく。

 目眩、気絶;吐き気を伴う;背骨を這い上がって、頭まで来る目眩。

 Silica患者にとって特に必要な事は、冷気を避ける事で、頭をよく覆わねばならず、特に痛い部分はそうで、その部分は多量に汗をかく。

 「頭痛は、頭の使いすぎからや、勉強しすぎ、音、動き、足音さえ、光、かがむ事、便を押し出す事、話し、冷気、 接触から悪化する」

 頭皮上の、湿気たうろこ状の発疹、頭の湿疹。

 Silicaは、梅毒における浸食性潰瘍、頭皮が浸食して広がる潰瘍に適する。頭皮と頭蓋の間に、炎症が起き、腫瘍が形成され、半凝固した液体で満たされる;特に嬰児におけるもの。血腫を取り除く。新生児頭血腫、外軟骨症。Silicaは特に軟骨疾患や、手足の指の関節の成長疾患の治療に役立つ。

 Silicaの病状は、硬化した腺と関連するが、特に首、首、唾液腺、特に耳下腺、大きく硬い耳下腺に関連する。風邪をひく度に、耳下腺が大きくなり、硬くなる(Bar. carb., Calc., Sulph,)。

 Puls.は、耳下腺の急性炎症には合うが、Silicaは、乾癬の「腺病」に起因する、更に慢性の形に示される。

 目の多くの炎症や状態。角膜の潰瘍;目蓋の吹き出物、まつ毛が抜ける、目蓋が燃えるような痛み、刺すような痛み、赤味を伴い、目蓋の縁が化膿する。目の病状全体に、激しい光恐怖症がある。目の痛みを伴う瘰癧のケースは、最も長く患った慢性のケースで、化膿し、薄く水っぽい多量の分泌液、或いは血の混じった、べとついた、黄色い膿のような分泌で、潰瘍を伴う。梅毒性虹彩炎。「角膜上の穴が開いているか、或いは脱皮した潰瘍。角膜上の傷と瘢痕。ヘマトデス真菌。衝撃的な原因から、炎症を起こした目;異質な物が目に入った;目や目蓋の周りにできた、腫れやできもの、足根腫瘍、ものもらい。疾患が、目の角に現れる;瘻孔涙;涙管の狭窄」。 これらは Silica における、目の疾患の一般的な概観である。

 症状が合えば、結核の傾向を根絶するのに、Silicaほど深いレメディはない;ほとんどの結核の症例は、寒く湿った気候から悪化し、寒く乾燥した気候から改善する。

 耳のカタルの最も根深いケース;古く、不快臭のある、べとついた、黄色い耳漏;猩紅熱の後;聴覚にあらゆる種類の異常があり、聴覚喪失さえある。多くの疾患と難聴に伴い、耳の中で轟きや、シューッという音、 蒸気のように轟く音がする; それは車が連なっているかのようで、多くの場合は構造的原因で、その他には神経が原因の事もある。それは中耳のカタルの始まりである事が多い;このレメディは、中耳とエウスタキオ管のカタルにおいて特に有用で、聞こえない状態がしば らく続き、どこか体液の蓄積が漏れ出すためピシッと聴覚が戻り、患者はピシッとか爆発音と表現する。耳の中で突然 機関砲のような爆発音がし、遠くの音と共に聴覚が戻る。「耳漏は不快臭で水っぽく、凝乳状で、鼻の中の痛みと、上唇 のかさぶたを伴う、水銀の乱用後、カリエスを伴う」。体のどの部分でも骨にカリエスがあるが、特に耳、鼻、乳様突 起の小さい骨にカリエスがある。「耳の後ろのかさぶた」。耳の鼓膜の破裂、内耳とエウスタキオ管がカタルの状態で 「耳の中が突然止まる 感じがし、口を大きく開けるか呑み込むとよくなる」。

 特に耳の問題においては、硬化した耳下腺と関連があるだろう。

 鼻に固い鼻糞がたまり、臭覚がなくなり、鼻血や粘液の塊の匂いがする;鼻から出る骨の分泌を伴う、ひどく不快なカタル。 ひどい悪臭がする臭鼻症、鼻の骨が壊れた所の梅毒のケース、そして鼻がたるんだ袋状にな り、沈没するか、腐ってな くなり、開いたままになる。Silicaはそれを治し、その後、人工の鼻をつける。

