Ruta Graveolens (ルータ/ヘンルータ)

Rutaは、よく見落とされる、もう一つのレメデイである。Rutaは、あまりよく知られていないので、見落とされ、Rhusか Argentum nitricumが与えられたり、症例に十分関連していない、他のレメデイが与えられたりする事がある。その症状の多くはレパートリーに分類されにくい。その特性の知識が得られるべきだ。Rhusに似ている病訴の分類に入り、寒さに敏感で、寒く湿気た天候から悪化し、寒さから悪化し、病訴は、局部の張り;局部を過度に張ったり、使いすぎてから起きる事が多く、主に、腱の特質の、腱膜線維部分である、白色線維、屈筋腱に起き、特に、力で過度に緊張させた屈筋腱に、限定される。Rhusにはこのような物があるが、Rutaに見られるような物は他のどれももってない。色々な外科の状態や、怪我からの骨膜の問題に、Rutaはよく適する。骨を覆ったり、脛骨を覆う薄い肉である骨膜の問題。傷の痛みはゆっくり消え、硬くなった部分を残し、骨膜が厚くなる節だらけの結節のある状態で、痛みが残り、ゆっくり回復する。骨膜内の塊が何ヶ月も何年もあり、棒や金槌で打ったり、向こうずねの骨をぶつけた結果、過敏で痛い結節ができる。農夫や木こり、機械工が、金槌や鉄の道具を持って、鉄の道具を、手の前方へ出すのに、握りしめたり、金てこを使ったりし て、掌に小さい節ができる;嚢包のように、硬くなった腱の組織の塊。骨膜や骨、腱や関節の辺りに、沈着物を形成す る傾向がある。特別な位置は手首であり、この部分に嚢包や小結節ができる。腱の過度の緊張と小結節ができやすい所は、腱に塊や房や小さい腫瘍ができる。屈折の収縮が徐々に増え、そのため手が永遠に屈折する;足が屈折し、そのため足の裏がますますくぼみ、過度の緊張と屈筋の激しさから、足の指が下に引っ張られる。

 目の筋肉が過度に緊張する。この筋肉は主に腱から成っている。使い過ぎになるまで、使い続ける。目の疲れに、頭痛が後続し、眼球や目の膜も影響を受け、そのため、使い過ぎの目は赤くなる。見ようとすると、目の中や上などあちこちが痛くな り、それは目を使う事から悪化する。細かい印刷物や、細かい縫い物を見て、悪化する。このような目の過労で、目が赤 くなり、痛くなり、一点に目を集中させる事ができなくなる。頭痛がこれに続く。ここでは、Argentum nitricumはRutaに 似ている。Arg. nit.とNatrum murは、最も頻繁に使われているレメデイだが、Onosmodiumは、疲れ目からの頭痛に頻繁に示されるレメディである。だが、これらは区別しやすい。Rutaは冷たい物から悪化し、暖かい物をすべて欲する。Arg.nit. は熱で悪化し、涼しい所にいたがる。患者をじっと考察するとよい。

 Rutaには、一般的な疲労がある。椅子から立ち上がる時、脚が動かず、患者はよろめき、椅子から立ち上がろうと何度も試みる。型にはまった人は、このためにPhosphorusとConiumを与える。RutaとPhosphorusはどちらも、氷のように冷たい水を、激しく抑えきれず欲求する。臀部と股のあちこちが弱いので、Phos.とCon.を比べるとよい。

 このレメデイは、精神面の症状を十分に起こしていない。それらは、ただ一般的で、他の多くのレメデイにも属している。 「否定し、喧嘩する傾向がある」「自分自身と他人に不満足」「精神面の落胆を伴う、不安と意気消沈」。これらの症状は、ただ一般的なだけで、1~2種類のグループに分けられるだけである。患者は苛ついているか、また反対に、よい性格でもありうる。このレメデイは、苛つきの中に分類される。「落胆」は、喜びの反対で、2グループのもう一方である。 「憂鬱は、夕方に向かう傾向がある」。ここにある唯一の事は、夕方に向かって悪化する事だ。事が起き、1~2のグループ に属す場合、それは穏やかな度合いにおいてのみ重要である。

 多くの病状は、横になると悪化し、特に神経に鋭い、刺すような、裂けるような痛みがある。Rutaは、痛みの薬であるが、 症状はゆっくり起こすため、慢性の特徴がある。老齢者の神経痛で、刺すような、裂けるような、燃えるような痛み で、特に、下肢や、目の周りの痛み、顔面神経痛が起きる。あらゆる痛みがあり、痛みを表すあらゆる形容詞で表される が、横になって悪化し、寒さから悪化する。座骨神経痛では、切り裂けるような、引き裂けるような痛みがある。座骨神経痛で、最も激しい形;痛みは背中に始まり、臀部と股を降りる;裂けるような痛み;日中は快適だが、夜横になると、すぐに悪化する。Gnaphaliumは、座骨神経痛のすばらしいレメデイで、また、横になる事から、この悪化がある。

