Acetic Acidum(アセティック アッシド /酢酸)

 下痢や便秘が起き、後者ではリューマチを伴い、前者は最悪の状態であるが、下痢の勢いが緩んだ時、非常に苦しむ。下痢でNatrum sulph.やZincumのように患者は非常に楽になる。鋭い痛みがあちこちに起きるが、特に卵巣と関節に起きる。このレメディーは、青白く病弱な人の病訴に役立つ。何年も衰弱して来た患者や、肺結核の遺伝がある患者。やつれや、貧血、食欲不振、燃えるような喉の渇き、多量の尿が一緒になってAcetic acidを呼ぶ。熱の感覚が脈動と共に行ったり来たりし、オーガズムのよう。若い少女の萎黄病や一般的な浮腫、刺されたり咬まれたりした後の悪影響は、このレメディーで治っている。酢はクロロホルムで悪影響を受けた時の古くからの薬である。出血性の便秘に役立つ。鼻や胃、直腸、肺など様々な粘膜や、潰瘍からからの出血。冷たさに敏感。

 頭が混乱して、自分の子どもがわからない。最近起きた事を忘れ、苦悩に襲われ、ずっと問題を取り込み続け、何かが起きるのではと思う。不機嫌、不平を言う。

 弱くなって気絶したり、貧血になりやすい。頭痛。顔が青白く、蝋のよう。鼻血。片方の頬は青白く、もう片方は赤い。喉や喉頭のジフテリア。抑えられない喉の渇き。胃が過敏。血や食べた物をすべて吐く。胃潰瘍。熱く酸っぱい痰が出る。泡状の嘔吐。鈍痛。胃の膨張は、ずっと混乱し続ける。胃腸が燃えるよう。胃を下にして寝ると改善する。

 腹部にひどい痛み、膨張、腸内ガスが起き、触ると痛い。下痢は、薄く、血が混じったり、鮮血が出る。痔から多量の出血。慢性の下痢。

 水っぽい尿が多量に出る。尿に糖が混じるか、混じらず、ひどい喉の渇きで、弱く、青白く、痩せている事を伴う糖尿病を治している。

 射精を伴う衰弱、性器が緩み、足が腫れる。子宮出血。月経の量が多量、或いは水っぽい月経の出血で、量が乏しく、萎黄病を伴う。

 喉頭が弱い。クループ。ジフテリア。喉頭ジフテリアの多くの症例を治している。青白い粘膜を伴う声枯れ。病弱で青白い人で、結核の遺伝があり、四肢が浮腫み、下痢や夜間の発汗が起きる慢性の乾燥した空咳。肺からの出血。胸や胃が燃えるよう。胸の中がガラガラという。慢性気管支炎。

 四肢が弱く、歩行困難で、腫れやリューマチや浮腫を伴う。下痢を伴う手足の水腫。

 これは深く作用する体質レメディーで、よく調べると非常に役立つだろう。酢やコーヒー、塩など、食べ物で乱用された物質は全てすばらしいレメディーになる。頑固な慢性の症例に、今以上により頻繁にそれらを見るべきである。

Cuprum Metallicum(キュープロム/銅)

 Cuprumは優れた痙攣のための薬である。痙攣の傾向は、Cuprumが作り出して治すほとんどすべての病訴と関連している。小さな筋肉や一筋の単なる単収縮から、体の全筋肉まで、あらゆる激しさの度合いにおける痙攣がある。これらがかなり初期に起きた場合、指の引っぱりや、親指の締め付けや筋肉の単収縮が起きる。単収縮、震え、振戦、また緊張性収縮も起きる。そのため手は激しく閉まっている。この状態では親指はまず始めに影響を受け、親指は掌の中に引っ張られ、指がかなり激しくそれに覆い隠す。手足の指や四肢においては、発作的な状態が四肢がかなり疲労する状態まで進行する。中毒状態、四肢はかなりの激しさを伴い まっすぐ起き、まるで骨組みが、そこらじゅうの筋肉の激しい収縮によって、散り散りに引き裂かれたかのようになる。収縮が疝痛の形をとる事がよくあり、引きつりと単収縮を伴う。

 Cuprumには精神面の症状が多くある。かなり多岐にわたるせん妄、支離滅裂なおしゃべり、つじつまのあわないあらゆる話題の事を話す。それはせん妄と支離滅裂なおしゃべり、記憶の喪失など、色々な精神面の症状を作り出す。コレラやある種の発熱の形、産後の状態。脳の鬱血などさまざまな病訴の間に、せん妄、無意識、筋肉の引きつりや単収縮が起きる。目は四方八方に回るが、主に上と外に向かうか、上と中に向かうかだ。 鼻から血が出て、視野が妨げられる。患者が悪意に満ち、暴力的で、泣いたり、悲鳴を上げたりしている間、痙攣の発作の間に支離滅裂に話し、せん妄が起きる。 金切り声を出して痙攣状態になる。子牛が大声で鳴いているかのように一カ所で話す。

 この薬はまるで患者が死んでいるかのように見えるか、或いは恍惚状態が後続する痙攣状態を作り出す事ができる。精神面が活動を止め、筋肉が静止するかただ震える静止状態において、痙攣の状態が終わる事がある。この事はCuprumが示された場合に、百日咳で先導する特徴の一つである事がよくある。母親の言葉を得るため、彼女が赤ん坊の事について描写したものは、おそらく私がテキストを使うよりもっとよく諸君に覚えさせてくれるだろうが、子どもがこの激しい百日咳にかかって締め付けられそうになった時、顔が 鉛色か青くなり、手指の爪の色が無くなり、目が上に回り、子どもは息がなくなるまで咳き、長い間無感覚の状態で横たわり、母親は子どもが二度と息をしなくなるのではと恐れるが、激しい発作の動きが呼吸に起き、子どもは短い呼吸からまた元に戻り、まるで生き返ったようだと母親は言う。痙攣性の百日咳の激しい特徴のすべてがここにある。母親が述べた事に付け加えて、諸君はもう2、3観察するかもしれないが、 このような症例全体や、特徴全体は、それがCuprumの百日咳である事を示す。もし母親が十分早く冷たい水を与える事ができるならば、咳は止まるだろう。特に冷たい水は発作を和らげるので、母親は急いでコップに冷たい水を入れて持ってくる習慣があり、子どももコップ一杯の水でよくなる事を知っている。呼吸器官が影響を受けている時はいつでも、痙攣した呼吸、呼吸困難が起きる。また胸の中がガラガラ音がする。呼吸困難があればあるほど、手の親指が締め付け、指が引きつけを起こすようだ。

 胸の下部に、剣状突起の部分に、非常に厄介な痙攣の状態が起きる。時には収縮が非常に深刻であるため、自分は死ぬと思い、人に対して、まるで剣状突起から背中へナイフで突き刺されたような感じがする。まるで塊がそこにあるような感じがする人もいれば、まるでかなりの風が胃に集まっているように感じる人もいる。それは声の十萬差を破壊し、まるで自分の生命が吸い取られているかにょうに見える。疝痛の形をとる時もあれば、神経痛の形お摂る時もある。胃の部分にこわばりの感覚を調べると、声が一度に影響を受けるのがわかるだろう。患者は寝床にきちんと座り、もしよくならなかったら、自分はまもなく死ぬだろうと、 割れてかすれた声で言うだろう。患者の顔は恐怖と苦悩を描き、まるで死にかかっているかのように本当に見える。その感覚はひどく不快である。Cuprumは素早くこの病訴を治すだろう。この収縮と呼吸困難は、コレラ疾患や痛い月経に起きる事がある。胸の痙攣もまた、この収縮と神経質な痙攣性の呼吸を伴う。患者は十分呼吸dけいない。

 Cuprumの患者はこむら返りが多い。四肢や胸の筋肉に引きつりが起き、震えと弱さを伴う。老齢期と早老において、夜ふくらはぎや足の裏、足の指や手の指に引きつりが起きる。神経衰弱、震えるお年寄りに、Cuprumは特別な目的を手伝う。老齢者が長い間独身の後、結婚した場合、引きつってセックスできない事がある。動き始めるとすぐ、ふくらはぎや足の裏が引きつる。自慰や強い酒を飲んで、夜更かしから、さまざまな虐待から年不相応に老けた若者に特に合い、このような引きつりは、このような対象者によく起きる。CuprumとGraphitesはどちらもこのような状況に引きつりが起きるレメディーであるが、Cuprumが引きつつりを作り出して動きを妨げると言われるのに対し、Graphitesは動いている間に引きつりが起きると言われている。しかしながら、この2つのレメディーは互いに親密に競い合うため、もしGraphitesが患者の体質に一致するならば、それを与えるべきであり、同様にCuprumに関してもそうである。Sulphurもまたこの状態を治している。

 月経中に起きる痙攣の状態で、Cuprumもまた役立つ。痙攣を伴う痛い月経は、手の指に始まり、体中に広がる。ヒステリーのように見える緊張性の収縮。それはヒステリーであるかもしれないが、それがただの発作や痙攣であったならば、Cuprumの治癒を妨げない。せん妄を伴う激しい月経困難症、目が回り、顔のがゆがみ、てんかんのように見える。

 Cuprumを呼ぶてんかんでは、収縮や震えが起きる。悲鳴を上げて倒れ、発作中に排尿や排便をする。これは、激しい収縮と共に始まるてんかんに示される。前述のような胸の下部において、或いは全身や筋肉全体に広がる手指の収縮を伴う。

 また、出産前か出差後の産褥状態で、必要とされるレメディーである時もある。毒尿性の特徴のある症例だが、尿が乏しくても蛋白尿であってもどちらでもよい。分娩の過程で、患者は、突然目が見えなくなる。すべての光が部屋から消えたように見え、痙攣は手指や足指から始まる。このような症例に出くわした時は、Cuprumを忘れないように。Cuprumなしでは、この種の症例を治す事ができるまで、長時間見続ける事になるだろう。

 コレラ疾患では噴出し、水っぽい便で、多量に吐き、胃腸は内容物がなくなる。患者はかなり空っぽになり、そこらじゅう青くなり、手足は冷たく、筋肉が震え、手足や手指や足指が引きつり、胸が痙攣する。患者は寒く、まだらで、青い斑点があり、衰弱してしまいそうだ。手足の指の爪や手足が青い。このような状態でCuprumのように見えるレメディーはいくつかある。コレラでは、コレラのような分泌液を作り出し、多かれ少かれ痙攣の状態で、かなり青く、冷たく、沈んで、崩壊を作り出すレメディーを、当然我々は探るだろう。ここでハーネマンの観察を参照にしたい。ハーネマンはコレラの症例を見た事がないが、CuprumやCamphorやVeratrumの症状に似た様相を作り出す疾患を処方した。ハーネマンはコレラの一般的な外観を、Cuprum,やCamphorやVeratrumのようである疾患の処方から見ており、この3つのレメディーは、コレラのための典型的なレメディーである。それらは皆、コレラの一般的な特徴、性格、外観を持っている。コレラはすべて疲労困憊になる嘔吐や下痢、寒さ、崩壊の傾向、体液を空っぽになるまで出す事からくぼむ。

 以上述べた事から、Cuprumの症例は何よりも発作的な症例である事がわかるだろう。非常に激しい痙攣が起き、その痙攣が先行する特徴であり、症例の他の症状すべてを見劣りさせる。痙攣が多く、筋肉の収縮からの痛みで泣き出してしまう。Camphorは一番冷たいレメディーである。Camphorの患者は死んだように冷たい。 Camphorは青く、ヘトヘトになるほど分泌液が出るが、CuprumやVeratrumほどではない。だが後者2つのレメディーにおいては、患者は覆われたがるのに対し、Camphorでは患者は窓を開けて涼しくしておきたがる。寒いのだが布団をはぎ、窓を開けておきたがる。だがここでCamphorの他の特徴を述べるとしよう。それも痛い痙攣があり、痛みが起きると覆われたがり、窓を閉める。お腹に痛みを伴うさし込みが起きたら、覆われたがる。そのためCamphorでは発熱の状態における病訴の間中、(熱はCamphorでは滅多に起きないのだが)、痛みの間患者は覆われて暖かくしたがるが、寒い間覆いをはぎ、空気を取り入れる。コレラでは、極めて寒く、青いというポイントがCamphorにある。またCamphorと共に、分泌が多量と共に乏しい事もよくあり、そのためコレラの患者は非常に突然起きるので、冷たく青く疲労し、ほとんど嘔吐も下痢もないため乾燥したコレラと呼ばれる。これは単純に、稀に少量の嘔吐や下痢が起きる事を意味する。これはCamphorである。他の顕著な特徴は、体がかなり冷たく、汗をかかない事が、この病気に属している。CuprumとVeratrumは冷たくじとじとした汗をかき、Camphorもまた汗をかくが、 Camphorを必要とする患者の大部分は非常に冷たく、青く、乾燥し、覆われたがらない。これは顕著である。さてVeratrumはというと、この3つのレメディーは非常に似ており、完璧にコレラに合うが、非常に違う。Veratrumは多量の疲労させる分泌液、大汗、腹からの多量の分泌液、多量の嘔吐、汗が非常に冷たい事が、特別である。 幾分痙攣があり、暖かくしたがり、暖かい飲み物で改善し、痛みや苦しみを和らげる温湿布で改善する。

 この3つのレメディーは崩壊と死に落ちる傾向がある。今繰り返すが、Cuprumは痙攣の特徴がある症例によく、Camphorは極端な冷たさや多かれ少なかれ乾燥によって特徴付けられ、Veratrumは多量の発汗、嘔吐、下痢の特徴がある場合である。この事は少し覚えておくとよく、これで自信をもってコレラの風土病に対処できる。

 コレラのような状態では、Cuprumに関連し、考慮すべきレメディーが他にもある。Podophyllumは痙攣が起こり、それは主に腸に起きる。 無痛で、嘔吐を伴った下痢も起き、そのためコレラ疾患に役立つ。

 Podophyllumの差し込みは激しく、まるで腸に結び目があるかのように感じさせる。水っぽい便は黄色で、もう少し観察すると、それはまるでコーンミールを混ぜたように見える。悪臭はひどく、ポドフィルムPodophyllumの便の臭いがする。臭い肉のような臭いがすると言えば、それは部分的に述べるにすぎない。 全く死体ではないが、恐ろしく臭く、突き刺すようである。便はほとばしり、多量で、ひどい疲労を伴う。「それがすべて来るなんて不思議」と母親が言って、嬰児や子どもの疲労性の下痢について話す。便は溢れ出て、長く噴出し、空虚な感覚を伴い、衰弱し、腹部全体に死んだような気力の衰えがある。PhosphorusもCuprumとの関係で考えられる。それも腸に痙攣が起き、疲れる下痢、死んだような衰弱が起きるが、皮膚の熱さや、内部の燃焼を伴う事がよくあり、胃に取り込まれた液体すべてがゴボゴボ鳴るのを伴い、それが胃に来るやいなやゴボゴボ鳴り、腸を通り過ぎるまで鳴る。水を飲むと、腸内を音を立てて流れる。さてCuprumにおけるこの腹鳴は喉で始まり、呑み込んだ時食道をゴボゴボ鳴らせる。

 痙攣性の引きつりは、単収縮やきしみ、震え、皮膚の青さで体中に起きる。何をしても、動きがすべて痙攣を起こす。括約筋がすべて痙攣を起こす。銅の毒で、動きがすべて不規則で、不秩序で、痙攣を起こす。Cuprumにおける各部位を調べる時、これらの事を心に留めておきなさい。発疹の抑制や活発化は、下痢と痙攣を伴い、痙攣だけの時もある。麻疹や猩紅熱の赤味が、寒さや風で抑圧され、痙攣が起きる症例を覚えておきなさい。それはZincumやCuprumに属し、Bryoniaに属する事もあるが、特にZincumとCuprumに属する。突然猩紅熱が抑圧されたり、排尿やコレラなどが抑圧されてから、手足が単収縮を起こす。胸の筋肉の差し込み、ふくらはぎの引きつり、どこもかしこも差し込む。抑圧された発疹。長い間続いた分泌液。その人が衰弱し、興奮でクタクタになっているが、この分泌はかろうじて患者を生かせる。徐々に弱って行くが、分泌液が出るので、そのままでいる。それは患者に安全弁を提供し、もしそれが突然止まったら、痙攣が起きる。それはCuprumのようである。ある女性が多量の帯下で長い間苦しんで来て、誰かあまり賢くない医者がその女性に、注射しなければならないと言い、数日検査が行なわれると、ヒステリックな痙攣や、差し込みや筋肉の裂けるような痛みが起き、手足の指の収縮も起きる。老齢者の潰瘍から分泌液が出て、瘻が抑圧される。