 その部分が浸食性である、梅毒性鼻カタルにおいては、HeparはSilicaと競い合う;HeparやMerc. cor. やArs. は鼻に浸食性潰瘍がある場合における、主要な抗梅毒剤である。赤ん坊が鼻血に苦しむ。これはCalc. sulである事が 多い。

 Silicaの顔の様子は、絹のように光沢があり、貧血状態で、蝋のように見え、疲れている。顔中に、膿疱や小さい水疱の発疹が広がり、小鼻はひび割れており、唇にヒビが入りやすい;粘膜と皮膚の間の縁から、堅い外皮; 発疹 と堅い外皮、外皮下に硬化が起き、患者はそれを剥がすので治らない。この硬化は紅斑性狼瘡や石灰化上皮腫の下に見られる、組織形成初期や、湿潤を好む、初期状態の湿疹内部組織と同種である。小さな血管は軟骨質になるまでどんどん分厚くなる。軟組織を固くし、硬組織を固くする傾向がある。

 小児期に骨が柔らかくなり、壊疽になってしまったり、或いは骨膜炎になったり、結果的に壊疽になったりする。長骨の骨幹や骨端、 軟骨部のカリエス;軟骨の腫瘍、内軟骨腫。骨が壊れ、開いた瘻孔を形成する。顎や関節、股関節、脛骨の壊疽、背骨の壊疽、脊椎の壊疽、そのため背骨が曲がり、特に横へ曲がる。ホメオパスは付属装置やサポートの助けを借りて、このような骨の疾患を取り扱うだろう。

 Silicaの患者は唇はざらざらし、ひび割れて、皮が剥け、亀裂が入っている。唇の縁がうろこ状に見え、唇の端に、固くなった割れ目がある。表皮が堅くなった縁のあたりに、割れ目が連なってある事がよくある。小鼻の上に、上皮腫のような小さな堅い表皮があり、もぎ取ると、皮が剥けた表面を残し、治る傾向はない。耳に堅くなった表皮を形成す る。

 歯が壊れ、表面のエナメルがなくなる;象牙質が、石灰のケイ酸塩を大きく作り上げ、歯の表面がざらざらになり、その輝きをなくし、カリエスができる。この事は歯茎の縁によく起きる;潰瘍が犬歯の先にできる。 寒く湿気がある時、歯は苦しむ;湿気た気候で歯が痛み、歯は黄色く、すぐ虫歯になり、歯茎は歯から離れる。神経痛や歯痛はすべて、暖かい部屋や、熱い飲み物でよくなる。歯茎や顔のあたりの膿瘍は、暖かさで改善 する。顎に深刻な痛みがあり、夜、引き裂くように、或いは裂けるように痛く、熱から改善する;この痛みは、歯の周りの膿瘍の末期に終わる事がよくある。その部分が、炎症から過剰に痛くなければ、圧迫により楽になる事がある。

 舌には、痛風の特徴がある炎症をとる;口全体が、膿瘍の恐れを伴う炎症を起こす;引き裂くように、或いは裂けるように痛く、夜悪化し、熱から改善する。

 喉と首に、炎症と、内外すべての腺の腫れが起き、すべて同時に起きるか、或いは単独に起きる。扁桃腺の片方、もしくは両方に、ひどい痛みを伴う扁桃周囲膿瘍;化膿の恐れがある。 耳下腺、舌下腺に炎症が起きるが、顎下腺と頸腺においては、ずっと少ない;急性の炎症でさえ、痛く腫れて固くなり、首と肩と頭の痛みを伴う。しかしまた、反対の疾患の状態がある。苦しみを伴う、衰弱した老齢者の、慢性の症例において、症状は入浴後に悪化し、患者は暖かさを欲し、寒さを恐 れ、いつも震えている。しかし首に急性の炎症が起きる場合、まさに反対の事が存在する;突然の熱で苦しみ、不規則で突然の熱が起き、手足は冷たいが、上半身は熱く、頭と首のあたりに汗をかき、熱の感覚があり、暖かい部屋で窒息感がある。もし急性だったら、この事は扁桃周囲膿瘍と、首の腺の膿瘍に示される。ここでのSilicaはPulsとの関係を示 す。その慢性の兆候において後者は、熱で暑過ぎるが、急性疾患では凍えている。それらは急性と慢性で逆になる。 Pulsは始めは寒気がして汗をかく。

