Ignatia(イグネシア/イグナチア豆)

 Ignatiaはよく使われ、特に敏感でデリケートな女性や子供、ヒステリーな女性に合う。Ignatiaで自然なヒステリーは治らないが、優しく敏感で、きめ細かく洗練された教養の高い、感情が高ぶった神経疾患の女性が、ヒステリーのような症状で不調になった場合は、Ignatiaがそれを治す。ヒステリー体質は、非常に特異で理解しがたい事だ。しかし、感情が高ぶり過剰に興奮した感情的な女性が、自分では説明できない事をする。興奮しておかしくなったかのような行動をするだろう。自分が後悔するような事をしてしまう一方、ヒステリーはいつもそれを喜んでいる。どんなに馬鹿げていても、自分が自慢できる事を見せただけにすぎない。しかし無意識にそれを真似る人や、それを上手にする人には我々の努力は泡となる。

 この女性は家庭不和の中にいる。困惑し興奮し、痙攣を起こし、震えわななく。頭痛のため寝こむ。病気である。Ignatiaはこの人のレメデイだ。失恋の苦しみがひどい。繊細で神経質な少女が、自分の恋愛は見当外れであることがわかり、その男性にふられて泣き続け、頭が痛く、震え、神経質になって眠れない;Ignatiaは彼女を哲学的にし、分別をつかせる。子供や夫を亡くした女性。敏感で繊細な女性が、悲しみに暮れている。頭痛が起き、震え、興奮し、泣いて眠れない;自制できない。努力にもかかわらず、悲しみは単に彼女をちりじりにする。感情や興奮を制御できない。Ignatiaは彼女を静め、今この時を乗り越えさせるだろう。この全てにおいて、そのような問題から来たような状態全てが起きており、患者がそれについてくよくよ悩み、その原因にこだわり、その状態が再発し続ける時は、Natrum mur. がその症例を終わらせるだろう。それは彼女を勇気づけ、苦しみに耐えるようにしてくれる。特に学校で科学や音楽や美術を勉強しすぎたタイプに有効である。 もちろん非常に敏感な少女が、音楽や絵などの芸術に入り込むのは当然だが。長い間音楽に打ち込んで来た娘が、パリから帰って来た。彼女は何も手に着かない。自制心を失っている。音がする度に困惑する。夜眠れない。興奮して眠れず震え、痙攣し、筋肉が引きつる;興奮やあらゆる困惑する言葉から、泣き出す。Ignatia はすばらしく彼女の調子を高めてくれるだろう。症例全体を完結させる事もある。しかし特にこのような過敏な少女達は、非常に一般的に、慢性的なNatrum murである。問題が戻って来て、Ignatiaがもはや制止できない所に来た時、それはIgnatiaが自然に慢性状態になっている。

 IgnatiaとNatrum mur.が接近するもう一つの場所がある。敏感で過労の少女が音楽や芸術を勉強した後、疲れきり、自分の恋愛をコントロールできない。恋愛は自分が軽蔑する誰かに落ち着く。それは特異な事で、それを誰も理解できないかもしれない。ある敏感な少女が既婚の男性と恋に落ち、母親以外その事を知らない。夜寝ている時、目が覚めてむせび泣き「お母さん、どうして私はこんな事をしてしまったの。私の心から彼を引き離す事ができないの」と言う。普段、男性は全く彼女の眼中になく、敏感すぎて他の事はできず、彼の事ばかり思う。それが最近の事であれば、Ignatiaがその娘の心のバランスをとり戻すだろう。もしそうでなければ、Natrum mur.がそれに続く。我々は自分で思っているほど人の心の半分も知らない。我々はただその現れを知っているだけなのだ。この小さな事はこの薬の活動領域に属する。マテリア・メディカ を知っている人は、その広がりと長さに当てはめ、類似の事にそれを見る。

 Ignatiaは四肢が震える。神経質で臆病に興奮する。「体の衰弱が突然来る。ヒステリーな衰弱と失神。人ごみの中で失神する」。涙もろく神経質で悲しく譲歩しがちな敏感な心に、特に有効である。「震えてピクピクする。ひきつった単収縮」。子供が罰を受けた後、睡眠中にひきつけを起こす。「歯の生え始めの子供のひきつけ。子供の恐怖からの発作」。 Cinaのように子供は冷たく青ざめ、固まってじっと見る。「意識を失ってひきつけを起こす。激しいひきつけ。強直性けいれん。恐怖の後の強直性けいれん。感情的な舞踏病。恐怖か悲しみの後」。舞踏病の少女。感情的なてんかん、或はてんかんのような現れ。麻痺した衰弱。「ひどい知的な感情」。育児や夜警。まるで脳出血から来たように、完全な麻痺を伴う片腕の喪失感。それが2〜3時間過ぎると、腕は以前のようによくなる。それはヒステリー性麻痺である。「どちらか片方の腕のしびれ。腕がうずいたり、チクチク刺すように感じる」。

 Ignatiaは驚きが多い。病気や病理学に通じ、それがどう現れるか周知していれば、驚くべきか、驚かざるべきかが言える。そして何が自然で、何が通常の病気かも言える。Ignatiaでは、何が不自然で、何が起こりえない事かが見つかる。炎症を起こした関節や、熱を持ち赤く、ズキズキし、弱い炎症部が見られる;それは痛いかもしれないという恐怖で、大変気をつけて処方する事だろう。それは痛いであろうと思う完全な権利が、通常あなたにはある。しかしそれは痛くなく、強い圧迫で改善する時もあることがわかるだろう。それは驚く事でないか。喉を覗くと、そこは腫れて炎症し赤い;患者は喉が痛いと言う。痛がらせるかもしれないという恐怖から、当然舌圧子でそこを触らないだろう。腫れて固まった物は痛いだろうと思える理由はいくらでもある。だが患者にいつ痛くなるのか尋ねると、患者は「 何か固い物を呑み込まない時」と言う。痛みは何か固い物を呑み込んだり、圧迫で改善する。別の時には痛いのだ。

 精神面では、患者は大変不可解で意外な事をする。仕事に規則が全くなく、哲学がなく、心の響きがなく、判断がないように見える。期待と全く逆の事が見つかる。患者は痛い方に横たわった方が改善し、痛みが楽になる。「頭の横に釘が刺さったように痛い」。痛い方に横になり、圧迫する事でしか楽にならず、その痛みがなくなる。

 胃は消化不良において変っている。ある時変わった患者が来て、胃に入った物はすべて吐き出すため、軽い物、少しトーストしたできるだけ簡単な食べ物を試させる。何日も吐いているので、彼女は餓死してしまうのでは、と皆が心配する。あれこれ試すが、患者は何も胃におさめない。ついに患者は「コールスローとタマネギのみじん切りだけ食べられる。それでうまく行くと思う」と言う。ヒステリー状態の胃で、患者はキャベツとタマネギのみじん切りを食べ、それ以降よくなった。普通消化しにくく変わった物で、吐き気が増すよりもむしろ改善した。牛乳とトースト、繊細な物、暖かい物、そのような物を普通取ると、胃が妨害され吐き気を増す。冷たい食べ物を欲しがり、暖かい食べ物は妨害され消化不良を起こし、冷たい食べ物は消化される。

 咳もよく似た特徴がある。刺激が喉に来ると、普通人は咳をする。喉頭と気管がヒリヒリしたり、刺激があったり、くすぐったい感じがあったり、詰まった感じから、或は何かを吐き出したくて咳をし、咳でよくなる。しかしIgnatiaの患者に咽頭や気管に刺激が来たら、また意外な事があるのだ;咳をすればするほど、咳をする刺激が見られ、刺激が非常に大きくなるまで、咳も非常にひどくなり発作が起きる。咳をすればするほど咳の刺激がひどくなるのは、Ignatiaの患者として知られており、汗でびしょぬれになり、びしょぬれになった寝間着を着てベッドで上体を起こし、汗だくで疲労しながら、吐き気がして咳き込み、吐いている。そのような患者の病床に呼ばれたら、待ってはならない。それについて言い続けると、咳を止める事ができないで、ただ咳がもっと激しくなるのが見えるだろう;どんな発作的な状態が咽頭に来ても怒らせる事なく、Ignatiaがそれをすぐ止める。どんなに小さな動揺からも、精神面の動揺、恐れ、苦悩、苦情が起こり、その若くて敏感な女性は家へ帰ってしまい、ベッドに入り、喉頭の発作が続く。それは家中に聞こえる咽頭痙攣である。Ignatiaはそれを即刻止める (Gelsemium, Moschus)。

 神経疾患とあらゆる問題が月経中に来る。頭はいつも急いでいて興奮状態にある。誰も十分速く物事ができないと思う。記憶は信用できない。心はちりじりに飛ぶ。それは一種の混乱である。頭にきちんと分類分けしてあった物事が、もはや分類できない。自分の音楽も規則も学習法も思い出せない。それらは全て消え、彼女は混乱状態にいる。彼女は精根尽きた神経質な人である。

 それから空想が来る。それは鮮やかな空想で幻覚のようである。熱はなく、寒気もなく、ただ興奮の後であるだけだ。ある事で感情をひどく害して家へ帰り、それ自体は熱で現れるような幻覚が現れる状態に入る。しかし綿密に調べると、それは幻覚ではない。それは心のヒステリー性の興奮であり、その中でバランスを失い、何でも話す。物事のあらゆる様式を見る;ヒステリー性の精神錯乱である、というのは休息後や翌朝にはそれが消えるからだ。しかし一度その呪いが始まると、更に頻繁にやって来て、彼女はそれに容易く道をあけるようになり、それがレメデイ化されていなければ、彼女は気がおかしくなり、精神衰弱になり、その因果関係として興奮や悲しみ、精神異常がいっしょにすべて混じる。これらはまず生理期間に来て、それから少しずつ距離をおいて来るまでは、別の時に来る。「一人になって自分の人生に起きた矛盾について深く考えたがる。座ってすすり泣く。無口な時もあり、再びおしゃべりで多弁になり、独り言を言う」。彼女はほんの少しの間喜んで調和をもたらすが、恐怖状態に入る。自然のヒステリーが生じる所には、Ignatiaは役に立たない。しかしヒステリーが上記のような状態からもたらされた場合、Ignatiaが最も役立つ。それはHyoscyamusの横を密接に沿って走る。「絶え間ない恐怖感、或は何かが起こりそうな懸念」。

 これらの精神状態と共に、胃腸が空だという感じがある。空虚で震える。「失恋後の鬱で、背骨の症状を伴う」「たいへん近い人や物を失った大きな悲しみ。手が震えて、書くのが非常に大変ある。些細な事を怖がる」。全く何もできない状態に落ち、友だちに手紙を書く事さえできない。

 Ignatiaの患者は間抜けで、頭の回転が遅くて馬鹿な人ではなく、過剰な疲れや興奮からそのような状態になった人である。外出し過ぎから。どちらかというと体に弱さがある場合は、過剰な社会的な興奮から来る。現在の社会状態はヒステリーな心を作り出すと思える。典型的な社会の精神は常に混乱状態にある。質問をするが、答えを待たない。かなり多くのレメディにこの状態がある;知的集中力の欠如はそれそのものであるが、これは特異な種類の心の集中力の欠乏である。怯え、恐怖、不安、嘆きがこのレメディを走り抜ける。「敏感な気質;超急性」。張りつめた過労。

  Ignatiaは他の事もある;「ある義務を怠ったと思う」。それは非常にPuls.のようである。HellとHyos.とAurumだけは、自分はひどい間違いを犯したと信じる。「ある義務を怠ったと思い」それだけくよくよ考える。「ひどい悲しみの後の鬱」。

 頭痛はたくさんあり、それはすべてうっ血性であり、圧迫する頭痛、或は引き裂くような頭痛、或はまるで爪が側頭かこめかみに刺さっているような頭痛;痛みの側に横になる事で改善する。頭痛はすべて熱で改善する。患者は一般的に暖かさで改善し、寒さで悪化する。胃に冷たい物を欲しがるが、暖かい物は外部から欲する。痙攣性の頭痛、拍動性の頭痛、うっ血性の頭痛。神経質で敏感な気性における頭痛。その神経系が不安や悲しみ、精神活動に移行してしまった人々。「コーヒーやタバコの乱用から、煙を吸入してから、或はタバコやアルコールから来た頭痛」。細心の注意を払ってからの頭痛。「頭痛は暖かさや休息から改善し、冷たい風や突然頭を回した事から悪化する;便を押し出したり、衝撃、急激、興奮から悪化する」。見上げたり、目を動かしたりすると痛みが増す;音や光で悪化する。 「後頭部の痛み;冷たさから悪化し、外からの熱で改善する。頭痛は食事中よくなるが、その直後悪化する」。

 「視界障害。ジグザグ。視界の混乱」。過敏な目。「刺激性の涙。涙が出る」。

 顔はゆがみ、身を震わせ、蒼白で活気がない。顔が痛い。「顔が激しく引き裂かれるよう に、裂けるように痛い」。こうさせてもらおう;前述したようにパリから帰って来た感情が高ぶっている少女の中には、音楽を学び過ぎ、激しい顔面痛があり、顔が痛いか、または他のヒステリー性の 痛みがある事がある。激しい頭痛で帰って来る少女もいるだろう;精神状態と混乱で帰って来る者もいる;あらゆるヒステリーの現われで帰って来る者もいるだろう。長引く興奮。ミュージカルのしすぎ。そう、生理痛、卵巣痛、ヒステリー状態、膣や直腸の脱出というずれを伴い、かなり手足が不自由になって帰って来 る者もいる。「裂けるような、或は撃たれるような痛みが肛門と膣から上り、臍に向かって体内を上昇する」。

  変わった嫌悪がこのレメデイを走り抜ける。このように敏感な女性の一人が、呈されている提案について何を考えるか、諸君が何か結論を出すのは不可能であろう。彼女の合理性や理性に頼る事はできない。何でもいい から、ほんの少ししか言えないというのが、ベストだろう。あなたが述べた事は何でも歪められている だろうから、約束しない、聞いてあげる、賢く見せる、そしてあなたの旅行カバンを持って処方後帰宅する。 喜ば せる言葉は何もない。

 喉の渇き、それを諸君は期待していないだろう。寒気の間の喉の渇き、しかしそれは熱がある状態の場合で、発熱中 喉の渇きは全くない。間欠性の熱に適する。間欠性の熱で、興奮して神経質な子供や女性に。

Hyoscyamus(ハイオサイマス/ヒヨス)

 Hyoscyamusは痙攣や収縮、震え、揺れ、筋肉の痙攣的動作に溢れている。精力的な人における痙攣は、非常に猛烈に起きる。全有機組織を含む痙攣は、無意識を伴い、 夜に起きる。月経中の女性に起きる痙攣は、単一の筋肉の痙攣や単一の筋肉の収縮は少ない。少しの痙攣と単攣縮。疾患の初期には、筋肉の痙攣と単攣縮という後者の形をとる。チフスの初 期の状態では、単攣縮を伴い非常に衰弱する。意識が強い場合は、自分自身でそれを感じ十分気が付くが、他の人にもそれがわかる。神経系にかなりの疲労が見られる。筋肉が痙攣して、ベッドに倒れ込む。筋肉がすべて震え、揺れ、有機組織中、異常に興奮した状態が続く。苛つきと興奮の状態。四肢が痙攣して震え、そのためぎこ ちなく動き、自動的な動きをする。舞踏病。腕の動きはぎこちなく、ベッドのシーツを摘む。せん妄状態で何かを摘む。せん妄や興奮が起きる持続性の発熱におい て、または神経や精神の異常な興奮を伴う精神異常の症例において、 徐々に弱さが増す;興奮と徐々に増す弱さ。完全に衰弱しているため、患者は顎が落ちるまでベッドに倒れる。つまり、筋肉の痙攣や揺れ、震え、弱さと痙 攣の動きがお互いに混り合うのが、この顕著な特徴のすべてである。嬰児が痙攣の状態になる。「突然地面に倒れ、泣いて痙攣。子供の痙攣、特に喧嘩から。食後の痙 攣」。子供が食後気分が悪くなり、吐き、痙攣状態になる。「金切り声を上げ、無意識になる」。寄生虫から痙攣状態になる、と古い本には書いてある;また 出産後すぐに母体が痙攣の状態になり、それは産後痙攣と呼ばれる。「睡眠中の痙攣。分娩中の息切れした発作と痙攣。足の指が発作的にひきつる」。

  精神面は Hyoscyamusの最も大きな部分である。受け身のせん妄、想像、錯覚、幻覚で見た事を話す;心を引き立てて話す、せん妄の兆候を伴って話す、その後 呆然となる。疾患を通してこれらは交互に現れる。そして睡眠中話したり、眠って泣き出したりする;話したり、むにゃむにゃと言ったり、自問自答する。そし て目が覚める期間があり、その間せん妄と錯覚と幻覚がすべて混じり合って起きる。幻覚状態かと思えば、次の瞬間は妄想状態になる。幻覚として見て いる時、患者はそう信じているという事である;それから幻覚は妄想になる。また、患者が見たり、知ったりする事は実際にはそうでなく、錯覚である。患者は幻覚 で溢れている。あらゆる種類の物を見る、幻覚で表現できない物を見る。人や自分に関したあらゆる種類の物を想像し、猜疑的になる。猜疑心は急性疾患を通し てある;それは精神錯乱における狂気の全面に適応する。妻が自分に毒をもろうとしているのではと疑う。皆を疑う。「毒をもられていると思って薬を取る事を 拒む。」「自分は後をつけられている想像する。人が皆自分に歯向かうと想像する。友人がもはや自分の友でないと想像する。想像上の人と話し続ける。」独り 言のように話すが、自分の側に誰かが座っていて、その人に話しかけていると本当に想像しているのだ。死んだ人に話しかけている事がある;自分から離れて 行った人と過ごした過去の出来事を思い出す。亡くなった姉妹、妻、夫を呼び出し、その人が現にいるかのように会話を始める。

 Hyoscyamusは この特別な精神状態において、もう一つ変わった点がある。壁に妙な紙が貼ってあり、横になってそれを見て、その形を列にする事ができそうだったら、(列 にすることに)昼夜忙しくし、列を作れるように明かりをほしがり、眠りにつくが、その事を夢でも見て、目を覚ましてまた続きをする;それは同じ考えであ る。物をミミズや害虫、大ネズミ、ネコ、ネズミだと想像する事があり、子供のようにそれらを連れて来て、おもちゃ箱の周りに持って来る – まさに子供のようだ。マインドがこのように働く;十人十色;おそらくこのように表現された個人は全く目にしないかもしれないが、マインドが浮かれてばかげた事 にふけるような事がわかるだろう。ある患者は南京虫のヒゲを持って壁を登り、そのヒゲをヒモで括り、最後のが括れないので、イライラしていた。

 Hyoscyamusはその人を改善した。テキストにはそのような表現は見つからないが、テキストに関連してよく似ている事を話そう。患者には交互の状態 がある。1分間夢中にしゃべっていると思えば、次の瞬間妄想や興奮でがみがみ小言を言っている;次の瞬間は意識朦朧としている。しばらく進行すると最終的 にチフスの状態になり、かなり深い昏睡状態になる。症例の初期には患者は目が覚め、正しく質問に答え、聞かれた事がわかっているようだ;しかし最後の答え が終わったとたん、熟睡しているように見える。そこで患者を揺さぶり起こし、別の質問をし、患者は答えまた熟睡する。目覚められなくなる完全な無意識にな る前まで、チフスの特質であるせん妄状態は更に深くなり、更に受け身になり、更にぼそぼそつぶやく;その状態で何日も何週間も横になり、更に衰弱する; このレメディが投与されない限り、深く昏睡して横になっているだろう。ベッドのシーツを摘み、つぶやきながら横になる。昏睡状態で、何もはっきり気が付かない状態が続い ても、受け身の動きをし、つぶやき、独り言を言い、たまにかん高い叫び声を上げる。何もないのにまるで何かが指にあるかのように、指を摘む。同様にベッ ド・シーツを摘む。パジャマを摘む、もしくは指にある物は何でも摘む。或いは、まるで蠅を握るように空気を摘む。この受け身のせん妄は、深い昏睡状態で死 んだように横たわるまで続く。精神状態では、何か乱暴さを呈する事があるが、しょっちゅうは起こらない。もっと受け身で、話したりおしゃべりしたり、片隅 に静かに座って早口にしゃべるか、横になるか、うろうろする。「普通の事や普通の義務を引き受ける」。それは、主婦が起き上がっていつもする家事をしたが る;樽屋が樽やその仕事に関する普通の物を作りたがる。頭で普通の職業の事を考え続ける、それについて話す、その日の事を続ける、それについて忙しくす る、それゆえ忙しい精神異常。またせん妄も忙しいタイプのせん妄である。

 さて、一般的な精神異常のタイプの度合いに関する考えを得るため、Stram.とBell.を比較せねばならない。Bell.の講義は聴いたね、それは 暴力的で、熱が最も強烈だ。更に多くの興奮がある。Stram.では精神異常に達した時、患者のせん妄や精神異常は、極端な暴力面で表現する事がわかるだ ろう。この三つはお互いにたいへん近く働くので、それらをいっしょに関連づける事で何かがもたらされる。Hyoscyamusの精神状態について考える と、精神異常において滅多に熱がない事がよくわかる。時には微熱がある事があるが、Hyoscyamusが熱病の状態に関して考えられた場合、熱の 激しさはBell.、Stram.、Hyoscyamusという順序になる。さて、Bell.はその精神状態の時、たいへん暑い。Stram.は最も暴力 的で活動的、殺人的な暴力だが、熱においては控えめに暑い。精神異常を伴いHyoscyamusの熱は低い、それほど暑くないか、全く暑くない事もある。せん妄 の激しさや狂気のような動きを考えた場合、順序が変わる。行為の暴力性に関する順序は、Stram.、Bell.、Hyoscyamusだ。最も似ているそれらの薬について考えると、リストの最下位にある事が見て わかる。それは受け身の薬として動き、上位二つはより活動的だ。 Hyoscyamusは受け身の熱狂がある。暴力的にはならない。それは患者が殺人的になる事があるだろうが、どちらかというと自殺志向のようである。患者が話した り、おしゃべりしたりする事もあれば、座って何も言わない事もある。「起きている時も寝ている時も、想像や幻覚で一杯。精神に宗教的な傾向がある」は異常に 敬虔な女性たちにあう;彼女たちは、恩恵の日々を罪で流してしまうような妄想をとる。自分は何かひどい事をしてしまった。「自分が殺人を犯した、自分が何 か恐ろしい事をしたと想像するだろう。彼女は自分に聖書を読み取るという約束を求められない」。彼女はこう言うだろう「聖書の言葉は私の事を意味して いない、私には合わない、誰か他の人の事を意味している」と。

 「自分は間違った場所にいると思う。家にいないと思う。今いない、または存在した事がない人を見る。一人残される事が不安。毒や咬まれる事が怖い」。こ の句は恐怖の意味の怖さと取られるが、先に述べたように猜疑心から来る;猜疑心またはこのような事を怖がると取れるだろう。患者はこのような事が実際起き ると想像し、そのため友人すべてを疑っている。

 精神異常や熱のせん妄において、レメディを貫くもう一つの点は、水への恐怖、流れる水への恐怖だ。もちろん狂水症で、顕著な特徴である水への恐怖のため その名前がついているが、いくつかのレメディもまた水を怖がる。「水のながれる音で不安。水への恐怖」。それはBell.、Hyoscyamus、 Canth.、そしてもちろんHydrophobinumのノゾーズの特徴だ。Stram.は水が怖い。Stram.は、きらめく物や火のように見えるガ ラスのように、水のような物は何でも怖い。液体に似ている物は何でも怖い、そのため液体の音も怖い。Hydrophobinumは「流れる水の音を聞い て、尿を無意識に漏らす。流れる水の音を聞いて、腸から無意識に分泌物が漏れる」症状を治した事がある。慢性下痢の症状があった時、それを治した事があ る。Hyoscyamus は「想像の質問に短いぶっきらぼうな答えをする」。誰かが質問したと想像し、それに答える;そのため、質問していない問いに答えるチフスの熱がある患者が いるだろう。誰か人が部屋にいて、自分に質問すると想像する。患者の答えしか聞こえないせん妄または精神異常。「ばかげた事を独りでぶつぶつ言う。突然 叫ぶ」。

 別の形のせん妄があり、これについては二つの面がある。裸で行きたがる;服を脱ぎたがる、この点は分析せねばならない。まず、諸君はこの事が理解できな いかもしれない。Hyoscyamusは全身の皮膚下に敏感な神経がはびこっているため、服が肌に触れる事に我慢できず、脱いでしまう。それは精神異常状 態において起きるし、妄想状態においても起きる事があり、自分が体をさらけ出しているという考えがない。全く恥ずかしくないように見えるが、恥ずかしくな いという考えがないし、異常な事をしているという考えもないが、皮膚の触覚過敏からそうするのだ。

 精神異常全面に適応するもう一つの面は、好色性で、時には激しく、非常に激しいので年取った医者以外は誰も、そのすざまじさと部屋にいる人に降り掛かる 恐ろしさという概念を形作る事ができない。女性、妻、娘にこの淫らさの状態が、このように形作られる;部屋に入って来る人みんなに自分の性器をさらけ出 す。このような激しい好色の発作で、ある女性は、部屋に入って来た医者に性器をさらけ出そうと腕で服をたくし上げた実例がある。

 「激しい性的興奮と女性における異常な性欲。わいせつな事。尿や便、牛の糞を例にあげて話す」そしてあらゆる物が精神異常やせん妄の状態でやって来るーそしてこれは単なる病いなのだ。

 「患者は暴力的で人を咬む。殴って咬む。ずっとため息をつき、焦って話す。色情狂で、嫉妬を伴う。好色狂。なまめかしい歌を歌う。ベッドに裸で横になる か、暑い夏の間は肌を覆う。」寒いからではなく、空想から。このような精神面を含む疾患は、失恋した若い女性に来るかもしれないし、自分の自信を置いてい た若い男性が、自分に取って全く無価値になってしまった結果に来るかもしれない。そのため精神異常になり、このような面を取る。

 持続性の熱、痙攣、精神異常から抜け出して来た患者の、目や目の筋肉の麻痺状態。「視覚障害。遠視。ある筋肉の引っ張られるような緊張と他の筋肉の麻痺。斜視」。これは最も頻繁に示されるレメディの一つである。脳疾患から起きる斜視は、一つのレメディで治る。

 Hyoscyamusの熱は、非常に多くの脳の問題があり、目の弱さ、目の障害、網膜のうっ血、視覚障害の傾向を後に残している。二重に見える。「視覚障 害。鳥目。目がゆがんでいる。内側直筋の痙攣性の動き」「瞳孔が広がり、光を感じない」。瞳孔は収縮する時もあるが、このチフスの初期の無意識状態におい ては、拡大されているようだ。そしてまた、疾患のこの低い形から回復後、まぶたの震え、まぶたの痙攣、目の筋肉の痙攣、そのため眼球は不安定。目の球体 のさまざまな筋肉の小さな発作から動く。これらの症状すべては、発熱に沿ってまたは発熱後のどちらかに起きる。子供がひきつけを起こす、または定期的にひ きつけを起こす、そのひきつけは1週間または10日の周期で、15回から50回ひきつけがあった事があり、それは Bell.かCuprumまたは他のレメディを投与されたひきつけであるかもしれない、そしてその後このような目の問題や斜視、視覚障害を起こす。「対象 が跳んで見える」読んでいる間文字が跳ぶ。痙攣性の疾患、定期的な疾患、神経の特質の発作性疾患は、さまざまな部位でレメディ全面に適応し 、特に咳や胃の問題、腸の状態に適応する。