 Cuprumは突然抑圧されていた分泌を作り直し、痙攣が後続するだろう。それは痙攣を止め、分泌液を復元する。 カリエスが起き、老人性壊疽や、老齢者に属する壊疽が起きる。手足の指に暗い色の斑点ができるしなびた80代のご老人で、循環が弱い。

 Cuprumの患者において、神経は終始非常に高い緊張までひどく興奮し、飛びたがったり、何かひどい事をしたがったりする。衝動的。何かを無理にし、落ち着きがなく、ずっと不安で寝返りを打ち、神経質に震え、常に疲れている。筋肉がひどく弱っており、痙攣が来ないと体が緩む。睡眠中、単収縮や痙攣、ビクッとしたりする。脳疾患を伴う歯ぎしり。炎症が突然消え、何が起きたのか不思議に思う。精神異常、せん妄、痙攣、目のくらみがすべて同時に起き、不思議に突然、脳の鬱血と炎症が現れるのが見られる。転移癌。体のある部分から別の部分へ完璧に変わる。同様の事が抑圧された発疹や、抑圧された分泌液や、抑圧された下痢から起きるかもしれず、それは脳疾患へ進み、精神異常が起き、野性的になり、活動的になり、狂信的なせん妄が起きる。Cuprumは仕事に関しては受け身ではない。暴力がそこここに見える。下痢や嘔吐において激しく、発作的な行為も暴力的であり、その狂信やせん妄において、変わっており暴力的だ。ヒステリーな差し込みと、ヒステリーな態度は、夜に変化し、1日で舞踏病まで変化し、まるで何も起こらなかったかのように進行する。その性格を変えるほど突然である。この継続して変化する事は、一般的にCuprumとして知られていない。一般的には痙攣性の疾患である。痙攣性の咳、全身の痙攣。顔は紫になる。息が切れ、呼吸困難になる。母親は子どもがもう二度と生き返らないと思う。子どもが息が詰まって死んでしまうように思えるといった特徴の、胸の痙攣、喉頭の痙攣、呼吸系全体の痙攣。

 百日咳。百日咳の発作の度に、このように恐ろしい痙攣の状態や、発作的な咳が起きる。筋肉の単収縮。Cuprumは、ヒステリー体質にみられるような、あらゆる種類の収縮を伴う手足の痙攣が起きる。産褥痙攣。手足がまず収縮し、それから伸展し、収縮と伸展交互に起きる痙攣。脚がすべて一度に激しく伸び、再び激しく腹部に向かって上がり、また再び伸びるのが、子どもに見られるだろう。この事が起きるレメディーは他になかなか見つからない。Tabacumにはそれが起きるが、他の多くににはない。収縮と伸展を伴う痙攣はCuprumによくある。手足の痙攣、筋肉の単収縮や痙攣。症例の絵が一つに得られ、部分的に別のに得られる。

 頭内に激しい鬱血、激しい痛み。頭頂にチクチクした痛み、頭頂に深刻な痛み、打撲状の痛みがある。頭頂に這うような感覚があったり、頭頂に縫われるような痛みがる。脳の鬱血。髄膜炎。てんかんの発作後の頭痛。崩壊の症状を伴う脳の麻痺。他の臓器から脳へ転移する。

 顔については、痙攣、目の震え、唇の単収縮がある。目に打たれたような痛みがある。目の筋肉の痙攣があり、目が震え、片目に起き、もう片側へ移る。目が転がる。「目蓋を閉じて眼球が速く転がる。目蓋が痙攣して閉じる」。閉じているのでパキッと音を立てる。「目の周りの骨膜と、涙腺の細胞組織の炎症」隔膜の潰瘍の部分、顔と唇が青い。顔は紫で痙攣し、百日咳;唇が青い。

 舌の炎症。舌の麻痺。痙攣後にCuprumに麻痺が見つかる事はよくある。痙攣の激しさは反応や麻痺した弱さ、しびれ、うずき、運動の喪失をもたらすように思える。「喉の痙攣で話せない。呑み込む時まるで収縮したかのような感覚。冷たい飲み物を非常に欲しがる」。多くの病訴は冷たい水を飲むと改善する。痙攣は冷たい水をのんで和らぐ事がある。咳は冷たい空気を吸い込んで起きる事があるが、冷たい水を飲むと止まるのは、Coccus cactiのようである。「暖かい食べ物や飲み物を欲しがる。早食い」ミルクが消化できない。

 そして、多かれ少なかれ痙攣に関した吐き気、嘔吐、下痢が起きる。下痢や嘔吐を伴う胸の痙攣。ふくらはぎや手足の指の引きつり。「胃の中に圧迫」。胃腸に周期的な差し込みがある。周期的に引きつる。完璧に周期的に2週間毎に激しい痙攣が起きる疝痛をそれは治している。胃の痛みや、まるで死にそうに思える剣状虫垂の下の痛みがある。それが除かれなければ、もちろん患者はすぐに死んでしまうだろう。胸に収縮が横切り、脚が引きつる。Cuprumは生命の深くに入り込み、老齢のヒステリー患者の主要な影響を何度もとってきており、痙攣のヒステリーな傾向は短時間に完全に根絶した。Cuprumでは特に、親指が引き下がり始める痙攣の初期にある。持ち上げるのが難しい。後ろに引き戻され、そして指が固定され、固く引っ張られ、非常に痛い。子どもでそのような痙攣が起きたり、ヒステリーでそのような痙攣が起きたりする。Cuprumは生命の奥深くに入り込み、痙攣や発作の傾向を根絶する。尿毒性の痙攣。抑圧されたり、乏しい尿を伴う痙攣。若い女性で月経前に膀胱に尿がなく、四肢が激しく痙攣し、腹部も痙攣し、下痢、子宮の痙攣。 月経の度にてんかん性の痙攣が起きる。月経前か月経中、または抑圧後、激しく耐えられない腹部の痙攣。このような症例は、珍しくない。思春期の少女たちが、沐浴に行く時、彼女らの母親は少しガードが固過ぎで、繊細過ぎて、娘らに自分が思っている事を言わず、ある特定の時期に冷たい水に入って気をつけるよう言わなかった時。 月経の出血が始まる。冷たい沐浴から出血が抑圧され、痙攣が起きる。この事はCuprumと一致する。ヒステリーな痙攣と呼ばれるだろう。それはだいたいヒステリーな痙攣のような形をとるだろう。コレラの形をとるかもしれない。痙攣の代わりに、激しいせん妄を伴う脳の鬱血という形をとるかもしれない。また抑圧後や、発汗後に、月経が現れず、痙攣が起き、月経中頻繁に痙攣が起きる。Cuprumは貧血が起きた時のすばらしい薬である事は、一般的に知られていないが、萎黄病を持つ。これは深く作用する薬である。欲望や嫌悪と言う、随意系全体に大きな力で影響を与える。これはいつもマイペースで決して人と交わらない、成長期や思春期のある種の規律ももっている、決して大人の女性にならない少女たちに合う。彼女らは恐ろしい発作や引きつりが起きる。Cuprumは彼女らに分別をつかせる事もあるため、愛憎に合う。これは随意系に非常に顕著に属する。

 発作的な呼吸、ひどい呼吸困難、喘息性の呼吸。発作的な喘息と、非常に激しい発作的な咳。「乾燥し、激しく、困難な咳、胸がガラガラ鳴り、痙攣を起こす。乾燥した発作的な咳は窒息するまで続く。顔は赤色か紫色になる」。

Colchicum(コルチカム/イヌサフラン)

 伝統医学が痛風にColchicumをよく使用していた事はおもしろい。あらゆる古書は、この病気のために推薦してきた。プルービングは、Colchicumが痛風の多くの状態に合うという事実を裏付ける。急性リューマチ炎、尿酸素質、一般的なリューマチ性疾患、腫れを伴ったり、伴わなかったりする。しかし、伝統医学は、どんな痛風やリューマチ炎にそれを与えればいいのかは、述べていない。それは本当に経験の薬であった。「痛風だったらColchicumを試しなさい」。レメディーが失敗であった場合、患者にどうすべきかという問いは出て来なかった。「処方を与え、根気づよく続けなさい」という事で、薬は患者が着実に悪化し、他の医者の手に渡されるまでずっと施された。Colchicumが痛風の状態に合うのは本当だ。風邪にかかり、湿気た天候で尿の流れが緩んで乏しくなるか、または尿内の固体の質が減少する。この事はColchicumのプルービングで起き、何回も立証されている。このような状態が起きたり、激しい痛風の状態である事は、よく知られている。 からまった固形が不足していたり、尿中で運ばれないならば、何か起きたに違いなく、痛風の状態が起きる。

 Colchicumは冷たく、湿気た天候で悪化し、秋の冷たい雨で悪化する。弱体化するいかなる物でも、悪化させる。猛暑で悪化し、夏のリューマチがあり、暑さが尿の流れや尿の中の固形の量を緩める。

 レメディーを貫く顕著な特徴は、ある関節から別の関節へ、下から上へ、上から下へと動く傾向である。リューマチの状態は腫れを伴ったり、伴わなかったりし、まずここにあると思ったら次にあそこへと、次々に場所を変える。水腫の状態。別の顕著な特徴は、一般的な水腫の状態。手足が腫れ、圧迫でへこむ。腹部の空洞や心膜、胸膜の水腫、漿液包の水腫。炎症やリューマチの部分の腫れ、水腫部分の腫れ、薄い尿を伴う。多量でも少量でも色が薄い。

 筋肉のリューマチや、関節の白繊維組織のリューマチ。しばらく続いているリューマチの問題が、結果的に心臓の問題になる。心臓弁奇形を伴う心臓疾患がある場合、多忙な医者はまず始めにリューマチの病歴の事を考える。マテリア・メディカの研究の一部は、病人の観察にあると言いたい。忙しい医者は 書物で学ばず、もちろん文学に精通すべきであるが、観察と同様に読書から、疾患の一般的な本質の知識を得る。患者の話しを聞くか、或いは治療の検査をしている時、医者はそのような症例が普通導いてくれるのを知っている。何を期待すべきか知っている。疾患の自然の流れを知っており、何が変で何が異常か瞬時に気づく。何が自然か知らない限り、変な事や異常な事には気がつかないだろう。ゆえに、症候学や病理学、診断などに関する本は、この事を多く語るだろうが、ホメオパシーの実践における経験を積むに従い、君たちのマテリア・メディカがもっと接近して観察するように教えてくれるので、これについてずっといい考えが浮かぶだろう。マテリア・メディカの人は、個人化するため、小さな事をすべて選び出し突き止める。マテリア・メディカに沿って、病気を調べ、病人を調べる観察の年月は、伝統医学を実践するより、ずっとより高貴な人間の疾患の知識を開くと言えるだろう。伝統医学は観察力を麻痺させる。

 このレメディーの病訴はすべて、動きで悪化する。痛みの病訴、頭の病訴、腹部の病訴、肝臓の病訴、胃の病訴はすべて、 動きで悪化する。このような動きからの悪化で、動く事を恐がる。Bryoniaに見られるのと同様である。動きを嫌い、動きで悪化する。寒くなって悪化し、冷たく湿気た天候で悪化する。この人は凍えた患者で、寒さに敏感である。リューマチ患者のほとんどは、寒さに敏感であるが、2〜3例外がある。Ledumの患者ほど、すばらしいリューマチ患者はいない。両側を示す。患者は寒いが、痛みは寒さで改善する。Colchicumでは痛みは暑さで改善し、包まったり、暖かくする事で改善する。動くと、患者が抱えている苦しみは強調されるだろう。ひどい疲労は、このレメディーの病訴を伴う。四肢が弱まり、ひどく疲労困憊し、チフス熱の特徴の神経質な疲労困憊が起きる。ブライト病に進行しているような人のように、徐々に弱って行く。 しばらくの間弱く、青白く、ロウのようになる。手足が圧迫でへこむ。尿検査でアルブミンが見つかる。アルブミンで尿がインクのように黒くなる。組織に異常な度合いの被刺激性で、うずき、接触や動きに対する過敏性が起き、関節や全身に打撲のような感じがする。接触と動きは、電気振動のような痛い感覚を起こす。ひどい衰弱と疲労。少しでもがんばると呼吸困難になり、横にならねばならず、動きたくなく、力が衰え、動きや労作からまるで命がさまよい出るように思え、非常に疲れ、へとへとになる。ブライト病に進行している時や、継続性の熱に進んでいる時に、このような事が自然に起きる。腎臓疾患や肝臓疾患。倦怠感や極端な疲労や不安。筋肉がピクピク動き、電気ショックが全身を貫く。有毒効果や長過ぎるプルービングにおいて、麻痺性の衰弱が見られる。顎が垂れ下がり、筋肉はたるみ、緩んでいる。まるで沈んで行くように仰向けに横になり、腸チフスの患者や、リューマチ初期や、継続性の発熱のように寝床から滑り落ち、疲労困憊が激しい。 四肢や手足の一つや或いはどこでも麻痺する。

 Colchicumの患者はほとんどずっと汗をかき続け、発熱を伴いさえし、汗が冷たい事もある。すきま風が当たると、その汗が抑圧され、手足の麻痺状態が起きる。この事が徹底的な特徴と疾患のタイプを描いている。疾患の初期は、力をなくした疾患や、神経質に震える疾患で、ひどい疲労を伴う。急性疾患が過ぎると、ひどく弱り、浮腫がそれに続いて起きる。猩紅熱後の浮腫。

 これらすべての問題を伴い、胃腸の症状がまさに明らかになる。これはCocculusのようである。全く食べ物に触れない。目の前で食べ物の事を言われると、気持ち悪くなって吐き気がする。食べ物の事を考えたり、臭うと、吐き気が起きたり、吐いたりする。前述のすべての疾患の初期の形を伴い、この種の弱さはCocculusの弱さと少し違う事がわかる。Colchicumはせん妄や疲労、精神面の落ち込み、痛みに対してかなり敏感で、それを心で感じるようで、精神面の症状になる。痛みに過敏で、頭が混乱し、理解しにくくなる。読んでいる事が理解できない。頭痛はリューマチの特徴が全部ある。頭蓋骨全体と頭蓋骨膜が、まるで打撲したかのようにうずく事が、非常によくある。頭皮が敏感である。頭の狭窄で圧迫され、押されるような突然起きる頭痛がある。頭の中が暑い。頭皮が引き裂かれるように痛い。動きで頭痛はすべて悪化する。

 目の症状はリューマチの特徴があり、リューマチに関連し、リューマチ性の熱がある。リューマチ性の熱に関連する虹彩炎があるのは珍しい事ではなく、それはColchicumの強い特徴である。目蓋の潰瘍や.ものもらいがあり、外気で涙がかなり出る。涙は表皮を剥ぎ、そのため目蓋が赤くなる。

 風邪をひきやすい。くしゃみが出たり、鼻が詰まったりする。リューマチや痛風体質における鼻血。しかし、他のどのレメディーよりColchicumで顕著な特徴がある。臭いに非常に過敏なので、他の人が臭わない物を臭う。吐き気がする時、臭いの臭いがする。「強い臭いでオロオロする」。スープや肉汁とかと呼ばれる物で、この人は気持ち悪くなる。とても用心していても、台所にある物が臭える、この事がこのレメディーに一貫している。腸チフスでは、普通以上に疲労し、チフスでは皆疲労するものなのだが、異常に疲労する。その事を考えただけで吐き気がするため、牛乳が飲めないし、生卵が食べれない。何日も家を離れていると、家族は患者が飢え死にするのではないかと恐れる。臭いからの悪化が非常に強いため、それが患者を占有してしまったように見える。それは食欲や弱さや胃をを含む。それゆえ、この事は強い特徴のように見える。これは患者が好きな事の一つだという事に注意しなさい。それはゆがんだ愛であり、その愛は、目や鼻、触感を通じて現れようとなかろうと、一般的である。秩序を嫌う事を含むため、それはその人の生命そのものに入り込み、継続性の発熱や疲労性発熱、リューマチ性疾患のような疾患の初期の形態が目立つ場合、それは一般的になる。物だけに適応する何かであったならば、特別であろうが、それは最も深い部分に入り込むのが、わかるだろう。憎しみを含み、精神面になり、人間の一部となる。患者は自分で、悪臭が嫌いだとか、 食べ物の臭いが嫌いだとか、食べ物の事を考える事が嫌だと言うだろう。Colchicumの患者の前で「食べ物」の事を話してはいけないが、患者にColchicumをまずあげなさい、そうするとすぐに何か食べたくなるだろう。食べ物に対する嫌悪感を取り除く。人が自分を生き生きさせる事を嫌う時、それは元気づける物に違いない。