 Silica は喉の症状で溢れているが、滅多に急性の形で示されない、というのは進度が低すぎるからだ;一 連の風邪の後で それが来るが、そのような風邪は、Bell.か、他の急性のレメディを何回か投与したら、改善するが、まだ扁桃腺や首の腺に居続ける。Silicaはその傾向を断ち切る。風邪をひく度に立ち上がって、流れを増やす喉のカタル状態が起き、声枯れを伴い、再び慢性状態に戻ってしまう;咽頭の慢性カタル。根深い喉の痛みにおいてNatrum murと競い合う。

 Silicaは胃をかき乱し、しゃっくりを起こし、吐き気と嘔吐は肝臓を乱す。これらすべての症状はつながっており、分離しにくい。確固として暖かい食べ物を嫌い、冷たい物を欲っし、お茶は適度に冷たいものを飲み、冷たい食べ物を食べたがり、暖かい食べ物を嫌う。確固と肉を嫌う事もあるが、もしそれを食べるならば、冷たく、スライスした肉を好む。 アイスクリーム、氷水が好きで、お腹に入れた時気持ちよく感じる;患者は熱い液体を飲めない事があり、熱い飲み物を飲むと、顔や頭に汗をかき、突然暑くなる(Bar. c.)

 Silicaは、すぐ、極端な熱や寒さで乱され、たった2~3度の変化ですぐ影響を受ける;熱くなり過ぎから病気になる;熱くな りやすい、気温のちょっとした変化で、すぐ汗をかいて風邪をひく。

 症例;産婦人科の症例を診ていたある治療家が、最後の段階で少し困難があり、加熱した状態になった; 冷やすためにコートを着てベランダに出て、喘息で倒れ、激しい咳と吐き気と嘔吐を伴う多量の痰が出て、 それが何ヶ月も続いた。その人がとった急性の薬では、緩和しただけだったが、Silicaの一回の投薬で、飲むとすぐに治った;暖かい部屋に我慢できない;Silicaの急性病状は、暖かい部屋や熱から悪化する事が多い。

 Silicaは、ミルクからの悪化がある。赤ん坊がどんな種類のミルクも飲めないことが多く、そのため医者が正しいレメディがわからなかったら、市場にある、あらゆる食べ物を処方するよう追い込まれる。Natrum carb.とSilicaは、どちらも母乳が下痢や嘔吐 を引き起こす場合に役立つ。型にはまった人は、Silicaを全く忘れ、Aethusaのような薬を好んで与える。後者は Natrum carb同様、酸っぱい嘔吐と便に酸性の凝乳がある。「母乳を嫌って吐く」「ミルクから下痢を起こす」この両者を合わせる。

 患者は暖かい料理を嫌い、冷たい物を食べたがるけれども、冷水やアイスクリーム、一般的な冷たい物で、胸部に不調が起 き、吐くような咳が増し、吐き気がひどくなり、激しく吐くような咳が出る。痰を吐こうとしてから起きる吐き気は、普通 Carbo veg.で制御されるが、Silicaも同様である。

 「胸焼け、茶色い舌を伴う;吐き気、飲んだ物を吐く、朝に悪化;水がおいしくない;飲んだ後に吐く」。

 Silicaの胃は弱く、何もしない状態;長期間、嘔吐している老齢者の消化不良 、特に熱い料理を嫌う人、ミルクを飲めない人、肉が嫌いな人、精神面の症状と身体面の症状が合う場合。

 Silicaは、南北戦争の兵士の、慢性下痢に対するすばらしいレメディの一つだった。湿った土の上で寝る事からや、胃腸が力を失うまで、ありとあらゆる物を食べる事から、長い徒歩から、寒い北から南に移動する事から、熱い事から病気になった、かなりの割合の人々を治した。このような症状は、Sulphurのようでもある。

 Silicaは、胃腸に痛みがあるが、どちらかというと圧迫するとうずく痛みが起きる;疝痛や鼓腸、圧痛;胃に慢性のうずきがあり、かなり長く続き、結核状態になる。異常な痛みが、熱によって楽になる;ガスとゴロゴロ鳴る音を伴う、腸の膨張。子供と大人の肥大化した腹(Bar. c.);締め付けた感じが腹を横切る。服の締め付けが耐えられず、食後悪化する; 確固とした特徴は、熱で改善する事だ。