   口は多くの症状を生み出す。「焼けた皮のように」口がたいへん乾燥する。舌は乾燥しているため、靴底の皮の味がする。「舌がとても乾燥して、口の中でガ タガタ言う。」と患者がいう事がある。口、喉、鼻粘膜がある所はどこでも、たいへんひどく乾燥。乾燥、ひび割れ、赤い、チフスの初期では出血するだろう。 2週目で3週目に入る頃、歯が黒い血で覆われ、唇がひび割れ出血する。「舌がひび割れ出血。もっと揺すったり、目を覚ますよう何度も呼ぶ以外は患者は無意 識」。そしてゆっくり震える舌を出すと、黒い血で覆われており、ひび割レ、乾燥している。微熱の時に「歯に汚物」。「舌を出そうとすると顔の筋肉がピクピク 動く」。Lach.のように震え、ひどい乾燥から歯に引っかかり、顎がだらりと下がり、口は大きく開いている。口全体が乾燥し、不快臭。発熱中は顎が鍵が かかったように固定され、動かしにくい事がある。「歯をしっかり合わせる。歯に脈打つ痛み。歯がぐいぐい痙攣し、拍動、裂けるような痛み。歯に汚物」。そして 睡眠中や発熱初期に歯ぎしりする。ひきつている間、ひきつりとひきつりの間、うっ血中、夜と昏睡状態に歯ぎしりする。「舌は赤色、茶色、乾燥、ひび割れ、 硬い。焼けた皮のように見える。舌は意志に従わない。舌を動かしにくい;硬直し突き出すのは非常に困難。話すとき舌を咬む」とテキストには書いてある。舌 が麻痺を起こす。「話しが減る。不明瞭な音を発する。恥ずかしそうに話す。話しにくい」。喉や舌の筋肉、呑み込む時使う筋肉、食道の筋肉、喉頭の筋肉が硬 直し麻痺し、そのため呑み込みにくい。「喉に入れた食べ物が鼻に上る」。液体が鼻から出るか、喉頭へ落ちる。「水を見たり、水の流れる音を聞いたり、水を 呑み込もうとしたりすると、食道に発作的な収縮が起きる」。

 この薬の次に重要な特徴は、胃腸の症状である。嘔吐。水を恐れる。抑えきれない喉の渇き。いわば胃から水を嫌う;水に対する精神面の恐怖。胃が膨張。胃 にひどい痛み。どうやら口の中と同様に胃が乾燥しているよう、というのはそれは併発するからだ。胃が燃えるように痛くうずく;炎症がなければ喀血する。 チクチクした痛み、疝痛、膨張。下腹部全体の膨張。「下腹部が驚くほど膨張し、ほとんど破裂しそう」。太鼓のような感じがし、鼓音がする。「ひどい痛み; 痛みのため下腹部にほとんど触れない。なんとかしてたいへんゆっくり、注意して以外は取り扱えれないし、回せない。 下腹部の切れるような痛み」。腸チフスの初期に、ひどい膨張を伴い、下腹部の腸全体が炎症。腸チフスで見られるような下腹部の点状出血。

 それから下痢が来る、持続性の微熱段階に見られるのとよく似ている。「腸から出血;パイエル板の潰瘍」と黄色いコーンミールのような粥状の便。 Hyoscyamusには、チフスで起きる粥のような粘度のドロドロの便がある。また水っぽくひどく臭い、血の混じった液体。だいたいの場合、便の通過は 無痛。「腸から無痛の分泌物。水っぽい粘液、無臭の時もあるが、普通は非常に臭い」。そしてもう一つは、患者は通過に気が付かない事だ。不随意。尿も便も 知らない間に出ている。水っぽい、血の混じった、或いはドロドロ。下痢と血の混じった便に襲われるヒステリーな女性と若い少女。子宮の弛緩と関連した腸の 弛緩状態。「妊娠中の下痢。腸チフス中の下痢。肛門括約筋の麻痺。分娩後の膀胱の麻痺、そのため放尿の欲望がなく、尿が膀胱に溜まる。分娩後の閉尿のお決 まりのレメディはCaust.である。Caust.はRhus.のように、筋肉と器官を引っ張る効果があるすばらしいレメディである。多くの例に見られる ように、女性が子供を外に押し出すという激しい努力で、骨盤の筋肉がすべて疲れ、緩み、麻痺する。

 そして、すでに述べたように、局部より一般的な状態に属するものが来る;激しい性欲である。以前全くその欲望がなかった少女の激しい性欲。脳の炎症の間だけ、それが現われて来る。

 「風邪をひいてから分娩のような痛み」。風邪が子宮に落ち着き、痛みのある生理をもたらす。Hyoscyamusは色々なこむら返りがある;手足の指のこ むら返り、そこここの筋肉の筋痙攣、一時的な麻痺など。抑圧された生理がある。生理や妊娠、出産に関わりのあるの多くの症状があり、それらはヒステリーな 性格だ。ヒステリーな特質に属する単攣縮、咳、便秘、下痢など。「産褥痙攣。痙攣が近づき激しくぐいと引っ張られる。流産後、明るい赤色の血液を大量に損 失。膀胱が内容物を排出しようとする欲望がない」。

   そして声、喉頭、呼吸、咳が来る。喉頭の収縮。喉頭と気管に多くの粘液、そのため話しと声を粗くする。乾燥したしわがれ声と炎症を起こした喉。話しにく い。ヒステリーの失声症。HyoscyamusとVeratrumは神経質でヒステリーな女性を治し、ずっと思慮があるように変える。

 「胸の痙攣から痙攣性の困難な呼吸。明らかに息が足りない;胸の中がガラガラ鳴る。」ヒステリーな咳。敏感でヒステリーな少女、或いは敏感な女性、脊柱 の刺激、発作性の咳、定期的に来る、興奮から来る。この患者が日中或は夜に、横になる時はいつも、喉頭の収縮、喉頭の痙攣、窒息感、空嘔吐、嘔吐を伴い発 作的な咳が起きる。「顔が赤く窒息」。脊柱疾患において、全身を苦しめる乾燥した切り刻むような窒息するような咳。「喉頭がくすぐったい。乾燥した切り刻む ような発作的な咳で、横になって悪化、座ると改善、悪化は夜、食後、飲んだ後、話した後、歌った後に起きる。乾いた、発作的な、しつこい咳」。しかし、その特 徴的な咳は、乾燥した激しい苦しい咳で、横になって悪化する。尾てい骨から脳までの脊柱に痛い部分がある若い女性や少女、椅子にもたれかかった時現れる痛い部 分。これらは喉頭に少し冷たさを取り、単に神経の発作からの時もある。背骨が曲がっている人が咳をして、脊柱が刺激される時もある。「咳の間、喉頭に痙 攣。真夜中以降、咳が悪化;眠りから覚まされる。冷たい空気或は飲食から咳。食後に咳。激しい発作的な咳。咳で疲労困憊する。咳は最も疲労困憊する。汗だ くになる。麻疹の後の咳。激しい発作的な咳」。咳が一番疲労する。患者が汗で覆われ、疲労困憊するまで咳が続く事があり、少し楽になろうと前かがみになる。; そしてへとへとに疲れるまで咳をする。「胸の筋肉の痙攣。首の片側の筋肉の収縮。痙攣を伴う脊柱の脊髄膜炎」。

 四肢の麻痺性衰弱。筋肉の痙攣。単攣縮。頻繁に起きる手足の筋肉の単攣縮。

 睡眠中に多くの疾患が起きる。眠りはこの神経質な患者に、ひどい試練である。眠れない事がよくある。また一方、深い眠り。「眠れないか、或は眠り続ける」。起き ているか眠るかどちらかで、ブツブツ寝言を言うかもしれない。「長く続く不眠。わいせつな夢。仰向けに寝て、突然起き上がり、また横になる」。それは、患 者が眠りから抜け出し、回りを見て、何てひどい夢を見ていたんだろうと思う;夢が現実に見える、という意味だ。患者は周りをすべて見回し、夢で見た事物が 何も見えないで、横になり、また眠りにつく。一晩中何かをし続ける。恐ろしさから飛び起きる、睡眠中の痙攣動作、泣き叫ぶ。歯ぎしり。睡眠中、笑う。この 薬に属する非常に多くの脳の問題と共に、夢や睡眠中の恐怖や妨害、単攣縮、震えが予測できるだろう。

Euphrasia(ユーフラシア/コゴメグサ)

 Euphrasia は熱を伴うか、或は伴わない、急性のカタル性疾患において非常に有効で、短期間に働くレメデイである。鼻風邪と目の症状を伴って起きる頭痛があり、晩にまるで打たれたように頭が痛くなる。太陽光から目がくらみ、まるで頭が破裂しそうな頭痛。目や鼻から多量の水っぽい分泌液を伴うカタル性の頭痛がある。Euphrasiaの目の症状は、その最も顕著な特色がある。鼻風邪を伴うか、或は伴わない、刺激性で水っぽい多量の分泌液を伴う目のカタル性の状態。目の中の切れるような痛みは、頭の中まで広がり、まるで砂が入ったかのように、目の中に圧迫感がある。目の中に乾燥感、燃焼感、刺激感がある。目に埃が入ったような感じがする。目が激しく痒く、どうしても擦ったりまばたきしたりしてしまい、涙がたくさん出る。瞳孔は非常に収縮し、粘膜は非常に腫上がったり、赤くなったりし、血管が肥大し、ヒリヒリする。リューマチから、或はリューマチの関節に関する虹彩炎。サラサラした或はべとついた多量の分泌液。目の線維全般の一般的な炎症。角膜の潰瘍。パンヌスが治った事がある。膿疱性炎症。目を怪我した後の、角膜の不透明さ。最も激しい急性結膜炎に合う。角膜と目蓋の炎症を伴う弱視。多量の涙と燃えるような痛み。目蓋と眼球の粘膜が充血し赤い。朝に目蓋がひっつく。鼻風邪の間、鼻水が流れ落ち、刺激性の涙がたくさん出る。目蓋が乾燥し、目蓋の縁が赤く腫れ、燃えるよう。目蓋は非常に過敏で腫れている。目蓋の縁は痒く燃えるよう。目蓋の縁の化膿。炎症を伴い目蓋が更に腫れる。目蓋の膨らみを伴う目の周りの細かい発疹。視野がぼやける。第3神経の麻痺。

 その次に重要な症状グループは、鼻に関連する。くしゃみと鼻水の鼻風邪。鼻水は非刺激性で、それは刺激性の涙と共に起きる。鼻の粘膜は腫れている。非刺激性の鼻水がたくさん流れ出る鼻風邪。1〜2日この鼻風邪が続いてから、喉頭に広がり、激しい咳を伴う。夜横になったら、この鼻風邪は悪化する。咳は日中悪化し、横になる事で改善する。レメディは麻疹のような発疹と発熱の症状がある;それゆえこれらの症状が十分に考えられる時、Euphrasiaは麻疹で起きる症状に似ている事がわかるだろう。症状のこの組み合わせはしょっちゅう来ない事実のために、Pulsatillaほど頻繁に示されないが、それは麻疹におけるすばらしい薬である。朝に声が枯れる。喉頭の炎症で咳がどうしても出て、胸骨の下の圧迫が続く。喉頭内の多量の分泌液のため咳が出て、胸がガラガラと音をたてる。深い呼気が難しい。咳の症状のグループはまれにしかないようだ。鼻風邪を伴ったり、その後に続いたりする、多量の痰を伴う咳。呼吸困難は、夜横になっている間に改善される。多量の痰を伴って動き回る朝に悪化する。喉頭がくすぐったくて激しい咳が出る。夜、咳が出ない事は、Bry.やMangに似ている。呼吸困難と咳は、横になる事で改善する。そうでなければ、鼻風邪は夜横になる事から悪化する。流感やインフルエンザでこのような症状が起きた場合、これは非常に適したレメデイとなる。喉頭や気管から削られた粘液の分布は、悪い風邪の末期のようである事が多い。痰を出すのは容易く、ほとんど咳が出ない。ほとんど努力しないで上がって来る。気管の下の押さえるような痛みは、気官が特にカタル性の状態に含まれている。目の痛みは外気で悪化する。鼻風邪は外気で悪化する。咳は外気の中で来る事がある。風の強い天気で、流動性の鼻風邪をひく。冷たい空気と風邪が強い天気で涙が出る。寒がりでベッドの中でなかなか暖かくなれない。この寒気は顕著。日中に赤い顔をし、手の冷たさを伴い、熱はだいたい日中に起きる。熱は体を降りる。汗は体の前面に限られる事がよくある。夜寝ている間に汗をかく。変な臭さで、非常に不快な臭いの事もあり、胸に大量の汗をかく。特にカタル性の熱やインフルエンザや麻疹に合う。症状が合えば、激しい麻疹の発作を、とてもシンプルな形に変え、患者を楽にさせ、発疹を開き、熱をコントロールし、咳や鼻風邪やその他のカタルの症状を改善する。発疹や光恐怖症、鼻水、強烈にズキズキする頭痛、目の赤さ、麻疹の間の熱や乾燥した咳からの光恐怖症伴い、流れ出る熱く燃えるような涙が出る。

Dulcamara (ドゥルカマラ/ヒヨドリジョウゴ)

 この薬は特に粘膜に影響を与えるように思える。これは急性・慢性どちらにも、分泌液を根付かせる最終結果の傾向があるように見える。

 Dulcamaraの患者は、天候や、暖かさから寒さ、乾燥から湿気や汗で、突然体が冷えたりするような変化が起きる度に、かき乱される。乾燥で改善し、天候でさえそうで、あらゆる条件で寒さと湿気で悪化する。晩や夜、休息中に悪くなる。

 Dulcamaraは胃や腸や鼻、目、耳のカタルと、発疹を伴う皮膚の炎症状態を作り出す。細部にわたってこのうちのどれでも通過すると、この患者の体質が天候の変化でどのようにかき乱されるかを見て驚かされるだろう。

 それは、夏の終わりの暑い日中と寒い夜に変化のある便を伴って起きる下痢や、嬰児の下痢にすばらしく役立つ薬である。消化しないように見え、黄色くネバネバした便、黄緑色の便、消化不良の便を伴い、頻便、血便、粘液が多く、顕著なカタル状態を示す。これはよくなったり悪くなったりし、普通のレメディでよくなる。Pulsatillaの症状は優位に立って見えるため、それはPulsatillaでよくなる事がよくあり、Arnicaで楽になる事もあるが、子供が風邪をひく度に再発し、症状全てに属するレメディではなかったと、すぐに治療家は気が付くだろう。2〜3回発病するまで症状に気が付かないため、苦しむ状態である事が非常によくある。発生が風邪から起きるのを見つけるのは容易い事ではない。

 毎年季節の終わりに、女性たちが山から赤ん坊を連れて帰えって来ると、何人かはDulcamaraの症例になっている。どんな条件なのか知るため、夏の終わりに山にいる必要がある。そのような時期に、北か西の山へ行ったら、日中は力一杯日光が照りつけるが、日没近くに外に出ると、冷たい空気の風が降りて来て骨まで凍える。このために赤ん坊が病気になるのだろう。真昼に子供を連れて出すには暖かすぎ、それで夕方ベビーカーに入れて連れ出す。日中家の中で暑くなり過ぎた後、晩にこの風を捕らえる。Dulcamaraはちょうどそのような状態から起きる状態に合う。太陽の熱気の中にいた大人も同様で、夜冷たい通気を捕らえる、つまり暑い昼間と寒い夜という意味で、そのような事は1年のうち秋や夏の終わりや冬の始まりといった、熱い空気と冷たい通気が入り混じる時に起きる。暑い日中が過ぎて、丘のふもとに向かって上ると、空気の層の中を歩く事になり、汗をかき、次の瞬間冷たい空気で上着を着たくなり、それからまた暑い空気の層などになる。そのような状態では汗が出て、それから汗を抑圧する事になる。Dulcamaraから起きる症状は、ちょうどそのような原因から起きる症状のように思える。そしてDulcamaraがそのような症例を治すという経験から、思うまま推測できる。私は昔、山から家へ帰って来た赤ん坊たちについて、あれこれ悩んでいた事があり、目に見える症状に対して処方したのだが、注意深くその事について考えた結果、この子たちは暑く寒い地域から来た事がわかった。山中では下痢が治らないので、時折赤ん坊たちは急いで家へ帰って来なければならなかったのだが、Dulcamaraの一服でそこにいる事ができ、同じ気候できちんと生活できるようになった。寒さから起きる慢性再発性の赤痢。Dulcamaraの一服をとると、長引く風邪から守ってくれる。

 正にDulcamaraの状態にさらされている特定の職業についている人々がいる。アイスクリーム屋や氷屋、氷蔵の仕事をしている人を見てごらん。夏の天気は暑く、彼らは熱を受けるが、また寒い部屋に戻り氷を取り扱う。私はこのような事を見て遂行する機会があった。この人たちは時として腸疾患や、他のカタル疾患にかかりやすいが、一般的に下痢になりやすい。彼らはそれで生計を立てているため、その仕事をやめる事はできない。症状が合えばDulcamaraがそのような慢性下痢を治す。Arsenicumは症状が合えばそのような患者に合う薬であるが、症状はDulcamaraに合う事がある、というのは寒さから風邪をひくのがレメディの特質だからだ。暑い大気から氷の家や、氷のような部屋へ入ったり、冷たい部屋へ入ってから、寒く湿気た場所の細菌が、汗を抑圧する。この気候で起きるそのような病訴は、過労や過熱から服を脱ぎ、寒くなって汗を抑圧する事から起き、熱が出て、骨が痛み、痛みで震え、筋肉が震え、熱が続くと苦痛を感じ、覚える事ができず、何を言おうとしたか忘れ、自分の考えを自然に表現することばを忘れ、放心状態や混乱状態に入る。このような脳の循環が不活発で、震えと寒気、まるで骨の中にあるような寒さを伴うような風邪に合う。

 Dulcamaraはリューマチが多く、リューマチの痛みが多く、そこら中あざになり、関節は炎症を起こし、赤くなり、接触に敏感で、腫れている。抑圧された発汗や、高温から低温への変化による誘発、寒く湿気た天候からのために、炎症を起こしたリューマチの症例に合う。晩や夜、休息中に悪化する。

 さて、慢性疾患は多い。目はカタル状態で、膿が出て、べとつき、黄色い分泌液が出て、粒状の目蓋で、風邪をひく度に目が赤くなり、「風邪をひく度に目に留まる」は患者たちの共通した表現である。「先生、どうして私は風邪をひく度に目に留まるんですか。冷たい空気の中に入ったり、暑いのでコートを脱ぐと、用心しなくてはいけません。」と患者が尋ねる事がよくある。夜寒くなったら、服を脱いでいたので風邪をひくか、或いは冷たい雨に濡れ、風邪をひいて目が痛くなる。そのような目はDulcamaraで効果的に治る事が非常によくある。目自体に関しては、普通のカタルの状態だけだが、発生の仕方が重要な事である。風邪をひく時は必ず目が痛くなるのは患者の特質であり、それはいくつか他のレメディにも属するのだが、これは特にそうである。

 Dulcamaraはまた鼻からカタルが出て、血に混じった塊を伴い、鼻をかむといつもべとついた黄色い粘液を出す。鼻風邪をひいた嬰児や子供はいつも、寒く湿気た天候で悪化する。「先生、寒く湿気た天候だと鼻で息ができません。鼻が詰まるんです。」とか「口を開けて寝なければならないんです。」と患者が言う時、冷たい雨が降る時にいつも鼻が詰まるカタルの症例に知られているDulcamaraは、非常に役立つレメディである。

 これは著しく秋のレメディである。Dulcamaraの患者は夏は非常に気持ちよく過ごせ、カタルの状態はかなりなくなり、暖かい昼夜は気温さえ合うように見えるが、寒い夜が来て、冷たい雨が降るとすぐ、その人の困難は戻って来て、リューマチやカタルの分泌が増える。我々のの母親たちがこの薬をずっと使って来た。彼女等はDulcamaraから軟膏を作ったものだ。Dulcamaraが生えるほとんどどの農村地域で、それを集めて潰瘍のための軟膏を作っている老女を見る事だろう。溶液でも軟膏でも他のどの方法でも、ひりひりする傷口に外から塗ると、驚くほど和らぐ。しかし、もちろん体質の状態の症状によって示された時、それは更によい薬であり、内服として使われれば更によい薬である。それは潰瘍を作り出し、粘膜を潰瘍化する傾向があり、この状態は浸食性潰瘍となるだろう。ヘルペス性発疹以上で始まらないが、広がり最終的に黄色い膿を形成し、その後起きるべき肉芽組織が起きず、浸食状態が現れ、表面は癒えない。特に脛骨に沿って、表皮剥離した部分ができ、それは骨膜や骨まで広がり、壊死やカリエスを作り出すため、粘膜か皮膚に影響が及び、まず小胞化し、破れて開いて浸食する。それは特に過敏性や、偽の肉芽組織や浸食性潰瘍を伴う出血性の潰瘍に関連する。この薬を見た人の経験の問題であり、また妙な話だが、先に1〜2回述べた Arsenicumにこの状態がある。Arsenicumは浸食する浸食性潰瘍のための他の薬すべてに導く。Arsenicumは広がるうずき、広がる潰瘍、特に開いてしまって癒えない横痃から起きる潰瘍のための典型的なレメディである。

 この薬の別の特徴は、体中に発疹を出させる傾向である。すばらしい発疹の薬で、小胞やかさぶた、乾燥し、茶色いかさぶた、湿気たかさぶた、ヘルペスを作り出す。Dulcamaraはほぼ膿痂疹のような発疹を作り出すので、多重の小さいおできのような発疹といった状態において役立つレメディに見られ、それは小さなおできを作り出し、そのおできが広がる。腺の肥大と堅さ。非常に乳痂に似ている頭皮の発疹に、Dulcamaraは非常に役立つ薬に見られる。極めて痛く、痒く、痒みは掻いても楽にならず、血が出るまで掻いて、皮が剥げてしまう。顔や額、鼻全体にできる発疹、だが特に頬はこのような堅くなった表皮で完全に覆われる嬰児の皮膚炎。 生後たった2〜3週間の子供に、このような頭皮の発疹が起き、Dulcamaraは諸君が知る必要がある薬の一つである。それは薬のいずれかと同様、ほぼ頻繁に示される。SepiaやArsenicum、Graphites、Dulcamara、Petroleum、Sulphur、Calcareaはほぼ同等に示されるが、少なくともこの気候では、 このうちSepiaがおそらくもっと頻繁に示されると思う。

 このようなカタル症状やリューマチ症状のすべてにおいて、皮膚の発疹が体質の状態の特別な悪化の対象になる。症状が何であれ、体質の状態は寒く湿気た天候で悪化する。

 「寒く湿気た天候におけるカタルとリューマチ性の頭痛」。頭痛が主たる問題である時に、カタルが主たる疾患である時に通るのと違う道筋をとる。それ自体を導く2つの道筋がある。Dulcamaraの患者の何人かは、寒く湿気た天候で風邪をひく度に、くしゃみをして鼻風邪をひき始め、すぐに鼻から多量のべとついた黄色い物が流れ出る。他方は、Dulcamaraに始めの段階で乾燥したカタルがあり、第2段階でカタルが流れ出る。Dulcamaraの頭痛の対象になる人は乾燥したカタルがあり、風邪をひいた時はいつでも、普通のカタルが流れる代わりに、少なくともくしゃみし、それから気道の中の乾燥を感じ、普通の分泌液が落ちて来て、それで楽になり、その後神経痛や後頭部の痛み、最後には頭全体の痛みが同時に来るので、用心せねばならない事を知っている。神経痛と鼻の乾燥を伴った鬱血性の頭痛。寒く湿った天候の度に、頭痛が起きるだろう。カタルは患者が注意を払うのに、いつも急性とは限らない。患者もそれについて多く語らない。Dulcamaraの頭痛は大変深刻で、恐ろしい痛みを伴い、頭痛を取り去ってもらおうと医者に行く。抑圧され、緩み、鼻が乾燥するのはカタルの段階である。流れ始めるとすぐに頭痛は楽になる。それから、寒く湿気の度に、或いは暑くなりすぎて過熱後、寒く湿気た風にあたってから、或は厚着しすぎて暑すぎになって上着を脱いでから起きるカタルの種類の頭痛もまた、Dulcamaraの状態に属している。 

   Dulcamaraの発疹に非常に似ている発疹の形は、サナダムシやヘルペス白癬である。それは顔や頭皮に起きる事がある。子供が毛髪の中にサナダムシがいる事がある。Dulcamaraはこのような毛髪の中にサナダムシをほとんどいつも治すだろう。

 Dulcamaraの子供は耳が痛くなりやすい。

 「鼻風邪は乾燥し、動きで楽になり、休憩中に悪化し、ほんの少しの露出で再発し、冷たい空気で悪化する」。鼻風邪は暖かい部屋に我慢できない事もあれば、暖かい部屋を欲する事もある。Dulcamaraの鼻風邪は外気中に出て悪化し、動きから改善する。Nux vomicaの鼻風邪は外気中で改善する。患者は鼻の中がかなり痛い苦痛を感じる。Nux vomicaの患者は普通暖かさ、暖かい空気、暖かい部屋を欲するが、鼻風邪では真反対であり、苦しい感覚が楽になるので、外気中で動きたがり、涼しい空気を求める。暖かい部屋では鼻の中がムズムズする感覚があり、昼夜鼻水が落ちる。Nux vomicaの鼻風邪は屋内で悪化し、夜悪化し、暖かい寝床で悪化するため、枕一面に鼻水が流れる。Dulcamaraは屋内や暖かい所でもっと流れ、冷たい空気中や寒い部屋ではあまり流れない。Dulcamaraの鼻風邪と共に、もし患者が寒い部屋に入ったら、鼻骨内で痛みが始まり、くしゃみし始め、鼻から鼻水が出るだろう。正にその状態はNux vomicaの患者を楽にするだろう。Allium cepaは暖かい部屋で悪化し、Nux vomicaのように冷たい外気でよくなる。暖かい部屋に入るとすぐくしゃみをし始める。それゆえそのような事の意味や、特殊性を調べる必要性、そして症例毎に調べる必要性がわかる。

 ここに、1年のうちの秋、だいたい8月20日頃によく見る状態がある。花粉症と呼ばれる時もある。毎年夜が寒くなる頃、寒くて湿気た天候で雨が振り、くしゃみをし続けて鼻が詰まり、鼻を暖かくしておきたがる。暖かい部屋で服を着て座り、目のカタル状態と鼻の詰まりおいう苦しみから楽になるため、お湯で顔や鼻を濡らしてる、このような症例を私は知っている。暑さで鼻詰まりが楽になる。この患者たちは鼻の上を暑い布で覆って、息をする事があるが、もし夜の外気中や、寒い所、特に湿気て雨が降っている所に出たならば、非常に苦しむ。花粉症の他の症例は、日中苦しみ、見つけられる限り寒い所へ行き、涼しい所を求め山までドライブする事さえある。このような事はその体質の状態を示しており、その状態は聡明な医師を治癒に導く兆候や症状を与えてくれる。兆候や症状を知らせる術がない状態である場合は、そのレメディで治す事はできない。

 「鼻や目から多量の分泌液が出て、外気で悪化する」「朝、目が覚める時は閉め切った部屋の方がよい」など。Dulcamaraの患者は刈ったばかりの草や乾燥した雑草に過敏なため、見つけた田舎をやむなく去る事になる。花粉症のためには、病訴が1年のうち秋に悪くなるようなレメディを特に調べねばならない。ちょうど花粉症のような別の状態があり、例えば6月に起きる「枯草熱」がそうだ。他にも春に起きる状態は、NajaやLachesisで治る事がある。ゆえに1年のうちいつ悪化するか、1日のうちいつ悪化するか、夜か昼どちらに悪化するか、湿気たレメディか乾燥したレメディか、暑いレメディか寒いレメディかを観察せねばならない。状況に応じてレメディを調べねばならない。

 Dulcamaraの患者は、病気がちな患者になる事がよくあり、カタルの分泌が気管支の中央、つまり呼吸装置の粘膜に落ちる恐れがある。多くの大人がDulcamaraで治っていたかもしれない急性肺結核で亡くなっており、それは寒く湿気た天気の度に悪化する患者の部類に非常によく見るだろう。そのような事は、正にDulcamaraの領域に入る。彼らは常に暖かい気候の南へ行くとよくなる。Dulcamaraの患者は病気がちで急性肺炎の恐れがあり、青白い顔で病んだ黄色で血色が悪い。生命の奥深くに入り非常に病んだ患者、つまり慢性疾患の患者で、その生命に必要な有機体が非常に混乱しているために、身体が回復できない人に見られる障害を作り出す。