 歯は非常に敏感。「リューマチ性の歯」。歯茎は固定しなくなり、歯が緩んでくる。歯が痛く、顎と歯にリューマチの状態が起きる。「歯ぎしり、歯が圧迫し合う時に敏感になる」。

 「食べ物を嫌い、それを見ても臭っても嫌がり」どちらかというと臭いの方を嫌がる。「魚や卵や油っぽい肉や肉汁の臭いで、吐き気がし、気絶さえする」。Colchicumの患者はかなり喉が乾くか、喉の渇きがないか、これらが交互に起きるかもしれない。吐き気と嘔吐がたいへん強い特徴であり、「吐き気と吐く傾向は、唾液を呑み込む事で起きる。吐き気、おくび、多量の粘液や胆汁を吐く。激しい吐き気の後に、力づくに食べ物を大量に吐き、その後胆汁を吐く」。

 胃の中が冷たかったり、燃えるようだったりする。 Colchicumの患者は冷えと燃焼の両方が起きるだろう。それらはどちらもレパートリーとプルービングに書かれているが、氷の一塊かとても熱い物を試さない限り、どちらがどちらか言うのは難しかったり、想像より難しい時もある。

 「胃のくぼみが燃える」。胃の中が冷たい。腹部が、もっと観察するよう示してくれる。腹部はガスで膨らみ、太鼓のようである。ちょうどチフスで見られるように太鼓腹になり、腹部全体がひどく痛む。たまたま田舎で治療している時、農家の牛が、新鮮なクローバーのような斑点ができ、十分食べ、膨張し、そのため、牛が爆発してしまうのではと思い、手助けしてその牛たちにそれぞれColchicumの小粒をあげたとしよう。ガスが出るには数分もかからず、諸君もお百姓さんも驚き、その農夫をホメオパシーに転向させるだろう。ガスを出させるため、最後の短い肋骨の間に、牛の肉切り包丁を小袋に入れておく事を、農夫は知っている。牛はよくなるだろうが、Colchicumは肉切り包丁よりずっといい。馬の場合も同様であり、実際人間や野獣もそうである。腹部が激しく膨らみ、太鼓腹になったら、Colchicumが適するレメディーである事がよくある。

 痙攣性の痛み、疝痛、裂けるような痛み、燃える、つかむような痛みで、患者は二つ折りになる。動きで悪化する。疝痛を伴うひどい圧痛とうずき。食べると悪化し、二つ折りになって改善する。そして下痢になる。微熱の時に見られるような下痢である。ゼリーのような赤痢や下痢の便。ゼリーのような固形の塊を形作り、粘液を凝固させる。非常に痛く、極端に痛いのがColchicumの便である。腹部にひどい痛みがある。 部分的に非常に緩む。直腸が突き出る。腐った暗い血の混じった粘液が出る。「血の混じった分泌液が腸から出て、死ぬような吐き気を伴う」。白い粘液の分泌と激しいテネスムスを伴う赤痢。腐敗した暗い、血餅の混じった血や、粘液が腸から出る。下痢は激しい疝痛のような痛みを伴う。腸や肛門の突き出しから、血の混じった便が、剥離物と共に出る。多量の水っぽい便が、暑く湿気た天候や、秋に出る。水っぽい、ゼリー状の粘液が、括約筋の激しい痙攣を伴って出る。それは薄く水っぽい流れのように出るが、便が出るとすぐにゼリー状になる。

 尿は出る時燃える。かなりの痛みを伴う。腎炎、膀胱炎、テネスムス、尿の保持。腎臓が尿を作り出さず、浮腫を伴い、尿が少ししか出ない。尿はインクのようで、非常に暗い茶色で、時にはほぼ黒色の時もあり、アルブミンを増やす。このレメディーは主に、ブライト病の急性の形態に一致する。

 ひどい呼吸困難で、速く短い呼吸。心臓の弾みが強い。呼吸が速まる。心臓の音が部屋中に聞こえる。動悸がし、胸の圧迫がある。まるで胸にかなりの重さがあるかのように感じ、息ができない。水胸症で、胸膜腔が血清と共に膨らみ、呼吸困難を引き起こす。「心臓の動きは弱まり、不明瞭で、非常に弱っている。「刺すような、裂けるような痛みが、胸の筋肉にある」。

 腕に麻痺した痛みがあり、指の関節が大きくなる。この事はまた、疾患の初期の形とは何か、この薬がもたらす気弱な循環は何かを教えてくれる。「弱いので、歩いている間、膝がぶつかり合い、まるで打撲したかのようにそこら中が痛い。関節が腫れる」。関節が最も影響を受ける。筋肉のリューマチ。しびれ、水腫、手足の腫れが起きる。

Cocculus Indicus (コキュラス/インディアン毒ツヅラフジ)

 一般的な症状とマインドをいつものとおり調べよう。Cocculusは心身の活動すべての速度を遅くし、麻痺性の衰弱のよ うなものを作り出す。 すべての活動において遅れがある。神経の印象はすべて中心に到達するまで時間がかかる。この 患者の足の親指をつねったら、さっとそうしないで、1分待ってから「ああ」と言う。質問ににゆっくりと答え る、明らかに沈思するが、沈思するのに努力が必要。そして、神経系の現れ、考え、筋肉活動も同様だ。衰弱してい る;疲れているので、どんな筋肉も努力できない。まずこの遅さが来て、それから目に見える麻痺状態のようなものが 来、そして完全に麻痺する。それは局部或は一般的であるかもしれない。このような効果を作り出す原因がある。夫の 世話をしている妻、父親の世話をしている娘が、不安や心配、寝不足で精根尽きている。疲労困憊;いかなる精神面ま たは身体面の努力も続けられない;膝が弱い;背中が弱く寝る時間になると眠れない。このようにやって来た病気は、 Cocculusの毒で引き起こされるものと類似しており、そのためCocculusはハーネマンの時代から現代まで、世話からの 不調のためのレメディであり続けて来た、プロの看護婦に来る不調と同じとは言えない、というのがCocculusはいらだたしさや不安、長引く睡眠不足の組み合わせを必要とするからだ、それはちょうど世話をしている母親か娘、或は患者 の家族によって感じられた不安を取り込んでしまった看護婦のよう;チフスまたは長引く病気の間、夫を世話している 妻。しまいには心身疲れ、眠れない、うっ血性の頭痛、吐き気、嘔吐、目眩がある。それは Cocculusの症例がどのよう に始まるかを示している。このように心身共に疲労困憊している人は遠乗りに行くと、吐きそうな頭痛になり、背中が痛くなり、くらくらし吐き気、嘔吐。車に乗り走行すると吐きそうな頭痛が来る。1~2マイル走ると吐き気、嘔吐、吐き そうな頭痛があるだろう。そこここが弱く感じられ、まるで沈んでしまうような感じがする。

 Cocculusの患者は車に乗ると、吐きそうな頭痛、吐き気、目眩がする。Cocculusの患者は動きに我慢できない。話し、 動き、目の動き、乗物に乗る事で悪化。物を見るために頭を注意して回すのに多くの時間を欲する。動かす、考える、 何かをするために多くの時間を欲する。有機組織全体がゆっくりになり、不活動。

 震える、疲れる、興奮した。何かを持つ時手が震える、或はぎこちなく持って落としてしまう。このレメディ全体に. 協 調不能が走り、そのため脊髄ろうにおいてよい効果を伴い使用されて来た。よろめきと、しびれがある。しびれはこの レメディの大きな特徴だ。下半身、手の指、肩、顔の片方のしびれ。 不安から不調。

 神経系の極端な苛つき。ほんの少しの音やきしむ音に我慢できない。 Bell.がきしむ音から悪化するのは聞いた事がある だろう。Cocculusもそうで、まさにBellのようだ。Cocculusはまた不眠や他の一般的な状態においてもBelladonnaのよ うだ。船酔いや目眩のこのような感覚は、体全体に感じられる事がある;意識喪失または麻痺性硬直が後続する事があ る。関節の硬さはCocculus.に共通した特徴だ。この事は一般的に四肢に属する。しかし、それはここで私が話す強い症状がある。四肢はまっすぐ伸び、しばらくそうしておけるが、曲げると痛い。不安や疲労困憊で苦しむ人は仰向けに寝 て、四肢をまっすぐ伸ばし、非常に起き上がりにくい。 医者がやって来て何が問題か見つける。医者が四肢を曲げると 患者は叫ぶが、曲げてから楽になり、そして起き上がり動き回る。他のどこにもそのような事は見つからない。全く炎 症がない。それはある種の麻痺性剛直、心身の疲労の麻痺。Cocculusの頭痛や背中の痛み、痛みや苦痛がある。ある人 は椅子に座って脚を伸ばし、曲げる事ができず、それを手で支えて下ろす。これは特異だ。体を動かして気を失う、腸 の痛みから気絶、疝痛から気絶。思考と動きが遅くなる事すべてを伴い、患者は苦しみや痛みに過剰に敏感であり続ける。

 電気ショックのような体を通る発作、睡眠不足から痙攣。この患者は痙攣が起こるまで、神経質、興奮、不安、睡眠不 足を伴って進む。破傷風。コレラ、麻痺性の弱さで痛みを伴う、顔面麻痺、目の麻痺、そこここの筋肉の麻痺、四肢の 麻痺。ジフテリアでさえ、睡眠不足や不安のために先に述べたようなそっくりな状態を起こす事は知られている。何年 も前のある注意深いホメオパスによって処方された、下半身麻痺のある症例を思い出す。それは、私が初期に処方し観察して驚いた事だ。それは、ジフテリアにかかってから下半身麻痺を患った小さい女の子の症例で、希望がなかった。 しかし、モーア医師(当時80代だったが)はその症例を調べた。私はその家族と医師をよく知っていた。医師はその 症例を注意深く調べCocculus c.m.を与えた。何日も経たないうちに、その子供は脚を動かし始め、状態は完全に治 り、私のそれに対する驚嘆は決して消える事はなかった。それは、症例の要素すべてに関連した、完全なるよい処方 だった。モーア医師はリッぺとヘリングに師事していた。

 世話をしている時のような心配や寝不足から、精神活動が遅くなった時、何が来ているのかほとんど見る事ができな い。マインドは低能に向かっているように現れ、真のCocculusの症例を見ると、マインドがほとんど空白のため、この 患者がこの1~2年精神異常が増えていないかどうか、あなたは考えを巡らせる。患者は空を見て、ゆっくりと目を質 問者に向け、答えにくそうだ。チフス性の発熱において神経疲労が起きる。それはPhos. Acidに非常に近く、この2つの レメディを慎重に個別化せねばならない。時間が早く過ぎる。それが一晩中だったと気が付く事ができない。1週間が 過ぎ、それが一瞬にしか思えないで、非常にぼうっとしている。理解が遅い;自分の考えを表す的確な言葉が見つける 事ができない、マインドの働きが非常に遅い;何があったのか思い出せない;今ちょうど読んだ事を忘れる;話せな い; わずかな音に我慢できない;わずかな収縮に我慢できない。 舌は応答しないだろう。マインドの混乱があり、発音 が難しい。考えがマインドにやって来て固定する。それを変換したり動かす事ができないで、そこに居着き、もし患者 が話せば、患者はそれはその人が持っている物と同じ考えだとあなたにわからせるよう、何かを話すだろう。そのよう に低能状態であるように現れる。目眩を伴う精神面の混乱。ほとんどすべての精神面の症状を伴い、目眩がある。明ら かに無意識状態にいるが、起きている事はすべてわかり、覚えていて、何が起きていたかを表現する事さえあるが、ま ばたきさえできない;筋肉を動かせない。恍惚状態のように見え、顔に笑みを浮かべている。何が起きているかわかっ ているが、話す事或は誰かを認識する事はなく、筋肉が完全に緩む。完全に緩んでいるが、何が起きているか知ってい る。緊張性昏強硬症に似ている。考える事ができない。死への恐怖。何か恐ろしい事が起きそうだと感じる。このすべ ては、悲しみや不安、憤り、長引く不眠の結果である。 目眩は視覚的に吐き気を伴う。Cocculusの症例は車の窓の外を見られない、ボートから見下ろせない、水の流れを見れない、そうするとすぐ吐き気を催す。

 おそらく、諸君はもう頭の症状がどうか推測できるだろう。頭痛と共に目眩と激しい吐き気と胃の症状がある。馬車や 車、船に乗ってから、頭痛が起きる;動きから頭痛が起きる。動く物体に目を留められない;目眩、ぐるぐる回る、頭 痛。頭のうっ血。圧迫、ずきずきする頭痛。まるで頭蓋が破裂しそうな、或は大きな弁が開閉するような頭痛。目眩を 伴うむかつく頭痛。 また太陽の下で働く事から来る頭痛。馬車に乗ってからの吐きそうな頭痛。

 視界がぼんやりし、視覚の障害。目の筋肉の麻痺性衰弱、視力調節の筋肉も同様。顔が青白く病んだようになる。顔の 痛みや目眩、吐き気を伴い、死んだように白い。顔が裂けるように痛い。顔面神経痛。顔がむくんでいる。顔の筋肉が 震え単攣縮。顔の筋肉の麻痺。顔のしびれ。単攣縮、痙攣、しびれ、麻痺、裂けるような痛み。

 衰弱と神経疲労はほとんどの Cocculusの不調に伴う。

 胃の症状。食物への嫌悪。口内が金属味。口内が苦い。口の中が酸っぱい、吐き気を催させるような味がし、いかなる 食べ物も食べる気にさせない。微熱または「寒さ」を伴い病んで横になる。頭痛、目眩、吐き気。間欠性の熱、四肢、特に膝と脚の骨に痛みを伴う、特別な剛性、吐き気、食物の嫌悪を伴う。間欠性の熱またはチフスの初期段階において、 吐き気を伴う食物への嫌悪があった。ベッドの横に行き「患者に何を食べさせているか」と看護婦に尋ねると。患者 は悪ふざけをする。食べ物の事を考えると患者は悪ふざけをする。看護婦が患者に食べ物の事を言う度に、患者がいた ずらをすると看護婦は言うだろう。食べ物の事を考えたり、他の部屋や台所からの食べ物の匂いで、患者は吐き気を催す。 CocculusとColchicum の2つの薬にこの事が起きる。

 麻痺状態。食道の麻痺。呑み込めれない。「ジフテリア後の喉の麻痺状態」。微熱を伴う喉の痛み。熱はなくなった が、患者はそれほどよくなっておらず、多くの神経の振戦やしびれ、筋肉の単攣縮、ひどい衰弱。まるでみみずが胃を 這っているような感覚。胃痙攣。激しい胃痛、激しい胃痙攣。 ひどい腹痛、摘まれるような痛み、締め付けるような痛 み。腸の痛みは、まるで鋭い石に挟まれたように感じられる。このため気絶したり、吐いたりする。 腸内に疝痛:チフ ス性熱に見られるような下腹部のひどい鼓腸;ガスの溜まった疝痛。

 腸内に裂けるような痛み、切れるような痛み、痙攣性の痛み。下痢を伴う腸内の放射性の痛み。直腸の麻痺状態。便を 押し出せない。頻便で直腸が燃えるように痛い。排便したいが、上部の腸の蠕動運動が欠乏している。

