このレメディはLachesisを調べた後にうまく続く、というのはその病理における多くの特徴が、Lachesisのそれと似ているからだ。まだらな顔つきで、同じように顔がふくらんで腫れて見える。これはLachesisを解毒し、虫の毒、蜂の毒、動物の毒を解毒する。
Ledumは手術のためのレメディで、ArnicaとHypericumと共に外傷に親密に関わる。その症状はある種の怪我に続くものと非常に類似しており、例えば画鋲を踏んだり、釘が刺さったり、あまり出血しない傷だが、その後痛くなり、その部分がふくらんで冷たい。釘を踏んで、足の裏か踵に刺さったり、破片から掌に傷がいったり、爪の下に破片が入ったり。そのような刺し傷の後で、もしその部分が冷たくなってから、青白くなり、麻痺してまだらになったら、Ledumを考えなさい。馬が釘を踏む事がある。もし釘が通り抜け、蹄骨の縁に当たったら破傷風になる。ほぼ必ず死んでしまうと知られている。Ledumをその馬の舌の上に載せなさい、そうすればそのような状態を避け、何の問題も起きないだろう。
掌や足の裏や他の部分の刺し傷から、破傷風になったら、Hypericumを考え、また刺し傷を治療する場合はすぐLedumを与えなさい、そうすれば破傷風を回避するだろう。指の爪が割れたり、指先のように感覚神経神経が裂けたり、深く傷ついた場合は、Hypericumがそのためのレメディだ。色々な部分が傷つき、患者はまるでそこら中が傷ついているように感じるが、どんなに広範囲に渡って傷ついていても一向に構わない場合、Arnicaが一般的にそのレメディーある。こう言ってもいいかもしれない、刺傷にはLedumを調べ、感覚神経の裂傷にはHypericumを調べ、打撲にはArnicaを調べ、開いた裂傷と切り傷にはCalendulaを調べなさい。外から起きている状態は、外部手段でかなり広範囲に渡り治療するといい。Calendulaの作用は、外部から生じた状態に優れており、外部から用いられるべきである。ナイフや鋭い物による裂け傷や切り傷があった場合はCalendulaを塗りなさい、というのはその傷は内部に影響せず、外部のものだからである。内部の原因から生じた症状は、内部のレメディで治療し、外部の原因から生じた症状は、症例にあるものがすべて外部である場合、局部的に治療しなさい;一言で言えば、局部の原因のためには、局部の方法を使用し、内側や力学的原因には内部の方法を使用する、という事だ。内部の悪い所はホメオパシーのレメディで治療させ、外部や局部の状態は、気持ちよく落ち着かせる鎮静剤のような物で治療させなさい。開いて表皮が剥げ出血している表面は、包帯か表面的な何かで常に保護しなさい。傷はできるだけ簡単な方法で覆わねばならず、Calendulaほど簡単な鎮静剤はなく、一カ所に4〜6回水でつける。チンキはヒリヒリしすぎるだろう。開いた傷は、Calendulaで非常にきれいに粒状組織を形成し、体質の影響は全くないだろう。体質の状態がきちんとしており、開いた傷があったら、体質をそのままにしておいて、外から何か和らげる物を塗りなさい。こうするのに、医者の行為を管理する法律はない。空気は皮が剥けた部分には刺激となり、完全に健康的な痛みからさえ、膿が不必要に出続けるだろう。Calendulaはそれを保護し続けるだろう。切り傷の両側がいっしょに引っ張られ、完全に固くなれば、直接癒合で自然に治るだろう。もしそうでなければ、その時は体質の状態がある事がわかり、レメディを捜さねばならない。局部治療はその時中止せねばならない。先に述べたそれらのレメディは、広範囲に傷の管理をカバーし、且つ簡単である。いっしょに引っぱって口が開いた傷を締めれば十分だという常識は誰にでもある。開いた傷を自然に引っ張る筋肉を、縫うか結びつけるかして何とかすべきである。それは処方には属さず、手術に属する。
Ledumの患者は、いわゆる冷えの体質になりやすいことが非常に多く、触ると冷たく、女性の冷え、頭が熱くて足が冷たい。また別の極端さも見られ、全身過剰に熱くなり、頭もひどい発熱状態にある。全身震え、鼓動しており、皮膚は紫色か、かなり鮮やかな色になり、夜には布団をはぎたがる。Ledumの頭痛がある患者が、頭を冷たい空気にさらしたいと言っているのを聞くのは珍しい事ではなく、窓から頭を出したがり、頭に何もかぶりたがらず、とても冷たい水で喜んで沐浴する。
Ledumは手や顔や足が腫れる状態があり、特定の浮腫の状態下にあり、膝から下が膨れ紫色になる。このように膝から足まで紫色で、まだらで、腫れた状態で、皮膚が許す限り大きく腫れ、痛みで苦しむ。患者が唯一楽になる事は、座って足を氷のように冷たい水に足をつける事だ。患者にこの事を始めて見た時の事を思い出す。 その人は老齢の梅毒患者で、その鼻骨は梅毒で浸食しており、その鼻は肌のたるんだ一部分になっており、その中は固くなかった。その人は飲んだくれで、酔うと家族を極端に虐待していた。4〜5年間働く気もせず、大志を失い、家の中に座って、奥さんに付き添わせていた。実質彼は放浪者になっていたのだが、しかし浮腫の状態のため放浪もできなくなり、足が非常にひどく腫れ過敏になったので、来る日も来る日も家の中で座っていた。はじめてその人を見た時、彼は自分の前に、かなり大きく古めかしい洗い桶を置き、そこに膝下2/3まで氷水を入れて腰掛け、水面に氷をいくつか浮かべ、それが肌に触れるのを楽しんでいた。氷が解けてなくなると、もっと入れるのだった。奥さんが「激しい苦しみか何か恐ろしい事で苦しんでいる」と言って彼の苦しみを表現した。Ledumは氷水から足を出させ、そのためもう二度とそれを使う事はなくなった。それで紫色は消え、足の腫れはひき、酒を飲むのをやめた。Ledumは彼の梅毒の問題を治し、元の状態に戻る事はなかった。PulsatillaとLedumは、足を非常に冷たい水に入れたがる2大主要レメディである。しかしLedumはその人に合っていた。