 喉が疾患の共有に来る。寒い湿気に影響を受ける度に、その人は暑くなり過ぎて服を脱ぎ、寒い所に入る事から喉が痛くなる。「今、私は準備ができたのを知っています。今、寒気がし、喉に声枯れを感じます。」とDulcamaraの患者は言う。喉の痛みが起きると、粘液で、黄色くドロドロした物で一杯になり、扁桃腺は炎症を起こし、化膿性扁桃腺炎さえ起きる。或いは喉が一様に影響を受け、時々赤く炎症を起こし乾燥し、他の時には粘液で一杯になり、夜には喉がべとついた黄色くしつこい粘液で一杯になり、かなりの量を咳払いで出す。まず鼻や喉に留まるこのような風邪は、後鼻孔のカタルで、最悪の種類は、呼吸器全体がカタル性の炎症状態になるまで徐々に忍び寄る。風邪をひく度に、カタルがどこにあっても悪化する。鼻の中にあったら、鼻が悪化し、もし胸にあったらその部分が悪化する。絶え間なくかき立てる。このように風邪をひく体質に内在する体質状態に到達する事ができないため、どの経験を積んだ医師も、時としてそれに対処できないと感じる症例に多く出くわしたに違いない。長い間悩んだ末、即時の発病とそれを緩和する事について処方する。たとえば、即時の発病はBelladonnaやBryoniaやFerrum phos.やArsenicumなどのようであり、患者の根本的な体質の状態を考慮に入れず、その発病を治療する。あまり良心がなく、あまり聡明でない人にとっては、かなりもうかる商売である。しかし、良心のある医師は、体質に触れるレメディを得なければ、心配で、患者にすべき事をしていない事を知っている。風邪を治すより、人を風邪をひかないようにするのは、ずっと大いに有益である。

 Dulcamaraで治る急性ブライト病の形がある。今、諸君は、レメディの特質の事を述べて来た事から推量できるだろう。猩紅熱に後続するブライト病の症例や、マラリアからの症例、悪い結果になるいかなる急性疾患における症例、つまり患者が急に寒い所にいて「風邪」をひいたか、或いは突然の天気の変化や、湿気た寒さから足が腫れ出し、尿にアルブミンがあり、手足はロウのように白く、顔がロウのようで血色が悪く、頻尿が続く症例がある。他の体質的症状を伴うDulcamaraが適しているだろう。

 膀胱のカタルでは多量の粘液や膿瘍粘液の分泌液が尿の中にあり、尿が溜まると、べとついた膿状の沈殿物があり、黄色っぽい白色で、いつも尿意にかられる。少し風邪をひく度に、尿に血が混じり、頻尿が増え、尿は刺激性になり、膀胱のカタルは炎のように起きる。症状はすべて寒く湿気た天候や寒気から悪化し、暖まるとよくなる。これで腎臓のカタルか、膀胱のカタルか、或いは赤痢の発病か、突然の下痢の発生かわかる。天候が寒くなる度にどんどん疾患が増える。

 Dulcamaraの他の症状は、他の多くの症状が起きている間に現れる事が多い事である。長い間狩りをした後で「先生、寒気がしたら、急いで排尿に行かねばなりません。寒い所に入ったら、排便か排尿に行かねばならないんです。」と患者は言う。そのように、患者が寒い時には症状が起き、患者が暖かい時よくなるのがわかる。膀胱のカタルの問題はどれも、夏によくなり冬に悪くなる。

 乾燥した悩ませる咳は、冬の「風邪」で、夏にはなくなり、冬に戻って来る。Psorinumには乾燥した悩ませる冬の咳がある。Arsenicumには冬の咳がある。

 「月経前に顔に発疹が現れる」「月経の前兆として、過剰な性的興奮を伴うヘルペス性発疹」。その「風邪」の痛みはとても厄介である。患者は唇の上や性器の上に、この「風邪」の痛みを受けやすい。風邪をひく度に、口唇ヘルペスや包皮ヘルペスになる。「寒く湿気た天候でのカタル性疾患」「乳腺が充血し、堅く、うずき、痛い」「乳腺が腫れ、不活発で、無痛で、痒い、『風邪』の結果としてそこに留まったように見える」。

 「湿気た寒い空気からか、濡れてから咳が出る」「咳は乾燥し、声が枯れで粗いか、または緩んで、多量の粘液を吐き、耳の聞こえが鈍く、カタル性熱が出る」。咳は横になったり暖かい部屋で悪化し、外気でよくなる。

 風邪をひいてからのリューマチ性のびっこと背中のこわばりは、動きでよくなる。腰部の引っ張られるような痛みは、休息中に下肢まで広がる。寒さに露出する度に首がこわばる。寒さにさらした後で、四肢の縫われるような痛み、裂けるような痛みが起き、動きで改善し、夜か夕方に悪化し、幾分発熱する。全身に痛く傷ついた感じがする。手や指や顔のイボ。

Drosera Rotundifolia(ドロセラ /モウセンゴケ)

 この薬は主に百日咳に限られて使われて来たが、さらに広範囲に使える。攣縮の特質を調べると、疲労、締め付けるような痙攣があり、それは多くの病訴を通じて広 がり、もっと広がるレメディだと、我々は気が付かねばならない。てんかん型発作、長引く不眠、眠りから覚めた時の多量の発汗、落ち着きがなく不安。ずっと迫害を受けてきたという想像。急な発熱、夜が怖い。夜に多くの症状が起きる。不安、不眠、幽霊を怖がる。発作的な咳。一人でいるのが怖く、仲のいい友人のほとんどを 疑う。マインドの混乱と多くの目眩。体のそこここ、特に頭に電撃痛が起き、手で頭を支えねばならない。咳をする時、胸を支えねばならない。下腹部を圧迫せねば ならない。圧迫しうっ血した頭痛。発疹のような麻疹を伴い、体の色々な部分が痛烈に痒い。麻疹にかかっている間や痙攣中に、咳から眼球が突出し充血す る。目の中がチクチク痛い。 耳にバンバン、ドンドンという雑音がし、うなる。子供の耳痛。耳がチクチク痛い。さまざまな孔から出血し、発作的な咳につながる咳をする時は、特に鼻や喉、喉頭、 胸から出血する。顔は普通青白く、顔の脈拍を伴い沈み、体が冷たい、咳をしている時はそうでなく、顔が赤い、うっ血し、Bell.とCupr.のように紫色にな る。多くの疾患にチクチクした痛みが見つかる。それが肺、喉頭の身体面の状態や百日咳にも見られる場合、口の中が腐ったような味がするのはよくある症状だ。血の混じった唾液と口から出血。固形物を呑み込みにくい。喉、喉頭の締め付け、食道が圧縮するため、呑み込みにくい。ひきつる収縮はレメディに全体に見られる。何かにしがみつこうとしている手の引きつり。ほうきの柄を握る時。喉に燃えるような、削るような痛みがある。喉 にチクチクした痛み。喉が暗い赤色または紫色。Droseraには大きな価値のある医療的症状があると、私は信じている。喉頭に削るような痛みがあり、食後 に咳が出る。Droseraのプルービングにおいて は、飲んだ後に咳が出る。冷たい物を食べたり飲んだりした後に、咳が出る。この咳は喉頭のくすぐったさから、或は喉頭の収縮から来る。吐き気と嘔吐。朝に血や胆 汁を吐く、粘液を吐く、咳をして食べ物を吐く。むかついたり吐くまで咳が出る。みぞおちに締め付けられたような痛み。下腹部の横側に締め付けられたような 痛み。酸味の物を食べた後の疝痛。このレメディ見られるおそらく最も手に負えない刺激は、喉頭にあり、そこにはギュッと摑まれたような痛み、ひきつり、収縮、燃えるような痛みがある。しゃ がれ声、継続する刺激で咳が出る、喉頭の継続する刺激と削られるような痛み。喉頭に粘液の蓄積、喉頭の乾燥、喉頭蓋の痙攣。喉頭のくすぐり感から起こる、激し く発作的な咳。喉頭の激しいくすぐり感で咳が出る、眠りから覚まされる、百日咳のように2~3時間毎に強さを増して来る。その百日咳には非常に役に立って いる。喉頭に羽があるような感覚。喉頭の攣縮。咳をする時の体の攣縮。くすぐったさからや、喉頭内の粘液の蓄積から咳が出る。このような状態は喉頭の癆や 百日咳、喉頭炎、喉頭のカタルに見られる。

 胸部や咽頭の攣縮的な困難は、呼吸困難や窒息を引き起こす。話すときや咳をする時、胸の中で何かが呼吸を妨害している感覚がある。特に歩行中の呼吸困難。 音を発する事ができない。呼吸困難や窒息のような感覚。喉頭の攣縮から顔が紫色になる。胸部の圧縮。このような窒息の発作は咳を伴って来るか、横になった 時来る。話しや喉頭の収縮から喘息のような呼吸。深い音、声枯れの咳、粗い削るような咳、うるさい百日咳、攣縮性の百日咳。百日咳に伴い、胸部と喉や喉頭 の筋肉の激しい収縮。百日咳が2~3時間毎の発作で来るが、夜横になってからと朝方3時近くに激しく悪化する。苦痛の大部分は喉頭内のくすぐり感で、咳を 駆り立てる。喉頭のくすぐり感から発作性の乾燥した咳が出る。攣縮性の咳、背骨が刺激されて攣縮性の咳が出る。幼い少女は、激しい攣縮性の咳が肺病に変わる。明るい赤色または黒く凝固した血の痰を伴う咳。血を含む痰。こ のような攣縮性の咳は、麻疹にかかっている間または麻疹にかかった後で、よくやって来る。喉頭内の刺激が残る。麻疹のために最も頻繁に示されるレメディの一 つ。 Carbo veg.のよう。くしゃみや咳をす時、胸にチクチクした痛みがひどく起きる。楽になるために手で胸を押さえねばならない。咳の時に手で胸を抱えようとす る、咳は非常に激しい。胸の圧縮、胸に燃えるような感覚、胸にチクチクする痛み。攣縮性の咳を伴う慢性気管支炎にとても役立つレメディである。肺病におきる攣縮 性の咳と肺結核の一連の進行に、すばらしい緩和剤となる。このような胸の疾患において、まるで咳で傷ついたような肩の間の痛みや背中の痛みが起きる。手と足が冷たく、四肢が青 い。咳を伴う四肢のひきつり。咳が非常に激しくなって、患者は痙攣を起こす。このような攣縮性の咳に沿って、特に身体の状態においては熱病に襲われる。寒気や冷 気や片側の悪寒。百日咳を伴う寒気と熱。喉頭炎を伴う寒気と熱。真夜中以降、咳、熱共に悪化。額と四肢に冷や汗。発熱に続き、全身に多量の汗が出る。咳を伴い、全身に多量の発汗。咳の結果としてたいへん疲れる。 発熱を伴う百日咳。

Bryonia Alba(ブライオニア/白ブリオニア)

 どの薬も活動の領域があり、それによる特殊な本質が他の薬と異なり、それゆえ分類の病状に適し、他のには適さない。それはお互いに異なる人間の特徴のようであり、またお互いに違う病気の特徴のようでもある。またその速度や持続性、一時性または間欠性に関しレメディを調べる。突然非常に激しく、非常に速く来るレメディの症状は、短時間で一時的な発作として留まり、何も起きなかったよう去って行く。別の症状はゆっくり来て、深く働き、熱は出続けて持続的である。Ignatiaの病状はいかに飛び回り、間欠的で、すべて意外である事は周知の通りだ;Aconiteでは病状がいかに激しく来るか、そしてBelladonnaではいかに突然来るかも周知の通りだ。Bryoniaを調べると、それは非常に永続性のレメディである事がわかる;病状はゆっくり発展する、すなわち急性状態としてゆっくり、という事だ。その病状は持続的で弛張的で、たまに間欠的だ。それは激しくなるが、激しさはAconiteやBelladonnaの始まりのほてりほどではなく、そのため持続性の熱のタイプの疾患に一致する;徐々に深刻さを増し、関節を次々と含み、白い繊維状の組織がすべて炎症や痛みや苦痛の状態になるリューマチに。体中どこも炎症状態だがが、特に繊維組織、血漿薄膜、関節の靭帯、腱膜に多い。うっ血を伴う神経膜も影響され、徐々に深刻になる。

 始めから特有な特徴を示し、Bryoniaの疾患と共に患者が悪化して行くのを見るかもしれない。患者は準備に4〜5日かかる。気分が悪く、無気力で、疲れ、話しかけられたくないし、動きたくなく、これは徐々に増す; 痛みは全身に飛び、線維を超えてあちこち移り、体を動かす度に痛みが増し、最後には固定した持続する痛みになる。部分的に熱くなり炎症を起こし、ついにリューマチで倒れる。病状は風邪をひいてから来るが、AconiteやBellのように最初の2〜3時間ではなく、露出した翌日に気分が悪くなり始め、くしゃみをし、鼻水が出て、胸がヒリヒリし、1日ぐらいたってから寒気が来て、肺炎や肋膜炎のような炎症異常で倒れる。その炎症の病状は、脳の薄膜の炎症も含み、細網まで広がる時もある;肋膜や腹膜や心臓を含む事が非常によくある;また臓器の炎症もある。このような状態が来た場合、非常に初期に痛みが始まる前でさえ動きを嫌い、患者はそれがどうしてかわからず、最終的に動かねばならない時、症状が悪化しているのが観察され、そのため動こうとほんのわずかに傾いて、怒って抵抗し、動くとひどい苦しみを呼び起こされ、体の痛み全てが現れる。こうして、よく知られているBryoniaの動きでの悪化が来る。この事はレメディを通じて走っている。

 チフスの特徴がある病気、チフスの症状を示す病気、間欠性で始まり持続性の熱に突入した病気、肺炎、肋膜炎、肝炎、腺の炎症、腸炎など、この薬は非常に多くの病気に適応する。過敏で動きから悪化し、完全にじっとしていたがる事を伴う胃炎や腹膜炎、腸炎かもしれない。関節炎やリューマチの特徴があるかないか、 風邪からかそれとも露出からか、それとも怪我からか。Bryoniaは Arnicaがうまく行かなかった関節の怪我によく示される。

 Bryoniaには、苛つきの極端な状態がある;質問に答えさせたり、考えさせたりする言葉はどれも患者を苛つかせる。話そうとする努力は恐ろしさえ伴う。病状の始まりに、2〜3日ブツブツ言っている患者の病床に行く;何かが 明らかにやって来ている;家族は扉の所であなたに会い、こう言う;「患者はほとんど意識がありません」と。あなたは患者を見ると、顔が膨らみ紫がかり、ぼうぜんとしているように見え、全身ある種の静脈鬱滞が現われており、特に顔のあたりに多い;顔つきはほとんど白痴のようだが、完全に話す事はでき、だが話す事は嫌い、話した事をすべて無視するように外から見える。この事は短時間に現われる;患者は朝、鈍いうっ血性の頭痛を伴って起き、頭の中が馬鹿な感じがする;頭が鈍いため働かない感じが徐々に増す;状態は深刻な病気の兆候である事もある。肺炎か肝炎か、緩慢で潜行性の炎症が体のどこかに来つつあるが、まだ居座っていない時、この状態は朝に始まる事がわかる。これはBryoniaの悪化における特異性であり、その病気は朝早く始まる事が多い。目が覚めて動き始める時、正常でない事に気づき、無意識に隣接した愚かな状態がある。1週間ブツブツ言っていた人や、10日間惨めな気持ちで朝起きていた人が、その晩か翌日医者へ送られる。2〜3日間この事が見られた場合、持続性の熱が観察される。或は夜寒気が来て、胸が非常に痛く、さび色の痰を吐き、短く乾燥した咳をし、後でBryoniaについて述べられた他の症状が出て来て、病気が胸に向かって行く事を示す;或は状態うっ血性の鈍い頭痛が徐々に増す。脳がうっ血している場合、この事は見られるだろう。Bryoniaの病気は、その形成において静脈性である人や、風邪をひいた時、カタル性のうっ血を伴い倒れる人のように、多血症の対象を選び出す事がよくある。カタル性の熱はBryoniaでカバーできる。このように精神の不活発な状態は Bryoniaの状態であり、Coffea, Nux vomica, Ignatiaのような興奮状態でなく不活発で、動きで悪化し、話しかけられて悪化する;ベッドで静かに横になりたい;ひどい苛つきで、NuxやChamomillaで見られるほど極端である。また急性の病状もあり、怒りや興奮、妨害、論争から悪化する。Bryoniaでは、始まりの不活発性に続いて、後に完全にぼっとする状態になり、チフスでそのようになるように全く無意識になる。患者は部分的無意識状態から、水頭症の子供のように完全無意識状態になりうる。

 リューマチの病状や、肺炎やチフスの病状では、ぼうっとした状態から目覚めた時、混乱してイメージが見え、自分は家から遠く離れた所にいて、家に連れて帰って欲しいと思う。ごまかして「家へ帰りたい」としか言わない事もある。幻覚が浅いタイプ;Bell.やStram.のような激しい狂気じみた興奮ではなく、真反対;邪魔されない限り話し、とりとめがなく、あまり話さない。邪魔をすると、嘘をついて「あっちへ行け、家へ帰してくれ」と言い、一人にさせたら完全に静かな状態に戻り、ほとんど話さなくなる。「仕事について訳のわからない事を話したり、しゃべりまくり、午後3時以降悪化する」。普通は午後9時頃に幻覚が始まり、熱があるかのように一晩中起きているのがわかるだろう。急性の精神状態は朝起きがけにその症状があるのがわかるだろうが、熱のある状態が進んで患者を占領したら、症状は午後9時に悪化が起きるだろう;寒気がある人は午後9時にそうなる;熱がある人は午後9時に熱が来る。精神面の症状が真っ先にある場合、それは夜に増して広がる。午後3時に悪化がある。Bell.は3時に始まり夜中に向かって進むが、Bryonia は午後9時に始まり一晩中進む。Chamomillaの患者の悪化は、極端に苛つき、午前9時である。病床に行って、BryoniaとChamはどちらも活気があるので、どちらか区別する事がほとんどできない時もあるが、Cham.の赤ちゃんは午前9時に悪化し、Bryoniaの赤ちゃんは午後9時に悪化する。

  Bryoniaには、1ダース以上のレメディに本当に当てはまるキーノートがある。「何か欲しいが、それが何かわからない」。これはBryoniaの非常に重要な症状である。 残りの症状が一致すれば、それはBryoniaしか呼び出さない症状である。子守りの腕に抱かれた子供の所へ行くと、その子は次から次へとおもちゃを欲しがっている;その子に欲しいおもちゃをあげると、それはいらないとあなたに投げ返すだろう。その症例をじっくり見ると、それは Kreosoteでカバーされるかもしれない;別の子は何を与えても全く満足せず、欲しがった物をすべて拒む;その症例をじっくり見ると、それはChamomillaでカバーされるかもしれない。

 「手に入る事ができない物を欲しがり、与えられると欲しくない」「極度の恐怖;恐れ」「全身にある不安が何かをずっとさせ続ける」。それが症例を一貫性がないように見せる事があるため、考慮に値する特徴がある。それは全身に広がる不安のためである。BryoniaにおいてはArsenicのように、不安と不安定な感じが来て、それが患者を動かすが動きで悪化するのだが、非常に不安定で心配なので動かねばならない。痛みが非常に激しいのでじっとしていられないが、動くと痛みから金切り声を上げる。ゆえに本当に矛盾しているのではなく、単にひどい痛みのためなのだ。動きは自分を悪化させる事を知っているにも関わらず、痛みがとても激しくて、じっとしている事ができない。 症例の初期にはじっとしている事ができ、じっとしているとよくなり、精神状態はじっとしている事でよくなり、不安な落ち着きのなさは動きで増加する事がわかったが、最終的に反応が来てやむをえず動かされる。その症例を表面的に見て、その患者は Rhus tox.のように動きで改善すると思うだろうが、Rhusでは患者は動き、動くと弱り、座ると痛みがまた来始める事がわかる。この2つに相違点があるが、よく似ているので注意深く調べなければならない。Bryoniaが冷たい空気や冷たい物で改善するのは一般的だ。さて患者は動いて暖かくなり、痛みが悪化するが、熱から好転するBryoniaのリューマチの病状があり、この状況において患者は動き続ける事から改善する。それは別の形の安堵であり、別の形のモダリティである。Bryoniaは熱から楽になるより大きな要素があるのか、冷たさから楽になるより大きな要素があるのか、どちらだろうと時々私は不思議に思う。うっ血の特徴をもつ頭の病状のほとんどは、冷たい物や冷たい空気などからよくなる。だがBryoniaの頭の病状のいくつかは、熱い物で改善し、これらは脳のうっ血が伴う事はないように思える。それゆえBryoniaは相反するモダリティがあるが、その相反するすべての状態においても、なお基本的な本質が全体に走り、それが十分見つかる。

 湿った気候でBryoniaは非常に頻繁に示されるレメディの一つであるが、気温が低く、澄んだ天気ではAconiteがBryoniaよりも示されるだろう。更に南では、病状は炎症状態においてGelsemiumの体質的な状態を取る。はるか北方では、突然の激しい冷たさがAconiteのような激しい風邪をもたらすのは周知の事だが、ここのようにかなり南の国では Bryonia のような潜行性の病状がある。マテリア・メディカとの関連において、このような大気の変化を十分考慮に入れるべきである。

  Bryoniaの精神状態は普通冷たい空気で楽になり、窓を開けたがる。不安や心の混乱、恐怖などは冷たくなる事で改善する。部屋がとても暖かくなってから、ストーブの熱から、熱くなってから、暖かいカバーから、うっ血した頭の充満感が心に影響し、幻覚状態が増す事があるだろう。子供で、もし部屋が息詰り、楽にするため窓を開れば、その子は静かに眠るだろう。Bryonia、Apis、Pulsatillaなど多くのレメディがここに来る。部屋に入ると子供が幻覚状態で激しく怒ってゴロゴロ寝返りを打ち、母親は寒いので部屋を暖かくしようとしている。「どうして、ここはこんなに息苦しい事か!」とあなたは言って窓を開けると、子供が眠りにつくのを見落としてはいけない;その安堵は何かによって起きたからだ。患者に何かが起きる可能性はなく、あなたは部屋を去る前にその意味を解くべきである。何がそうさせたかについて、じっと考えなさい。

 「死の恐怖」。多くの恐怖、不安、回復への絶望感、ひどい落胆。心身共に静けさを欲し、じっとしていたい。部屋を暗くしたい事はよくある。興奮してから病状が来る。Bryoniaの患者はほとんどいつも訪問客が来て悪化する。「不機嫌」。悪化させるので Bryoniaの患者に逆らってはいけない。「禁欲からの悪影響」「悔しさから病気になる」これはは通常頭痛である。口論や議論、或は言い返す事ができない人との誤解の2〜3時間後に来る激しいうっ血性の頭痛は、Staph.でカバーされるが、Bryoniaもそれがある。Staph. は苛つき、激しく神経質で興奮した人々で、激しい口論や議論に陥る事に合う。もし頭痛が来たら、そのような患者はBryoniaが必要かもしれない。もし慢性の状態だったら患者は「先生、何かについて人と口論したら、神経質な興奮と共にダウンして、眠れなくなり、頭痛がするんです」と言うだろう。その症例について長く調べる必要はない。十中八九 Staph.が合うだろうから。

 Bryoniaは目眩が起きる;目眩は暖かい部屋で悪化する。私の話しが進むうちに、すべてが神経質な特質で、神経質な興奮、通常身体的な状態で、患者は暖かい部屋から悪化、服を着すぎて悪化、ベッドの暖かさから悪化、窓を開けたい、新鮮で冷たい空気をすいたい事に気づくだろう。普通の人以上に、息苦しい部屋で苦しむ。Bryoniaの対象の人は、教会、オペラ、閉じこもった暖かい部屋を条件づけ、Lycopodiumのようだ。教会へ行く度に気絶する少女はIgnatiaで楽になる。

 さて頭の勉強を始めよう。ほとんどすべての急性の病状を伴って頭の痛みがあるため、頭の病状はレメディの顕著な特徴として見られる。頭痛は炎症したうっ血性の病状と関連する。精神の鈍さと心の混乱は、うっ血性の頭痛と破裂しそうな頭痛と共に語られる。頭はたいへん充満しており、手で押さえるか、縛りたいと思う;頭蓋全体をきつく圧迫すると気持ちよくなる。頭痛は暖かい部屋で悪化し、通常は熱で悪化する。表面的な神経痛は局部的な熱から楽になる事があるが、暖かい部屋や閉め切った部屋は、Bryoniaの頭痛には非常に辛い。頭痛はまるで頭蓋が割れて開くかのよう;痛みは動く度に悪化し、目のウィンクさえそうで、動きは話す事と、考える努力に必要であり、そのためひどい頭痛を伴って、心身のすべての努力が不可能になる。 完璧に静けさを保たねばならない。暗い部屋で横になったり、完全に静かにしている事で、幾分楽になる事がある。光は悪化させる;一瞬考えたら、動きを含めた部屋の光と影への適応が見えるだろう;光が悪化させると言うが、これさえ調節の筋肉によりもたらされた動きである。非常に一般的にBryoniaの頭痛は、他の病状、肺や気管のうっ血、体の他の部分のうっ血の前を走る;朝、頭痛で目が覚める;鼻風邪にかかったら、朝頭痛があり、1日中くしゃみをし始めるか、体の他の部分に問題があり、症状が進行する前に、目の上か後頭部、または両方ののうっ血性の頭痛を伴って目が覚める;まるで頭が破裂しそうに思える;圧迫から改善し、部屋の暖かさから悪化し、あらゆる動きで悪化する。目の上の頭痛は、ナイフで突き刺されるような事もあり、動き始めに悪化する。目が覚めた時、目を動かしてそれに気が付き、眼球の痛みを伴い、そこら中傷ついたような感じを伴う。腕と手を使う様々な種類の仕事で、腕を使って働く時の腕の動きは、一般的に上半身、特に頭の病状を伴うので、ヘリングの時代の古いキーノートの一つは「アイロンをかけてからの病状」であった。ご承知の通りアイロンは暖かい部屋で通常行なわれ、腕の動きを含み、このようにBryoniaの最も顕著な二つの特徴がもたらされたため、このキーノートはもはや抽象的な供述ではない;一般的な本質からかけ離れて考えないで、それを引き出す役目を果たしただけである。割れるような激しい頭痛;激しいうっ血性の頭痛;まるで額からすべてが飛び出すかのような激しいうっ血性の頭痛。額に圧迫感のある痛み、充満感と重さが額にあり、まるで脳が押し出されたかのよう。頭のこのような充満あるいはうっ血は、心の不活発さとして表現された事を伴い、顔つきは幾分酔っているように気づかれる事がよくある。患者は馬鹿に見える。顕著なBryoniaの状態ではうっ血を伴い 顔はシミがあり、紫色である。目は赤くうっ血している;物憂げで、動きたくない、話したくない、何もしたいくない、というのはこれらはすべて動きであり、努力であり、それは彼を悪化させるからだ。これはまたBellにおいてもそうである事がわかるだろう;このようなうっ血と圧迫のすべてがある;しかし、Bryoniaは緩慢で、不活発、受け身、その接近と進行は潜行性であるが、一方Bell.の精神面の症状と関連する事すべて、活動によって特徴付けられる事を覚えておこう。頭痛を伴い多かれ少なかれ燃焼があり、脈打つ事もある。鼓動は動くまで滅多に感じない。頭痛の間、階段を上る、歩く、ベッドでゴロゴロ寝返りを打つようなどんな動きの後でも、激しい鼓動を感じる;じっといている瞬間を保ちながら、まるで頭蓋が押し開けらるように、破裂するような、押されるような痛みに落ち着く;Bryoniaの頭痛に関連した多くの別の痛みがある;テキストにはこう表現されている;「裂けるような縫われるような痛み」「撃たれるような痛み」鋭い痛み。圧迫する痛みのいくつかは、まるで大きな重力が頭にかかっているように表現されているが、同じ考えが広がっている;それは内部の圧迫である;脳の循環の不活発さ、まるで体内の血液がすべて頭の中で打ち寄せているかのような閉塞。「頭が縫われるように痛い」「割れるような頭痛」「血液が頭まで押し寄せる」。卒中の恐れがある。「顔が汗をかいて、冷水で洗ってからの頭痛」。これは、発汗の抑圧から風邪をひく事である。「いつも咳き込む時、頭に動きは圧迫のようだ」。肺炎や気管支炎の多くの症例において、実はいかなる炎症やうっ血の状態においても、頭痛が非常にひどいので、咳が出そうだとわかると頭を摑むのを大変よく見るだろう。咳をする動きから痛みが来るため頭を持つ。多くのレメディにはこの事があるが、動きから悪化、衝撃からの悪化、どんな努力からも悪化というBryoniaの一般的な悪化と一致している。「頭痛は広がり、ちょっとした動きで、或は食後に悪化する」。食後に悪化はBryoniaの一般的な状態と一致している。患者自身はすべての病状において食後に気分が悪くなる。どんな問題でも構わず、食後に悪化する;咳が食後悪化し、痛風は食べる事によって増加する。Bryoniaの患者は最終的には全部要約して「いつも食後に悪くなるんです」と言うので、それが一般性となる。頭痛は鼻血とよくいっしょに来る。「便秘が伴う頑固な頭痛」。静脈性の不活発な体質で、不活発な心臓や悪い循環を伴うが、明らかに多血で、明らかに頑丈なのだが、気候の変化から痛風が悪化しやすい時に、Bryoniaは特に適する。