 直腸が便を押し出す事ができない事から、便秘になる。Aluminaのように、せき立てられる事はなく、直腸に便が横たわる事は滅多にない;非常にせき立てられるが、排出できない。便は小さなボールか、大きく柔らかいか、大きく固いが、更に多くのいきみと、頭の周りの発汗と、いきみの間にひどい苦しみがある;直腸は詰まり、 患者は弱り疲労困憊になるまでいきみ、便が後戻りする;そして失望してあきらめる。ほっとする唯一の方法は、器材の手段による事である。排便時のひどいいきみは、多くのレメディに属するが、特に Alumina, Alumen, China, Natr. mur., Nux vom., Nux mosch., Silicaに属する。

 症状が合えば、Silicaはサナダムシを除去する(Calc., Sulf.)。

 また瘻孔の開きも治している。肺結核の傾向がある患者は、直腸部のあたりに膿瘍を作る傾向があり、内外を破壊し、完全または不完全な開口部を形成する。 さもなければやって来る物に取って代わるようであり、手術や他の外的手段によって治った場合、その傾向は、胸部疾患か、固定したカタルか、結核浸潤の形に終わる傾向がある。Silicaは便秘を常態に戻すレメディの一つであり、 1~5年内に、開口部を必要状態に消し、治す。手術で一度に治り、患者はしばらくの間快適であるが、数年後に調子が 悪くなる。

 Caust.やBerb., Calc. c., Calc. phos., Graph., Sulph.などはそのようなケースに適している。ここでのSilicaはThujaにうまく後続する。

 尿道内の化膿の状態、粘膜のカタル;尿に膿や血液を伴う老齢者の膀胱の癖になったカタル;尿の中に多量の糸状の沈殿物。前立腺炎、化膿、尿道から、べとついた悪臭の悪臭を放つ膿。淋病、尿道から膿、または 膿のような分泌物、わず かな細かく刻まれた分泌、血が混じった、化膿した分泌。それはべとつく事もあれ ば凝乳状の時もある; いかなる粘膜からでも。

 ペニスに沿って、会陰や前立腺や睾丸に膿瘍。

 非常に痛みを伴う睾丸の、慢性の炎症または硬化; 睾丸は、まるでつぶされるかのように感じられ、 敏感で痛い。少年や大人の水瘤。

 男性に関しては、インポテンツ、性交後の性器の衰弱、疲れやすい、力がない;一般的な頻度で性交を行なった場合、疲れる;休息に1週間~10日かかる(Agar.)。疲労を伴い性器に大汗をかき、背骨がくたびれ、 背中が弱る。

 夜に失禁;小さい男の子や女の子の夜尿症。 女性に関しては、生殖機能の疲れ切った状態。膣にひどい嚢腫、外陰のあたりに瘻孔や膿瘍、それは固い結節を伴って治るか、全く治らない;小さいにじみ出る瘻孔は不快臭があり、チーズのような分泌がある。小さい結節は治り、同じ病 巣にまた発生する。女性はこのような膿瘍にかかりやすい。

 月経と月経の間に、血液の分泌がある。Silicaでは、子宮から非常にたやすく出血しやすい;興奮から、月経前に出血、特に授乳期間;子供を胸に置くと、出血が始まる。Calc.とSilicaの違いに気づきなさい。Calc.は授乳期間中に出血する傾向がある が、子供を胸に置いた時ではない。  

Silicaは、多量の水っぽい分泌液を伴う、卵管留水腫や卵管留膿腫を治す。子宮の片側か反対側に、しこりがある事があり、 それは徐々に大きくなり、水っぽく血の混じった膿の液体が、すべて一度にドッと流れ出し、しこりが消えるが、すぐにまた一杯になり、あふれる流れで、同様に空になる。それは、卵管留水腫や卵管留膿腫の兆候である。

 何ヶ月も全く月経がない;無月経。

 豆やミカンと同じくらいの大きさの、深刻な膿疱が膣にあり、膣から突き出るか、上に向かって突き出 て、それと共に、均整の取れた配置で平らになっている。多くの小さな膿疱が、ペカンナッツのように群れになっている。他の症状が少しあっても、Rhod.とSilicaはこれを治している。