 生理が多い、生理がすぐ来すぎる;長く続きすぎる。予定日の2週間前に月経が来る。悲しみや不安や、長引く睡眠不 足に打ちひしがれている女性において、生理が早く来すぎ、量が多く、長引く。頭痛、目眩、吐き気。腸内の激しい痙 攣性の痛み、生理中の子宮内の摑まれるような痛み。また、先に述べたような患者には、抑圧された生理、或いは何週 間も何ヶ月も生理が来ない事がある;または、生理の予定日に、多量の帯下が生理の代わりに来る。その女性はやつ れ、どんどん病み、萎黄病になる。顔は緑っぽい黄色、黄ばんだ土色。「生理の代わりに帯下」または「生理期の間に 多量の帯下」。

 心臓が弱く、脈がか細い。四肢に麻痺性の弱さ、しびれ、筋肉の痙攣、単攣縮、震え、感覚の喪失、力の喪失、四肢全 部の筋肉の弱さ。四肢にしびれや麻痺感。指と手のぎこちなさ。片手をもう一方の手で摑もうとすると、麻痺性の弱さ を伴う、移動するしびれ、或はもっと永続するしびれがあり、変わりやすいものもある;片方がしびれ、他方は麻痺す る事もある。脊髄ろうのような足の裏のしびれ;冷たい足。膝は弱さから折れる。歩行中よろめく、片側に倒れるそう になる。膝が硬い。下半身の麻痺、腰のくびれた部分から進む。寒さや水銀の乱用から起きる。剛直性やしびれや打撲 のような感じを伴う下半身の四肢の麻痺。

 長引く世話や夜通しの仕事から来る不眠;それは、諸君に頻繁に注意を呼びかけて来た症状だ。不安、怖い夢;睡眠不足や夜通しの仕事からの病気。「ちょっとした寝不足が影響する」。

Cinchona (China/チャイナ/キナの皮)

 では、CinchonaまたはChinaの勉強を始めよう。マラリアの影響で神経痛で苦しむ人や、度重なる出血から貧血症で病気がちになった人は、Chinaを要求する症状が進むようだ。Chinaはひどい蒼白さと衰弱を伴い、徐々に増す貧血を作り出す。多血症の人に示される時もあるが、それは例外で、その部類でさえも、症状が悪液質の状態に向かう傾向があり、それがレメディーの即座の作用を回避する。

 全身を通じて敏感性が徐々に増し、徐々に神経の刺激性が増し、神経は常にいら立つため、「先生、どうしたんでしょう、私はとても神経質なんです。」とこの人たちは言う。どこもかしこも、四肢や体中に対になり、裂けるような痛みや、切れるような痛みが起きる。そして接触に事に対して非常に過敏なので、多くの場合神経が輪郭を描く。たとえば極端に敏感なために、手の指の小さな神経がそうなる。Chinaの患者は接触や動き、冷たい空気にどんどん敏感になるため、露出すると寒気がする。風や冷たい空気にさらされて痛みが起き、痛みは動きや接触で増す。キニーネで抑圧して来た老齢者のマラリアの状態は、いつも風邪をひき、肝臓疾患があり、腸の疾患や胃の不調になるまで、徐々に蒼白さや、血の気のなさ、悪液質が増し、そのため惨めになり、ほとんど何をしても病気になる。果物を食べると必ず消化不良を起こし、また酸っぱい物も食べられない。患者は衰弱し、青白く、痛みで苦しみ、それはキニーネの対象に見られる。ちょっとした労作で汗が噴き出る。

 この患者は出血しやすく、体の開口部はどこでも、鼻や喉や子宮から出血を起こす。そして出血後、病訴が起きる。一般的体質の状態としてレメディを貫くのは、鬱血やしばしば炎症の傾向が、出血と関連してある。出血する部分か、或は離れた部分の炎症 。たとえば流産する女性は出血があるが、明らかに誘発はなく、子宮の炎症かまたは肺の炎症が始まる。このような炎症と共に、線維の大きな被刺激性や、裂けるような痛み、筋肉の引きつり、実際の痙攣もある。たとえばChinaの患者が分娩で少し出血すると、出血のちょうど途中で痙攣が起きる。何か他のレメディの事を考える必要はほとんどない。Secaleはこの事があるその他の薬の一つだが、この2つは似ていない。Secaleは布団を全部はぎとり、窓を開け、寒い天候さえ欲する。分娩中にChinaの患者に空気の流れが来たら、痙攣を起こすかもしれない。分娩の途中で痛みが消え、痙攣が起きる。この炎症についての別の特徴は、迅速な進行と強烈さ、すぐに壊疽になる事である。出血後に炎症が起き、その部分は素早くもとに戻る。

 Chinaは静脈が充満する。必ずしも静脈瘤の状態ではないが、静脈の被膜の一種の麻痺である。静脈は発熱中に充満する。

 これらの病訴すべては、弱く敏感な患者、特に敏感な女性において、健康を害した体質に見られる。花や料理やタバコの臭いに敏感。弱く、緩み、やせ衰え、青白く、心臓が弱り、循環が弱く、浮腫の傾向がある。浮腫はレメディを貫き、全身浮腫や閉じ込めた嚢の浮腫もそうだ。この浮腫について特別な事は、出血後に起きる事だ。貧血状態では、血液の喪失に直接続いて、浮腫が現れる。これが典型的なChina の患者である。

 粘膜すべてのカタルの状態。胃十二指腸カタルは、結果的に黄疸になる。黄疸を伴う老齢者の肝臓の対象。彼らはマラリア・マヤズムの影響下で長く生きている。弱く、敏感で、貧血。南や南西、ミシシッピー川流域にそのうような症例を見る。

 周期性はChinaにとって最も重要な兆候として見なされるが、それは間違いである。周期性はキニーネが与える症状ではない。Chinaは周期性があるが、他の多くのレメディほど大きな度合いで起きず、型にはまった処方家たちが思うほど頻繁に示される事はない。アロパシーの医者たちは、何か周期性が病訴にある時はいつでもキニーネを与える。それでも周期性はこのレメデイの強い特徴である。痛みは毎日決まった時間に規則的に起きる。間欠性の熱が規則的に現れ、規則的なコースを進む。

 この周期性の一部は夜に悪化し、時には真夜中に鋭くなる。慢性では毎晩12時に規則的に発生し、おそらく Chinaの疝痛だと期待するより1週間早く起きるだろう。ある婦人は毎晩12時に腹部の疝痛と膨張が起きた。幾晩も苦しんだ後、Chinaの一回の服用でそれ以上ひどくならなかった。鼻血が規則的に起きる。夜に下痢をする。黒く水っぽい便を何回か噴出する;夜の間; 日中では食後のみ。食後に一般的な悪化が起きる。

 この人は寒気がする患者で、通気に敏感で、その病訴は冷たい空気にさらされた時に起き、接触に敏感で、動きに敏感である事を覚えておきなさい。組織の極端な被刺激性。

 Chinaは血液や体液の喪失の状態において示される。たとえば過剰なセックスや自慰からの疾患で苦しんでいる人のためだ。衰弱し、不眠でいら立っている。皮膚の弱さと一般的な冷たさがある;手足がピクピク痙攣したり引きつけを起こす;筋肉が引っ張られ、差し込む;慢性痙攣;てんかん様痙攣;麻痺した弱さ;頭への血液の激流;耳鳴り;目の前が暗い;わずかな誘発で気絶する。このような事がChina cachexiaであり、この観点での精神面の状態はほとんど驚きにならないだろう。それは、ちょうどこの神経質で敏感な患者に考えれる事である。心の弱さ。考えたり覚えたりする事ができない。夜は恐怖で一杯になる。動物や犬、這う物を怖がる。自殺したいが勇気がない。徐々に心が弱くなり、間違った表現をしたり、言葉を置き違えたりする。夜、横になってから、計画を練ったり、理論立てたり、空想に更けたり、いつかそうしようとすばらしい事を考えたりして、目が冴える。どうやってそんな馬鹿げた事を考えたのか、朝に不思議に思う。眠りにつくと心が明瞭になり、人生の事柄について哲学的に見るようになる。精神的課題、つまり仕事をする事ができない。仕事を恐れる。無感動、無関心で、意気消沈し、沈黙し、考える気がない。心をコントロールする事ができず、自分がしたい事をする事ができない。しかし真の精神異常のように見えない。

 心のこの状態は出血後に起きる。大量出血後、女性は幾晩も眠れないだろう。

 出血後、目眩がするだろうし、目眩や気絶は自然な結果である。しかし数日適正な食事をすれば、この症状は消えるだろう。Chinaの患者は悪い物が更に悪くなる。深刻な出血後、女性が血を作らない。何日も何週間も同化不良や目眩が起きる。Chinaが秩序を取り戻させるだろう。

 このレメディーは頭痛が多い。健康を損ねた体質における鬱血性の頭痛。四肢は冷たく、体は冷汗で覆われている。引き裂くような裂けるような痛み。圧迫し鼓動する。空気が頭をたたくとすぐに、そのような痛みが起きる。頭痛は暖かい部屋でよくなり、触ると悪化し、動くと悪化し、寒さで悪化する。これらは基本的な特徴である。軽く触っただけで障害が悪化する。しかし例外に気をつけなさい。強く押すとChinaの痛みは改善し、軽く押すと悪化する。組織が敏感で、神経に沿って敏感で、痛みは接触や冷たい空気から起きる。頭の中が縫われるようで、こめかみの脈拍を伴い、それは指で感じられ、強い圧迫で改善するが、触るだけでは悪化する。きしみや歩く動きで頭が痛くなる。寝床で寝返りを打つ事でさえ悪化する。馬車や、揺れる物は何でも乗れない。強い圧迫で改善する。拍動性の頭痛は、空気の通気で.や、外気、わずかな接触で悪化し、強い圧迫で改善する。頭皮は、まるで髪の毛が乱暴に掴まれたように感じる。接触に敏感。頭皮に汗を多量にかく。 頭痛は夜悪化する。過剰なセックス、体液の喪失から起きる頭痛。

 さて、目にやって来た。光恐怖症。強膜が黄色い。冷たい風にさらされると神経痛が起き、じっとして暖かくしておくと改善する。「夜盲症、視野がぼやける。目に砂が入っているように感じる。光で痛みが悪化する。暗い所でよくなる」。

 耳鼻では目と同様の敏感性が見つかり、小さい音で痛くなる。耳鳴りで、耳の中にうなる音や、ブーンという音、歌、コオロギのような鳴き声がする。中耳の乾燥したカタル。聞きにくさはこのような状態の結果として頻繁に起きる。完全に聞こえなくなるまで徐々に増し、耳の騒音は、患者が明瞭な音を識別する能力をなくしてからも、長い間続く。耳からの出血。不快臭のある、血の混じった、化膿した分泌物が出る。

 貧血症の患者で鼻血が頻繁に起きる。ここでもまた乾燥したカタルの状態がある。乾燥した鼻風邪、或は抑圧された、激しい頭の痛みを引き起こす頻繁に起きる鼻風邪。臭いで吐き気を催す。花や料理やタバコの臭いに敏感。

 顔はしぼみ、縮み、血色が悪く、貧血で、病んで見える。熱が出ると赤くなり、寒気がすると赤くなる時もあるが、 無熱では青白く、病んで見え、血色が悪い。顔面神経痛は、裂けるよう、引き裂くよう、ナイフのような痛みがあり、普通のモダリティを伴う。顔の静脈が膨らむ。これはChinaの間欠熱の発熱と発汗の間に、頻繁に見られる。

 歯が緩み、歯茎が腫れる。咬んでいる間は歯が痛く、歯が長く感じられる。少し冷たい度に歯痛が起きる。子供が母乳を飲む度に、まるで歯が抜かれるかのように引き裂く痛みがある。歯や歯茎の辺りに滲出する。微熱で黒く悪臭のするかなりの腐敗がある。

 味覚は極めて深刻である。誇張して言うと、何も自然に味がしない。「口の中が苦い味がする。食べ物が苦いか塩っぱすぎる味がする。舌の先にコショーがつくと燃えるよう。口や喉が乾燥。呑み込みにくい」。むさぼるような食欲がある事もあるが、非常によくある特徴の一つは、すべてを嫌う事で、あらゆる食べ物を嫌悪する。Chinaの患者は食べる事に関して受け身である。座って食べ、食べ物はそれなりにおいしい味がし、いっぱい食べる。しかし食べたか食べないかは大した事ではないのだ。「食べる事を嫌い、激しい空腹」「空腹だが食欲がない。飲食に無関心。食べている間だけ食欲が幾分あり、食べ物の自然な味わいが戻って来る。食欲の喪失。食べ物をすべて嫌う。パンを嫌う」。食欲は変化する。喉の渇きは特殊である。「喉が渇いたので、寒気が起きるのを知っています」と患者は言うだろう。寒気の前に喉が渇くが、寒気が来るとすぐに喉の渇きがなくなる。しかし暖まりはじめると、喉が乾きはじめる。それは喉が乾く2周の期間で起きるが、寒気が弱まり、熱さが起きると、喉の渇きも弱まり、口を湿らせたいだけになる。しかし熱さが弱まると、もっと多く取り入れ、発汗の間はずっと水を飲んでも飲み足りない。寒気の前後の喉の渇きと、発汗中の喉の渇き。寒気の間は喉が渇かない。熱い間も喉が渇かない。間欠熱はChinaよりIpecacやNux vomicaで治るだろう。China は明確に定義された寒気と発熱と発汗がある。

 魚や果物を食べたり、ワインを飲んでから起きる胃の症状。腸内ガスの膨張はほとんど破裂しそうだ。おくびが出続き、大きな音で強く出るが、楽にならず、鼓腸が広がる。Carbo veg.は少しおくびが出ると楽になる。Lyc.は両方ある。微熱での胃腸の鼓腸に関する膨張。腸が痛くて動けない。血を吐く。四肢の浮腫がそれに続く事がある。「しゃっくり。吐き気。嘔吐。おくびは食べ物の味がするか、または苦いかったり酸っぱかったりする。頻繁に吐く。 酸っぱい粘液や胆汁や血液を吐く」。夜にそれが起きやすい。胃に脈動があり、ゴロゴロ鳴る。胃の中が冷たい感じがする。果物を食べた後に発酵が起きる。ミルクを飲んだ後に胃が不調になる。

 下痢。多量で、水っぽい黒い分泌が腸から出る。腹の中がゴホゴホ、ゴロゴロ鳴る。食後すぐか夜に便が出る。腸からかなり多量のガスが出る。徐々に下痢が起きる。便がどんどん水っぽくなる。疲労と夜の悪化を伴う慢性の下痢。Petroleumは慢性の下痢があるが、日中のみ起きる。

 男性生殖器で最も顕著な特徴は、弱化ある。女性生殖器では、違った部類の状態がある。子宮出血になりやすい女性では、突然起きる激しい卵巣の炎症がいつでも見つかるだろう。子宮からの出血。子宮脱。月経は早く来すぎ、多すぎ、黒く、血餅の混じる血で、生理痛、不正子宮出血が起きる。痛みと痙攣で、痙攣は出血の途中で起き、出血と共に子宮の引きつりが起き、分娩のような痛みがあり、耳が鳴り、目が見えなくなり、寝床に入り込む。分娩で悪露が多量に出て長く続きすぎる。長引く授乳から健康を損ない、歯痛や顔面神経痛が起きる。

 呼吸しにくく、ガラガラと言う音がし、喘息の粘液で胸の中が一杯になる。「血液の激流からの胸の圧迫、激しい脈拍、血の混じった唾液、突然の疲労」。夜、乾燥した窒息するような咳が出て、多量の寝汗をかく。胸が痛く、冷たさや熱さに対してどんどん敏感になり、冷たい手で赤い顔をしている。

 背骨に沿って、痛い部分がある。手足に裂けるような、突進するような痛みがあり、熱や強い圧迫で改善し、接触や寒気で痛みが起きる。夜に悪化する。「膝が弱く、特に歩くとき弱い」。

Chinaは微熱や弛張熱や間欠熱、腸チフス性の熱、マラリア熱を治す。

Cicuta Virosa(シクータ/ドクセリ)