 「目が、火の玉のように、熱く感じられる」。目が熱く感じられる場合の、ただの炎症のために、Rutaを使うのは、間違いである。EuphrasiaやBelladonnaやAconiteが、風邪から起きる単なる炎症や、症例が慢性の場合の抗乾癬に使われる。しかし、細かい仕事や、長い間の縫い物から、目を痛め、眼球が火のように感じられたら、この人は、Rutaが必要である。冷たい風にさらされた後に、涙が出て炎症を起こし、目が生の牛肉のように見えたら、Aconiteである。

 「目が燃え、うずき、疲れて感じられ、視野がぼやけ、夕方、目を使うと悪化する」。夕方の一般的な悪化の部分に入る。書き写す時、ここに、原稿がおかれており、コピーはそこにある場合、ここからそこへ絶えず視野を変える必要があ り、特に、もし暗い光の下で、書き写したら、頭痛が起きたら、それをRutaは治すだろう。このように、目を使い過ぎた後、もし、患者が冷たい風の中で、乗物に乗ったら、結果的に麻痺した衰弱が起これば、この事はRutaを更に深く示す。風にさらされたり、寒い中、乗物に乗って涙が出る。目の特定の筋肉の麻痺や、斜視さえ起き、目の調節のあらゆる障害がある。「内 側直筋上の力の喪失」「眼精疲労で、過労や細かい仕事から、目のあらゆる細胞が過敏になる;目の中や目の上に、熱が起き、うずく;夜、目が火の玉のように感じられる;視野がぼやける;文字がいっしょに動いて見える、涙が出るなど」。 電灯の下で書いたり、織工の細かい縫い物などから起きる、目の過労や、屈折異常による弱視では、1本の糸と他の糸を区別しにくくなり、全く読めなくなり、視野に霧がかかったようになり、離れた所では、完全に曖昧になる事を伴う。

 便秘は顕著な特徴で、排便時の直腸脱を伴う。「頻繁に排便に駆られるが、出ず、肛門脱を伴う」「産後の直腸突 起」。座っている時、直腸が痛い。潰瘍から直腸にひどい痛み。直腸の痔と狭窄に役立つレメディである。

 背中の症状。明確なリューマチのレメデイである。寒さに感受性があり、冷たく湿気た嵐のような天気で悪化するレメデイはすべて、リューマチのレメデイとして表されている。背中のリューマチの症状。「まるで、腰椎が傷つくような痛み」「転んだり、打ったりしてから、背中や尾てい骨が痛い、或いはまるで傷ついたよう」「ハムストリング筋が短く、弱く感じられ、階段の上り下りで、膝が笑う」「捻挫や脱臼の後に、足首が痛く、歩行不能」「特に、手首と足首の、捻挫の後の、不自由 さ」。捻挫したらすぐ、炎症状態にはArnicaが必要であろう、そしておそらくRhusが後続するだろう。しかし 捻挫の結果として、腱に小結節ができたら、Rutaが呼ばれる。Rutaは、単なる捻挫に、すばらしいレメデイであり、腱の痛みと衰弱がすべてある。ArnicaとRhus、Calcareaは、単なる捻挫以外、何も症状がない時、決まりきった方法で必要となる事がよくある。

 背中の捻挫の後の、下肢の麻痺性衰弱。

 晩に悪化する時には、憂鬱な気質になり、目の燃焼、光の周りの緑色のハロー、視野のぼやけ、目の痛み、右肩甲骨下の痛みが起きる。 Rhus.のように、極めて落ち着きがない。非常に落ち着きがないので、じっとしている事ができない、神経質な落ち着きのなさ。

 「転んだり、打ったりした時から、至る所が、傷ついた感じがし、手足の関節が悪化する」「捻挫、骨膜炎、丹毒といった、骨と骨膜の傷や、他の力学的な怪我」。

 Rutaは、Mercuryに関連し、また解毒する。

 皮疹は、痒みを伴い、Mezereumのように、掻いては、場所を変える。冷水を飲みたがり、下肢が弱るPhos.と比べるとよい。 リューマチでは、Phytolaccaと区別するとよい。RhusとSepiaとSiliceaとSulphurを比べるとよい。Rutaは、抗乾癬だが、SiliceaやSulphurほど深くない。

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