 ふけがよく出る;頭蓋が過敏でひどく痛く、頭蓋をちょっと触られるだけで悪化し、まるで引っ張られるように感じる;女性は常に髪を下ろしておかねばならない。Bryoniaにおける頭痛は、リューマチの発作のように、自由に汗がかけたら楽になる。Bryoniaは多くの病状において、発汗が自由に一般的になるとすぐに改善する。

 目のカタルの状態がBryoniaに見られる;他の症状がない場合、それは炎症のレメディとしてはあまり考えられないが、目の症状が赤く、炎症を起こしており、充血し、熱があり、静脈が膨れ、熱や刺激的にヒリヒリし、頭痛を伴い、鼻風邪もあり、気道や気管支に問題があるなどが、目の症状に見られるだろう。目の中が痛く、眼球はほとんど触れず、接触に敏感でまるで傷ついているようで、咳や圧迫から痛みが増す。風邪と頭痛を伴う胸部の病状と共にそのような状態が来る。「目を動かすと目が痛い」「目の中が圧迫し、痛烈に痛い」「特に新生児の目と唇の炎症」。痛風がある特定の場所に残り、すぐ目が影響を受け、目蓋が腫上がり、角膜が生牛肉のように見え、非常に炎症を起こしており、赤く血液がにじみ出ている場合、Bryoniaを考えなさい。年取って痛風になりやすい患者が、2〜3日前関節にリューマチになり、今は目が痛く炎症しているのを見出すだろう。「風邪でリューマチ性虹彩炎になる」。目のリュウマチ性炎症、つまり多かれ少なかれ痛風の疾患を伴う炎症状態と赤みを伴う充血,。昔は「 関節炎で目が痛い」と表現されていたのだが、それは痛風の体質において目が痛いという意味だ。

  Bryoniaの多くの病状は鼻から始まる;くしゃみ、鼻風邪、鼻水、赤い目、涙、初日に鼻・目・頭が痛い;そして後鼻孔に降り、喉、咽頭、声枯れと共に、そして気管支が続き、もし検査していなければ肺炎や胸膜炎へと進み、そのため病気は呼吸器の始まりや鼻から、肺組織へと移動する。これは Bryoniaの病状の領域である。すべて動きから悪化し、すべての部分が燃焼とうっ血に非常になりやすい;多かれ少なかれ熱があり、高熱の事もある;患者自身はちょっとした動きで悪化し、じっとしていたい;心は鈍く、圧迫するうっ血性の頭痛;痛み、凝り、傷ついた感じはそこら中にあり、夜9時に悪化する事がよくある;眠りにつてから、或は朝起きがけに心の鈍さが増す。咳は激しく、全身を揺らし、頭痛が増し、気道から多量の粘液の分泌を伴う。

 「しょっ中くしゃみが出る」「咳の間にくしゃみが出る」「臭覚がない」。このようなうっ血か、鼻風邪を伴い鼻血が出る。生理中に鼻血が出る、頭のうっ血が生理中にある。鼻血は貧血のケースに、生理の出血に代わって現れる。生理の出血が風邪から突然中断したら、鼻血が出る。鼻の中が乾燥。

 顔の表情は重要である;酔ったようにぼーっとし、紫で、膨張した顔つきは、水腫のような膨張でなく、水腫のような顔である事もあるけれども、血行の停滞から膨らんでおり、押してもくぼまない;腫れて膨らみ、紫で、まるで酔っぱらっているかのように、心が 間抜けな状態になる。患者はあなたを見て、あなたが何をしているか、何を言うか不思議に思う;知性が麻酔のようにぼーっとする;目は知性的にあなたを見ない。間欠熱か頭のうっ血と共に、或は肺炎か何か他の呼吸器系の疾患と共に、患者がBryoniaのいくつかの病状と一致する場合、患者が起きた時、彼の酔ったような表情に家族は気づくだろう、そして患者は、考えたり何かするのに、こんなに努力しなければならないと言い、頭はひどく痛み、動きで悪化する。或は顔は赤く燃えていて「顔や首に赤い点がる」「熱く膨れた赤い顔」。

 大人と同様に子供も、徐々に脳の問題が増え、瞳孔が広がり、酔ったような顔つきで、下顎がずっと動き続ける。うっ血性の発作において顎の動きはBryoniaの顕著な特徴である。 Bryoniaにそれが見つかるけれども、今の事に触れると、歯ぎしりではなくて、咬むように顎を横に動かすが、歯は噛み合わせに来ておらず、日夜ずっと続ける。非常に多くのレメディには歯ぎしりがある。顕著なうっ血、知性がぼうっとし、激しい悪寒、うっ血性の寒気を伴って、患者はぼうっと、半分しか意識がない状態で横になり、歯ぎしりはしないが、何時間も顎を前後にしきりに動かしている事を伴って間欠熱が出た場合、Bryoniaが適する事がよくある。子供の脳疾患において、まるで患者が咬んでいるかのように口をずっと動かす;それは歯がない子供に起きる;だが咬む動きを続ける。

 膨らみ腫れた状態の唇と顔の下部に関して、不活発な循環と静脈のうっ血或は静止状態がBryoniaに見られ、長く酔ったような様子を作り出す;Baptisiaほど顕著ではなく、Baptisiaほど低い状態で、進んだぼうっとした状態は伴わない。唇のひどい乾燥;唇はからからに乾燥している。「子供は唇をほじる」「唇は割れて出血している」。唇はからからに乾燥し、血が出ている。それは口全体が乾燥し茶色になりひび割れ、殻からに乾燥し出血するチフスの状態に見られるようだ;乾燥した茶色い舌。歯の上に煤色苔がある。Arum triphyllumでは、鼻と唇を顕著にほじる;患者はほじり続け、鼻の穴に指をつっこむ。

 Bryoniaは歯痛があり、暖かさから悪化する。「食べている時、裂けるような、縫われるような歯痛」は暖かい飲み物から、暖かい食べ物から、暖かい部屋で、口の中に冷たい食ベ物が欲しい、冷たい空気の中にいたい、だが動きで悪化する。「歯痛は冷水で、或は痛い方に寝て改善」。痛い歯を強く押す事で改善する。「歯痛は喫煙で悪化」。いかに冷たさで改善し、熱で悪化するかがわかるだろう;一般的な状態として患者に影響を与えるこのようなモダリティを繰り返さねばならないし、患者の症状はほとんどすべて熱から悪化するなどを見なければならない。調べているそれぞれの場所で圧迫したらよくなると患者は言い続け、最終的にそれは一般なのだという結果に来る。同じ症状のレメディが2つあるかもしれないが、それらはあらゆる相反する事から悪化させる。このようにモダリティがレメディを示し禁ずるのを見る。モダリティが時々強い一般性を構成するので、これがそのモダリティによるレメディの学習である。

 Bryoniaが味覚を失う事を知っても驚かないだろう。ゆえに彼は何も自然に味わえない鼻風邪があるのだ。精神面の不活発性があるだけでなく、感覚が落ち状態全体が無感覚である。「味が単調で味気なく糊のよう」。知性が非常に影響を受けているので、どこにいるかさえわからず、家から遠く離れていると思い、舌ももはや知性的でない;そのため苦い物が酸っぱい味に思えたりする;感覚が彼を惑わす。「舌は白い苔に分厚く覆われている」。チフスや脳のうっ血、喉の痛み、肺炎、呼吸器系の疾患すべて、リューマチ性疾患において、舌は厚く覆われている。「乾燥し、出血し、かさぶたに覆われている」。乾燥しひび割れ出血している舌はチフス性の熱に見られる。冷たい物をとると口が乾燥する。Bryoniaの患者がひどく喉が乾くのは非常に共通している;大きく間隔を空けて大量の水を飲む傾向がある。しかしこの乾燥した茶色い舌を伴い、水の味がわからなくなり飲みたがらない;口が乾燥しNux moshata のように喉が乾かない。「アフタ」「口がひどく臭い」

 Bryoniaは何とも言いようのない喉の痛みがあり、縫われるような痛みを伴い、乾燥し、喉が干上がった様相で、長い間隔で大量の水を欲しがる。「喉にアフタを形成する体質的傾向がある」、喉に小さく白い斑点がある。

 そして胃に関連する好き嫌いの欲求に来るが、それらは非常に曲解している。食べると悪化する。胃は消化能力を失い、そのためあらゆる食物を嫌う。「すぐ食べ物が欲しくなり、出されるとそれを拒む」。患者は変わりやすく、何が欲しいかわからない。胃で嫌悪する物を頭で切望する。それを見ると欲しくなくなる。患者の知性は混乱状態である。酸味を切望する。「日夜非常に喉が乾いている」」冷水を欲する。。「長い間隔で大量の水を欲しがる」。多くのレメディがずっと水をすすりたがる。Bryoniaでは大量の水で喉の渇きがすぐ癒される。Arsenic では飲み物で楽にならず、少しづつ頻繁に欲しがる。

 Bryoniaの胃の病状は暖かい飲み物で楽になり、それは特異性になる、というのは患者は冷たい飲み物を欲するのに、胃は暖かい飲み物からよくなるからだ。 熱において、また頭の病状や熱のある状態で、冷たい物を欲しがり、それで咳が出たり、咳がひどくなったりする事がよくあるが、患者が切望しない熱い飲み物が胃腸の病状を楽にする。寒気のある時、Bryoniaは氷のように冷たい水を欲しがる事がよくあり、それでものすごく寒くなり、熱いお湯で楽になる。「冷たく酸っぱい飲み物を欲する」。しつこく油っぽい食べ物、油分が多く含まれた物をすべて嫌う。「悪くない物を欲しがる」。

 患者が体質レメディをとっている時、患者の体質レメディに合わないと知られている特定の種類の食べ物について、ある注意が必要だ。Bryoniaの患者はザワークラウトや野菜サラダやチキンサラダなどから気分が悪くなる事がよくあるので、体質の状態にBryoniaの一服を投与した後、驚く必要はない。患者が入って来て、この内の何かを食べてからとても病気になった、と言う。Pulsの影響を受けている人に注意するのはいい事だ。レメディの働きを乱す事が非常に頻繁にあるため、脂っこい食べ物を避ける。Lyc下にいる患者に「このレメディをとっている間、牡蠣を食べないようにしなさい」と言うのは結構だ。この薬は、ある特定の食物に胃が反する状態を作り出す事で知られている;ある特定のレメディは、酸やレモンなどに激しく反する関係がある。あなたが事実を特に述べないで、「 酢やレモンに触ってはいけない;この薬をとっている間レモンジュースを飲んではいけない」と言わなければ、レメディは損なわれ、どうしてそうなのかと不思議に思うだろう。薬はその働きをやめる事がよくあり、患者は胃腸が無秩序な状態になり、長期間働くはずの薬がその働きを止め、何が問題なのかわからない。ホメオパシーは一般的にレメディに反し、患者に反するような物、或は特別な体質に同意しない物を排除するだろう。鉄則を保持する事は正しい実践ではない;鉄則は、レメディを投与する時、レメディが患者に似ている事と、患者がそのレメディに同意している事を確かめる事だけである。Rhus tox.の影響を受けており、ある特定の時間まではうまくいている患者が、入浴後Rhusの状態の形をとって症状が返って来る事は珍しい事ではない。レメディの働きがちょうどそこで止まる。患者はもちろん入浴せねばならないが、Rhusの体質の症例の中には、患者をRhus.の影響下におくために、普通の入浴をやめなけばならない事がある。Calcareaも同様で、入浴がその働きを止める事がよくある。レメディに一致している患者に供給する事と治療の重要性を印象づけるため、こう述べているだけだ;原理に一致するのであって、規則によるのではない;患者のための食べ物リストは一つだけではいけない;あらゆる人のリストは一つだけではいけない。ホメオパシーには何もない。

 特異で特別な事すべてにおいて患者自身が、食べてから悪化する;咳は食後に悪化、頭の病状や頭痛は食後に悪化、呼吸は食後に悪化。胃は食後風と共に膨らむが、特に牡蠣を食べた後そうなる。牡蠣は決りとして、消化に危険な物ではないが、牡蠣で中毒を起こす人もいる。「飲食後に悪化」」。百日咳の一つのケースである場合、咳は悪化し、発作は食後少したってから更に激しくなり、症状全てが悪化し、消化が終わり胃が空になった時、ずっと楽になる。Bryoniaの患者は普通は飲んでから楽になるが、熱くなった時に冷水を飲み、リューマチの症状がすべて悪化し、咳は悪化し、頭痛も悪化する。熱くなった時冷たい水を飲んでから、激しい頭痛が来るだろう。頭痛が進み、飲む前より10倍ひどい拍動性の破裂するような痛みになる。

 Bryonia の患者はしゃっくりやおくび、吐き気、嘔吐になりやすく、そのため胃の障害は一般的なものである。苦いおくび、苦い吐き気。胆汁を吐く。食後にこれらすべてが増える。胃の障害から、風邪をひいてから、熱くなりすぎてから、熱くなりすぎて冷水を飲んでから生じる、非常に多くの症状が胃腸にある。混乱した胃;胃が過敏なため、食べると必ず痛みがあり、それは胃腸全体を含む炎症状態にまで進み、圧迫に敏感で、胃腸炎と診断されえ、痛みと圧痛、縫われるような燃えるような痛みを伴い、すべては動きで悪化する;吐き気と嘔吐、下痢、鼓腸で、動くと痛みが増すため動けない。

 胃腸の痛みを除いて、Bryoniaの痛みは圧迫から改善する。このような炎症状態を伴うBryoniaの患者は、ベッドで 膝を立てて完全に静かに横になっているのをよく見かける;下腹部の筋肉をリラックスさせるため手足を曲げて横になっている;話しかけられたくないし、考えたくない;あらゆる動きが痛く、熱が上がり、熱;高熱を伴って寒気が交互に引き起こす事がよくある。

 Bryoniaの患者は完全に静かに横になる時、吐き気からかなり解放される事があるが、枕から頭を上げたとたん、ひどい病気が帰って来るので起き上がって座れない。吐き気のためベッドに起き上がれず、もし何とか起き上がったら 、胃の燃えるように痛みを伴って、吐き気がそれまで以上に来る。動く度に、腐敗した粘液とドロドロした物を少し飲み込む。

 どんな痛みも胃腸で感じられるが、特に縫われるような燃えるような痛みで、まるで胃が破裂するよう、まるで腸が破裂するよう。腹膜滲出液。ひどく痛い。みぞおちが敏感で、腹全体が過敏。これは通常熱で楽になる、患者自身は涼しい部屋で横になりたがるのだが。 部屋の熱は堪え難いが、熱を当てるのは喜んでする。胸に刺激や動きがある度に、このような痛みを増すため、Bryoniaの患者が深く呼吸しないで短く呼吸しているのに気づくだろう。もはや我慢できなくなるまで続け、長く息をしてうめく。胃腸の炎症疾患と胃の障害、少女が生理を抑圧してからの胃腸疾患、胃炎、胃腸炎。

 Bryoniaは肝臓の炎症と多くの肝臓の症状がある。肝臓、特に右葉は季肋部の中に積み荷のように横たわり、圧迫への痛みと圧痛を伴い動けない。動く度に、接触の度に、深い呼吸の度に、腹部内臓のように、この臓器も痛くなる。呼吸は短く速く、深い呼吸がそれに続くと肝臓を通じて痛みが起きる;燃えるようで縫われるような痛み。これと共に胃の障害、吐き気、むかつきがあり、動きで悪化する;胆汁を吐き出す。縫われるような痛み、つつくような痛み、燃えるような痛みが肝臓にある。「右季肋部に一時的な縫われるような痛み」、これは肝臓内にある。咳をすると、まるで肝臓か右季肋部が破裂しそうに感じられる。咳をすると深刻な痛みがある。

 Bryoniaは便と直腸につながる多くの症状を備えている。便秘があり赤痢がある。その部分に関連した多くの症状と同じくらい、発病はこのような状態が多い。便秘において、便は乾燥し硬く、まるで焦げたようである。排便の欲望がないが、何日もたってから、焦げたような小さな硬い粒が出て来る。湿気が全くなく、硬い便には粘液が全くない事がよくある。存在しうる粘液は別に分泌される。便が焼けたように見える小さな硬い部分から構成されている事があり、時には乏しく、再びかなり多くなり、まるで糞の塊のあたりに横たわっていたのは、かなり多くの粘液であったかのように、粘液の通路を通るだろう。最も慢性の便秘においてBryoniaは適している事がある。下痢もあり朝患者はベッドから飛び出す;つまりベッドに入いるとすぐ、吐き気を催し、膨張し、疝痛で膨らみ、急いで便を出しに行く;或は起きて動いてからほんのしばらくたってから、腸が膨らみ疝痛を起こし、急いで便を出しに行かねばならない。便通は膨大で頻繁な事もあり、患者が終わるやいなや、完全に疲労困憊し、死んだように横たわり、汗まみれになる;非常に途方も無く疲労し、次回はほとんど血管に到着できず、そして溢れ出る、多量の、胆汁色の便が来る。横になっている間、ほんの少し動くと、急いで便を出しに行かねばならない。Bryoniaは想像しうるすべての疝痛とテネスムスを伴い、下腹部に痛みを伴う赤痢を治す;血の混じった、粘液の分泌物を伴う。便秘はきばっても効果がない事がよくある。患者は便意があり、結果が出るまでに4〜5回トイレに行く事になる。きばって押し出そうとするようだが、便は直腸に留まっているようだ;不活性で押し出す事ができない。患者は普通、力が十分にあり、かなりよく通過するのだが、今は非常に乾燥している。Bryoniaは別のジレンマもある。黄色いコーンミールのようで、このような便はチフス患者に見られ、黄色くドロドロに形が崩れた便である。これは粘液とドロドロした物と混ざったり、血が混ざったりする事がある。これはチフスの状態なのか慢性下痢の形なのかを知る事は、治療家に役立つ事かもしれない。Bryoniaは、このように黄色く、ドロドロした分泌物があり、頻繁で1日4〜5回来るが、朝により頻繁に来る慢性の下痢の多くの症例を治して来た。朝に4〜5回便があり24時間ずっと満足するか、午後1〜2回だけあり、朝5〜6回ある;ベッドで静かにしていて心地よい時は、あまり便意がないため、夜は全く便がない;動く度、足を動かす度に便意が増す。そのため日中だけの下痢として考える人もおり、それはPetroleumと関連するだろう;しかしPetroleumでは、夜どれだけ動いても構わなくて便はないだろうが、このような便が日中にあるだろう。ここにあげる。「.下痢は腐敗しており、古いチーズのような臭いがする」「非常に不快な臭いがする」「茶色で薄く粉便の便」。慢性のBryoniaの患者がダイエットし、薄い液体しか取らず、固形を避けるなどしても、食べ物は翌朝に通過し、ほとんど消化されていない事がある;消化不良の便。「便意があり多量のペースト状の物を排出」「睡眠中に便がもれる」「通過の度に肛門が燃えるよう」。これは特に夜動くとなるが、動きは日中の方がもっと普通で、動きの度に便意がもたらされる。

 このレメディには多くの尿の症状がある;腎臓の炎症状態;ピンクの尿の沈殿物、尿酸血漿;多尿。自分を持ち上げようと力を入れたり、変わった動きをする度に、腎臓に痛みがあり、充血した長く続く痛みが持ち上がる。腎臓の問題を伴う痛風体質のため、熱くなりすぎたりがんばりすぎた後で、背中が痛くなる。 「排尿に圧迫感があり、不随意に尿が出る」「放尿しない時尿道が焼けるように痛い」は放尿で楽になる。

 女性の生殖器に非常に興味深い多くの症状がある。生理痛、月経困難症;生理期間中に卵巣の痛み。どの生理も、接触に過敏な卵巣の顕著なうっ血と関連する。 生理が来る度に、出血が増すにつれ鼠蹊の両側に痛みがあり、下腹部を横切って出会い、生理中腹部全体が痛くなると、患者は言うだろう。子宮は痛く、下腹部は圧痛がある。だいたい子宮本体か底部に燃えるような痛みがある。Bryoniaの患者は貧血になりやすいか、ちょっとした怒りで出血が抑圧される。生理の2〜3日前にアイロンがけや洗濯のようながんばりから熱くなり過ぎたならば、それは抑圧され、次回は今まで以上にたいへんな事になる。若い多血症の女性で、激しくがんばった後、その病状はそのように来る。激しいがんばりで尿が乏しくなる。腹部に痛みがあるが出血が来ないか、或はかなり何日も延びる;多血症の少女の乏しい尿と生理の抑圧。

 がんばり過ぎと加熱から、流産の恐れがある。生理中にある乳房の炎症と母乳の流れが止まる。Bryonia を調べなければならない。授乳熱と乳房の腫れではBryoniaを調べねばならない。分娩中、女性は加熱し、自然に汗をかく;分娩の寸前に、もし看護婦も医者も見ていなくて、患者に布をもっとかけた場合や、部屋を十分暖かくしている場合、突然汗の抑圧があり、授乳熱や他の熱の症状をもたらし、それにはBryoniaが必要である。ちょっとした動きで悪化した場合、腹膜炎の恐れがあり、そのような原因から、淋菌性疾患、年よりのリューマチ疾患、痛い。 発汗の抑圧よりむしろ敗血症のためであれば、非常に一般的により深く働くレメディが要求される。乳房の炎症で最も顕著な事の一つは、乳房が石のように硬くなり、固く重い。Bryoniaは他の時に乳房の炎症に適する事がよくある;生理より前に乳房が重く固くなる。

 そしてまた気道に来る、前にそれとなく述べただけだが、ここでは我々前にとてつもなく大きい研究がある。 Bryoniaの状態は、非常に通例として風邪で始まる; まず声がなくなり、気管が赤向け、胸がひどく痛む;乾燥した空咳で、まるで胸が咳から破裂しそうだ。Bryoniaの患者は起き上がり、頭をかかえたり、胸を押さえたりする; 咳き込む時両手で胸を押し、咳をするとまるで胸がバラバラに飛んで行きそうな感じがする;両方の胸が痛いが、主に右側が痛い。状態が肺炎の時、Bryoniaは右側を好む。患者がまず風邪尾をひき、風邪が気道を降り、胸に枯れたヒリヒリした感じを伴い咳をする;咳は全身を揺らし、ひどく寒気がする。今やベッドに寝込み、医者が診ると炎症状態が見え、その意味はわかっており、肺炎の診断を確認する。患者は手足を動かす事ができない;痛みは主に右肺にあり、やむを得ず右向きか仰向けに寝て、動きを恐れる。胸膜が含まれている事もあり、鋭い痛みがある;呼吸の度に強烈な痛みがあり、胸膜は胃炎もしくは単なる肺炎である。しかし、呼吸が引き起こす動きを軽減するため、Bryoniaは疾患のある方、痛い方に横になるのを我々は見る;もし患者が手をじっとさせていられなければ、時々痛い方の下に手を置いているだろう。Bryoniaと共に、痰は赤い色合いで、さび色で、もしこの症状があり右側が影響を受けていれば、なおさら強くBryoniaである。幾分Bryoniaのように見える薬が2〜3ある;たとえば高熱を伴う症例で、激しい熱、ひどい興奮、病気が来る迅速さを考え、左側を含み、器に鮮やかな赤い血から成る痰を見ると、 Aconiteがそのレメディであろう。もし肝臓が含まれ、横が充満し、肝臓中に縫われるような痛みがあり、顔が黄色ければ、 そのような事がるのでBryoniaが示される事は不可能ではないが、非常に深刻な痛みを伴い、前から後ろに右肩甲骨を通して行き続けるのであれば、Chelidoniumの方がBryoniaよりも似てる。 この病状は無期限に続くかもしれないが、呼吸器官に関するBryoniaの研究はすばらしいものである。最終的に声が出なくなるこのような風邪と共に、喉頭に来て、くすぐったく咳がずっと出る。歌手は声が枯れて出なくなる。気管にすごい痛み;気管がひりひり痛み、緊張があり、窒息さえあり、Phosphorusのよう。Bryoniaの呼吸はハアハアと浅くて非常に速く、少し短く速い呼吸で、深い呼吸は痛みを増すという事情のため、Bryoniaの患者は深く息をしたがり、深い呼吸を欲し、深呼吸を必要とするが、それで自分を傷つける。「ずっとため息をつく傾向がある」が、 それで自分を傷つけるのでできない。呼吸が短く、窒息、喘息。熱くなり過ぎでから喘息の発作が起きる。喘息は暖かい部屋で悪化し、涼しい空気を吸いたがる。「乾いた、発作的な咳、百日咳、全身を揺らせる」。咳で不随意にベッドで飛び跳ねされられ、呼吸困難を伴う痛い咳、全身を揺らせる咳が出る。吐き出すのは辛く難しい。「夕方と夜に咳をし、それは乾いた咳である」。

 復習するとBryoniaの残りの多くは繰り返しになる。テキストをただ注意深く読み、述べられている事を応用すれば、レメディの一般的特徴と観念がわかりそのイメージが見え、テキストを全部持っていれば自分で記入できるだろう。

Belladonna(ベラドンナ/イヌホオズキ)

 Belladonnaはシステムを非常に激しく捉えるレメディである。これは特に突然病訴が起きた、多血で精力的な人や知的な人に適する。聡明な人が突然病気になり、彼らはかなり健康な状態状態で、当然のこと多血で血管性である。Belladonnaの病訴は突然起き、規則的な経過をたどり突然弱まる。苦痛は突然かなり激しく起き、突然低下する。風邪は最高に速く急な経過や、かなり激しい経過をたどり、突然弱まる。Belladonnaは特に血管系、心臓、脳、神経系全体に影響を与える。