 その痙攣の傾向において、このレメディは興味深い。部分的にかかる圧迫が痙攣を引き起こすため、どんどん刺激を受けやすくなり、その状態に神経系全体をおく。痙攣は中心から周囲に広がり、頭や顔や目がまず影響を受ける。胃のオーラが痙攣の警告を与える。病訴のいくつかは胸から、特に心臓から広がり、悪寒や寒気が胸の中で始まり、心臓の辺りに冷たい感覚があり、そこから他の部分へ広がる。痙攣は頭や喉の辺りで始まる事がよくあり、下に向かって広がる。全身が緊張状態にあり、興奮後、火が有機組織を通して荒れ狂い、痙攣を引き起こす。喉や食道のどのような苛つきも、その部分に激しい痙攣を引き起こすだろう。魚の骨を呑み込んだ時、不活発な人にはチクチク刺すような感覚だけ起きるのだが、その代わりに苛立ちが非常にひどいため、発作が始まると他の部分まで広がる。破傷風と、皮膚や爪の下が裂けて起きる発作のために、Bell.と競い合う古くからのレメディであった。現在では神経の損傷のため非常によく示されるレメディは、Led.とHyper.である。

 症状のいくつかにおける特殊な特徴は、カタレプシーに似ている事である。カタレプシーの状態があるか、或はよく似た状態があるだろう。起こった出来事や、ある特定の期間に述べた事を何も思い出さない。誰も知らず、誰にも気づかないで横になるが、質問されると正確に答え、その後何が起きたかは思い出せない。

 それは脳と脊柱の刺激剤である。頭が後ろへ引っ張られる後弓反張で、四肢がすべて痙攣を起こして、こわばる。それは外傷性強直痙攣、てんかん、てんかん型痙攣を治している。

 腸にひどい痛みがあり、痙攣の動きと痙攣が起きる。胃が不調だったり、寒気がしたり、或は恐れや他の精神面の状態があれば、痙攣が起きる。接触に極めて過敏で、接触や通気で痙攣が起きる。痙攣は上から下へと広がり、Cuprumと相反する。Cupr.の痙攣は四肢から中心へ広がる、即ち小さな痙攣は滅多に引き付けはなく、まず指で感じられ、それから手、それから胸、そして全身に感じられるようになる。Cicuta は頭に小さな痙攣が起き、目、喉、背中を下り四肢に至り、激しいねじれを伴う。Secaleの痙攣は顔から始まる事もある。

 時折、誰もわからないが、触って話しかけると正しく答える。突然意識が戻り、起きた事を何も覚えていない。患者は過去と現在を混乱する。自分は小さい子供だと思っている。すべてが混乱し奇妙だ。自分がどこにいるかわからない。古い友人の顔が見知らぬ人のように見え、彼らを見て、自分が知っていた人と同じ人なのだろうかと思う。自分の家やよく知っていた場所が、知らない所に見える。声が変わって聞こえる。視覚や味覚や他の特別な感覚すべてが、妨害され混乱する。自分自身や、自分の年齢、状況について混乱する。カタレプシーの発作から抜け出した女性が、子供っぽい態度をとる事がよくある。ある男性は、自分は子供だと思い、そのようにふるまい、ばかげて笑い、おもちゃで遊び、その他子供っぽいふるまいをする。まるで見知らぬ場所にいるように感じ、怖くなる。不安に将来の事を考える。精神の不活発さ、考えの喪失、感覚がある特定の期間に広がる。記憶が何時間も何日も空白になり、痙攣を伴ったり伴わなかったりする。痙攣は一般的に恍惚的、或はカタレプシーの状態をとる。Natr. m.はこのレメディの精神状態に幾分似ている、というのはNatr. m.の患者は家事や他の事をすべて普通にこなし、次の日にはその事について何も覚えていないからだ。Nux mos.は普通に物事をこなした時にそのような完全な空白があり、完全に放心状態になるもう一つのレメディである。

 この患者は変わった欲望があり、食べられる物と、食べられない物を識別する事ができないため、石炭や多くの変わった物を食べたがる。石炭や生のジャガイモを食べる。一人でいたい、社会を嫌う。歌い、叫び、踊り、おもちゃが好きで、子供のように飛び回る。寝床で横になり、嘆き悲しみ、泣き叫ぶ。かなり動揺し、子供は恐ろしそうに服を掴む。この事は痙攣前に起こり得、顔つきは非常に恐ろしそうだが、痙攣から抜け出すと、恐怖の記憶はない。発作が始まった後で、痙攣はまだ起きていないが、不安と恐怖の状態が起きる。痙攣の間、患者は穏やかで優しく、落ち着きがあり、従順であり、それは Strych.やNux v.の痙攣と区別がつく。Nuxの痙攣は全身に起こり、接触や通気から悪化し、体は青色や紫色であり、痙攣の間患者は非常に苛ついている。もちろん一つの痙攣から別の痙攣に移行する場合、この事は見られないが、痙攣から抜け出すとNuxの患者は非常に苛立っている。痙攣から抜け出したCicutaの患者は、悲しみや不安や暗闇に満ちあふれ、将来から問題を取りこみ、悲しい話に影響され、悲観的である。社会を恐れ、仲間を恐れ、一人でいたい。猜疑的で人を避け、他人を軽蔑し、自分自身を高く見すぎる。この事においてはPlat.に近似するが、この2つのレメディにはそれ以上類似点はない。恐怖が多く、OpやIgn.やAconのように恐れから痙攣が起きる。

 目眩が多い。感覚全体が激しく興奮している。物が円を描いて回わる。歩くと目眩がし、目に生気がないなど。病訴は頭蓋にケガをしたり、頭を打ってから起きる。多くの場合ケガをした部分は問題がなく、圧縮があるかもしれないが、痛みはすべて離れた部分にあり、筋肉の引き付けや引きつりがある。脳震盪やそこから長く患うケガ、特に痙攣。半側の頭痛は患者をじっとまっすぐ座らせる。まるで歩くと脳が緩みそうな頭痛。痛みの正確な特徴の事を考えると、それは消える。痙攣があり、その痙攣は接触で悪化し、熱があり、皮膚にまだらな斑点さえある場合に、脳脊髄膜炎を治している。ケガをしてからの心と頭。脳脊髄膜炎に進む時、患者は椅子に座り、まるで何も悪くないように話し、閃光のようにすばやく誰も知らないという別の状態に移行し、弱々しく倒れ、寝床に運ばれ、質問に答えるが、半意識の状態におり、誰も知らない。これは痙攣に移行するかもしれない。頭は痙攣で後ろに折れ、頭の後ろがぐいっと引かれ、頭の中に痙攣が始まり、下に向って広がる。頭や腕や脚に激しいショック。Bell.のように痙攣中に頭が熱く、四肢が冷たい。睡眠中、頭蓋に汗をかく。子供は両側へ頭をゴロゴロ動かす。熱い頭。

 目の辺りに痙攣する動きがあり、瞳孔が広がり、無感覚な患者は一カ所に横になり、Cuprのように目は凝視し、固定し、生気なく、上に向いている。斜視は子供が脳の刺激状態からなりやすい唯一の痙攣であろう。子供が怯える度に斜視になる。接触や風邪、転落後頭を痛めた場合、或は定期的に、斜視になる。

 鼻は接触に敏感である。接触ときしみで病訴が起き、そのためケガや被刺激性や過敏性の結果に対して、それは非常に役立ち、始めに与えるレメディである。それは髭を剃ってからの疾患があり、頬髭に起きる発疹や、カミソリ負け、頬髭が生える所はどこでも顔中にできる堅い発疹の群れに役立つ。湿疹のような頬の発疹。顎下腺の腫れ。丹毒様の発疹。小さな圧迫で硬くなる唇や目蓋において、Coniumに親密に関連する。唇の上皮腫を治している。

 喉の問題はほとんどが発作的である。魚の骨を呑み込んだ後や、棒が喉に引っかかった後に発作が起きる。 Cicutaを取った後で発作は消え、それを取り出せる。激しい窒息を伴うケガの症例に役立つので、テストはいらない。

 胸に冷たい感覚。まるで心臓の拍動が止まったかのように感じる。背中の発作的な症状。後弓反張。手足の状態はすべて発作的な特徴の物である。

Chamomilla (カモミラ/カモミール菊) 

 Chamomillaの一般的な体質の状態はかなり過敏である事で、印象を受ける度に敏感、環境に敏感で、人に対し敏感、何よりも痛みに敏感である。 体質的に被刺激性が非常に大きいため、まるで患者が非常にひどく苦しんでいるかのように、小さな痛みが4倍になって現れる。女性が取り乱し、極めて過敏で痛みを感じている場合、それは当然その神経系に属する。

  精神状態もこの事に沿って進む。心が敏感。かなりの刺激を受けやすい。この二つが非常に親密にChamomillaを貫き切り離せない。痛みに敏感。悔しさや、無念さに影響されやすく、そのためこのような原因や痛み、痙攣、疝痛、頭痛、その他の神経系が入り込む事から、神経が極めて敏感になる。神経質な子供は叱られると痙攣が起きる。感情に過敏な女性は無念さで苦しむだろう。悔しさと興奮から筋肉の痙攣や単収縮が起きる。神経が過敏過ぎ、非常に過敏なため、CoffeaやNux vomやOpiumといった2〜3のレメディがそれと同等にある。もちろんOpiumの講義を聞いていなくても、Opiumは昏迷状態を作り出す事ができると、諸君は当然思うだろう。天然のOpiumの投与後の、すざまじい心の状態や苦悩を見た事がある人は、 Chamomillaの敏感性によって私が意味する事がわかるだろう。子供の痙攣。最近でさえ、特に田舎で治療していると、若い母親や子守りが、疝痛のために赤ん坊にカモミール・ティーを与え、赤ん坊が痙攣してしまうのは、珍しい事ではないだろう。誰もカモミール・ティーの結果だとは考えないが、もし医者がChamomillaを知っていたら、この痙攣はカモミールのせいだとすぐにわかるだろう。そして引き付けや痙攣、熱い頭、ひどく敏感で、音や人に敏感、痙攣の合間ひどく苛つき、子供の痙攣、子供は堅くなり、目をギョロギョロさせ、顔をゆがめ、筋肉が震え、手足を広げ、親指をしっかり曲げ、体を反らせる。このような事がChamomillaの痙攣の自然な様相であり、歯が生える時にかなりの痛みで苦しむ時、そのような痙攣が過敏な子供に起きる。生歯は完全に健康な過程であるはずだが、それを病気と見なし、多くの医者が「歯の生え変わる子供たち」のために、始めはこれ、次はこれと、薬を持って来て投与する。Chamomillaは「生歯」に与えられるという、よくない使用法に陥ってしまっている。多くの子供たちが脳の苛つきや痙攣、胃の不調、生歯期の頃に吐いたりして苦しんでいるのは真実だが、生歯は病気の状態ではなく、正常な状態だとすべきだと言っているのだ。もし子供らが健康であるならば、歯は痛みなく抜けるだろう。だが歯の生え変わりが遅い事や、苛立った状態、過敏性のため、その子供は眠れないという事について、我々は取り組まねばならない。興奮して目が覚め、吐き、生歯と共に下痢になる。このような症状は、子供が適切に世話されていない時に起きる。或いは母親が出産に適していなかったかもしれない。「強直性痙攣。目蓋がピクピク動く。手足の痛み。一般的な疲労や気絶」。しびれを伴う全身神経痛。単収縮やサッと動く痛みや刺痛。痛みは、歯と顎を除く大部分が、熱さによって改善する。歯痛は冷たさによって改善し、熱さによって悪化する。だが耳の痛みと四肢の痛みは熱さによってよくなる。

 「気温と天候」の症状について、テキストでは以下の事が見つかるだろう。「痛みは熱さで悪化する」は二重線になっており、あたかも最も重要な症状のようであり、それから下には下線なしで「冷たさに敏感。寒気がする」と「熱さでよくなる」とあるが、実は、熱さから悪化する痛みは歯と顎についてであり、明らかに部分のみに関した特殊な症状である。ところが一般的な状態にある患者は、ここで述べられている事に全く反し、熱さでよくなる。一般的な痛みは熱さでよくなる。患者自身は熱さでよくなる。それ故これは特殊であり、通常熱さで悪化する痛みは、歯のそれであると提示すべきである。

 Chamomillaの最も重要な部分は精神状態である。それは有機組織全体に広がり、取り上げられ、調べられたどの部分も、患者の精神状態に至る。このレメディは、他のどの部分の症状より精神面の症状が多くある。泣く。「 哀れみを誘ってうめく。苛立つ」。苛立ちが非常にひどいため、非常に特異な状態でそれ自体を現す。患者は痛みによって気がおかしくなるように見え、分別や外交をすべて忘れてしまい、人の気持ちを考慮しない。誰の気持ちも気にかけず、ただ口論や議論に入る。そのため、実践に入って、分娩中で苦しみ痛がっている患者の枕元に行き、患者が「先生、結構ですから出て行って下さい」と言った場合、女性として他の状況を通過するような事に諸君は驚いてはいけない。逆上させるような恐ろしい痛み;痛みに対するこの過剰さは、精神面の状態と対になる。かんしゃくをコントロールできず、かんしゃくは白熱状態までかき立てられる。さて、子供だが、子供は何に対しても、むずかり、泣き、興奮してしゃべる。分刻みで何か新しい物を欲しがる。欲しがった物をすべて拒む。もしそれが食べ物や遊ぶ物、おもちゃだったら、それをその子の手に渡すと、むこうに投げ、部屋のずっと向こう側に投げ付ける。つけ込むためや、何かを得るためや、自分が欲しくない何かが欲しくて、子守りの顔をぶつ。気まぐれ。痛みや苦しみは、受け身の動きで改善する時があるように見え、この事は非常に特別に子供に起きる。痛みは子供がだっこされた時、改善するように見えるので、子供はずっとだっこされたがる。この事は疝痛や腸疾患において本当にそうである。耳の痛みでも本当であるし、夕方の熱や風邪からの一般的な疾患や生歯の間の状態でもそうである。子供がだっこされなければならない。子守りがずっとだっこを強いられる。そしてその後、家族の誰かに対し、落ち着きのなさと気まぐれがある。子供が子守りと2〜3回部屋を行ったり来たりしてから、母親tに手を伸ばし、母親と2〜3度部屋を行ったり来たりしてから、父親の所へ行きたがる。そのようにコロコロ変わる。決して満足しない。平安がないように見える。耳が痛い場合、鋭い撃痛のため子供は叫び声をあげる。耳に手をやる。痛みのため鋭く突き抜ける声をあげる。痛みがある大人はじっとしておられず、痛みは非常にひどく、いつも動きで確かに改善するとは限らないが、そのように見える。だが、じっとしていられず患者は動く。ゆえにChamomillaの患者は寝床で寝返りをうち、一時も静かにしていない。そしてこれらの事と共に、刺激に対する同じ反応があり、痛みに激しく興奮し、痛みに怒り、痛みに苛立ち、痛みについて小言を言い、痛みは非常に拷問のような苦しみを与える。話す事を嫌い、ガミガミ言う。痛みがない時、患者は座り続け、自分の内面を見続ける。

 Chamomillaは憂鬱で、痛みはないが心が苦しんでいる。それからChamomillaの患者は座って、一種の内省のように内に籠って考える。一言でも話すよう誘導できない。悲しい。Chamomillaの子供は触れない。自分が楽しいようにしたい。変化を欲し、何か新しい事をしたがる。子供も大人も答えはつっけんどんである。 反論や怒りから疾患が起きる。怒りから痙攣が起きる。もし子供が百日咳にかかっていたら、咳に悩まされ、苛立ちから発作的な咳が出る。活気のある状態になり、顔が赤くなり、咳が始まる。気難しい。「けんかっ早い。すぐ悔しがり興奮して怒る。傷ついたという感じの悪効果」。そのような精神面の状態であり、先に述べたように、Chamomillaの合う炎症状態がどこにあろうと精神面の状態は見られるだろう。精神面の状態があり、特に症状がある時、肺炎、気管支炎、喉頭炎、耳の炎症、丹毒、頭痛、発熱をChamomillaは治すことができる。