炎症を起こした表面がある所では、Ledumは出血の傾向があり、その血液は黒い。Ledumの患者は血気盛んで、多血症で、頑丈な特質がある。そのような多血症の患者は出血しやすく、赤い顔があり、肥満で強く頑丈な体質である。眼房に大出血が起きる事があり、大量の鼻血、腔からの大量出血、血尿も起きる事がある
古く痛い潰瘍は広がり、丸い斑点を周りに付け、いつも冷たくしていたいという体質。潰瘍は冷たさで楽になる。
このレメディはリューマチの特質のもので、リューマチや痛風がある。それは痛風の薬で、痛風を患う人にその病訴があり、関節に痛風結石があり、手首や手足の指に付着物がある。付着物は下から上へ動く。痛風の関節は突然炎症を起こし、冷たさで楽になる。Ledumは特に膝を選び、膝や関節の炎症や、膝関節のリューマチが長引く老齢者の症例に合う。関節を寒さにさらして座っていたり、関節を扇であおいだり、関節にクロロフォルムのような蒸発性のローションをつけて蒸発して乾燥するか、またエーテルは乾燥のため蒸発している間、関節を楽にする。痛みや腫れを伴うリューマチや痛風で、痛みは動きから悪化し、ベッドの暖かさから悪化し、多量の薄い尿が出て、冷たい塗布から改善する。痛みと腫れは上昇し、心臓が影響を受ける。
顔はすでに先に述べたように、Lachesisの顔のようにふくらみ、腫れている。酔ったような顔つきで、確かに年よりの飲んだくれのように見える。Ledumはウィスキーの影響を中和し、ウイスキーへの欲望を取り去る。Ledumはウィスキーに、Caladiumは喫煙の習慣によい。喫煙の習慣から患者を中断させる事ができるため、他の極端さに向かい、それが嫌いになる。
お察しの通り丹毒がある。それは青く、まだらで、ふくらみ、浮腫のように見える時もある。それは急性の特徴があり燃焼する。体のどこでも蜂巣炎性丹毒になり、特に顔や怪我した部分に起きる。
このように痛風の特徴がある薬は、多かれ少なかれ腎臓の症状があるだろうと、諸君は自然に思うだろう。「頻尿で、量が減るか増え、排尿中に流れが止まる事がよくある」「排尿後、尿道が燃える」「痒く赤く、膿が出る」。Lycopodiumに顕著に見られるように赤い砂がある。色々な色の砂の沈殿物がかなり多量にある。患者が最も調子よい状態に感じる時、かなり多量の砂の堆積が排出される。尿に堆積が少しだけある場合は、関節内に痛風の堆積が顕著になり、患者は気分があまりすぐれない。Lippeによって立証された別の症状がある;多量の無色透明の尿で、特定の重力内で明るく、その明るさから、或いは尿の塩分の不足から、痛風の兆候が悪化する。リューマチの傾向は下半身から上昇し、また中心から周辺へ広がる事を覚えておきなさい。
「月経が早く来すぎ、多量すぎ、鮮やかな赤色;生命維持に必要な体温が欠乏」。この時、体はひどく冷たいが、患者は冷たい空気を欲っする。月経が大量に出る。顔がふくらんで、まだらにシミがある老齢者の痛風の傾向で、それは浮腫ではなく、単に静脈鬱滞で、多量の月経を伴い、月経中ひどい痛みが起きる。子宮は接触に対し極めて敏感で、骨盤内器官は非常に敏感なので、どんなに深く触っても患者は痛がる。痛風になりやすい人における月経困難症。それは体質を正常にし、痛風の形成後を避ける。そのような症例が深く居座っている場合、子宮疾患は中年期に治り、痛風の様相がバラバラに起きるだろう。不治の病いおいて、内側がよければよいほど、外部が悪くなり、そうである場合、外部疾患が健康に不可欠であり、外部の様子が四肢にあり、関節がどんどん影響を受ける限り、内部が正常な状態にある。レメディがそのように働き、変化しない場合、外部に向かう何かを得ようとする。患者がよくなっており、外部が悪化している限り、それは正しい方向にある。Ledumはこの方向に作用する。病訴が周辺に始まり、中心に向かうため、その傾向は病訴が中心から離れさせ、周辺に始まり中心に向かう。痛風の患者にある種の説明をせずに処方するのは不可能な時がある。Lycopodiumもまた状態を表面に起こし続ける。それが内へ向かう傾向がある時、自分の居場所に戻すだろう。Lycopodiumはよく赤い砂を尿に戻させる事がよくある。
「患部の衰弱」。穿刺で神経が損傷したり、軽い炎症が起きたりするため、傷が鬱血し、まだらに班があり、軽い炎症が起き、傷が鬱血を起こし、まだらで、浮腫に見え、その部分が冷たい、ちょうどそのような状態は、Ledumが治すだろう。その部分に対応する神経は、上行神経炎を起こし、神経に沿って撃つような痛みがあり、その神経に対応する筋肉は縮小し、その部分はしぼむ。Pulsatillaに似たような状態がある。「疾患部の四肢が衰える」。