 初期の状態でまず調べるべき事は熱である。臓器すべて、特に脳、肺、肝臓に炎症が起きる。腸も他の臓器と同様それに含まれる。この炎症は常に激しい熱を伴い、その熱さは異常である。それは他のどのレメディよりBelladonnaに顕著に現れる。手でBelladonnaの対象者に触れると、突然手を引くだろう。それほど熱が強烈だ。熱の記憶は手と指にしばらくの間残る。痛み、炎症、苦しみ、夜に襲うせん妄、激しい炎症の発生といった特徴はその種の熱に伴う。どこに炎症があろうとも、同じような強烈な熱がある。時にはそのような熱が起きても、その熱が持続性のタイプである時はBell.ではない。Bell.には持続性の熱はない。古典がBellについて腸チフスの激しい熱や他の持続性の熱について述べているのは真実だが、終始Bell.を調べると、その熱は持続しないのがわかるだろう。その熱は弛張性である。それはチフスのように徐々に病訴が起きる事は決してない。持続性の熱のように、徐々に上昇し徐々に下降するする事はない。諸君が迷う事がないように私は言っているだけだ。世界で最も有能な師の一人であるヘーリングに、我々が遺憾に思っているのは、Bell.を腸チフスの熱に分類した事であり、せん妄状態や発熱は多少Bellのようなのだが、何が起きるかだけ述べさせてもらおう。Bell.を腸チフス熱のせん妄状態に投与するとー腸チフス熱のせん妄状態はBell.のようなのだがーせん妄は弱まるが、その他の兆候が発熱中に高まるだろう。熱を下げないで、患者を弱らせるだろう。せん妄状態だけ取り去ったら、患者はもっと長く病み、もっとひどい衰弱に陥る事だろう。しかしStramoniumが、ヘーリングがBell.を投与すべきだと述べたケースの処方に完璧に合う。発熱という考えをしっかり頭に植え付けておきない。熱、強烈な熱、激しい熱だ。

 この炎症の病訴と発熱すべてを走るBell.のもう一面がある。炎症部分、非常に一般には皮膚が非常に赤く、炎症が進行するとくすんで来て、熱が上がると顔がまだらになるが、Bell.の始まりの表現は真っ赤で、皮膚が光っている。その時炎症部分は赤く見える。腺の炎症において、腺を覆っている皮膚は真っ赤な点々があるだろう。したがって首に赤い斑点が炎症を起こした腺の上にある耳下腺の炎症や、顎下腺の炎症、首の腺の炎症にそれぞれ、火のように赤い部分があるだろう。喉は緋色のような赤。粘膜は炎症を起こし、緋色のような赤になる。少ししてからくすみ、最終的にまだらになり、Bell.体質の特徴と方向を示す。徐々に猩紅熱で見るような発酵性の状態に向かい、軽度の炎症常態になり、始めは強烈に鬱血するが、血管運動神経麻痺が続く。激しい鬱血で青か紫かまだらになる。

 Bell.の別の基本的な特徴は、炎症部分や痛みの部分にあり、Bell.が明確に作用する何かがいつ起きても燃焼し、強烈な燃焼である。Bell.の喉の痛みを伴う喉の燃焼は、石炭の火のようである。扁桃腺の炎症は、火のように燃える。皮膚は燃え、患者の感覚には燃えるような暑さであり、医師には強烈な熱さである。猩紅熱で皮膚が燃える。「こんなに暑いんです、先生、こんなに」と胆汁性の熱や弛張熱の時に言う。臓器の炎症では皮膚が燃焼し、燃焼性の発熱が起き、その部分が燃焼する。燃焼を伴う膀胱炎。脳の鬱血と頭の燃焼。喉の鬱血と喉の燃焼。局部的に熱く、また主観的にも燃焼する。胃が燃焼する。肝臓の炎症においては肝臓が燃焼する。肝臓の鬱血は黄疸を伴い、肝臓が燃焼を起こす。さて、ここに3つ主要な特徴がある;それらを「キーノート」と呼んではいけない、そういう意味ではないからだ;それは、熱さ、赤さ、燃焼である。それらがいかに病気の特徴全体を修飾し、いかに行き渡り、いかに意味を持っているかがわかるだろう。

 しかし、それがすべてではない。Bell.にはかなりの腫れがある。炎症部分がすぐ腫れ、接触に対して極めて敏感で、非常に痛く、破裂するかのようで、圧痛や刺痛、燃えるような痛みを伴う。炎症部分は腫れと同様、熱く赤く燃焼する。腫れてチクチクし、燃焼し脈打つ。うっ血や炎症すべてを伴い、そこらじゅうが脈打ち、患者は震える。その部分自体が脈打ち、頸動脈が脈打つ。子供が脳のうっ血を伴う病気で寝込んでいる時、頭が猛烈に熱い。その子が話せるだけ大きければ、「そこが燃えている」と言うだろう。しかしそれで鼓動に気が付く。側頭動脈と頸動脈が非常に激しく振動する。混乱が起きている。地震が起きている。患者がBell.を必要とする時、すべてが震える。非常に痛がるレメディの一つである。痛みに非常に敏感である。非常に敏感なため、普通の人以上に痛みに苦しむ。そして覚えておきなさい、痛みは突然起き、長く或いは短く留まり、突然無くなる。神経痛においてそうだし、炎症状態においてもそうだし、炎症を起こした臓器でもそうで、どこに起きてもそうなる。痛みは、裂けるよう、撃たれるよう、燃えるよう、刺すよう、圧迫し、うずき、すべてが一度に来る。これらの特徴がすべてひとまとまりになり、そのために苦しむ。痛みはすべて動きから悪化し、光から悪化し、揺れから悪化し、寒さで悪化する。暖かく包まれたがり、露出やすきま風で悪化する。 頭痛は他の多くの痛みと同様で、まるで脳が上がったり下がったりするように感じられ、一歩踏み出す度に、目を動かす度に、眼球を回す度に、階段を上がる度に、椅子から立ち上がったり座ったりする度に、裂けるような痛みや燃えるような痛みがあり、すべての動きが激しい痛みを作り出し、頭が破裂し、目が押し出されるかのように感じる。動くと、心臓が痛みの部分で鼓動し始め、患者はそれを「ハンマーで打ったような痛み」と呼ぶ。痛みがある所はどこでも触れる事ができない。触ると脈打つ。覆わなければ悪化する。誰かが床を横切れば、そのきしみで悪化する。寝ている時の寝床のきしみは、Bell.の共通した悪化である。非常に病んで寝込んでいる場合、寝床のきしみは患者の病訴すべてを悪化させる。肝炎を患っている患者の枕元へ行くと、その患者は寝床にあなたの手を置かさせない、というのはきしみで悪化するからだ。痛みが腹部内にある場合や、子宮が炎症を起こしている場合、分娩中の場合も同様である。きしみから起きるこのような悪化、顕著な特徴であるが、いつも炎症が続くとは限らない。神経質な知覚過敏症の状態において変わる事がよくある。炎症がなく、その兆候もない分娩中の女性が、空気が入らないよう窓を閉めておきたがるような、知覚過敏症の状態にあり、その人は触られたくないし、寝床が動くのも嫌で、いかなるほんの少しのきしみでも悪化し、敏感な部分がない時でさえ、きしみにはそのように敏感になる。諸君はそのような症例の元に行き、そのうちBell.がなければ、困難で痛みのある分娩になるだろうとわかってくるだろう。しかしBell.の一服で、この薬はそのように速く作用し、そのような病訴はすべてなくなる。寝床のきしみはレメディの特質を明かす事がよくあるだろう。非常な痛みを伴う胆石疝痛を患う患者の枕元に寄った場合、患者は寝床を触らせない。顔は赤く、皮膚は燃え、触る事ができず、堪え難い苦しみや、激しい苦痛の中におり、諸君がその部屋を横切る前に患者は言う。それがすべてだ。「先生、ベッドに触らないでください。」と。 それは特別な特徴であり、きしみからの悪化は顕著である。

 痙攣。一般的な痙攣や局部の痙攣。胆石疝痛において話したように、輪状線維や管状臓器の小さい管の痙攣。動脈管の総胆管にクラッチがあるか、胆嚢管に、輪状線維がほんの少しの石をつかみ、通過させない。通路は十分収容できるだけの大きさで、通過し始めるが、その部分の刺激が痙攣を起こし、その小さな石を捕らえる。患者の舌にBell.を投与したら、痙攣が起き、石が通過し、もう問題はなくなる。胆石の疝痛におけるホメオパシー的処方には、失敗は決してない。症状はいつもBell.とは限らないが、このような例において、その恐ろしい敏感さが存在する所があればBell.である。

 「嬰児における痙攣」」。それは激しく、普通、脳の充血と関連している。皮膚はいつも発熱状態にある。それは光からや、そよ風や冷たい空気から、嬰児が風邪をひいてから起きる。神経質で頭のいい子供で、かなりの大きい頭、ふっくらした頭でっかちの男の子で、特に男の子なのだが、また女の子にも男の子の頭があり、寒さにさらされた時に痙攣を起こす。光や動き、風邪がこの痙攣をもたらすだろう。Bell.の対象となる人は、Bryのように動きから病訴すべてが悪化する。動きで痙攣が起き、動きで痛みが起きる。動きで心臓の働きを増大させ、動悸を起こす;動きが多くの病訴を起こし、苦しみを増やす。Bell.に来た時はいつでもこの一般面を考えなさい。このBellの考えを優先せねばならない。どんなに小さな症状を蓄積しようとも、まずこの事を始めに考えなさい。

 Bell.の精神面の症状は勉強すると楽しいが、見ると恐ろしいものだ。精神面の症状は激しい熱で起きたり、熱狂的な興奮やせん妄状態で観察される。興奮は全体を貫き、激しさは精神面の症状全体を貫く。精神面の症状はすべて活発で、決して受け身ではない。Bell.には受け身のせん妄状態はない。それは野性的な状態である。患者は野性的で、殴り、咬み、物を引き裂き、異常な事をし、変な事をし、意外な事をする。興奮状態にある。このような精神面の症状は発熱中に起こり、せん妄状態と興奮は、少し軽い物を食べて改善する事が非常に一般的である。Bellでその事は一般的に知られていないが、かなり強い特徴である。しかし激しさを覚えておく事と共に、この激しいせん妄状態がある病床に行った場合、熱、赤み、燃焼を覚えておきなさい。

 想像が多い。幽霊や霊、役人や野性的な物を見る。発熱初期には、せん妄状態は非常に激しく興奮しやすいが、それが過ぎると眠りにつき、一種の半睡眠、半昏睡の状態になる。明らかに夢の中におり、叫び声をあげる。恐ろしい夢を見る。患者が話している事を夢の中で見ている。本当に眠った時やできるだけ休息している時は、激しい夢や悪夢を見ている。火の上に物があるのが見える。せん妄状態にあり、苦しんでいる。時には馬鹿になってしまい、意識をなくしたように見える。すべての記憶を無くし、野性的になる。眠っているように見える時は、せん妄状態が続いている。このような症状は大脳の鬱血、嬰児の大脳の鬱血と共に起きる。彼らが話ができるほど大きければ、頭の中がハンマーで打たれていると言う。Bell.において嬰児もまた通常、深刻な知覚麻痺に留まり、脳の鬱血を伴って進む知覚麻痺は、瞳孔が広がり、皮膚は熱く乾燥し、顔は赤く、頸動脈が脈打つ。最終的に知覚麻痺が進むにつれ、子供は青白くなり、首は後ろに引っ張られる。それは脳底部で進行し、背骨が含まれ、首の筋肉が収縮を起こすためであり、頭を後方へと引っ張り、頭を回し、目は凝視し、瞳孔が広がる。この精神面の状態は、猩紅熱や脳脊髄膜炎と関連している。

 また、この精神面の状態は急性の躁病という形をとり、患者はスプーンを咬んだり、犬のように吠えたり、ありとあらゆる暴力的な事をし、窓から飛び降りたりさえする。患者を抑えて拘束服を着せねばならない。顔は赤く、皮膚は熱く、患者はそこら中が燃えているとか、頭が燃えるようだとか言う事があり、頭が非常に熱い。その間ずっと足は冷たい。頭が熱く、足が冷たいか、或いは手足が氷のように冷たい。血液がすべて急いで頭まで上っているように思える。幽霊や恐ろしい怪物や変な物、奇形の物体といったあらゆる妄想と幻覚が急性躁病と入り混じる。想像物を恐れ、走って逃げ出したがる。Bell.のせん妄状態では、患者は窓から飛び出したがったたり、走りたがったり、付き添いの人から逃げたがったりする。患者はその人たちが自分を傷つけようとしていると思う。急性躁病を通じて、せん妄状態を通じて、現れるものすべてが激しさを帯びる。破壊性。最も急性状態にあるBell.患者は、見張り、抑制し、管理し、時には縛り付けねばならない。テキストはこの状態を「激怒、激情」と表現している。患者は暴力をふるいたがる。「うめく。食べる代わりに、木のさじを咬んで2つに割る、皿をかじる、犬のようにうなったり吠えたりする。激しく病んだ少年が極端に部屋を走り回った」。 精神異常の笑いがある。大声で荒々しく笑う。「その子は一切れのパンを石だと思って遠くに投げた。完全に激怒して、寝床でゴロゴロ転がり回る。音と仲間を嫌う」。光を嫌い、暗闇で改善する。このような激しい発作の間に、受け身の状態が介入する事がある。活動的な時間はいつも激しいが、患者が寝床に座ったり横になっている時は受け身の事があり、シーツを裂いたり、手にする事ができる物は何でも壊したりする。棒があったらそれを壊すだろう。

 せん妄状態は、発熱か痛みのいずれでも、病訴すべてを通じてビクッと動く。電気ショックのように睡眠中ビクッとし、それはちょうど眠りに落ちるとすぐ起きる、全身を通じた電気ショックのような感覚である。「人が近づくと恐怖でビクッとする。想像の産物を恐れ、それから逃げ出したい」。「ひどい不安」がレメディを貫く。患者がこのようなせん妄状態から覚めると、痙攣から覚めると、恐怖が顔に描かれている。患者は非常に興奮しており、循環が非常な興奮状態にあり、心臓は非常に興奮し、動きと感情は心臓の鼓動を増加させる。

 Bell.は過敏で、知覚過敏状態で、組織の極度の興奮があるレメディである事が探り出されてきているだろう。この事は、神経中枢の増大する刺激と言える。それは味わい、匂い、感じる増大する能力の状態を発展させ、感覚中枢を興奮させる。印象に敏感。光に敏感、音に敏感、接触に敏感、きしみに敏感。感覚中枢は激しく興奮している。患者からすべての感覚を奪うOpiumのような薬と対照的に、Bell.の最も目立つ特徴の一つとして、おそらく神経の過度の興奮が際立っているだろう。Bell.では鬱血があればあるほど、興奮が増える。Opiumでは鬱血があるほど、興奮が少なくなる。しかしこの2つは多くの点で非常に似ている;顔つきや目や顔の様相が非常に似ており、病理的状態において似ている。病理的状態について処方するとすれば、脳の鬱血、顔つき、どちらか一方の強度がなければ、 OpiumとBell.を見分ける事はできないだろう。それらは互いに解毒する事がよくある。しかし我々は病理ではなく、注意深く個人化した症状によって処方する。

 「目眩」はこの強烈な興奮を伴う。寝床でゴロゴロ寝返りを打ったり、頭を動かして目が回る。「物が回っている」「動悸を伴う目眩」。頭を動かすと動悸と目眩が増える。患者はベッドで横になり、頭を持ち上げられない。この増大する過敏さは特に頭皮に当てはまる。特に女性にその事がある事がわかる。その女性は髪の毛が結べない。Bell.の患者が櫛やブラシでといていない症例がよくある。「髪の毛を後ろに下ろしている」ほど、頭皮が敏感である。「髪の毛が引っ張られているかのように感じる。咬みを触りたくない」。 非常に敏感な特徴における極端な苛立ちに対応するレメディがいくつかあり、Heparでは痛みで気絶し、Nitric acidでは通りを行く車両の音に我慢できない、というのはそれによって激しく苦しむからだ。Coffeaでは足音であらゆる病訴が悪化し、痛みに対し非常に敏感なため、誰かが玄関のドアを開け入る音が、誰にも聞こえないが、患者は3階にいるのに聞こえて、そのため苦しみが激しく悪化する。Nux vomicaにおいては、足音の音でさえ全身の痛みを増大させる。Bell.はその性格において痛みに敏感である。 それは一般的な感覚中枢の一部であり、全身の状態が増大する。Chamomillaの患者は痛みに過敏だが、Chamomillaの患者に同情する必要はなく、自分で戦い抜く。しかし Belladonnaの患者はかわいそうに思うだろうし、 Pulsatillaや Nitric acidの患者もかわいそうに思うだろう。

 その変わった部分はまた反応型の興奮である。その薬の反応は非常に速く、非常に突然起きるので、私がその病床から離れて戻る前に、患者がこう言うのを何度も聞いた「その薬で楽になりました」と。これだけ反応が速いのだ。多くの薬では反応は遅いが、Bell.においては増大する。 Nux vomicaとZincum.においてもそうである。症例が非常に急性である場合、しかし時には症例が幾分慢性である場合も、この感覚能力は顕著である。Cuprumは至る所過敏である。敏感なイボがあり、敏感な皮膚、敏感なポリープ、すべてが敏感で、反応が非常に敏感なため、必要な場合、部分的に示されるレメディは働かないだろう、というのは、患者がすべてに対し非常に過敏なため、すべてが過剰に作用するからだ。最も小さい一服、最も穏やかな一服、最も簡素な一服が過剰に働き、すべてが悪化する。臭いで悪化し、よく選択されたレメディが治す代わりに妨害する。Cuprumは調子を下げ、その敏感さを和らげ、それからよく選択されたレメディが効き、長く作用するだろう。Cuprumは鬱血の高い状態は欠けており、この点でそのようではない。 Cuprumは活発な発熱と鬱血、鼓動、循環の妨害にそった感覚能力はないが、慢性状態がある。女性や子供が非常に敏感なため同情を得られないーそしてヒステリーな人にも合わない、だが、自分を完璧に制御できない人である。そのような症例はCuprumである。敏感な人、特に敏感な女性に合う薬を我々は持っている。臭いに敏感で、想定される影響すべてに対し敏感である。医者はそのようなかわいそうな病んだ小さな子の面倒を見に行き、患者の特質を理解し、その質を見抜いてその苦しみを楽にする医者は、自分の前にいる医者全員の名声を物ともせず、社会全体を指導する事だろう。その医者は自分の感覚で皆を測定する人ではなく、鈍感であるかもしれないが、患者が敏感である事を見つけるだろう。

 この敏感さはBell.の頭痛のほとんどに存在する。 刺すような痛みや脈打つ痛み、撃たれるような痛みがあり、こえらはすべて鬱血に関連している。それらは全て動きに敏感で、きしみの度に敏感になり、光に敏感で、目の瞬きにさえ敏感で、すきま風に敏感である。頭が回る時、Bell.が示されるだろうー痛みが非常に深刻であるためじっとしていられず、動きで頭痛が増すが、患者は頭を回す。子供が寝転がり、脳の鬱血で頭をゴロゴロ動かし、脳の叫びで悲鳴を上げ、突然金切り声を上げる。その後しばらくそのために目が覚め、頭を揺り動かし始め、数分毎に脳の叫びを伴い、金切り声を上げ、ボーッとするようになり、首が後ろへ引っ張られ、顔が火照り、そして青白くなる。ボーッとする時があり、その茫然さでは子供は泣き出す。脳の問題すべてで、胃が非常に弱っているので、食べ過ぎや胃に負担の掛け過ぎに気をつけねばならない。胃がそれほど消化しないが、食物はよく選択され、軽い物でなければならない。

 頭が非常に重い。頭は重りのように感じられ、後ろへ引っ張られる。背骨上部の筋肉が含まれる時、首の筋肉の収縮から、頭が後ろへ引っ張られているのを見る事がある。また、頭を後ろへやると頭痛が改善する事がよくあるため、Bell.の患者が自分で頭を後ろへ引っ張っているのを見る。この改善は、頭を後ろへやっている限り続く。座る時や立ったりかがんだりする時に、頭を前へ曲げると悪化する。まるで脳が転げ落ちたり、前へ押し出されたりするように感じる。この事で頭痛が非常に増すため、それでナイフで切ったような痛み、或いは金槌でたたかれたような痛みに変わる事がある。これらは使われる表現である。爪や金槌の感覚、突き刺すような裂けるような痛みだが、それらすべてと共に、圧迫や鼓動がある。椅子から立ち上がる時、このような感覚が強まる。脈打つ脈拍は、金槌でうずく頭蓋骨の中を撃ったかのようで、まるで頭蓋骨の中はずっと痛く、脈拍毎に金槌でつつかれているかのように、患者は描写する。じっと座っている間や、横になっている間に、それが落ち着く事があるが、椅子から立ち上がると金槌で打たれる感覚がが始まる。 「拡張する」という表現を患者はよく使い、プルーバーたちもこの表現を使った。拡張する感覚は、まるで頭が大きくなるようで、内から外への圧迫である。このような頭痛はすべて、外からの圧迫で楽になる。突然の接触や圧迫で悪化するが、徐々に増加し、頭に注意深くかかる、ひもの圧迫やきつい帽子のような圧迫で改善するだろう。 また、これらの頭痛は冷たい空気にさらされた事や、頭を覆わないで冷たい空気の中立っていた事から起きる。ただ髪の毛を切ってからひどい頭痛が起きる時もある。鼓動や脈拍を伴い、頭の鬱血が何日も続き、髪の毛を切った事から起きる。耳の問題や、胸の病訴、リューマチの病訴が、髪を切ってから、或いは帽子を脱いで冷たい空気の中で立った事から起き、頭が寒さに非常に敏感である。このレメディは、体の色々な部分の病訴が頭を通り抜け、下へ向かう、と言われている。非常に赤く腫れる下肢の病訴や、関節のリューマチの病訴は、頭を覆わなかった事や、頭を露出した事、頭を濡らした事、シャワーを浴びた事から生じる。今までにそれに出くわしていたら諸君を当惑させるある病訴がある。これから私が述べる事は諸君が知らない。一般的な状態のBell.における病訴は、休息から改善し、動きから悪化する、だが臀部から下降する裂けるような痛みを伴う、観察するには非常に厄介な、ある種の落ち着きのなさがあり、そのため患者はずっと歩き続ける。休息した途端に痛みが起きる。その痛みは下に向かって駆け抜ける事があれば、神経を裂くように上下する事もあり、この事は足が濡れてから起きるのではなく、頭を露出した事から生じる。AconiteとPulsatillaの病床は足が濡れてから起き、この病訴は上昇し、足を通り上へ向かい、頭に影響を与える。Bell.の病訴は頭を露出した事から起き、下降し、頭に影響を与えたり、胸や胃、腹部の中心、子宮や卵巣の中心に影響を及ぼしたりする。Rhusも足が濡れてから病訴が起きるが、その病訴は濡れた部分に起きる。もし脚が濡れたら、脚がリューマチになる。広大な違いがあり、この違いは処方の度に行なうべきである。ホメオパシーは病訴の広がりに関する個人化の事である。ある病訴は体の右に始まり、左へ広がる。ある病訴は体の一番上で始まり、下へ向かう。それがこのレメディの働き方である。あるレメディは、氷のように冷たいすきま風に足を露出したため、頭痛が起きる (Silic.)が、 Bellでは露出が頭痛や下半身のリューマチをを起こす。 さて、休息から起きる痛みはBell.では例外である。それは、一般性と特殊性を非常に明らかに区別する事の重要性をまた示している。「一般性」と「特殊性」を知らなければ、正確な処方は決してできない。ここにある脚は特殊である。患者と患者の一般的状態は休息によって改善する;患者の症状は休息によって改善する。予測できる患者自身の症状はすべて、休息によって改善するが、脚の痛みは前述ように、神経痛は動きで改善し、休息で生じる。それは、脚の痛みはすべて動きにより改善するという意味ではない、というのはリューマチの痛みは、必ず休息で改善し動きで悪化するからだ。臀部から下降するその裂けるような痛みは、腫れはなく、休息中に起きる。レメディはすべて興奮に溢れ、それはよい処方ができるようにしてくれるこの特殊性の把握である。

 Bell.の病訴すべてと共に、鬱血が上へ向かうのを見失ってはいけない。「血液が勢いよく頭へと向かう。。冷たい四肢」。冷たい足、冷たい手、熱い頭がある。

 目の炎症状態。「ギラギラ光る目。広がった瞳孔。ほてった顔。炎症部の強烈な赤み」。目、目蓋、眼球の全部分の組織全てが炎症を起こし、非常に激しい痛みを伴う。熱さ、赤み、燃焼。レメディに行き渡るこの3つの強い特徴は、目の苦しみにも見つかる事だろう。動悸、腫脹、流涙;強烈な痛み;苦しみはすべて動きから悪化し、光から悪化する。非常に激しい光恐怖症。「目の前の閃光とちらつき」。読んでいると行が曲がって見える。「視界の暗さや実質的な失明」」。激しい鬱血とあらゆる部分の充満。「卒中性網膜炎。半眼、出目、凝視」。嬰児がボーッとして横たわっている時、それを見るだろう;目は半分だけ開き、脳が鬱血を起こし、顔がほてり、強烈に熱く、頭を左右へ転がし、4〜5日そうし続けていたならば、顔は後に青白くなり、首は後ろへ引っ張られるだろう。このような鬱血の問題では、目が半分開き、ほとんど瞬きをしない。「眼窩神経痛。瞳孔が開き、目が飛び出る。視神経と網膜の炎症。目が充血して赤い」。目に関する他の特徴は斜視である。手術を必要とするなどのそのような症例は徐々に起きず、脳の鬱血、鬱血状態、開いた瞳孔、頭を左右へ転がし、ほてった顔、頸動脈が脈打ち、激しい熱さと共に起きる。1〜2日後、目が中に入り始め、その小さな子は斜視になる。それはBell.の追記症状である。深刻な鬱血を切り抜けても 斜視が残る事があり、Bell.は適するレメディである。循環から生じるこのような症例は皆レメディーで治癒されるべきである。決して外科医に送ってはいけない。それはじばらく、数ヶ月さえ残るけれども、よく選別されたレメディで治るが、徐々に現れる症例や、生まれつきそうである症例はレメディで改善しない。突発性の症例だけがそれに関連し、脳の鬱血から生じる。肝臓の鬱血と十二指腸のカタルでは、目が黄色くなる。

 化膿に進む耳の炎症に、Bell.は滅多に役立たない。深く作用するレメディを捜さねばならない。痛みや圧痛、過敏さ、炎症のすべての状態があるかもしれないが、 Bell.を要する症例は滅多に化膿に進まない。

 さて粘膜に来た。鼻、口、喉、 喉頭、胸、粘膜管はエウスタキオ管を通して耳の中まで広がり、そしてその状態のほとんどを特徴づけるBell.のもう一つの強い特徴がある。ひどい乾燥であり、乾燥の感覚がある。鼻の中、口の中、舌、喉、胸が乾燥し、乾燥した咳や発作的な状態として証言する。それらは非常に一般的なので、鼻の症状、鼻風邪、喉の症状、咳と共に強烈に起き、粘膜の乾燥が一般的に見られるだろう。それはPhosで扱う。Phos.に喉の痛みがある場合、口や舌や気道の乾燥が起きるだろう。これは呼吸器に関し一般的な事である。そしてかなりのくしゃみを伴う鼻風邪がある。「鼻の中が刺すよう、燃えるよう」。鼻の中が熱い感じがする。一般的な状態がある。鼻風邪と共にかなり顔が赤く、かなり熱い;熱い頭と冷たい手足;乾燥のため顕著な頭痛が起きる。粘膜からの自然の流れが干上がってしまっているため、それ自体のまさにその乾燥が、痛みの原因である事がある。分泌をチェックするといつでも発熱があり、Bell.ではこの事が顕著である。 発熱を伴う分泌をチェックすると、熱さ、赤み、燃焼を伴い、顔が燃えるよう、顔と頭に熱があり、手足は冷たい。テキストでは「抑圧されたカタルを伴う、気を狂わせるような頭痛」と述べられている。

 さて、冬と寒い天候の間、ほとんどの人はこのような気候で、変化で多かれ少なかれ粘液が、鼻や目や気道から流れる。そうなった方がよい。すべてが一度に止まると、あらゆる部分が乾燥し、そうなれば用心しなさい。恐ろしい、気が狂うような、脈打つ頭痛が起きる。多量のべとついた黄色い粘液がある老齢者のカタルにはあまり合わない。 Bell.が役立つカタルの状態は、単に白っぽい粘液の流れの誇張である。べとつき黄色かった所は、風邪から突然止まり、そして鼻風邪が起き、Bell.は価値がない。カタルを抑圧するためを抑圧されて来た症状の範囲内にある薬を、抑圧されたカタルのために選ぶ事を、いつも念頭に置きなさい。それゆえ、べとついた黄緑色の分泌物のための薬は、Merc.かSulphurかPulsatillaで、それらは流れを再建する事ができる薬の領域内にあり、それと同時に組織状態の治癒効果が始まり、患者をずっとよい状態に置く。