 Chamomillaの頭痛は敏感な人、敏感な女性、神経質で無理をしている疲れ切った人に見られる。そわそわしている。痛みで苦しむ興奮した女性。小さな頭痛が巨大な物に思える。ズキズキする痛み、裂けるような痛み、破裂するような痛み。鬱血性の頭痛。痛みの事を考えたり、苦痛の事を考えると悪化する。頭痛は夕方から晩に悪化する。多くの病訴が悪化する夕方から晩の特別な時間は9時である。朝9時の時もあれば、夜9時の時もある。発熱の状態は朝9時に悪化する。痛みは夕方から晩に悪化し、特に9時頃悪化する。縫われるような痛み、裂けるような痛みがこめかみと頭にある。こめかみにさまよう痛みがある。注意がそれに向かうとすぐ、頭に押さえつけるような痛みが起き、何か他の事や仕事に心を忙しくするようにしたり、自分自身を強いて何かしたり、何か考えるようにするとよくなる。頭の鬱血。顔や歯や耳、側頭の激しい神経痛。口の中の痛みは冷たさで改善する。耳や側頭の痛みは熱さで改善し、耳痛は熱さで改善する。

 目に痛みがある。出血を伴う目の炎症。新生児の目から血の混じった水がしみ出る。機嫌が苛立っていれば、Chamomillaが治すだろう。多量の刺激性の分泌液;黄色い分泌液;目から膿のような分泌。眼窩に激しい圧迫がある。くしゃみが出る鼻風邪に流涙が関連する。鼻が詰まる。頭痛は被刺激性。上記と関連するのが一つの症状であり、「顔は赤く、片方が赤く、もう片方は青白い」。レメディの体質全体のように、聞く事が非常に敏感である。耳の中でうなったり、ベルが鳴ったり、歌ったりする。耳の中が縫われるように痛く、熱さで改善する。圧迫するような耳痛。痛みが起きると手を耳にやる小さな子を見るだろうし、意地悪くうなったり、怒鳴ったり、叫んだりする。耳の中が激しく痛い。話せるだけ大きければ、耳の中の熱さや、まるで耳が塞がれ、詰まっているかのような充満感の事を話す。大人では神経質で敏感な女性で、風が吹く中、必ず耳を覆って乗車する。顔の他の部分や頭は空気に敏感ではない時、耳が空気に非常に敏感になる。空気を首に触れさせる事ができない患者もいるだろう。肩の間を必要以上に覆う患者もいるだろう。Chamomillaは耳を選び出す。全身が空気や寒さに敏感で、何枚も重ね着したがる。

 くしゃみ、水っぽい鼻風邪。顔の片方が熱く、頭と顎に痛みが伴う事がよくある。しょっちゅうネバネバした刺激性の鼻風邪をひき、臭覚を失う。風邪が続く間、臭覚の喪失が続く。

 顔に引き裂くような痛みがあり、歯と同時に顔の周辺を含む事がある。悔しさで困惑したり、召使いに腹を立てたりして、部屋に行き、その興奮や怒りから顔に起きた痛みに苦しめられる、過敏の女性に起きるのは珍しい事ではない。顔の外部の神経であれば、熱さで改善するだろうが、それが歯に影響を与える場合、冷たさで改善するだろう。顔の熱さ、一方体の残りの部分は冷たい。「飲食後、顔に汗をかく」。頭の周囲や、毛の生えた頭皮だけ発汗するのが、このレメディの共通した特徴である。麻疹や猩紅熱の間に Chamomillaが現れる事もある。頭に汗をかき、顔の片側が赤い。「頬の片側が腫れている」これは炎症の攻撃で、どんどん赤くなり、最終的に紫になり、精神面の症状を伴い、丹毒に陥る。顔が熱く、片側が赤い。顔が燃える。顔面神経痛。何か暖かい物を口にしたら、歯が痛くなり、歯根が燃えズキズキする事があり、裂けるような、縫われるような、刺すような痛みがあり、話すと悪化し、外気で悪化し、暖かい部屋や寝床が暖かくなって悪化する。 何か体を温めると、この歯痛が悪化し、口に冷たい飲料を入れておくと改善する。歯痛は日中はずっと起こらず、夜になり、患者が暖かい寝床に入るととすぐ、撃たれるような、裂けるような痛みが始まり、痛みに刺激されやすい過敏な精神面の状態を伴い、頭が熱いのは、Chamomillaの歯痛である。「歯茎が腫れて炎症を起こしている。歯茎が膿瘍になる恐れがある。暖かい部屋に入ると歯痛が起きる」冷たい空気ではよかったのに。この歯痛は、汗をかいて冷たい空気にさらされた事で、風邪をひいて起きるものかもしれない。だが歯痛自体は寒さで改善する事もある。「通気から起きる歯痛」「冷たい物を食べてから改善する。夜中前に悪化する」。Chamomillaの疾患のほとんどが夕方から晩に起き、夜か夜中前に弱まる。夜中から朝までChamomillaの病訴のほとんどすべては現れない。日中その多くは現れない。夜が始まると悪化する。「歯が長過ぎるように感じる。歯茎が腫れる」。Chamomillaの嬰児は歯茎に向かって冷水を溜める。その小さい子は歯茎が炎症し、歯茎が痛み、歯が生えて来るのが痛く、口の中を長く冷たくしておきたがる。そのように小さいと、コップの冷たい縁が役立つと気が付くとは、諸君は思わないだろう。口から不快臭のある腐敗した臭いがある。

 子供のありとあらゆる所に影響を与える痙攣は、喉頭に影響を与えたがり、他のどこも影響を与えないで喉頭に影響を与える時もある。「咳の間か、咳をしないで喉頭が痙攣する。喉頭が発作的に収縮する。息が詰まる。喉の発作。痛みと炎症」。Chamomillaの喉の外観は赤く、喉全体にかなり均一に広がり、かなりの腫れを伴う。扁桃腺炎。精神面の状態がありかなり赤い。痛みのため苦しみ、怒りっぽく、ずっとイライラしているこのように苛ついた体質の他、喉の痛みを治す事はできないだろう。痛い喉にChamomillaを与えると、Chamomillaの精神状態が消滅する。

 「食欲の欠乏。冷たい水をかなり飲みたがり、酸味の飲み物を欲しがる。喉の渇きが抑えられない」。コーヒーや暖かい飲み物、スープ、液体の食べ物を嫌う。コーヒーを嫌うのは変わった事である。Chamomillaとコーヒーは、有機細胞の一般的な感覚において非常に似ている。それらは互いに解毒する。コーヒーを飲み過ぎる、看護婦が夜患者の世話をするために起きておくためにコーヒーを飲む、疲れたり、働き過ぎの時、コーヒーを飲み過ぎる場合、Chamomillaはそれを解毒する。「喉が乾き、痛みを伴い熱い」。痛みが起きると、それがどこであろうと、暖かくなり、本当に熱っぽくなる事がある。顔は赤く、特に片側が赤い。頭が熱く、極めて苛ついている。

 Chamomillaは嘔吐が多い。ガスのおくびが出て、それは硫化水素のような臭いがする。Chamomillaの患者は激しい吐き気がある。吐こうと激しく努力する。胃を引き裂くかのように見える。冷や汗で覆われている。疲労困憊。ちょうどモルヒネがそうするように。医者に薬を投与されすぎてきた患者を見た事があればだが。自分が薬をあげすぎた人に会わないといいね。症例を作ってはいけない、すぐに十分見る事になるだろう。アロパシーの医師がいる街へ行って、彼がこのように過敏な患者にモルヒネをたまたま与えている場合、ほんのしばらくの間痛みは和らぐだろうが、ひどい発疹が出て来て、吐き気を催し、吐き、吐く物がなくなっても吐き気を催し続けるだろう。 Chamomillaは始めの一服の数分後でそれを止め、諸君が必要とするのはそのレメディだけだ。モルヒネの天然の効果が過ぎ去って嘔吐が起きた後で、それはモルヒネからの嘔吐を常に止めるだろう。

 疝痛、特に小さな子や嬰児の疝痛。胃腸が痛い。子供は二つ折りになって叫び、蹴り、だっこをねだり、極端に苛立ち、発作は夕方に起き、顔の片方が赤く、もう片方は紫色で、物を欲しがるが、それが与えられるともう欲しくない、それはChamomillaの疝痛である。風気疝。ほんの1分続いてから、再び立ち直る。差し込みやガスの腹痛である事を示す。このような症状を感じる大人は、切れるような、燃えるような、キリキリする痛みだと言う。キリキリする痛み。もちろんそのような痛みは疝痛と呼ばれる。腸の差し込み。キリキリ痛む。まるで排便に行かねばならないようなキリキリしたした痛みの時もある。腹部が太鼓のように膨らむ。暖かい物を当てて改善する時もある。「排尿中に疝痛」はあまりない症状である。「朝に疝痛が起きる。鼓腸の腹」。

 最も顕著なChamomillaの便は草色か、刻んだ卵、或はその2つをいっしょに刻んだ様であり、黄色と白、草色の粘液と混じり合い、刻んだ草のよう、刻んだほうれん草のよう。緑っぽい、粘液性の分泌液、緑っぽい水。プルービングで自分を表現できるだけの年齢の人は、排便中熱く感じると言う。硫化水素のような臭いがする。多量の便や、乏しい便、赤痢のいきみを伴う。水っぽい下痢で、1日に6〜8回出る。粘液性の下痢。緑色で水っぽい便や排泄物と粘液。「黄色っぽい茶色の便」。また便秘もあり、押し出す事ができない。直腸の麻痺した弱く、直腸が働かない。肛門は腫れて見え、赤く「突き出ている」。

 前述のような女性は痛みに過敏で、不機嫌で、小さな痛みを強烈に苦しみ、月経期に多くの症状をとる。月経の出血は黒く、血餅が見られ、不快臭がある。子宮が激しく痛く、摑むように痛く、キリキリ痛み、熱さで改善する。痛みと病訴すべてを伴い「痛みに過敏」で、痛みや病訴、精神面の状態をすべて伴い、月経期に苛立ち、不機嫌な精神面の状態はである。月経過多であろうと子宮出血であろうと、多量の黒い血餅が見られる。「怒りに生理痛が続く」それは彼女を怒らせる大きな興奮が起これば、月経期中、子宮に激しい差し込む痛みが起きるという意味だ。性的な苛立ちや感情、心の妨害で、激痛になりにくい女性に、まるで風邪をひいたかのように影響を与え、月経期に激痛が起きるだろう。膜様月経困難症に非常に役立つレメディである。おそらくそれは初経から存在しているのだろう。毎月女性は小さな内膜の層が排出される。これは激しい分娩のような痛みを伴って排出され、血餅を伴う事がよくある。Chamomillaは緩和剤でありうる。。それは一掃し、深く作用する抗ソーラのように、将来のこの膜形成を避ける体質的なレメディではないが、 心の苛立った状態を伴う、更に深刻な発病を緩和する事がよくある。熱っぽい状態、熱さで改善し、分娩のような激しい摑むような痛み。「黄色いヒリヒリする帯下。過剰な月経で血は暗く、血餅が混じり、後ろから前へ痛みを伴い、失神し、手足が冷たく、かなり分喉が乾く」。

 妊娠においてもChamomillaの状態がある。不規則な陣痛で、誤った分娩の痛みがある。 間違った場所に感じられる分娩の痛み。背中に感じすぎる分娩の痛み。非常に痛い陣痛で、切られるような、裂けるような痛みで叫び声をあげる。痛みを怒り、医者を怒り、誰に対しても怒る。医者を部屋から追い出し、看護婦を追い出し、また呼び戻し、提供される事は拒む。分娩の痛みは、あちこち摑まれるようで、子宮のある特定の線維が一方向に収縮し、他のは別方向へ収縮していると見せる。そのような特徴はなく、子宮の中身の排出、モグラの排出か、子供の排出が行なわれるべき正常な収縮である。妊娠期間、医者が保護しながら妊婦を見る事ができる場合、この子宮の不規則な陣痛を除くか、或いは分娩の時が来たらそれを防ぐレメディを選ぶ事ができるようすべきだ。そうすれば痛みはさほど激しくならない。患者は陣痛を感じるが多くの例では無痛である。いつも女性を準備させる事はできないだろうし、彼女らがいつもそうさせてくれるとは限らない。女性は、他の時より分娩直前の方が、概念的で気まぐれで自分のやり方をとる傾向がある。女性は妊娠期間ずっと治療にかかるべきで、もっと長くかかる時もある。妊娠期間は女性が治療を受けるのに幸運な時である。他の時には現れない不調な状態を表現する症状が、その時に出て来る。もしその人がソーラの状態であったならば、妊娠が現れるまで休止し、体質にある状態を引き出す興奮した原因として作用する。それゆえ、それはホメオパシーの医師がその症例を調べるためによい時を提供し、そのような症状を基本にした体質のレメディをその女性に与えると、そのような症状を取り除くだけでなく、出産のための準備をさせ、その人の有機組織におけるかなりの障害を取り除き、かなりの苦悩を解放し、それを起こす何か他の機会が起きるまではおそらく起きないであろう多くの条件が治癒された人生を歩むだろう。ホメオパシーの事をよく知っている女性は妊娠期間、体質治療を定期的にしようと考えるだろう。それは特に医師に詳細をすべて、苦しみをすべて、問題をすべて差し出し、医師がその症例を調べる事だ。妊娠期間に観察される事は、妊娠していなかった時に見られた体質症状に加えられる、というのはそれは一人の患者にある妨害の証拠すべてであるからだ。そしてそれが、病気を治療するのでなく、患者を治療するという事である。妨害や有機組織の障害の、簡単な別の形である。出産中、またその過程で、そしてその終わりにChamomillaが到達する事は、砂時計の収縮のような不規則な陣痛である。「尾骨のこわばり」。出産後、痛みの後。これらはすべて同じ精神状態であり、痛みに対し同じ過敏性がある。「産後の出血」。子供を胸に抱く度、子宮が収縮し、背中に締め付けが起きる。そのどちらか、或いは両方をChamomillaは治す。この子供を胸に抱く度背中の締め付けと腹部の締め付けが起きるという状態に、頼るべき2つの基本的レメディはChamomillaと Pulsatillaである。これらは精神面において明らかに違う2つのレメディである。一つは穏やかで優しいが、気まぐれであり、他方は不機嫌で苛立っている。どちらも痛みに敏感であるが、ChamomillaはPulsatillaよりずっと痛みに過敏である。

 Chamomillaは乳腺炎がある。それと共に何かがないとそれに対して処方する事はできず、諸君はきっとChamomillaの患者に気が付くだろう。女性が痙攣を起こす。出産の始まりに夫が入って来て「妻をおとなしくさせよう」とガミガミ言い、そのため妻は発狂し痙攣を起こす。おそらく医者はただ背中を向けていただろうが、今「じゃ、この女性にChamomillaをあげる事を考えてもいいじゃないか。そうすれば、この痙攣が止まるだろう」と言う。Chamomillaの一服後、その人は大変哲学的になり眠る事がよくある。

 窒息や呼吸困難、喉頭炎が多くあり、容易く読み取れる。Chamomillaの咳はその中でも顕著な事である。激しい咳、乾燥した逆行する咳がある。子供は夜眠り、咳をするが、目を覚まさない。睡眠中の咳。少し熱っぽく、風邪をひき、顔の片方がほてっている。目が覚めた時不機嫌。子供は風邪ををひき、少し咳をして怒るようになり、少し喉頭の障害があり、気管支炎がI起きているのに気づき、全部一緒にもっと興奮しやすくなり、だっこをねだり、気に入らなかったり怒ったら、激しい咳が始まり、咳をして吐く。「怒って咳が始まる」。それは風邪か咳がもうある時、咳をし、患者が怒ったら、咳の発作がある。咳の病訴や、胸の病訴、喉頭部の病訴は一般的に夜悪化する。熱っぽい状態は、Chamomillaの風邪や、Chamomillaの百日咳、Chamomillaの胸の病訴を伴い、夜に起きる。 Chamomillaのほとんどの病訴は夜中以降よくなる。9時から夜中まで悪化する。「乾燥した咳は夜と睡眠中に悪化する」。風邪をひいてからの乾燥した咳。冬に起きる子供の粗く、ひっかくような咳は、胸骨上の窩にくすぐったさを伴い、夜に悪化する。乾燥した咳が睡眠中続く。寝床で暖かくなった時、咳が改善する。子供がだっこされたがり、始終子守りを忙しくさせる場合、Chamomillaは百日咳で非常によく使われるレメディである。咳や吐き気や嘔吐、非常に苛つき、欲しい物すべてに気まぐれで、睡眠中咳をする。