 「 帯下は、多量で刺激性、腐食性、乳状、ヘソの周りを切った事から起きる、咬まれるような痛みを引き起こす、特に酸性の食べ物の後で;放尿中;噴出中;子宮ガンを伴う。乳腺に固いしこり」。

 胸の膿瘍の恐れがある。タイミングよくレメディが投与されれば、問題をすべて未然に止めるだろう。レメディが遅すぎ、 化膿が避けられなければ、Silicaがその役割のためにやって来る。脈打ち、圧痛、重みがあるかもしれないが、 レメディが痛みを制御し、結果を早め、開口部は自然に現われ、分泌が少し出て、すぐに閉まる。鎮痛剤をとってすぐ、温湿布をあてると、薬は機能しないだろう。その部分に、あまりにも多くの血液があり、鎮痛剤をとる事で問題が 大きくなる;それは、その部分に血液測定を増加させ、化膿が起これば、更に多くの組織破壊を起こさせる。少量の膿の代わりに、山盛りになる日々がやって来て、腺の半分が破壊される。

 非常に弱く流産しやすい女性、或いは受胎が起きない女性。臓器が疲れ切っていて、その機能を発揮できないように見えるだろう。

 嬰児には、多くの問題がある。成長過程で病気がち;母乳や、他のいかなる代替品にも耐えられないで、嘔吐と下痢を起こす。健康な子供は不健康なミルクさえ消化する。

 Silicaの咳は危険だ;肺が広範囲に含まれていな場合、このレメディは肺結核の初期に合う;症状が合えば、カタル性特質の咳に合う。治りそうもない小さな膿瘍が肺にある場合、Silicaはそれを修正し、壁の収縮を起こす。 喘息性のゼーゼーというあえぎと、過度の運動に伴う、胸のカタルの根深いケース。頑張りすぎたり、暑くなった後に、風に当たったり、入浴から風邪をひき、寒気がする。

 湿気た喘息で、粗く、ガラガラという音がし、胸は粘液で満ちているようで、窒息するかのように思え る。特に老齢者の淋病の喘息、或いは淋病の両親の子供の喘息。そのようなケースはNat. sul.で完治する。患者は青白く、蝋のようで、貧血症で、ひどい疲労と喉の渇きを伴う。

 ほとんどは、淋病のような、圧迫された淋病からきるた喘息の発作で、過労や加熱から病状が進みやすい事を伴う。

 声枯れを伴う、乾燥した、裂けるような痛みのある咳で、喉頭結核の恐れがあり、特に喉頭粘膜の厚みから、結核を巻き込んだかすれ声;粟粒結核の恐れがある、胸のうずきで、冷たいものから悪化し、暖かい飲み物で改善する。 石切り工の肺病。細かい埃が、慢性の刺激状態を引き起こす。Silicaは膿を作り出し、このような石の粒子を 放出する。

 痰が多く、腐ったよう、緑色で、化膿している;日中のみ粘着性、乳状、強烈な粘液、青白いものもあ り、泡のような血液。

 風邪が胸に居座り、喘息の症状になる慢性的な傾向がある。慢性気管支炎;化膿を伴う肺の炎症。Silicaは特に、肺炎の末期や、老齢者の肺炎に後続する慢性疾患に適する。

 肺炎の後、ゆっくりと回復する(Lyc., Sulph., Phos., Sil., Calc.)。ほてりと胸にガラガラという音がする。日中に顔がほ てり (Sulph., Sep., Lach.)、Ant. tart.のようにガラガラ音がし、Sulph.や Lyc.のようにほてる。

  瘻孔;べとつき、黄色、緑色、悪臭のある唾液、Calcよりもっと寒さを訴える、頭の汗、肺の痛み、肺のうずき、縫われるような痛み。

 手足に骨膜炎。魚の目(Ant. cr., Graph.)。 巻き爪。足の裏のリューマチ。歩けない(Ant. cr., Med., Ruta, Sil.)。

 眠りにつくとすぐに、汗をかき始める(Puls., Con.)。 てんかん;太陽神経叢のオーラが、胸と胃に入り込む。 Calc., Puls., and Thujaを補完する。