 激しい顔面神経痛。顔に引き裂く痛み、裂けるような痛みがあり、顔に脈打つ痛みがある。顔の痛みは右側が悪化し、きしみから悪化し、かなりの熱を伴い、頸動脈が脈打ち、頭が熱く、冷たい風にさらされたり、冷たい風の中を乗車したりしてから起きる。Bell.は麻痺状態を治癒するが、冷たい風の中を乗り物に乗って起きる顔面麻痺のためにはCausticumが一般的なレメディである。顔の筋肉の痙攣。顔の異常な単収縮。顔に丹毒;発熱が伴う場合、鮮やかな赤色が徐々に紫色になる。神経痛の痛みで、激しい痛みを伴い、顔の鬱血が常に多少あり、顔は鮮やかな赤色であろう。発酵状態を伴い、発熱状態が更に深くまり、血液がもっと発酵性になるに従い、顔がくすんだ色からしみがある状態になり、 Baptisiaに見られるように、それはBellよりBaptisiaにもっと顕著に見られる。「赤い顔で燃えるような熱さを伴う」。歯は痛み、鬱血、同様の特徴のうずきで溢れている。非常に敏感な歯。

 舌は乾燥した舌で、粘膜を伴い一般的である。乾燥した口、乾燥した舌、腫れた舌、突き出た舌は、乾燥し固く、皮のように感じられる。感覚の喪失、味覚の喪失、舌の力の喪失、言語能力の喪失はBell.の特徴である。「舌の麻痺した弱さ;突き出た時舌が震える」。弱々しく出る。まさに数日でBell.の発熱がある患者は 熱が大きく下がり、ひどく疲労し、ほとんど麻痺性の弱々しさがある。一瞬手を上げておくと、同じように震える。舌に見られるそれは一般的な状態の一部である。神経中枢の鬱血からの痙攣。舌の乳頭は直立し、舌は真っ赤である。猩紅熱における真っ赤な舌。直立した乳頭を伴う脳の鬱血における真っ赤な舌。Arum triphyllumを調べた時、「いちご色の舌」の事を話した。それはBell.も同じである。舌はいちごのように赤く見え、乳頭は種のように突き出ている。「舌の真ん中に赤い筋がつき、先端に向かって幅広く広大になっている。舌は赤い縁を伴い中心が白い」。脳疾患を伴う白い舌は、珍しくない。脳疾患で、べとつき、乳白色の舌で、舌全体が繊細である。「口が乾燥し、喉の渇きを伴う」「口が乾燥し、喉の渇きを伴わない」。Bell.は喉の渇きで溢れ、胃の症状を調べる時にそれが見つかる。Bell.は大量の飲料を欲しがる事もあれば、 Ars.のように水で口を湿らせ続ける事もある。水を少しずつしょっちゅう欲しがり、ただ乾き切った舌や口や喉を濡らすのに十分であるのは、Ars.のようにBell.においても共通した特徴である。後鼻腔の乾燥と後鼻腔から引き出す粘液は頑固で糸をひき、非常に少量で、白色か白色が変化して血が混じる。だが血の混じった分泌物と出血におけるこのレメディの事を何も述べていなかった。我々が終わる前に、それは部分が出血しやすい出血のレメディであるのがわかるだろう。目から出血、鼻から出血、喉から出血、喉頭から出血、胸から出血、膀胱から出血、子宮から出血。潰瘍が出血。喉の小さく細かい潰瘍はピンの頭ほど大きくない。小さいアフタ性の斑点が出血する。喉のアフタ性の炎症;だが喉のほとんどの病訴は乾燥し赤い。大きな腫脹。過敏でかなり腫れがあり、呑み込めない。呑み込むとひどく痛み、周囲の部位の敏感さをすべて伴い、喉の痛みを伴い、喉の炎症を伴う。扁桃腺の炎症と腫れは、赤い顔や強烈な熱さ、脈打つ頸動脈、高熱が出て、風邪から発病する。口峡と咽頭は深紅。軟口蓋と扁桃腺は腫れている。特に液体を呑み込むのが痛い。話すとベトベトする。「喉にこぶがあるように思える」は腫れた扁桃腺から来た。ずっと喉の中でこすり付け、咳払いし続ける。部分的に乾燥から、部分的にその部分の神経の過敏さから、咽頭と喉頭は非常に一般的に痙攣状態にある。眠る時喉が緊張し、咳をする時喉が緊張する。食道の痙攣。「喉の痙攣状態」。痙攣性の収縮。喉頭や咽頭や喉の収縮。Bell.は指でつかんだような感じがする、収縮性の痛みが部分的にある。つかまれる感覚は子宮にあり、痙攣を起こす。肝臓に感じられ、脳に感じられ、喉に感じられる。痛みのある部分に激しい痛みを伴う、筋肉の痙攣と単収縮。それはBell.の強い特徴である。患者は自分が感じている事を表せないでこう言う事がある「先生、そこがつかまれているみたいです」と。

 喉の痛みにおけるこの状態は、液体か固体を呑み込む動きにおいて起き、その行為は食べ物や液体を鼻の中に押し上げ、鼻から出る事がある。レメディのいくつかは麻痺状態としてそういう事がある、というのは嚥下の筋肉が麻痺し、それが食べ物を食道に下ろす自然の収縮作用を好まないからで、そのように食べ物を鼻の中に上げて詰まらせる。 Bell.で急性状態において、その炎症状態と痙攣はジフテリア後の麻痺状態として起きるLachesisと区別され、食道の痙攣があるAluminaとも区別される。これらはBell.にゆっくり起き、早く起きる。発熱の初期はいら立ちの時である。発熱の後半はくつろ儀の時である。扁桃腺にアフタ性の斑点が素早くできる。前述のような喉の痛みを伴い、拡大と炎症、或いは首の周りの顎下腺の炎症がほとんど常に見られるだろう。 Bellの喉の痛みに沿った圧痛は自然な付随物である。

 あらゆる種類のBell.の発熱を貫く変わった特徴は、 レモンやレモン汁を切望する事だ。レモネードが合う事もあるようだ。急性疾患では患者がレモンを切望する時、それは患者にとっていい。患者が食べ物を切望する事がよくある。非常に激しくてはだめで、節度あり、禁止を選択し、もし患者が急性疾患でビールをほしがった場合は、与えないだろう。「水を飲みたがっていたのが、、ビールを飲みたがるようになる」。健康において承認できない物を飲みたがり、「冷水を過剰に飲みたがる」事さえある。

 胃腸に一まとまりになりうる炎症状態がある。痛み、燃焼、鼓腸の苦しみ、きしみや、ちょっとした動きやわずかな圧迫に敏感。きしみに敏感で動きに敏感。「胃が痛み、背骨に沿って広がる」。寒気がしてから起きる胃炎は、激しい熱やかなりの燃焼感を伴う。子供において激しい疝痛、強烈な差し込む痛みがある。顔は赤く熱く、前向きに曲げる事によってのみ楽になる。Dioscoreaに似ている場合、後ろへ曲げる事で楽になる例外がある。母親が手の上に子供を載せて抱くと疝痛が楽になるのを見つける。それはColocynthのようであるが、Colocynthはあまり発熱がなく、喉の渇きもなく、一カ所に痛みがあり、腹部の激しい疝痛は二重に折れる事で改善し、何かに交差してしっかりと曲げると改善するのがColocynthである。その例においては症状の1つのグループにColocynthが処方される。「回腸盲腸あたりににひどい痛みがあり、わずかな接触にも我慢できず、ベッドシーツさえ我慢できない」。

 Bell.が盲腸炎におけるレメディであるという例がある。

 Belladonnaは赤痢の疾患がある。乏しい液体の便を伴う下痢;顕著に力むが、それと共に顔はほてる。顔と頭の熱さ、赤み、燃焼。熱い頭と共に冷たい手足。かなり力むがほんの少しか出ない。「肛門括約筋の痙攣性収縮で、痔瘻を伴う」。痔瘻は激しく痛み、真っ赤で、たいへん腫れて炎症を起こし、高度な炎症であり、触れず、脚を広げて横にならねばならず、痔瘻は痛く、かなり燃える。

 Bell.ほど膀胱内や尿路に沿ってひどい炎症があるレメディはない。ずっと排尿にかられる。尿が滴り落ち、尿道の長さ全体に沿って激しく燃焼する。尿路全体が炎症状態にある。Bell.は膀胱炎を治して来た。刺激と鬱血と共にBell.が示されている他のどの部分にも、圧迫に対するあらゆる敏感性があり、きしみに敏感、心が苛立つ状態で、神経系全体の炎症状態。「膀胱のテネスムス。放尿後まだ座って力む」苦しみ。尿は減り、血が混じり、時には鮮血が混じったり、小さい血餅がある。膀胱内のかなりの量の血液が小さな血餅になって出て来る。「尿はまるでレンガの粉塵か筋が混じっているように見える。強酸性」。尿を発作的に留めたり、無意識に排尿したりする。脳疾患において尿が滴る。睡眠中、尿が漏れる。排尿の夢を見て、漏らしてしまう。ショックの後や脳の鬱血からや、出産後、尿が留る。膀胱は満タンでひどく痛く、ひどく敏感である。立っていたり歩いている間、無意識に漏れたり、たいした動きでないのに尿が噴出する。尿意は激しく突然起きる。少量の尿が膀胱に集まった時、突然痛い尿意が起きる。「かなりの苦痛が膀胱の頸部にあり、発作的である。発作的なつかむような緊張を感じる。尿意と他の時、ショックや寒さ、不安、精神障害より、膀胱の頸部の痙攣がある。年をとってきた時や、凍えたり、非常に寒い空気中にいると、女性がDulcamaraやCausticumのように尿を漏らす。睡眠中ビクッと驚いて漏らす。怖い夢を見て驚き、お漏らしをする。眠りつつ、突然電気ショックが全身に起き、お漏らしをしてしまう。Bell.はそのような変わった小さな特異性に富んでいるが、それは一般的な発作的な状態と Belladonna体質全体の一般的な刺激性を示しているにすぎない。そのような変わった段階や状態を、体のあらゆる部分ー特に括約筋があるを所や、膀胱の頸部に輪状線維がある所ーにおける炎症や、膣の入り口につかむような緊張、管の収縮を見る。子宮が収縮する。 ここに特に顕著な特徴を見る、膀胱の頸部だ。男性より女性に多く問題があり、女性生殖器や出産、乳房に関連した症状や状態におけるもので、妊娠期間はBelladonnaが必要とされる多くの状態がある。神経質で敏感な女性、刺激的な繊維細胞がある女性のために、これは本当大切なレメディである。

 男性生殖器においては、ほとんど重要な症状はないが、女性には多くの大変痛ましい症状がある。女性にはひどく苦しむ、ひどく興奮した症状がある。その部分は敏感で、子宮や卵巣は鬱血を起こし、触ると痛く、きしみに敏感である。 大きくなり痛くなるまで炎症を起こした子宮は触ると痛い。出産後この状態が残る事がある。或いは月経期が終わる度に、少し大きくなったままになる。正常状態に戻らず、鬱血したままで、その女性はまるで月経中であるあのようにしばらくの間感じる。打撲したように感じ、きしみに敏感。出血は多量で血餅がある。だがここの最も顕著な特徴は子宮出血である。鬱血からの子宮出血で、痙攣を伴い、ひどい過敏さを伴う。激しい子宮収縮のため、発作的な収縮である。血餅が混じった真っ赤な多量の出血を伴うひどい痛みはBelladonnaの出血の特徴である。その点に関してはSabinaのようである。その2つの薬は高い度合いでそれがある。子宮は血餅が多く、陣痛のような痛みが起こり、それを吐き出し、しばらくの間多量の出血が続き、 それから陣痛のような収縮がまた起き、血餅を吐き出し、そしてまた出血する。血はすぐ固まり、出血はひどい疲労感を伴う。さてこれはほとんど誘発なく起きる。この出血は流産に関連しても起き、流産と関連するのか他の原因からなのか、敏感さの症状が存在する所は何でも、Belladonnaは出血をチェックするのにすばらしいレメディである。接触に敏感、きしりに敏感で、患者自身は苛立った敏感な状態で、ひどく神経質な興奮が寝ても覚めてもあり、発熱を伴う事がよくある。 衰弱した状態を伴って出血するが、普通出血は通常出血があれば熱を下げる。
 これはまた分娩後の出血のためのすばらしいレメディでもある。血が熱く感じられる。砂時計の収縮を伴う出血。収縮中に砂時計のようにあちこち外れる胎盤をつかむのは珍しい事ではなく、下部から出血し、大量の血液が出る。Bell.はこの砂時計の状態を改善する。

 非常に激しい月経困難症もある。陣痛のような痛み。発作的な陣痛。Bellでは環状収縮が一番よくある形である。繊維細胞のすべては均一に加わり、均一にその作用を行い、そのため徐々に内容物に締め付けを加える。Bell.ではちょうどコードが子宮体の周りを回るように、締め付け、分娩を妨害する。そのように月経困難症においてある。輪状線維の激しい収縮、それゆえまるで子宮が紐でつかまれているかのように女性がよく描写する。まるで締め付けられたかのようである。Bell.は発作性の状態や、出血状態、刺激性の状態、うずきに富み、その部分は痛みに敏感で、女性自身は極度に取り乱し、痛みによりショックを受けている。それに加え卵巣に痛みがある。Belladonnaは多くの場合、右側に働く。Belladonnaでは左より右の卵巣が痛い事、右側は全体的に影響を受け、左側は全く受けない事が共通している。喉の右側がそうである。左半身がそうである事もある。「月経のはじまりと共に卵巣が痛む。骨盤部に痛みがあり、突然起き、突然消える」。特徴的なBelladonnaの痛みは突然起き、2〜3秒か2〜3分留まり、突然去る。子宮の鬱血からの痛み。急性の子宮炎。「子宮肥大と定期的な発作性圧迫」。その部分の弛緩もある。子宮は鬱血し肥大し、重く、小さい懸垂筋連結が緩み、疲れ、弱く、伸びて延長し、すでに膨張しており、重量を超えている子宮はひっぱり続け、まるで子宮が脱出するかのような陣痛の感覚と、女性がよく表現する感覚を作り出す。それはじょうごのような感覚として表現される。これは女性が子宮脱で苦しむ時の表現である。弛みは、麦角菌の毒にかかってきた非常に多くにおいて共通している。子宮は下がり、部分的に陰唇の間にはみ出る。. 子宮脱はまるで内側全体が外に出るのが共通した特徴であり、これと共にきしみから悪化する。その部分にかなり過敏性がある。子宮がかなり痛み、重い感覚がある。外陰から突き出ている子宮頸が非常に過敏なため、脚を大きく開いて座っている女性を見た事がある。「座らねばならないが、横になれない」。異常な筋肉が伸びるため多くのBell.の症例は横になれない。横になると、その筋肉を楽にするため、脚を引きかげねばならない。座るか曲げた姿勢をとらねばならない。その部分がかなり過敏である。生殖器に向かって圧迫と衝動がある。Belladonnaには特別な筋肉が含まれる事に従って、あらゆる姿勢と悪化と改善がある。座るより横になる事ができる患者もいる。ほとんど皆、立つと悪化する。脚を広げて座るとよくなる患者もいる。大部分の患者は前に曲げすぎると悪化する。椅子に座って前にかがみすぎる事はできないし、後ろに曲げると必ず苦しみがひどくなる。非常に敏感で、非常にその部分が腫上がる。筋肉がぐいっと引っ張られるために、動きから悪化し、きしみから悪化し、興奮から悪化し、ドアのバタンと閉まる音で悪化する。これらすべてが、刺激されている部分がいかに敏感かを説明している。それから外部・内部の生殖器において、燃焼、引きつり、かなりの熱がある。裂けるような痛みがよくあり、裂けるような痛みは、一般的に大げさにつかむ事と収縮、特に輪状線維の痙攣として知られているものである。

 Belladonnaは極めて敏感な妊婦、多血症の妊婦、風邪をひいてから鬱血になった妊婦、出血して流産の恐れがあるか、流産中または流産後の妊婦によく合う。そしてまたBell.は赤い顔色の多血症で精力的な女性で、晩婚で妊娠し出産の日が来た時、筋線維が緊張状態にある。子宮は緩まないだろう。その女性はほてり、熱くなり、興奮状態にあり、接触に敏感で、きしみに敏感。弛緩状態がまもなくそれに続くだろう。28歳や30歳、それ以降結婚したため、楽な出産は臨めず、長引く分娩に苦しむ。

 出血や分泌物の強い特徴があり、血液の流れが熱く感じられる。出産中の血液の噴出が熱く感じられる。流産後の血液の噴出が熱く感じられる。その部分の敏感さや痛みに沿って流れる悪露が、熱く感じられる。圧迫の感じやすさ。お産に伴う乳房の炎症状態がある。授乳熱。乳房が赤くなっ多場合、接触に極めて敏感になる。寝返りがうてない;寝床のきしみに我慢できないし、顔はほてり、頸動脈は鼓動し、熱があり、有機組織を通じて敏感さが立ち上がる。かなり硬化が起き、石のように硬い。Bell.は2〜3時間で乳房の痛みを止めるだろう。それは鬱血を止め、苦しみを和らげるだろう。

 乳腺が炎症を起こし、一般的な症状がなく、単なる腺の炎症である場合はPhytolaccaを与えなさい。

 喉頭炎。 ここにもつかむ感じがあり息が詰まる。喉に表皮が剥離した感じで始まり、ヒリヒリ痛み、こすれ、少しの粘液だけ形成する。かなりこすれ、咳払いし、喉まで少し広がるが、咳をする前にはかなり乾燥している。しみてヒリヒリし、声が出なくなる。眠ろうとするやいなや、つかまれる感じが起き目が覚める。声が枯れ、表皮が剥げ、喉がつかまれる。過敏性を伴う咽頭炎。「突然声枯れが起き」、動く度や話そうと試みたり、咽頭を少しでも動かそうとしたり、触れると苦しみが引き起こされる。頭を後ろへ動かしたり、横に動かしたりすると、痛くなり咳が出る。呑み込むと悪化する。食べ物の大きな塊が咽頭の後ろを下りると、非常に痛い所を感じ、それが咽頭である。声が変わる。1分は一つのキーであり、もう1分で変化する。声枯れがする時もあれば、かすれる時もある。それから完全に声が無くなり、音を発する事ができなくなる。「クループのような痙攣が咽頭にある。声門の痙攣。クループのあらゆる症状があるが、粘膜はない。それは単に乾燥し、表皮が剥げ擦る事を伴い、咽頭の表皮を剥離し、炎症状態にある。そして急性の咽頭炎を形成し、非常に突然起きる。呼吸は短く、速く、痛い。喘息性である事がよくある。喘息の状態で発作性の呼吸を伴う。そしてまたこのような症状は胸部全体を包括するように見える。胸の圧迫。蒸し暑い天候における喘息。

 Belladonnaの咳は咽頭の内側をつかむ。 小さな粒か何かが咽頭に忍び込んだようで、小さな塵や小さな食べ物、或いは水1滴が咽頭に入り、咳をする。「乾燥した発作的な咳」。強烈な咳。夜の咳。横になると咳が出て、日中より夜に多い。咳は発作的で吠えるようで短い。それは百日咳のためのレメディーで、ゼーゼーという咳きを引き起こし呼吸しにくい咽頭の発作的痙攣を伴う。長い間の咳の後、最終的に生じる少量の血液の痰や、少量の薄い白い粘液は、咳く事から気道中に起きる激しい騒動の結果である。Belladonnaの咳は特殊である。圧倒的な激しさと、大変努力して少しの粘液が上がって来るとすぐに、ほんの少しの間、楽になり咳が止まる。しかし静かな器官、咽頭と気管と気道はどんどん乾燥し、ついにくすぐり始め、それで痙攣が起き、まるで気道全てがそれに参加しているようで、ゼーゼー咳き、息が詰まり、吐く事もある。それから患者は少量の粘液を引き上げ、咳が弱まる。別のちょっとした合間に別の発作が起きる。百日咳のようにこのように進行するが、合間はいつも乾燥が続く。それゆえ、その咳は発作的だと言われる。

 胸のこわばり。胸の苦しさ。胸の痛み。Bell.では子供は咳が出そうな瞬間泣くだろう、というのはひどい苦しみが起きるのを知っているからだ。胸が非常に痛く、子供は咳を恐れ叫ぶ。子供の泣き声で咳の発作が起きそうだとわかる。 ちょうどBry.やHeparやPhos.のようであり、それらは他のレメディよりその特徴がもっと多くある。 胸が燃えるようで、胸内に激しい鬱血があり、このような胸の病訴すべてを伴い、乾燥した悩ませる発作的な咳が起き、夜に悪化する。

 このレメディは肺炎や胸膜炎を治す。ここにいる諸君は皆きっと、Belladonnaの肺炎や Belladonnaの胸膜炎を思い浮かべる事ができると思う。きっと諸君はその患者を非常によく知っているので、その患者の頭や鬱血、赤い顔、或いは燃焼を表す必要はないだろうが、胸膜炎において秘密を教えよう。Bell.は右側を好む。ひどい痛みで、その部分が極めて痛く、その方向へ横になる事はできず、寝床のきしみから悪化すればBell. の患者である。Bry.もまた右側であるが、Bry.の患者は横向きに寝なければんらず、圧迫せねばならず、きしみに敏感ではなく、強烈な熱さはなく、圧倒的な鼓動と燃焼の騒動がある。どんな種類の病でも、そのように個人化せねばならない。ホメオパシーを実践するのに他の方法はない。

 炎症状態すべてと共に、脈打つ熱い赤みや、燃焼、触ると痛い、きしみに敏感な事が生じる。Bell.では炎症した部分に横になれないが、 Bry.では炎症部分の上に横になって改善する。

 動脈すべてが脈打つ。 圧倒的な鬱血。血管の興奮。これらはあらゆる鬱血や炎症を伴って生じる。

 関節がすべてか、そのかなり大部分が腫れたり、熱く赤く燃えるようである時、Belladonnaは炎症性リューマチを治す。リューマチには熱があり、赤く、燃焼感が全体を走り、患者全体の同様の敏感性と、寝床のきしみに対する関節の敏感さを伴う。患者は完全にじっとしておりたがり、動きから非常に悪化し、かなり熱がある。 炎症性リューマチ炎における発熱がかなり高い場合は、せん妄状態になる事もある。しかし顕著な特徴は関節の腫れであり、赤みと動きやきしみに敏感である事を伴う。寒さに過敏な人や、少しでも布団を取られたら我慢できない人、すきま風に我慢できない人、布団の動きに過敏で、熱さで改善する人に特に合う。 Bell.のまさにその型での特徴は、他の病訴すべてにあるように、リューマチ状態にある事だ。プルービングでその特徴をBell.に与えるのは、その患者である。それを取った時、病気にその特徴を与えるのはその患者であり、これらが共に現れる時は同種の法則の遂行のみであり、そのレメディが病気を滅ぼすのだ。

 関節の炎症は、その特別な関節を突然露出してから起きる。或いは深刻な風邪の発病から関節が炎症を起こす。

 それ自体に局部集中する疾患。Bellには体のどの関節でもありえ、関節すべてに影響を与える。多血症の人が突然寒い中に露出して出る事は、 Bell.の病気の最も目立つ原因の一つである。慢性の症例で、一般的に風邪をひいて、混乱を示し、作り出し、障害を増やし、最も弱い部分に自身を表す。精力的な人が鼻風邪をひき、容易く抜け出す。今、風邪が一番弱い部分に影響していると病人にしょっちゅう言える。もし肝臓に問題があれば「風邪は肝臓に留まるだろう。だがよくなったら、他の人たちのように鼻風邪をひくだろう」など。全く健康な人は滅多に風邪をひかないが、そのような人はあまり多くなく、非常に稀なので、そういう人にほとんど会う事はなく、鼻声やくしゃみや鼻水は、普通の健康な人の風邪の単なる開始である。

 四肢にはまた痙攣があり、それは一般面の一部である。四肢や全身の筋肉すべてが痙攣する。子供は、頭の疾患や脳の鬱血、脳の炎症を伴い痙攣状態になる。多血症の子供では風邪をひいてから痙攣を起こし、四肢はこのような筋肉の努力を前へ見せようとする。激しい痙攣。四肢はすべて痙攣状態の動きにある。痙攣が間代性の時もあれば、筋緊張の時もある。四肢の痙攣は四肢を引き上げる時もあれば、突然四肢を投げ出す時もあり、時々後ろへ投げ出す痙攣は、後弓反張と呼ばれ、時々前へ投げ出すのは前弓緊張と呼ばれる。 Bell.の病訴の多くはじっとしている事で改善する。引っ張られる痛みや動悸や炎症状態は、患者に完全に休息したいと思わせ、動きで悪化する。ちょっとした動きをいやがり、嫌う事はBell.に共通し、Bryにおけるのと同様に強く、Bell.はその部分に非常に敏感なため、話す動きは痛い;非常に敏感なため声の終わりは、痛みの部分において痛い。強い声や低い声の人は、この震動が起きる事はほとんど考えないし、女性の声に起きる事はかなり少ないが、動きからの悪化や、きしみからの悪化が非常にその女性に顕著だったため、その女性の声はハンマーを打つようだったのを見た事がある。子宮や卵巣や腸の炎症で、声が痛い部分に震動を作り出すため、話すのをやめる。それは、動きときしみに対するこの過敏性の極端さを描いているにすぎない。

 神経を調べると、神経の過敏性、ショックで悪化、痙攣、神経系全体の様々な妨害、単収縮、引きつけ、震え、腱振戦など、神経の特別な兆候が最もすばらしく勢揃いするのがわかるだろう。子供の引きつり、発作、痙攣。痙攣が非常に突然起きる。 それは全く予期せず起きる。長く作用する発酵タイプのレメディや薬における痙攣のほとんどの場合、患者は妊娠の最終日にうまく行かないが、Bell.で分娩がある程度まで進むか、終わり、ほとんど期待できない。おそらく顔は少し赤すぎるが、予期せず痙攣に陥り、それは頭から足まで激しいものである。脳の鬱血で、興奮を伴う。激しい熱さで、すべてが強烈で激しく、突然で、予期しない。痛みは突然幽閉される事があり、痙攣が起きる。しかし私が述べてきた過敏性がすべて患者を走るののを見なさい。血液は頭に上る。顔が赤くなる。痙攣が突然起きる。てんかん型の痙攣が当てはまる。単一の発病はBell.で静まるりさえするが、Bell.は数多くの再発する病訴には合わない。このような発病をどれでもいいから取り上げなさい。痙攣か頭痛か、或いは脳の鬱血か、衰弱し、興奮状態になり、頭の鬱血性の発病を起こし、寝床にまっすぐ行き、頭を転がす。その患者をBell.で治療し発作は楽になるだろう。注目しなさい、私がこの事で言い始めたのは一連の一部に過ぎない。諸君はその事を知らないかもしれない。これはおそらく一番始めの事だろう。一つの事を減し、同じ露出がまた来る時、同じ発病が再発する。だがBell.は以前より今回の方が減少する。2〜3回の発病の後、Bell.はもう働かなくなり、今回は以前よりますます悪くなっている。始めの物が壊れたら、これは一連の一つでありBell.は合わない事を治療家は見るべきである。それはCalc.が必要な症例である事がよくあるが、いつもではないと言っておこう。症状すべてを発病の間に検査すべきで、そのため子供はこのような発病より引き上げられる、というのは、急性のレメディは1回目か2回目か多くて3回目に合い、それ以上には合わないからだ。 作用の深さはなく、作用の長さもない。十分深く有機組織に影響を与える事はない。2〜3日後に消え、頻繁に繰り返さねばならない。患者は繰り返し観察されるべきで、このように再発する痙攣と、周期的な病訴すべてを見なければならない。Bell.は周期性がなく、病訴の継続性もないため、再発性の病訴のためのレメディではない。始めの発病はBellのように見えたとしても、次の発病が同じように戻って来る。Belladonnaは反復する傾向がない病訴、結果は死か回復である病訴に合う。周期的である病訴は和らぐだけであろう。