 今や諸君は胸の症状を容易く見破る事ができる。それらは精神面の症状と苛つきと咳と共に進む。胸の中の咳は喉頭の中の咳や、風邪からの咳とほとんど違わない。それは同じChamomillaの咳である。睡眠中の咳。ほとんどの病訴の間に、発熱や風邪、急性の病訴、小さい発作、四肢の燃焼が起きる。四肢に縫われるような痛み。筋肉の痙攣。手足のしびれ。四肢や時には他の部分にも起きるが、特に手足に痛みを伴い、無感覚な感じ、或いは死んだような感じを伴う痛み、無感覚な感じを伴う痛み、皮膚の感覚がほとんど完全になくなる事があるが、四肢の長い神経の痛みは非常に激しく、普段のように患者は痛みに敏感なように見える。極めて痛みに敏感であるが、痛み自体は、それに続いて無感覚な感じを引き起こす。古い本では麻痺した痛みと呼ばれている。四肢の痙攣。全身の痙攣。「脚やふくらはぎの引きつり。深刻な寒気に続く足の裂けるような痛み。夜足の裏が燃え、布団から足を出す」。型にはまった処方家たち皆に、患者が布団から足を出すのはいつでもSulphurと知られているが、熱い足、燃えるような足の裏があるレメディの大リストがあり、もちろん足を涼しくするため、そのすべてが布団から足を出す。皆がSulphurをとる理由はない。

 夜中前、夜に起きる痛みのもう一つの特徴は、非常に激しいためじっとしていられない事である。子供が痛みがある時、だっこしてもらいたがり、それは自分によさそうに思える。大人が夜寝床で痛みが起きる時、起き上がり、床の上を歩く。無感覚な痛みで、痛みは熱さで改善し、手足の単収縮を伴い、夜寝床から飛び出す痛み。 痛みに過敏。かなりの苛立ち。Chamomillaの患者は夜眠れない。Bell.のように眠いが眠れない。日中静かにしたら寝たくなる。だが寝床に入る時間になったらすぐに目が覚め、夜、特に前半、眠れず落ち着きがない。Chamomillaの患者は幻がよく見える事があり、眠ろうと努力している夜前半の間、とても興奮して、眠ると引きつけを起こしピクピク動き、怖い夢を見て、非常に苦しむ。「不安な夢。恐ろしい姿を見てギョッとする。致命的な事故の夢を見る」。眠ろうとして精神的に擦り切れ、疲れ切る。

Causticum(コースティカム/水酸化カリウム)

 Causticum は非常に鋭いレメディーで、老人、根本体質的に衰えて慢性病を患う人に合う。急性病で示めされる事は時々しかない。症状は、進行性で、ゆっくりで、有機組織の衰退を伴うものだ。徐々に筋力が弱まり、麻痺する。食道の麻痺、喉の麻痺、ジフテリアの後に起こるような麻痺;上まぶたの麻痺、膀胱の麻痺;手足の麻痺、下肢の麻痺;非常なだるさ、筋肉の弛緩、言い表せないほど疲労し、体が重い。震え、身震い、ぐいっという引きつり、ピクピク する筋肉のひきつり、寝ている時の痙攣がある。

 次に腱に見られる最も目立つ特徴は、腱が短くなり、一時的、あるいは永久的に痙縮に至る事であり、手足が引っ張られる。前腕の腱の緊縮でだんだん屈曲してくる。全部の筋肉が硬化し、短くなる事もあり、手でさわると硬い隆線が感じられる。筋肉と腱の痙縮。

 これは関節周りの腱と靭帯のリウマチの状態と密接に関係する。腫れを伴う事もあるが、常に痛みがあり、関節の萎縮に向かい、関節の先端がしまり、強直していく。関節の非常な強ばりがあり、その間患者は衰弱していき、憂鬱で絶望的で不安や恐怖の状態に陥る。絶望や何かが自分に差し迫っている感覚、何かが起こりそうな感覚が常に心にある。これらはCausticumの一般的な特徴である。これら全てが1つの像を形成しなければ、わかる事はできない。

 Causticumの他の進行性の問題は、ヒステリーである。徐々にヒステリーはひどくなる。ヒステリー性の痙攣。女性は自分のコントロールを全て無くし、馬鹿げた事を言う。神経系は音、接触、興奮、或は非日常的な事全てに極めて敏感。わずかな音でびくっとする;寝ている時びくっとする;ぴくぴく痙攣したり、ぐいっとひきつったりする;子供は驚きやすく、または原因もなく驚いたように振る舞う。

 麻痺性の衰弱はリウマチの素因と関係がある。リウマチの状態は特有である。患者は熱さにも冷たさにも耐えられない。 熱さも寒さも、リウマチの状態と神経状態と全体的を悪化させる。痛みは熱で好転するが、乾燥した天候で悪化する。関節の非常な変形;異常に大きくなり、軟化し、浸潤しており、常に乾燥した天候で悪化する;乾燥した天候での痛みとうずきは一層ひど苦なる。筋肉と関節の両方に影響するリウマチ。この患者は寒さや乾いた風にさらされてもまた悪化する。東の低地からコロラドへ上った人の多くが、冷たく乾いた風邪で、リウマチを患って帰ってくるだろう。そのような患者を、寒い湖で乗り物に乗せると、風にさらされた顔の側面に麻痺が起こるだろう。顔に東風を受けながらの長いドライブする。その翌日そちらの側の顔は、麻痺するだろう。そのような麻痺は、たいてい Custicumで回復する。引き裂かれるような、引きちぎられるような麻痺性の痛み;無感覚にする痛み;患者から普通の生活を奪う痛みは、非常にひどい。1つの場所に長くとどまろうとする。Causticumは歩行性運動失調の、電撃のように走る痛みを、非常に和らげることがしばしばある。

 このような苦しみとともに、患者はゆっくり衰弱し、歩けなくなるまでになる。座る事もできず、疲労し衰弱し、横たわらなければならない。心身が疲労するが、それは麻痺性疲労である。

 痙攣的症状。あちこちに痙攣。驚いたりすると、ほとんど必ず何か痙攣的状態を起こす。ヒステ リーの傾向を持つ女性は、激しい驚きで痙攣を起こすだろう;より舞踏病的傾向の神経質な少女では、筋肉のひきつりを伴い飛び上がり、その状態がその日中、夜 まで続くだろう。夜間でさえ舞踏病。局所的な舞踏病、部分的な痙攣、舌の舞踏病、あるいは顔の片側の舞踏病。

  思春期、若い人の癲癇で、激しい驚きや、冷えた事や、天気の非常な変化にさらされた事からの癲癇。癲癇、舞踏病、麻痺、ヒステリーは月経中悪化。Causticumはその深いレメディだと分かっている。冷たく、乾いた風にさらされ悪化。温かく、湿った日、雨天で悪化するリウマチの症状だが、これはそこまで顕著ではない。

 私が述べた症状はどれも、冷水浴で起こる。長く乾燥と寒さが続くと、リウマチは悪化し、水浴で濡れたり、冷えるとそれらが起こる。

 Causticumは狂気を治癒する;激しいせん妄と伴う急性の躁病ではなく、受動的な精 神異常で、脳が疲労している。根本体質が長患いと非常な問題で打ち砕かれ、ついに精神が錯乱しているのだ。患者は最初、何もできない事を認識し、次に何か が起こるのではないかという予感が訪れる。考える事ができず、従って自分の仕事が出来ない。低能になっていく。臆病な想像でいっぱい。臆病な不安」、恐ろしい空想で参っている。角を曲がるたびに、何かが起こるのではないかという恐怖がある。死を恐れる、自分の家族に何かが起こるのではないかと恐れる。いつも何か恐ろしい出来事を予期する。それはCausticumの精神状態としては顕著な特徴である。長引いた不安の後、精神的に崩壊した老人のケースに見られる。;ある種の長引く苦闘の後。眠りに落ちる前心配。これ に加えて、Causticumの患者はバランスを失う。全てが患者を興奮させる。自分の症状を考えると、それらは悪化する。精神も他も、長く続く悲嘆と悲 しみで発症。恐怖と長引く悔しさが有害に作用する。仕事の心痛で疲労する。

 発疹の抑圧は精神症状を起こしやすい。Zincum軟膏で発疹を抑えた後の精神疲労、望みを失う、絶望。発疹があった間は良かったのに、発疹が消えると精神の機能が停止する。頭 と顔の側面の発疹、またそれは頭全体に広がる。厚い、痂皮性発疹が後頭部全体を覆う。子供において、これらの発疹が抑圧されると、舞踏病が続きやすい。大人では、痙攣、麻痺性の衰弱と麻痺的精神状態があり、神経に痛みがある事もあるだろう。顔面の発疹が追い込まれると、結果的に頻繁に顔面麻痺になる。古い 潰瘍を刺激性のローションや軟膏で治癒した時も似た結果をもたらす。そして激しい頭痛、うっ血性の、拍動的な頭痛も患う;激しく縫うような痛みが頭にあり、夕方悪化する。しかし、頭痛は一般的にこれといった特徴がない;たまにのみ見つけるCausticumの頭痛は、自分からそうだと示したからである。通常、リウマチ、また頭皮にも作用する痛風性の状態に関係する。頭皮は、他の部分の緊縮のように、痙縮し、ぴんと張る。リウマチ性頭痛;痛みは、吐き気や嘔吐を起こすほど非常にひどい事もある。麻痺の後、目がくらむような頭痛。

 扁桃腺。頭部は首の筋肉が短化し、一方に引っ張られる事もある。Causticumはこの腱と筋肉の短化の治癒的レメディである。

 Causticumは目の症状が多い。患者は「まぶたが重く感じ、開けておけない」と非常に よく言う。これは実際の麻痺に至るまで徐々にひどくなる。目の前にベールが出現することもある;視界がぼんやりする。目の前がちらつく。空中に黒い小さな虫がいっぱいいるように見える。また大きな黒い、または大きな緑色の点が見える。光を見た後、緑色の点が現れ、しばらく視界にそれが残る。複視。視力は、 失われるまで、だんだん弱くなる。視神経の麻痺。落涙、涙は刺激的で、焼けるようだ;潰瘍形成、目からの大量の分泌、まぶたの膠着、眼筋の麻痺。 Causuticumは角膜に潰瘍を伴う腺病性眼炎を治癒する;慢性的、疥癬由来の化膿性眼炎。

 他に非常に強い特徴として、イボが出来やすい傾向がある。顔のイボ、鼻の先端のイボ、指先のイボ、手の上のイボ。硬く、乾燥していて、角質性のイボが、身体のあらゆる場所に出る。

 このレメディに通常ある特徴として、粘膜から夥しい、どろっとした、粘りのある、ねばりつく分 泌がある。カタルが耳管に至る、鼻と喉から耳へ至り、その結果、耳にとどろくような音、キーキーいう音と反響がある。耳垢が非常にたまる;カタルが元となる聾、聴覚神経麻痺からの聾。耳に、重度の、引っ張られるような痛みがある。

 鼻風邪がとても面倒な事になる。鼻腔全体を通じた痂皮の蓄積を伴う昔の、萎縮性の鼻風邪;潰瘍形成を伴う後鼻腔のカタル、粒状化し、非常に大量の、どろっとした黄色、あるいは黄緑色の分泌;鼻血;刺激的な水様鼻感冒の頻繁な発病。鼻が非常に痒い。鼻先にイボが大きくなる。

 顔の痛みは激しい。寒さにさらされると神経的な痛み。これらの痛みはしばしば顔面麻痺に伴う。顔に引き裂かれるような痛み、縫うような痛み、リウマチ的性質のある痛みが起きる。

 口と鼻のあたりに潰瘍を形成する。唇、小鼻、目尻あたりに裂け目が生じる。非常に些細な事から、裂け目が形成されるようだ。裂肛、皮膚の関節あたりに亀裂。関節の屈曲部に亀裂を伴う老齢者の湿疹のケース。内壁の硬化を伴う瘻孔。

 歯茎は壊血病のようになり、歯から離れ落ちていく;歯茎の出血と潰瘍形成。風の中で乗馬すると、激し い、引き裂かれるような痛みが歯根にある。年老いたリウマチ患者は、乾燥期を通じ、歯痛を患う。歯に縫うような、引き裂かれるような、拍動的な痛み;冷気 にいると、痛んでない健全な歯にもそれらの痛みがある。歯茎の頻繁な再発性膿瘍。口に腐敗した酸味または苦みがある。

 麻痺状態が舌に作用すると、どもる。咽頭と食道の、完全な麻痺状態もある。よってCausticumは、ひどく扱われたり、レメディが病気を充分治癒しなかった時の、ジフテリアの結果の状態に役立つ。

 食べ物が間違って呑み込まれたり、喉頭や後鼻腔へ入っていく。発話に関する器官の麻痺、舌の麻痺、しゃべり方のぎこちなさ、咀嚼のぎこちなさ;咀嚼している 時、舌と頬をかむ。ジフテリア後の麻痺は重篤な状態で、数個のレメディしか治癒できない。Causticumはそのうちの1つである。Lachesisと Cocculusもまた受容である。口と喉の感想;喉がひりひりする;喉に一杯な感じがあるために、いつも呑み込み続けていなければならない、喉に神経過敏さがある。これは麻痺の前兆であることがしばしばある。興奮したStaphisagriaの患者は、常に呑み込み続け、これは大変な問題の原因となるまで続く。喉の焼ける感じ;喉がぐいっとひきつる;常に、どろっとした、粘りのある粘液を喉からこすりとる。粘膜がどこから来ているのか確認するために、患者が立てている音を調べなさい。しわがれ声は、喉頭に問題があることを示す。

 Causuticumの患者は、空腹で席に着くが、食べ物を見るとすぐ食欲が消失する。食べ物のことを考えただけで、見ただけで、匂いで、食欲がなくなる。これは妊婦に共通の症状である。空腹であるけれども、テーブルに着いた途端、食べられない。Kali carbonicuinは胃に、空っぽで、全てなくなった感じがあり、食べ物を嫌悪する。Chinaはガツガツした空腹があるが、食べ物を見るのも嫌がる。

 食後の喉の渇き;水は嫌いだが、喉の渇きで冷たい飲み物を欲する;ビール、燻製の肉、舌や鼻を刺激するものを欲し、 甘いものと珍味を嫌悪する。食欲の喪失を持つほとんどのレメディは、甘い物、ペーストリーなどを欲しがる。飲む事への嫌悪を伴う喉の渇きの症状は、非常にLachesisに似ている。この2つは、喉の麻痺状態において、非常に似たものが共通している。

 胃で石灰が消化されているという妙な感覚がある。胃の震え; 焼ける感じ。パンが重さと圧迫感を引き起こす;コーヒーは全ての胃の症状を悪化させる感じだが、冷たい水を飲み込む事で緩和される。このレメディの多くの 症状は冷たい水を飲み込む事で好転する。激しい、痙攣的な咳は、冷たい水を飲むとすぐ止まるかもしれない。冷たい水は、麻痺の状態に、強さを与えるよう だ。お湯を手にかけると、年寄りの敏感な脊椎の状態に痛みを起こす。冷たい水で洗うのが唯一の緩和となる。

 Causticumは、げっぷ、吐き気、嘔吐、膨満、胃の激しい痛みがある。挟まれるような疝痛。直腸に、体の他の部位で見受けられると同様の麻痺性の弱さが起こ りやすい。直腸は不活発で、硬い便でいっぱいで、不随意に、気がつかないうちに出る。Aloeは、特に子供において、硬い丸い便が、不随意に少し出 る。そういう事があると充分心えている老人でさえ、気付かずに小さい球形の便が出る。 

 麻痺状態のために、患者が立っている間、あまり力まず便が出る。立っている時を除き、閉尿;他のどんな姿勢でも、尿が出ないのはSarsaparilla。頻繁な便秘、力んでも便はうまく出ない。便は粘り気があり、光っており、便を出すのに非常な困難と疲労を伴う。