 その睡眠は鬱血性の眠りで、ボーッとして、暴力で一杯の夢を多く見る。恐ろしい夢や悪夢から、怖くなって目を覚ます。睡眠中に引き付けや単収縮が起きる。「落ち着きがない眠り」。睡眠中うめいたり、うなったりする。ありとあらゆる暴力をふるう。睡眠中せん妄状態になる。「まるで脅かされたように睡眠中ビクッとする」。睡眠中患者は話し始める事もあり、ドンドン早く大声で話すようになり、頭は熱く足は冷たく、最後には悲鳴を上げる。「睡眠中、落ち着きがなく、ゴロゴロ寝返りをうつ。睡眠中、足は氷のように冷たくなる。睡眠中、頭が熱くなる。発熱中目が覚め、興奮する」。

 典型的な昔ながらのシデナム猩紅熱のように非常に似た症状があり、それは猩紅熱に役立っている。おそらくその疾患に最も頻繁に示される薬の一つであろう。ある時期にはとにかく広がる、症例の大多数は真っ赤な顔で肌がつやつやして見えるBell.の症例であろう。真っ赤で、激しい発熱、ひどい鬱血。しばらくしてBell.が施されていなければ、どんどん暗くなるだろう。だがこれを貫くのは、熱さ・赤み・燃焼というこの3つの言葉である。そこら中燃える。一般的に描いて来た体温は非常に顕著で、非常に激しいので、Bell.の猩紅熱に触ってから何時間も指先に熱さが残るだろう。荒い発疹ができるApisの症例と全く違い、Bell.は滑らかで輝いている。Apisは涼しさを欲し布団をはぐが、Bell.は暖かさを欲し、暖かい部屋を望む。Apisはこれと言って喉が乾かず、Bell.では喉が乾かない事は例外で、一般的に非常に喉が乾いて水を欲しがるか、少量をしょっちゅう欲しがる。粘膜と皮膚の強烈な乾燥。頭の熱さと共に手足が冷たい。Arum triphyllum では、抑圧されたか、乏しい排尿を伴い、口をついばみ続け、青白い表面で、あちこち小さな発疹があり、手足の指や鼻や唇が痒いとArum.の処方になる。「小片をつなぎ合わせるように」寝床中に感じるような精神状態を伴うBaptisiaの症例を覚えているだろう。 一方、語るに足りる発疹がなく、時々斑点で十分診断できるか、或は診断が家族の誰かが病気にかかている事実から診断され、子供が氷のように冷たい水を飲み込むが、胃の中で暖かくなると吐き出す場合、 Phosphorusをあげないかな。ゆえに病床脇で特徴のある事をつまみ出し、これらのレメディは全く似ていない事がわかる。Bell.はその熱、その赤み、その動揺が目立つ。持続性の熱でない事を覚えておきなさい。チフス性の熱には合わない。 Bell.は夜熱が下がり、せん妄状態が和らぐが、次の夜はどうだろうか。熱が出ると患者は前より悪くなっている。ただ単にBell.は始まった事に適用できないからである。それには合わない。継続性の特質がそれにはない。継続性の発熱に相当する薬を捜し、そのようにチフス性の状態になった場合に選ばねばならない。以前の処方家たちは、その時見た事だけ考えたものだ。我々の学校がかなりの経験を積んで始めて、周期性の体質の症状が見つかった。どのレメディもそのペースがあり、その悪化の時があり、改善の時がある。Bell.も同様である。その時間は通常午後3時である。その病訴は一般的に夜悪化する。その病訴は通常午後3時ぐらいに始まり、朝3時までか夜中過ぎまで続く。そのため夜は熱が最も高い。熱が始まり、非常に高い体温まで急に上がり、時には華氏104°か105°(摂氏40°か40.5°)まで上がり、またほぼ正常まで下がるが、完全な無熱ではない。完全な無熱を伴う病訴には合わない、というのはそれはBellにはない完全な周期性を示すからである。

 熱く赤い燃焼は、皮膚の症状のほとんどを特徴づける。きれいな発疹があり、ザラザラした発疹でなくきれいで、緋色の赤で、滑らかな発疹。皮膚の炎症や蜂巣炎、深い炎症がある。始めは真っ赤で、だんだん青か紫か、まだらになり、ここに熱く赤く燃焼がある。一般的に皮膚やより深い組織の丹毒性炎症に合わず、 Rhusのように小胞で覆われている。時々小水疱形成があるが、それは例外であり、一方Rhusにとって、それは一般的な特徴である。Rhusは炎症と共に始まり、熱さと赤みと燃焼があるが、Rhusが炎症しはじめる時はいつでも、すぐ大きな水膨れになり、それは血清で一杯になっている。炎症を起こしているほとんどのBell.の表面も、赤い発疹を出すようだ。激しい発熱中に、猩紅熱でも、通常の発疹でもない所に、赤くきれいでツヤツヤした発疹が出て来るようだ。脳の鬱血や腸チフスではこの発疹が現れるのは珍しい事ではなく、そのために治療家は惑わされて、単なる合成物である発疹の疾患の一つの処方をする事がある。Bell.の皮膚は白色が赤色に変わり、肌に名前が書けるくらい不活発な赤色になる。指でその上に線をつけると、指の跡が白くなる。それは猩紅熱の古い診断の様相で、Bell.は猩紅熱にそっくりの特別な受け身の鬱血を表面上に作り出す事を示している。ゆえに、Bell.のプルービングには、猩紅熱の特徴的な症状のものがある。しかし一つの症状に処方しない。 近年のホメオパシー医は、脈を下げたり、熱を下げたりする目的のために薬を与える事は考えない。彼は患者に対して処方する。正しいレメディを得れば、体温が下がるのは本当だ。だが脈を下げるレメディを処方する事で間違った結果に向かう。ホメオパシー的処方を考える人は、症状を取り除くため処方する事はない。だが症状に導かれレメディを選び、後に何が続こうが構わない。症状が少し治まるのは本当である。少し治まるので、他の人は症状を除くため処方したと言うかもしれない。ホメオパシーの理想を心に留め、 膨大な量の継承を取り除くため、理性的に考える事を学びなさい。我々は間違った結果になる方法で考える事を継承しているのだ。

 「肝臓の鬱血と、十二指腸のカタルから起きた黄色い肌」。「何かある度に風邪をひくまでキニーネを投薬し過ぎ、かなりの痛みを伴い突然肝臓の鬱血の発作が起き、このレメディのあらゆる過敏性と共に皮膚が黄色くなった時、Bell.がそのようなケースを治すだろう。

 慢性状態に関連するBell.に後続する状態がある。Bell.が急性状態に適するのは鬱血だが、先に述べた周期性があり、自然に後続する物があり、Calcareaはその一つである。頭が大きく、ぽっちゃりし、多血症で、早熟で、風邪をひきやすく、頭痛と鬱血で寝込む少年で、頭痛が起きる学童には、まずBell.が助けになり、注意深く症例を見ると、結局Calc. の症例である事が大変よくある。 Calc.がこのようにBell.に関連する事は非常によくある。現代Lachesisをあげすぎる医者の管理下に、乾燥した空咳がよく見られる。Lachesisは通常過敏な女性に与えられ、そのような状態を多く作り出し、時には大きな疾患を治す事があるが、何週間も乾燥した空咳を後に残し、そのため寝られなくなる。寝始めに咳が出る事があり、共通してだいたい11時に起こる。横になる事から乾燥した空咳が出る。Bell.は神経質な状態と興奮と咳というLachのこの古い影響を治す。Bell.は急性症状のLachを解毒するのに適するだろう。Calc.はどちらかというとLachの慢性状態を解毒する。Bell.を乱用した後で、Calc.が自然の解毒薬の一つとして来る。

Apis Mellifica(エイピス/ミツバチ)

 このレメディは体の表面に実に多くの症状がある。まず、外面の事を学ぼう。体中に分厚い吹き出物が見つかり、時にはバラ色のものもある。それはざらざらして、指の下にでこぼこの吹き出物として感じられる。この時患者は熱により 非常に苦しんでおり、皮膚は発疹が有る無しに関わらず接触に敏感である。結節の腫れは、あちこち行ったり来たりする。そして、顔や目や目蓋の辺りのひどい腫れを伴い、頭周辺あちこちに継当てのような丹毒の炎症状態が来る。丹毒 はどこででも起きうるが、どちらかというと主に顔に属し、刺すような痛みや燃えるような痛みや浮腫を伴い、炎症作 用の高い度合いまで走る。四肢には顕著な浮腫があり、圧力でくぼむ腫れがある。一般的な全身浮腫が現れるかもしれ ない。顔がひどく腫れている事もあり、目蓋は水袋のように見え、口蓋は水袋のように垂れ落ち、下腹部の壁は非常に分厚く圧力でくぼみ、いかなる部分の粘膜もパンクしたかのように、まるで水を分泌するかのように見える。圧力でへ こむ膨張と浮腫は、いかなる炎症状態においても示される一般的な状態である。一般的に冷たさから改善し、熱から悪 化する。皮膚の症状と患者は熱から悪化する。この事は精神面においても、炎症状態においても優位に立つ;心臓病の 状態、浮腫、痛みのある喉などにおいて。この悪化は暖かい飲み物や暖かい部屋、暖かい衣服、暖かい火などから悪化 する事がある ; 熱がある場合、患者は非常に妨害を受ける。脳の問題においては、脳にうっ血がある Apis 患者を暖かい 風呂に入れたら痙攣を起こさせ、従って暖かい風呂は「引きつけにいい」とは限らない。昔の学校の教科書でそう教え られ、老女や看護士たちは熱いお風呂が引きつけによいと知っており、あなたがそこに着く前におそらく死んだ赤ん坊 を手にする事になるだろう。少しの単攣縮と切迫する痙攣を伴うこの脳のうっ血で、彼女らはその赤ん坊を熱いお風呂 に入れ、そこに着いた時にはひどい状態になっている。赤ん坊が脳のうっ血でOpiumまたはApisを必要とする場合、引 きつけは熱いお湯のお風呂によって悪化する。もし看護士がそのような事をしていて、子供がお湯のお風呂に入ってか ら幽霊のように青白くなり、看護士はその子が死んでしまうのではないかと恐れていたら、家に入ってすぐにレメディ を調べなさい。熱から痙攣が悪化する事があれば、特にOpiumとApisを示す。それがApis全体に通じる方向である。 Apisは暖かい飲み物から喉の症状が悪化し、冷たい物を欲し、悪化させる暖かい物をとらないという事は書物に書かれ ていない、しかし卒業生の一人がこう私に書いてよこした。彼は習ったように一般的症状をシンプルに使う事で、Apis は症例の残りすべてと一致し、彼は冷たさで楽になるジフテリアの症例をすばらしく治癒し、その事はいかに一般的症 状が特殊症状につながり、いかに一般的症状を利用することができるかを示している。一般的症状が我々のマテリア・ メディカを作り続け、大きくし続ける。

 そして外部の表面において、Apisは炎症が粘膜に広がる浮腫や赤い吹きでもの、蕁麻疹、丹毒で溢れている事がわか る。ヒトの外側は皮膚と粘膜である。ヒトを中心から周辺へ扱う時、脳や心臓のように最も深い部分や、生命維持に必 要な内臓の事を考える一方、そのコーティングとカバーは外部である。Apisは外部に影響を与える;包みやカバーに影 響を与える。それがいかに頻繁に皮膚や皮膚の近くの組織に影響を与えるか、また臓器を覆う包みやカバー、たとえば 心膜にも影響を与えるかに気づくだろう。それは流出物を伴う血清の炎症を作り上げる。Apisは脳の粘膜の炎症を作り 出す。心臓や心膜を取り囲む血清の嚢や腹膜において、同様の炎症を作り出す。このように、カバーが特にApisによっ て影響される事がわかる、即ち皮膚と粘膜と臓器の覆いである;そしてこれらと共にが浮腫やカタルや丹毒になる。こ れらすべての炎症において、刺すような痛みや燃えるような痛みがある;火にくべられた炭のように燃えるような痛み の事もあるし、まるで針かとげが刺さったような刺すような痛みの事もある。

 Apisの精神面の症状は非常に著しく、精神面を通じて最も著しい事は、熱からの悪化、暖かい部屋からの悪化である。 症状自体は大きな悲しみ、理由なく泣き続けたい、日夜泣く;興味をそそる考えや、あらゆる事についての心配から眠 れない。泣き続ける事を伴う精神の落胆。悲しみと鬱;激しい苛立ち;あらゆる事について苦労を取り込む。馬鹿げた 猜疑心と嫉妬。全く喜びがない。喜びをもたらすあらゆる事に全く無関心。自分を喜ばせるだろう事に専心する事がで きない、それは他の人には意味があるに違いない。馬鹿げた、愚かな、子供っぽいふるまいをするお産の床についた女 性や高齢の女性に;子供が話すような、馬鹿げたくだらない事を、真面目な場面で話す。精神状態のもう一つの面は精神錯乱で、子供においては脳疾患の深刻な形で来る。その子は徐々に無意識状態に入る。呆然として横になり、体の片側 は単攣縮し、反対側はあまり動かない、頭を横に転がす;頭を堅く後ろに引き落とす;瞳孔は収縮または広がり、目は 非常に赤い、顔はほてっている、馬鹿げた状態またはわずかな意識の状態。子供は一部目を閉じて横になり、まるで無 感覚のよう。すべての症状が熱で悪化する場合、後弓反張を伴う脳のうっ血や髄膜炎、脳脊髄膜炎に適する。部屋が過 剰に暖かくしてある場合、その子供はもっとひどい状態になる;部屋が過剰に暖かい場合、非常に死んだように、或は 青くなる。 子供がそうできたら、布団を蹴りのける。大きく広がった暖炉を覗き込む姿勢にいた場合、ずっとひどく悪 化するだろう。直火の近くから離れなければならなかったApisの子供たちを見た事がある。彼らは暖房や直火から来る 熱から泣いて逃げるだろう。熱があらゆる症状を増し、全身に冷や汗を吹き出させる事もあり、それで発熱や燃えるよ うな熱気が好転しない。非常に頻繁に頭は周り、ぐいと上がり、歯はきしり、目はギラギラし、切迫した痙攣を伴い、 その子は時々手を頭にやり、わずかな意識の状態で、 脳のうっ血を意味する事で知られている特別な叫びである脳の叫 び(cri encéphalique )で、悲鳴を上げる。その叫び声は非常に強いApisの特徴である。その子は、脳の問題に入った 時、睡眠中にこの叫び声で泣き出す。教科書にはこう書かれてある;「昏睡は、耳をつんざくような叫び声により中断 される」。末期状態でレメディが見えるとは限らないため、プルービングの一般的な始まりに、類似したその疾患を見 る事ができなければならない。進行状態における疾患を見て、その始まりにそれを見る事ができなければならない。始 まりにおける疾患は、始まりのレメディだった。類似の始まりがある物は、類似の終わりがある。

 Apisはぶつぶつ言う、うわごとを言う、多弁である。あらゆる種類の叫び、かん高い叫び、金切り声、そうでなければ 暴力的であり暴力的でない。死の予言、死への恐れ、卒中の恐怖。「非常に忙しい、落ち着きがない、仕事の種類を変 える、ぎこちなさを伴う」。 Apisにおいて、ぎこちなさは特に手の指、足の指、四肢に見つかる。神経系すべてが、調 整障害を示す。この調整障害はレメディ全体に通じ、ぎこちなく、目を閉じるとよろめく。目を閉じると目眩がする。 「恐れや激怒、憤り、嫉妬或は悪い知らせを聞いてからの疾患」「深刻な精神的ショックの後で右側全体が麻痺」。

 Apisの不調は、猛烈で迅速さを伴う。それは非常に迅速に、猛烈さを伴って急いでやって来る、無意識になるまで。 ミ ツバチの針の毒で多くの激しい症例を目にできたのは幸運だった。過敏な患者がその針で毒にかかると、死んだように 病む。体質の問題がなければ、大部分の人々は生まれて初めてミツバチに刺されると、刺された所は単なる小さい腫れ が生じ、コマドリの卵1個または大きくて鶏卵4個の大きさに腫れる;これはその個人がApis.に敏感でない場合であ る。6カ所刺されて、それぞれが小さなこぶになるかもしれない。しかし敏感な人がミツバチの針に出会い、その人の 体のどこでもいいから小さな一刺を受けた場合、吐き気と死ぬかもしれないという不安が来て、10分くらいで頭から足 まで蕁麻疹で覆われる;刺すような痛みや燃えるような痛みがあり、水風呂に入りたがる;何かでその苦しみを和らげ ないと死ぬのではないかと恐れ、まるで自分をバラバラに裂いてしまうかのように、転がり回り、動き回る。私はApis の後にこのような症状がすべて現れるのを見た。それのための解毒はCarbolic acidである。Carbolic acidがその状態を治 めたのを見た事があるが、患者はCarbolic acidの感覚が気持ちよく喉を冷やしてくれると表現した。「どうして先生、 薬が指の先まで行ったのを感じる事ができるのですか」と患者は言う。そのような状況で解毒を施した時は、患者がど う言うか聞きなさい。真の自然な解毒を得た場合、そして時には症例において真に治癒する薬を得た場合、ポテンシー の高さに関係なく、「それを髪の付け根まで、そして足の指先まで感じる」と患者は言うだろう。真の解毒薬が患者の 有機組織の最も深い部分まで行く時、そのような感じが得られる、どの薬を施すべきかを言ってくれる患者の症状に導 かれる事が常に我々が薬を得たい方法であり、その薬が施された場合その最も高い反応はそのようになる。

 Apisの症状に精髄したならば、多くの場合、目の専門医にかからずにすむ。専門医はそれでうまく行かせるよりも、 ローションや苛性アルカリ溶液などで患者を失明させてしまう。古来のやり方は銅と硝酸銀溶液を焼灼する方法で、近 代の物もさほどよくない。現代、目の症状も肺の症状も、他の体の部分の症状も取り入れられないホメオパスには、薬を使う能力はない。目の症例は治療家が処方する事ができる。ホメオパシーにおいては、目や体の他の臓器を扱わず、 1~2の臓器を伴う患者でなく、全臓器を伴う患者を扱う。

 Apisは目にとってすばらしいレメディである。疾患の結果として、深く根付いた炎症の不調がある。特徴において丹毒 である炎症、粘膜と目蓋にべとつきを残し、目に白い斑点;混濁がある炎症。非常に広範囲、或はまだらに混濁を伴う 炎症。炎症状態が活動的な場合、上下の目蓋の浮腫を伴い、蜂に刺された後に見えるような顔全体が浮腫の場合もあ る。目蓋の粘膜の腫れは、非常に巨大なためにめくれ上がり、生牛肉片のように見える。頬を非常に多量の流体が流れ 落ちるだろう。 火のように燃えるように痛い、刺すように痛い、洗う事や冷たい物でよくなり、熱で悪化する。直火を 覗き込んで悪化、放射する熱から悪化、何か冷たい物が欲しい慢性の目の問題。慢性の顆粒状眼瞼。慢性の炎症の結果 は 多数で広範だ。白い物を見て悪化、雪を見て悪化。眼球内に痛み、眼球の深く内部に痛みがあり、縫われるような痛 み、燃えるような痛み、刺すような痛み、射るような痛み。結膜浮腫。Apisは古い目の瘰癧疾患に適する事がよくあ る。血管の疾患、静脈が肥大。「虹彩炎症」「目の充血、血管が注入」、結膜全体が炎症を起こす。光恐怖症。リュー マチ性眼結膜炎、リューマチにおける高い度合いの目の炎症。目のカタル性炎症;瘰癧のかかった目の炎症。熱い涙が 湧き出る;目の中が燃えるように痛い。目と顔の側面の丹毒、右から左へ広がる。この方向は多くの点においてApisの 特徴である。丹毒が顔の右側に始まり、鼻を超えて左側に広がる。炎症が腹部臓器の右側に始まり、左側に広がる。卵 巣の炎症において、左より右を好む。子宮の右側を選ぶ。骨盤の右側全体に痛みがあり、左に広がる。燃えるような刺 すような痛みがあちこちにあり、右から左に広がる。

 猩紅熱と共に、またはその後に起きる中耳炎。

 さて、Apisの喉の問題にやって来た。多くの喉の問題がある。特に高度の炎症があり、粘液が乏しいか、ゆっくり出て 来るか、潜行的に来る、そして驚いた事にそれは徐々に進行する場合、Apisはジフテリアを治す;部分的には水腫で、 軟口蓋は水袋のように腫れ、口蓋は水袋のような半透明の様相で垂れ落ちている。喉と口の周りはすべて水腫の状態が あり、ちくりと刺したら水が流れ出るかのうように見える。喉の中が燃えるような、刺すような痛みがあり、冷たさで 好転し、熱で悪化する。暖かい物や飲み物すべてに悪化。舌は口を満たすまで腫れ、右半分が悪化、またはまず右側を 含める。舌と口腔と喉は生の牛肉のように見え、皮が剥がれて見える。喉の色々な種類の腫れ;燃えるような痛み、刺 すような痛み、赤みを伴う良性の腫れ。この炎症の結果として来る喉内の潰瘍。Apisは猩紅熱に追随する喉の痛みの最 も深刻な形に適する。発疹が粗い事もあるが、症状が合えば猩紅熱を治し、Apisが猩紅熱に合うのは珍しい事ではない。猩紅熱の発疹は滑らかでテカテカしているとは限らない。全く発疹が出ない、顔は非常に青ざめて、喉に高度の炎 症を伴う;猩紅熱が家族にあり、皮膚に発疹がなく赤い;熱で悪化し、布団を取り去りたい、部屋の熱に敏感なそのよ うなケースにおいて。患者は部屋が寒い事を欲し、熱で悪化し、冷たい物が欲しい、放射熱、特に暖房や火から来る熱 い空気から悪化する。少しの暖かい空気が体に放射すると窒息する。間欠性の熱の寒気がある時さえ、熱から障害を受 ける;寒気がして暖かい部屋にいると窒息する。ゆえに猩紅熱を伴い、喉の痛みを伴うジフテリアに;放射する熱の ちょっとした一吹きで窒息する。ドアや窓を開けておきたい、何か冷たい物を欲する。猩紅熱の患者で発疹が出ないた め、痙攣に陥る事がある。 Apisは時には適するレメディであるが、CuprumやZincumやBryoniaと比較せねばならない。 暖かい風呂は痙攣を強める。

 「朝、喉内に収縮や浸食の感覚がある」喉が痛く腫れる;刺すような痛み。「硬い物を呑み込めない」。このような不 調と共に、震え、身震い、熱の状態と交互に少し寒気が起きる事がよくある。暖かい毛布で覆って楽にしてあげようと 何度も思うが、それは患者を悪化させて、患者は毛布を投げ出すだろう。子供は布団を蹴りのけるだろう。大人は布団を蹴りのける一方で、ブルブル震えている。このような変わった特殊な事は、導びいてくれる特徴であり、説明できないも のである。

 Apisには嘔吐、吐き気、むかつきがあり、吐き気は非常に不安を伴う。胆汁や食べた物をすべて吐く。苦く酸っぱい液 体を吐く。

 Apisは下腹部と心気症を通じて痛みと締め付けを引き起こす。締め付けの感覚は、Apisの不調の多くを駆け巡る。下腹 部はガスで膨らむ。隕石の状態、ひどい緊張と充満感、硬く太鼓のよう。すべての炎症の不調において、腹膜炎におい て、肝炎、骨盤炎、ひどい緊張、締め付けがある;しかしこの締め付けは常に一般的とは限らない、局部の時もある; 少しのうっ血と共にある事もあるが、締め付けは下腹部を通じてはびこり、この締め付けで患者は何かが破裂するので はといった恐れで咳ができない。まるで何かが引き裂かれるように、咳で感じさせる。便を気張り出せない。女性の下 腹部と骨盤の不調で、この事はよくある。もし気張ったら何かが壊れて放たれるのではと思うため、女性は便を気張り 出せない。胸部にも同じ状態がある。まるで線維が緊張状態か伸びている状態であるかのように、咳をすると何かが裂 けて放たれるように思える。

 肝臓の過敏状態;肝臓と脾臓の炎症。仮肋骨の下が痛い、左側が悪化。 「肋骨の下から痛みが上方へ広がる。心気症で 痛みのある収縮感から、前かがみにさせられる」。緊張状態が痛いため、すべての不調はおそらく患者を前かがみにさ せ、四肢を曲げさせるようだ。おなかを触られる事に敏感。下腹部全体が非常に痛く、触られると極端に痛い;女性の 炎症性不調のすべてにおいて、下腹部がたいへん痛い。下腹部を通して痛み、鼓腸、刺すような燃えるような痛みがあ る。

 下腹部の外部には浮腫の状態がある。水腫、それのみの時もある、全身浮腫を伴う時もある。四肢が限界まで腫れる、 圧力でくぼむ、足と四肢が腫れる、四肢に燃えるような痛み、刺すような痛み、しびれを伴う。

 まるで小腸が傷つけられたような感じ。水っぽい下痢はApisに共通する;黄色い便、緑の便、グリーン・オリーブ色の 便、水っぽい便など。毎日6~8回下痢状の便があり、腐肉のような匂いがする。子供や嬰児に起きる特殊な便、そし て血や粘液や食べ物の混じった便、トマトソースのような便に特に有効である。肛門は便と共に突き出て、開いたまま でいるよう、Phosph,とPulsのような開いた肛門。慢性の下痢、赤痢、腸からの出血。便秘において主に頭の問題と関 連する。何日も便が出ない。脳のうっ血と急性心気症を伴い、腸は完全に麻痺しているように見える。

 Apisにおける泌尿の問題は多い。尿は乏しく雫がおちるだけ。尿が始まるまでかなり気張り、そしてほんの2~3滴だ け落ちる;少し熱い尿がしたたる、燃えるような尿、血が混じった尿。膀胱に数滴集まるとすぐに、尿意が来てずっと 続く、効果がない尿意。後に尿はほとんど抑圧される。嬰児は長い時間放尿せず、かん高い声で叫び、手を頭にやり、 睡眠中泣き出し、布団をはねのける。Apisの一服が役に立つ事が、非常によくある。猩紅熱で尿に卵白が入っている場 合よく呼ばれる。生殖器の腫れを伴い、腫れは浮腫性である尿の問題。小さな男の子で尿が乏しく、包皮が巨大に膨張 している、または陰嚢水腫において。前にした時に痛かった事を思い出すため、放尿の度に叫ぶ。腎臓、尿管、膀胱、

 尿道の炎症の不調。尿路全体がひりひりし、非常にCantharisに似ており、この2つの薬はお互いに解毒する。天然の Apisを投薬された子供に呼ばれたら、普通Cantharisで解毒できる。もしCantharisを誤った目的でとってしまった女性の 所へ行ったならば、Apisで切り抜けられる事が非常によくある。Cantharisでもたらされた猛烈な逆上は、Apisで切り抜 けられるだろう。尿路に沿ったうずき、燃えるような痛み、刺すような痛みは、Apisのもとで見つかるだろう。「尿が 出る、無意識に」。遺尿症を伴い、尿道内が刺すように痛い。泌尿器の病的な刺激。「有痛排尿症。排尿における苦 悩。嬰児における尿の閉止」。 Apis がプルービングされるずっと前に、新生児が水を放出しない時、外でミツバチの巣から2~3匹蜂を捕まえ、それにお湯をかけて赤ん坊に小さじ1杯あげて治す事を、老女がいかに知っていたか奇妙なものである。そのような土着のものの中には、家族や看護士の間で知られて来た事があり、それはちょうど我々が そのためにApisをあげるようであるため、それは矛盾しない。「尿が乏しく不快臭、蛋白と血球を含む」。特に急性の アルブミン尿において。猩紅熱やジフテリアや、その予後に起きるような、また急性疾患の後続として起こるようなア ルブミン尿を伴う腎臓の急性炎症疾患。腎臓炎は症例をふさぎ、アロパシーの手により多くのよい物が殺されてしまう が、ホメオパシーの手によっては決してそうならない。男女双方の生殖器に緊密に関連している。生殖器の腫れと浮腫 の状態。Apisは女性のすばらしい友人である。症状が合えば、炎症の不調をすべて治すようだ。すなわち、それは子宮 と卵巣の炎症と、その内外部の恐ろしい苦しみを作り出し、症状がこのような炎症の問題のほとんどを治すのに合う時 に、ただ見つけさえすればよい。流産さえ止める。特に初期の1、2、3ヶ月に、彼女は薬をとって痛みをもたらし、 その痛みは子宮の中身を吐き出すのに充分な強さで、哀れな悪党が子どもを取り除こうと試んだ後で、それは流産を止 めるだろう。 少し出血があり、単なる切迫で、膜はまだ破裂していないが、もうすぐそうなり、刺すような燃えるような痛 みがあり、布団をはいで横になり、熱で苦しみ、おそらくErgotの過剰な投薬で苦しんでいる。Apisは彼女の後悔にすば らしく打ち勝つだろう。この種の極悪がはびこっている。しかし、女性は自分の子供を抱きたいという事実に反して、 災難と弱さを持ち合わせ、流産に脅かされており、Apisは将来の母親にすばらしい友人となる。卵巣、特に右側に燃え るような痛みと刺すような痛み;非常に肥大し嚢胞性でさえある。Apisは治癒できるレメディとして証明され、腫瘍をしばしば治し、嚢胞の形成の増大を止め、或は消滅させて来た。右側の卵巣の部位は非常に敏感である。生理前と生理 中の子宮と卵巣の痛み。刺すような痛み、引き裂くような痛み、裂けるような痛み、ナイフのように切れる痛み、熱で 悪化する。最も痛い症状に老いて、熱やお湯は楽にさせたいという自然な望みから試されるが、このレメディでは悪化するため、 非常に容易く症状が得られる。「卵巣が肥大」など。右の卵巣の水腫。卵巣腫瘍。

Antimonium Tartaricum (アンチモタート/酒石酸アンチモン)

 Antimonium tart.の患者を調べると、まず見えるのは、顔で表現されている事である。顔は青白く病んでおり、鼻はやつれて縮み、目はくぼみ、目の周りに暗い隈がある。唇は青白く皺がよっている。鼻孔は広がってはためき、鼻孔の中は暗くすすけて見える。顔は冷や汗で覆われ、冷たく青白い。表情は苦しみそのものだ。部屋の大気は鼻にツンときて、悪臭や腐敗臭よりもっと刺激があり、そこに死があるように思わせる。家族には悩みの種で、患者はあちこち動き、子守りは興奮し忙しい状態で、この場面に入るとホメオパシーの処方ができる。それは興奮の一つで、すぐに行動できないものだが、極めて迅速に処方せねばならない。最良の考えを迅速に考えねばならない時に、これらは諸君の考えを幾分邪魔するだろう。

 さてどのような症例で、特徴と症状すべてがレメディの本質に一致する、その状態や様子を見つかるのだろうか。まずカタルを患い、衰弱体質で、虚弱な子供や老齢者に見られる。気管や気管支がカタル状態である。耳を開いて聞くと、胸に粗いガラガラという音やブクブクと泡立つ音が聞こえる。死に向かう人の部屋に入った事があるならば、いわゆる死前喘鳴を聞いた事があるだろう。そのように粗い音だ。明るい色で白い粘液の痰が口一杯ある事がある。胸が常に粘液で一杯になっている人の状態で、始めその人はそれを吐き出す事ができるだろうが、最後は粘液で一杯になって窒息し、胸や肺から吐き出せなくなる。それは肺の麻痺状態である。それは流感の症例で起きるかもしれない。まず、かなり速く、速い経過を進む症例かもしれない。3〜4日或いは1週間といった、早く疲労困憊になる症例かもしれない。病み始めの2〜3日はAntimonium tartを示さないだろう。反応がよく、強さが支えてくれれば、沈み、冷たく、冷や汗をかいた、このようなヒポクラテス顔を見る事はないだろう。このように胸がガラガラ鳴るのを聞く事もないだろう、というのがこれらの症状は、受け身状態の症状であるからだ。Antimonium tart.は弱く、反応に欠けている。従って、それはこの状態がある症例に適しているか、またはその患者が非常に弱くて倒れた場合、すぐに受け身か緩和状態に入るのを見る。肺炎や気管の炎症、一般的な気道の炎症の症例において、炎症は乾燥または乏しい粘液の流れを伴うようだ。2〜3日で激しくなるようであれば、緩和か衰弱の状態になるだろう。しかし、始まりの状態は Antimonium tart.を示さない。BryoniaやIpecac.のような薬が初期に来て、それらの薬を投与する場合、諸君の印象は症例全体には十分であり、始めからこの弱さが存在する状態を除くか、それで回復するため、その薬から十分に反応できない、というものである。それから2番目のレメディが来たこそ、この薬がその作用を始める時である。

 Ipecac.はこの粗いガラガラという音があるが、肺の驚くべき排出力を伴って起きる。この薬には、何日もしてから起きる粗いガラガラという音がある。Ipecacはそれが病気の第1日目にある。このレメディは咳と窒息とむかつきがあるが、かなり衰弱している段階では、衰弱し冷たい。まるで死んで行くように思える。患者が咳くのを聞くと、患者の肺力に重大な弱さがあるに違いないと思い、すぐに印象づけられる。深い吸気を伴う排出作用を作り出すのは、肺力にある事を我々は知っている。Antimonium tartにはそのような力はない。胸は粘液で一杯で、ガラガラ音がし、咳はガラガラと音がする咳だが、粘液は上がって来ないか、または少量だけ上がって来るが、それで楽になる事はない。胸は粘液で一杯で、窒息しつつあり、排出力不足のため、炭酸中毒で本当に死につつある。 肺炎の症例では、まず寒気を伴って寝込んだ場合、3〜4日後その激しさが早く疲労を作り出すような、非常に激しい発作があるかもしれない。寒気の間や、ひどい炎症の間、それは始まりに示される事はないが、滲出の段階の間に示される。しかし、発病の激しさのため、衰弱状態になるか、まるで老人のようにすでに弱っており、そのため病気からすぐに緩和し、疲労しやすい。AconiteやBell.、Ip.、Bryと全く違い、それらは激しさを伴い寝込むが、正反対がAntimonium tart.にはある。微熱、冷や汗、冷たさ、緩和、ヒポクラスのような様相。ゆえに、気管支炎や肺炎の深刻な症例を伴う場面を終わらせるのが、このレメディであり、ほとんどのケースがAntimonium tart.の状態で死に至る。 この患者は老齢の痛風を患っており、長い闘病生活から衰弱しており、いつもブルブル震え、青白く、大きくなった関節がある。湿気た天候の度に、多量の粘液の分泌状態に進む胸、喉頭、気管のカタル性状態になる。すぐに疲れて、粗いガラガラという音を伴い寝込んでしまう。子供では、寒く湿気た天候からや、秋や春や曇った天気の冷たい暴風雨から、気管支が頻繁にやられてしまう。1つの風邪を乗り切るやいなや、別の風邪をひく。急性段階は全く激しくないが、受け身のガラガラという風邪をずっとひっている。胸に再発するガラガラと言う音がある。寒気と青白さ。風邪をひいた時、病気に見えない血色のいい子供たちは、多かれ少なかれ元気がよく、胸にガラガラと音がするが、衰弱で寝込む事はなく、それで弱る事はないが、ガラガラ音がし続け、Kali sulph.を必要とする。それは極めて際立った特徴で、その弱さはすぐにこのレメディを呼ぶ。非常に年老いた人はこの衰弱が起き、何年も胸にカタルがある健康を損ねた老人たちである。冬に厳しい寒さが来る度に、胸にべとついた白い粘液のカタルが生じ、呼吸困難を伴い、寝込んでしまう。ベッドに座って扇であおいでもらわねばならず、横になれない、というのは呼吸しにくく、胸が一杯になるからだ。

 Antimonium tart.は患者が死ぬ前に、このような発作の多くから楽にする事だろう。このようなお年寄りの一人の粘液が黄色く化膿している場合、Ammoniacumが調子よく何年も冬を乗り切らせるだろう。冬の間に胸のカタルで苦しむ老人をずいぶん多く見る;彼らは何年もそうであり、よくなるとは思ってもいない。痰が黄色い時はAmmoniacumがそれを好転させ、痰が白く、衰弱と発汗、冷たさ、蒼白さ、顔の青さを伴う場合はAntimonium tartが好転させる。この事はこのレメディの実践における主な使用法である。

 痛みやうずきが多くある。Ant. tart.は、Antimonium crudumに基づいている部分が多い。その胸の症状はAntimonium crudumにかなり基づいて形成されている。多くの症状がAntimonium crudumのようである;多くの症状は暖まった時や、厚着しすぎから悪化する。肩や首の周りに何もまとわないで、息をするためガウンを大きく開いて、患者がベッドに座っているのを見るだろう。もし部屋が暖かすぎたら窒息する。それはAntimonium crudumからそうなる。Antimonium crudumdのように、水風呂から悪化する。Antimonium crudumdのように、粘膜はべとついた白い粘液で覆われる。また、干渉されたくないし、邪魔されたくない。 すべてが重荷である。子供は病気の時、触られたくないし、話しかけられたくないし、見られたくない。一人にしておいてほしい。赤ん坊はいつも哀れにウェーン、ウェーン泣き、うめき声を上げている。多くの場合、呼吸はうめいた呼吸である。ガラガラ音がし、うめく。いつも不機嫌で、邪魔されると非常に苛つく。いかなる邪魔でも呼吸が増え、うるさがり、患者は苛つく。どおりで患者は驚くほど不安で、その外見から、その人は死につつあるという感じがするはずだ。まるで沈んで行くように見え、もし楽にならなければ、きっとまもなく死ぬだろう、というのは胸が満タンになるために窒息し、窒息や呼吸困難の感じがどんどん続くからだ。小鼻がLycopodiumで見られるように動く。Lycopodiumは非常に近くそれに匹敵し、非常に似ている。

 多くの頭痛がAntimonium tart下に横たわっているが、この薬がAntimoniumの胸の疾患のためにもっと作用するようである一方、Antimonium crud.はAntimoniumの頭痛のために作用するようだ。どちらのレメディも胃の症状を非常に決定する。継続する吐き気、嘔吐、消化不良。呼吸困難を伴うAntimonium tart.は、胃の調子がよくない。何もかも嫌で、食べ物を嫌い、水さえ吐く。またおとなしい状態もあり、もし静かにさせておくと、すべての苦しみにもかかわらず、眠ってしまうか、感じられない状態に陥る。咳をして眠り、呼吸困難でいびきをかき、そのため多くの点においてAntimonium crud.のようであるが、Antimonium crud. は炎症を起こした粘膜から粘液が多量に出る事はない。有機組織全体の受け身の状態のようではない。そのプルービングにおいてそれほど絶望的ではなく、見てそれほど恐ろしいものでもない。

 臨床的にAnt. tart.は、だいたい胸の粘膜に使用が限られてきたが、体の粘膜すべて、同じ受け身の状態がある。目から白い粘液が出る。「目が飛び出て、まぶしい。かすみ、目眩がし、淋菌性眼炎」。しかしリューマチの状態は、このレメディの別の形、Antimonium crudum.の別の面を備える。関節が影響を受け、受け身でゆっくり侵入し、水腫になり、関節がすべて水腫の腫れになる。関節の痛風の浸潤し、それは特に寒く湿気た天気の間に悪くなる。この痛風の特徴がある目の症状。目は関節に沿って入り込み、そのため目に痛風の状態が生じる。痛風の状態は全身に影響を与える。粘膜は赤く炎症を起こす代わりに青白く、緩和し、滲み出し、非常に速く、粘液はその上に素早く形成する。これが胸に起きる状態である。Ars.に見られる、燃えるような皮を剥ぐような物でなく、もっと急性のレメディで、だが疲労と不安と冷や汗があり、それは Ars.に似ている。

 そしてこの痛風の状態が歯に影響を与える。患者の歯はすべてリューマチになっている。「歯にリューマチ性の痛みがあり」、関節のリューマチの痛みを伴う。歯が過敏である。「歯が粘液に覆われている」。

 胃が示す病訴すべてを伴い吐き気があり、消化不能で食べ物を嫌悪する。胃に入ったすべての物を吐く;小さじ1杯の水さえ吐く。ほとんどの病訴において、このレメディは喉が乾かない。喉が乾く例外が1つある。一般的にこの呼吸困難が起きると、患者の友人は側に立ち、何かしてあげたいと強く思い、できるのはコップ1杯の水をあげることだけだ。この患者は水を呑み込むように勧められて苛つく。患者は困惑し苛立たしさを示す。水を勧められた場合、子供は機嫌を悪くするだろう。このような気管支疾患を伴う喉の渇きのなさで、多量の粘液が出て、胸にひどくガラガラ音がする。胃に冷たい物をたまらなく欲しがる事もあるが、それは例外である。「酸っぱい物か、酸っぱい果物を欲しがり」、それで気持ち悪くなる。Ant. crudのように、酢や酸っぱいもの、酸っぱいワイン、酸っぱい果物から、胃に問題が起きる。ミルクや他の食べ物を嫌うが、特にミルクで気持ち悪くなり、それで吐き気がしたり吐いたりする。胃腸はガスでかなり膨れている。腹部は鼓腸を起こす。胃腸の症状では、吐き気が続くが、吐き気以上のもので、あらゆる食べ物や滋養を死ぬほど嫌い、胃に何か入れたら死んでしまうと思える吐き気である;単なる食べ物への嫌悪ではなく、また単なる嘔吐の前に起きる普通の嘔吐でもなく、死ぬほど食べ物を嫌うものである。衰弱は増長する不安を積み込み、食べ物を勧められたら、もっと窒息状態になる。おそらく患者は一日中か一晩中、何も食べていないため、優しい人は患者に何か食べてもらいたがる事が非常によくある;だが、食べ物の事だけを考えると、もっと呼吸困難になり、もっと吐き気をもよおし、嫌悪や苦しみが増す。このレメディでは、嘔吐は簡単な事ではない。嘔吐は多かれ少なかれ、発作的である。「激しい吐き気。息が詰まり、吐き気がし、嘔吐しないように抑える。窒息、吐き気、ひどい苦しみを通る」。胃は痙攣の動きをとるようで、このように多大な努力を何度もしてから、非常にたいへんな思いをし、少し出てきて、それからもう少し出てきて、これが続いて行く。「胃に入った物は、粘液の量を伴い、何でも吐く」。べとつく、白い、糸を引く粘液で、時には血が混じる事もある。「ひどく努力して、粘液を吐く。粘液を多量に吐く。粘り強い粘液を吐く」。「胆汁を伴って粘液を吐く。しつこく、水っぽい粘液で、それからある食べ物、そして胆汁を吐く」。しかし、吐いた物は原則的に、べとついた白い、糸を引く粘液で、至る粘膜から流れ出る。しつこく糸を引き、筋になって出て来うる。このべとついた、糸を引く白い粘液が、食道や口から排出される間、患者は息が詰まる事がよくある。口はそれで一杯になる。その患者が胃からその中身、つまり粘液や胆汁を除く事は、とてつもない努力で、発作的な努力である。嘔吐の始めは粘液で、その後かなりいきむと、胃の中に胆汁の逆流が起き、胆汁を吐き続ける。大きくいきむと、また胃の中に出血を誘発し、胃の内容物が血の筋がつくようになるだろう。どこもかしこも粘膜の潰瘍が起きる。鼻の中や喉頭に潰瘍ができ、その潰瘍は出血している。胃に出血した潰瘍があり、そのため吐血する。

 Antimonium crud.のように、それは年寄りの酒飲みに役立って来た。老齢者の飲んだくれは消耗した形をとり、しょっちゅう風邪をひく。大酒を飲んでどんちゃん騒ぎがすんでから、何日もすぎてから緩和し寒くなり、風邪をひき、胸が粘液で一杯になり、吐き、息が詰まっては吐く。「年寄りの飲んだくれの胸内の粘液がガラガラ鳴る」。Ant. tart.を要する時もある。病状がだいたい胃に限定されれば、Ant. crud.である。大きくなる不安や、寒さと、長く飲んでからの疲労を伴う胸の症状の場合は、Ant. tart.である。老齢の痛風患者、年寄りの酒飲み、老齢で健康を損ねた体質。子供にも健康を損ねた体質があり、まるで年取ったように見える。このように、粘液がガラガラ音をたてる事を伴い、胸に留まる風邪をひくのは、このレメディを必要とする。

 胃に不安があるのは、とても共通しており、それはいつも痛みと描かれている訳ではないが、不安感や、死んだように沈み、まるで死んで行くかのように、ことばで言い表せないほど胃が沈んでいる。「吐き気を伴い、胃に不安がある」。 嘔吐と胆汁を伴い、肝臓の受け身の鬱血がある。

 このレメディはまたナイフのような切れる痛みもたくさんある。腸につねるような痛みがある。疝痛。腹部の膨張。 腹部は血清で膨らんでいるかもしれないし、ガスで膨らんでいるかもしれない。「まるでナイフのように、鋭い、切れるような痛みがある。腹部に最も激しい痛みがある」。浮腫は、Antimoniumのすべての形の自然な状態の一つである。動物間流行病が国中の馬小屋に広がっていた時、精力的な馬の獣医が馬全部にBlack antimonyを与えていた事を覚えている。その獣医がBlack antimony をすべての馬に与えていた事を私は学び、自分が与えた薬以外自分のはもう残っていなかったので指示を離れた。その獣医が処方したほとんどすべての馬が浮腫になる結果となり、何日も何週間もその脚を覆わねばならなかった。それはAntimoniumのプルービングとなった。Ant. tart.はそれで一杯だ。老齢の衰弱した体質が、肺炎と熱の最後にAnt. Tart.をとるのは、昔は普通の事だったが、ほとんどいつも、それを投与後3〜4ヶ月の間、足が腫れていた。もしそれがなければ「熱の痛み」があった。Antimoniumは「熱の痛み」の通常の原因であり、いつまでも残る無痛性潰瘍が、衰弱した体質における老人の発熱後、脚にできる。それを取り除く事が全然できない事もある。我らの学派の処方家の手に委ねない限り、きっと取り除けないだろう。

Allium Cepa(アリウム セパ/赤タマネギ)

 Allium cepa は基本的に「風邪」に使われる。この「風邪」には、鼻、喉、喉頭、気管支において様々な面がある。その患者と、鼻風邪、喉頭炎、咳といった「風邪」のあらゆる面、そして病状すべてが暖かさで悪化、暖かい部屋で悪化、喉頭内のくすぐり感が冷気に近づいて悪化する事もある。このように、咳が冷気によって興奮する事はあるが、患者自身は冷気で改善し、熱には過敏である。鼻風邪の症状、「風邪」、一般的症状といった症状のほとんどは夕方に悪化する。これらは Allium Cepaの最も顕著で一般的な特徴となる症状である。

 風邪に影響を及ぼすほとんどすべての気候において、玉ネギが非常に頻繁に示されるため、おばあさんが玉ネギを耳痛には耳に、喉痛には首に縛り付けるのは不思議な事ではない。寒く湿った風が吹くいかなる気候でも、鼻風邪や流感、インフルエンザとも呼ばれるAllium cepaの病状がもたらされやすく、通常うっ血した頭痛がある。鼻の中がヒリヒリし、目から涙が流れ、それはいつも非刺激性である; 鼻水が多量に出て、それは常に刺激性である。喉頭と喉の中がヒリヒリし、胸にまで広がる。鼻の中がヒリヒリする。24時以内にそれは喉頭に達する。夜暖かい部屋で横になっていると、喉頭内がチクチクして咳が出る。夜床に着く時、Alliumは最も大変な悪化が起きる。患者が喉頭の痛みをこう表現したのを聞いた事がある;咳をする度に誰かがホックでなでているかのように感じると。咳の度に喉頭内が裂けるように痛い。くしゃみ、粘膜すべてがヒリヒリする、裂けるような咳、あらゆる症状が暖かい部屋で夕方に悪化する;どんなに速く玉ネギが「風邪」を止める事かは、驚くべき事である。

 さて、鼻風邪を詳しく説明しよう。初期の症状としてはくしゃみが出て、それがどんどん頻繁になる。ずっと鼻水が落ち続け、火のように燃え、上唇と小鼻の皮を剥ぎ、ヒリヒリし赤くなる。鼻水は刺激性で、涙は非刺激性である事に注意しなさい。覚えておくといい、Euphrasia を調べると、それは全く逆であるのがわかるだろう。それに鼻からの水っぽい分泌液と、多量の涙が見つかるだろうが、涙は刺激性で、鼻水は非刺激性である。Cepaの鼻からの分泌液は、上唇の産毛をほとんど食い尽くす。そして非常にうっ血しているため、患者は鼻に充満感があり、ズキズキし、燃えるようで、鼻血が出る事もある。あごや顔を通して痛みがある;この痛みは頭まで広がる。前頭や後頭の鈍い痛み;非常にひどい頭痛で、目は光に我慢できない;頭の中が裂けるような、破裂するような、拍動性の痛み。

 さて、この薬には別の面がある。左に始まり右へと移る、どうしてかわからないが通常そうなる。鼻の左側が水っぽい刺激性の分泌液で詰まり、24時間以内に右側が侵略される。「多量の鼻の分泌液。湿った北西の風の後に風邪をひく」。異なった地域において様々な方向から風は来るので、これは湿った冷たい風の後の事である。穏やかな鼻風邪で、頭痛を伴い、涙が出て、食欲が無く、咳が出て、外気で震える。「毎年8月になると、朝、激しいくしゃみを伴う鼻風邪となり、花の香りや桃の皮に非常に過敏になる」。これはAllium cepaで治った花粉症の一つの形態である。症状が合えば2〜3日で花粉症の攻撃を拭い去るだろう。ご存知だろうが、花粉症の真の本質は一般的に理解されていない。それは誠に慢性疾患の延長に過ぎず、ソーラの現れであり、抗ソーラの治療によってのみ絶滅できる。短く働くレメディで、花粉症が1シーズンで消えたのは何度も見て来たが、それは次の季節に同じように戻って来て、おそらく別のレメディが必要となるだろう。花粉症が止まるとすぐに、体質の治療を始めねばならない。その追跡の仕方を知っていれば、急性の発病と全く違う症状があるだろう。花粉症がある時、それは現われない。それは急性疾患に似ているため、花粉症が最高潮の時、体質レメディを見つけるのは困難な事だ;だが、発疹や咳などのようなソーラの別の現われのように、それもソーラの具現である。鼻が、たとえばAllium cepaに合うかもしれない一つの季節における慢性疾患の、ある特定の様相だけを現すかもしれない。ある時、遠距離でAllium cepaを処方する機会があり、その人はホメオパシー薬局の近くに住んでいた。Allium cepaを私の患者に送るよう私は薬剤師に電報を打ち、薬剤師はラベルを貼った。で、患者はそのビンを保管し翌シーズンに使ったが、それはうまくいかなかった。それは症状が同意するように見える時でさえ、その事が起こりうる。ソーラの状態において、短かく働くレメディは不適当である;1日しか助けないかもしれない、そして花粉症とその他の症状同様患者を含めた深く働くレメディが投与されねばならないだろう。花粉症を扱う最善の時は、急性の発病が低下し、次の季節に再発するまでの間だ。そして大いに修正され、患者が今までと違う形が起こり、別のレメディを要するようになるだろう。それが、体質レメディが適切に選ばれた場合のケースである。

 この鼻風邪は、炎症が耳、喉、喉頭まですぐ広がる。耳が痛い時、昔の母親たちは赤ん坊の耳に玉ネギを置いたものだ。このレメディに属する痛みを見れば、それに驚きはしない。耳管に向かう喉からの痙攣性の痛み。激しい耳痛、耳からの膿の分泌にさえ。額から耳に向かう縫われるような痛み。頭の中深くから太い糸が引っ張っているような痛み。百日咳や鼻風邪や喉頭炎を伴う、縫われるような、裂けるような耳の痛み。薬箱がある家庭では、Pulsatillaが耳の痛みには標準のレメディであり、たまに医者に行くだけなのは本当だ。Pulsatillaは耳に非常に強い類似性を持つので、痛ましく泣く過敏な子供のほとんど全員の耳の痛みを治すだろう。だが、不機嫌で全く合わず、欲しがった物を投げ捨て、子守りの顔を叩く子供はChamomilaに違いない。PulsatillaとChamomilaとAllium cepaで、子供の耳の痛みの大半は治す事ができる。

 さらにAllium cepaの風邪に伴う目の症状に関して、目の分泌液は刺激がない事を覚えておきなさい。目の中がヒリヒリしても、頬をつたう涙は刺激がない。多量の非刺激性の涙。夕方、暖かい部屋で涙が出る。

 玉ネギは鼓腸性の野菜である事は皆知っている。それは赤ん坊の疝痛のためのすばらしい薬である。切れるような、悲痛な、裂けるような痛みがあり、その可哀想な小さな子は約2倍の大きさになる。下腹部の激しく切れるような痛みで泣き叫ぶ。「腹が縫われるように痛い」「疝痛が肝部で始まり、腹全体に広がり、へその周りが悪化し、座ると悪化する」。風気疝。Allium cepaは百日咳のすばらしいレメディで、子供が消化不良、嘔吐、不快臭のあるガスが出て疝痛で2倍になるような鼓腸がよく起きる時、それが示される。Allium cepa はまた、嬰児において肛門がぼろぼろで、過敏な状態で、出血を伴う症状を治す。

 声の急性の病状;カタル性の声枯れ;喉頭から多量の痰が出る。前に話した咳と喉頭の裂けるような痛みを伴い、喉頭の激しい炎症が非常に速く来る。何かが弛んで外れたような感覚として描写する人もいるだろう。もっと正確に描写する人は、咳をする度に喉頭を通ってホックが引きづり出されたように感じると言うだろう。声枯れを伴い喉頭内がくすぐったい。百日咳では、これと同じ喉頭の痛みがある。喉頭内の裂けるような痛みのため、子供は揺れて身震いし、咳をするのを怖がっているのがわかる。冷たい空気を吸う事から咳が出て、呼吸困難になるが、暖かい風は非常にくすぐったさを増すため、患者を必ず咳かせる。このように冷たい空気と暖かい部屋の両方で、咳は悪化する。風邪は気管支まで降りる事があり、熱と速い脈を伴う。喉頭内がくすぐったく、冷気を吸い込む事から咳をし、暖かい部屋で夕方に悪化し、喉頭内に裂けるような痛みを伴う事があれば、Allium cepaはそれを治すだろう。咳は発作的で、クループや百日咳に似ている。Cepaはクループ性の咳としての記録がある。医者がいない所では、おばあちゃんが裏の林に出て、クループの子供の首にきっと玉ネギを結びつける。そしてそれは旧体制の学派の治療よりずっとよい。

 ここに、ガイディング・シンプトンからかなりよい描写がある;「声枯れ、耳障りで鳴り響く、発作的な咳、喉頭内で絶えずくすぐったくて興奮している。喉頭内に割れるような痛みがあり、非常に急性で、非常に激しいので、患者は苦しみからしゃがんで、なんとか咳を抑えようとせざるをえない」「激しい喉頭部の咳で、患者は喉を摑むしかない;咳で喉頭が切り裂けてしまうのではないかと思う」。子供は喉頭まで届いて摑むかもしれない。子供が乾燥した冷たい風にさらされ、夜中前に起き上がり、枯れた吠えるような咳をし、喉を摑むAconite の状態と、これは全く違う。よってAconite はAllium cepaの代わりにはなりえない。

 このレメディがもつ素晴らしい力に関わる別の性向は、トラウマ性神経炎で、しばしば切断術後の切断部に合う。痛みはほとんど耐えられず、患者の強さをすぐに使い果たしてしまう。

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