  肛門が裂ける;直腸にかゆみと縫うような感じ、昼も夜もひどい痒み;痔;会陰が脈動する感じ;裂溝と痔は、拍動し、燃えるように暑い。痔は浸潤し硬化する。

 このレメディは、2つの種類の膀胱の麻痺がある。1つは押し出そうとする筋肉が働かなくなり、尿が出ない。もう1つは、膀胱括約筋への集中で、尿が不随意に出る。「とても尿が出やすいので、出ていると感じてもいない。ほとんど信じられないことだが、暗闇では、ふれた感じで確かめられるまで尿をする」。Causticumは尿が流れることに気がつかない。子供のおねしょに、非常に有効なレメディである。特に女性においては素晴らしいレメディである。咳をすると、不随意に尿が出てしまう。女性の閉尿。出産後の分泌停止。膀胱の麻痺。電車の旅で、トイレの非 常に近くに、見ている男性がひしめいていて、非常に困惑しすぎて、尿ができず、旅の終わりに尿をする事ができないと気がついた女性。膀胱の筋肉を痛めたことによる閉尿。その時、患者が冷やされたなら、レメディーはRhusかもしれない。Rhusと Causticumは負担をかけ過ぎた事による、或は負担をかけられて冷やされた事による、筋肉の麻痺性衰弱への2大レメディである。

 月経時期の非常な衰弱。月経の前に不安な夢;憂鬱;筋肉が急に収縮するような痙攣;背 中の痛み。月経の間、多くの煩わしさに苦しむ。だいたい流れ始める時、激しい、筋肉が収縮するような痛みが来る。夜のシフトや心配で疲労のため、母乳が出なくなりそうな授乳中の女性。乳首がひりひりし、裂け目が入ったり、或は亀裂を形成しそうな場合もある。

 Causticumの患者は声の問題がある。Carbo vegetabilisの症状について学んだ時、私が夕方しわがれ声が悪化すると話した事を覚えているだろうか。私が観察するCausticumのしわが れ声は、朝悪化する。朝しわがれた声で起きる;普通のケースなら、動き回り、粘膜を少し吐きだした後、好転する。声帯の麻痺からの突然の失声。朝に始まり、だんだんひどくなり、1日中、一晩中続く。

 Causticumの咳は、辛い咳で全身が苦しむ。胸部は粘液でいっぱいな感じで、咳をもう少し深くできれば、粘液を出せるのにと感じ、疲reるまで咳をしたり、冷たい水で緩和されると気がつくまで咳をする。それは氷のように冷たい水でなければならないが。咳はくぐもっていて、まるで樽の中へ咳をしたかのようである。もし、粘液に達するほどの深い咳ができれば、痰を吐きだすことで緩和され る。そのような咳が急速な結核の前に起こることもある。Causticumは深く作用する;結核症を治癒する。特に粘液を分泌する結核症や急速な結核。「粘液分泌が充分出来るほど深い咳ができないような感覚を伴う咳;くすぐられる感じでもたらされる、ひり ひりする感覚を伴う。夕方と朝、咳で眠りから目覚める。冷たい水を飲み込む事で緩和される咳。前に曲げる事で悪化する咳。継続的で、わずらわしい咳;咳のたびに、尿が漏れる。「まるで打たれたような、手足の疲労したうずきを伴うインフルエンザ。百日咳のカタル性段階」。

 胸部の非常にひりひりした感じ、きつさ、胸部の圧迫感;まるで重荷が乗っているような感じ。粘液でいっぱいな感じで、患者は一口それを出すまで咳をし、しばらく少しだけ好転したように感じる。死者のように青白く、汗で覆われる。

 背中に多くの症状がある。痛みと硬さ;椅子から立ち上がる時の硬さ。手足に硬さ、臀部に痛さ、背中に硬さがあり、椅子から立ち上がるとき、あるいは横になった姿勢から立ち上がる時非常に困難を伴う。多くのケースでは、痛みとうずきは、ベッドの 温かさで好転し、熱いものをあてると好転する。指の痛みだけは、熱によって起こることもある。

置き換えダイエットには、玄米麹スムージー

Carbo Vegetabilis(カーボ ベシ/木炭)

 植物の炭であるCarbo vegの勉強を始めよう。これは、十分すりつぶして粉にする事によって、薬用効果がありパワフルで、すばらしい治療薬に変えられた比較的不活性の物質である。十分分割する事によって、病気の本質に類似するようになり、人間を治癒する。旧学派は、胃酸を治すために、その小さじ量の一服を使用する。しかしそれはハーネマンの大きな業績であるのだ。これは天然の形ではかなり不活性であり、真の治癒力はポテンシー化して始めてもたらされる。それは深く作用し、長く作用する抗乾癬の薬の一つである。それは生命に深く入り込み、そのプルービングにおいては長く続く症状を発展させ、ゆっくり知らぬ間に起きている長く続いた状態を治す。特に血管系に影響を与え、更に特に有機組織の側の静脈や、心臓、静脈系全体に影響を与える。Carbo veg.の病因を調べると、不活発という言葉が頭に浮かぶ。不活発や怠慢さ、腫れ、という言葉がしょっちゅう心に浮かんで来るだろう、というのはこのような状態が症状にとても頻繁に起きるからだ。有機組織のすべてが不活発で、膨らみ、腫れている。手は膨らみ、静脈は膨張し、体は充満し膨らんだように感じ、頭はまるで血液で一杯であるように充満した感じがする。手足は鈍く感じるため、患者は足を持ち上げて、血を流させる。静脈は怠慢で、緩み、麻痺している。血管運動麻痺。体の血管が大きくなり、手足に静脈瘤が起きる。

 身体面同様、精神面の状態も全体的に遅い。精神面の働きが遅い。考えるのが遅く、活気がなく、まぬけで怠惰である。さっと自分を動かせる事ができなかったり、何かしたいという欲望が起きない。寝転がって居眠りしたがる。手足はぎこちなく、大きくなったように感じられる。皮膚はくすんでいる。毛細血管の循環が鬱血している。顔は紫色。刺激のある食べ物や飲み物は何ででも、くすんだ顔がほてる。ワインが出される食卓に座っている時、人々を見回すと、Carbo veg.の患者の顔はほてるので、すぐ選び出す事ができるだろう。しばらくしておさまると、彼らはまた紫色になってくすみ、それはほぼ汚くくすむ。 皮膚が怠惰で不活発である。

 このレメディー全体に燃焼が貫く。静脈の燃焼、毛細血管の燃焼、頭の燃焼、皮膚の痒みと燃焼。 炎症部分の燃焼。内側が燃焼し、外側は冷たい。循環の弱さや、心臓の弱さを伴って冷たい。氷のように冷たい。手足が冷たく乾燥しているか、或いは冷たく湿っている。膝が冷たく、鼻が冷たく、耳が冷たく、舌が冷たい。胃の中が冷たく、燃焼を伴う。気絶。倒れ込んだ時、そこらじゅう冷たい汗で覆われる。倒れる時、息が冷たく、顔が冷たい。死体のようである。このような状態すべてにおいて、患者は扇いで欲しがる。

 出血がこのレメディーに共通している。炎症を起こした表面から血液が滲み出る。潰瘍から黒色の出血。肺や子宮や膀胱から出血。血を吐く。受け身の出血。貧弱な循環のため、毛細血管性出血が始まり、出続ける。血が激しく出るBelladonnaやIpecacやAconiteやSecaleのようなレメディーに属する、いわゆる活発に湧き出る出血は、このレメディーにはほとんどなく、受け身の毛細血管性出血が起きる。この種の出血に苦しむ女性で、終始少しの出血が滲み出るため、月経期間が伸びる。分娩後に陣痛ですぐ止まるはずの出血が滲み出る。血管に収縮がなく、緩んでいる。黒い静脈血が滲み出る。 外科手術後、血管に収縮も退縮もない。皮膚に怪我をするとすぐ出血する。動脈はすべて縛られ閉じているが、小血管は血管壁内で、いかなる収縮もないように見える。炎症部は出血するかもしれない。弱い心臓と緩んだ静脈がある。

 また潰瘍だが、前述のような血管の弛緩と組織の弱さを伴う症例であれば、修復せず、組織が作られなくても驚く事はない。一部が負傷すると、剥がれ落ちるだろう。一度潰瘍ができたら、治らないだろう。その組織は不活発である。 そのため不活発な潰瘍が起き、潰瘍から膿漿の、刺激性で、薄い分泌がある。皮膚は潰瘍ができ、粘膜が潰瘍になる。口や喉に潰瘍ができる。緩んだ弱い状態のため、あちこちに潰瘍ができる。貧相な組織がつくられるか、或いは全くできない。 「血液が毛細血管内で停滞する」とテキストにはある。

 壊疽が進むこの弱い部分は、どんなに容易く見える事か。どんなに小さな炎症や鬱血も、黒や紫になり、すぐはがれ、それは壊疽を引き起こすのに十分である。これは敗血症の状態の血液中毒において、特に外科手術やショックの後におけるすばらしいレメディーである。これは敗血症の状態や、猩紅熱や、紫色の染みが皮膚に現れる不活発な形成が起きるどんな病気にも役立つレメディーである。Carbo veg.では、睡眠は恐ろしいといった不安が多い。眠りがけに不安や、苦しみ、痙攣、単収縮が起き、恐怖感が起きる。すべてが恐ろしい。恐ろしい幻や幽霊が見える。幻を伴い、特に不活発で、死んだように眠る。Carbo veg.の患者は不安で目が覚め、冷たい汗で覆われる。疲労困憊。睡眠後すっきりしない。このような患者自身が、自分の睡眠で疲れ果てる。不安でたまらず、眠りたくない。暗闇で不安になる。窒息するかのような呼吸困難を伴う不安。不安がすごすぎて横になれない。

 Carbo veg.においては無関心さが、非常に目立った症状である。受け止める事ができなかったり、環境が呼び起こすはずの印象が感じられなかったりする。患者の愛は実質的にかき消され、そのため話かけられても、何も患者を喚起する事はないし、妨害する事もない。「何を聞いても、うれしいとも、うれしくないとも感じないし、それについて考える事もない」。恐ろしい事はあまり影響しないように見えるし、うれしい事も影響しないようだ。自分の妻や子供を愛しているかどうかわからない。これは不活発や、考える事や沈思する事が不可能の一部であり、これはすべて腫れのため起きる。静脈の不活発性。頭が充満し、膨張する。頭は混乱し、考えられない。物事がそうであるか、そうでないか、自分の家族を愛しているか、そうでないか、敵を嫌っているのか、そうでないのか、認識できない。麻痺し、馬鹿っぽくなる。ここに不安の別の状態があり、夜幽霊が恐く、まるで取り付かれているかのような不安がある。目を閉じると不安、晩に横になると不安、目が覚めるとまた不安である。すぐ恐がる。眠りがけにビクッとし痙攣を起こす。

 頭痛は、ほとんどの場合、後頭部にある。頭全体が膨らみ、充満し、膨張する。頭皮がきつすぎるように感じる。すべてが頭の中を駆け上がる。後頭部のひどい頭痛。動かせない、回せない、横に倒せない、揺らせられない。というのは、まるで頭が破裂しそうだったり、まるで何かが後頭部をつかもうとしているかのようだからだ。後頭部に鈍い頭痛が起きる。後頭部の下方に激しい受け身の痛みがある。頭が重く感じられる。後頭部に痛みがある時、頭が枕に引き戻されるように感じられたり、まるで枕から持ち上げられないように感じられたりする。Opiumのようであり、枕から頭を持ち上げる事ができない。呼気の間、頭の中がズキズキして痛い。Carbo veg.の患者は息が短く、静かで、できるだけじっとしており、最終的に、自分で強いて深呼吸するまで、そのように続き、息は鋭いうめき声と共に出る。頭痛は頭皮の収縮から起きるように思える。咳をすると、頭全体を通して縫われるように痛く、頭全体が燃える。頭が激しく熱く、燃えるように痛い。頭に血が押し寄せ、鼻血がそれに続く。発作的な収縮や、吐き気、目の上の圧迫を伴う、頭の鬱血。熱すぎる部屋から、鼻風邪をひいたような感じになる。このような頭痛の多くは、風邪をひいてから、鼻風邪から、古いカタルのつけで起きる。Carbo veg.の患者は慢性カタルで苦しむ。鼻から自由に分泌液が出るととてもいいが、風邪をひいて分泌液が止まると、頭の鬱血が起きる。分泌液の抑圧には我慢できない。風邪をひく度に頭痛が起きる。寒く湿気た天候や、 寒く湿気た場所へ来て、寒気がすると、頭痛が起きる。後頭部の恐ろしい頭痛、或いは目の上の頭痛、或いは金槌のような物で撃たれたような頭全体を含む頭痛。このような状態はKali bichromicumやKali iodatumやSepiaのようである。このような頭痛の多くは、カタルの状態を止めたために起きる。

 髪の毛がごっそり抜ける。頭に発疹ができる。不活発で、学習が遅く、夜の恐怖で苦しむ学童もまたそうであり、一人で寝ないし、暗い部屋には誰か一緒でないと入れないだろう。頭痛が起きると、帽子の圧迫でひどくなる。帽子を脱いでからしばらくしても、その圧迫を感じるだろう。 汗は冷たい汗で、特に頭や額に汗をかく。Carbo veg.の患者は突然大量の汗を噴き出し、まず額に汗が出て、その汗は冷たい。額から手まで冷たく感じられ、いかなる風でもそこに吹きかかると痛くなり、額を覆いたがる。頭は冷たさに敏感である。加熱され、頭のように汗をかき、その後すきま風が汗をかいた頭に当たると、カタルがすぐ止まり、頭痛が起きるだろう。膝と手が冷たくなるように感じ、汗をかいてもよくならない。

 目の症状は厄介で、それは頭痛と共に起きる事がよくある。目に燃えるような痛みがある。目は光沢がなくなり、深くくぼみ、瞳孔は光に反応しない。患者は精神的に不活発に感じ、考えたくない。どんな労作でも頭痛が起きるので、座るか横になっていたい。 このような状態になる時はいつでも、目がそれを示す。目から明るく光る様子がなくなっているため、患者は病気だとわかる。自分でどこかを見つけ、横になり、そこが暗くなければ、患者は気持ちよく感じるだろう。一人でいたがり、疲れており、日常の仕事で疲れている。紫色の顔で、光のない目で、こけた顔つきで、頭も心も疲れ果てて、家へ帰る。どんな頭脳労働ででもヘトヘトになる。頭が重く、苦悩と頭の中が充満し、四肢が冷たい。血液が上昇する。目から出血する。目の中が燃えるようで、痒く、圧迫する。目が細かい仕事の重労働から弱くなる。

 Carbo veg.は耳から出る分泌液のための薬の一つである。不快臭があり、水っぽく、膿漿、刺激的で、表皮を剥ぐ分泌液で、特にその日がマラリア、ほしか、猩紅熱、特に猩紅熱に帰するもの。静脈系の不活発な状態。静脈は、古い病訴すべてで、最も影響を受けるように見えるが、特に患者が自分について、或は母親が子供について、マラリア熱にかかって以来、調子がよくないという場合はいつでもそうである。娘は麻疹や腸チフスや猩紅熱にかかって以来、調子がよくない。Carbo vegは症状が混乱し、症状の一致が残っていないほど患者がかなり加工されて来た場合だと思える時の薬の一つである。症状がすべて抑圧されてきた老齢者の耳垂れや、老齢者の頭痛。そのような場合は症状に秩序を戻し、健全な耳からの分泌液を作り上げ、反応をもたらし、循環をよりよくするお決まりの薬の一つに、Carbo veg.がなり、それは症例の一部を治癒し、その後もっとよいレメディーを選ぶといいだろう。

 耳下腺の炎症、或はおたふく風邪。おたふく風邪が寒気からその住処を移し、女子は乳腺に、男子では睾丸に移動した場合、Carbo veg.は順序を戻す薬の一つであり、それは元の場所に問題を戻し、安全に続けるよう指揮する事がよくある。耳の中の痛み。不活発でひどい臭いの分泌液が耳から出る。聴覚を失う。内耳の潰瘍。耳の前に何か重い物が横たわっているように思え、それが止めて聴覚が低下しているように見え、特にし何か古い問題に帰する症例においてそうである。

 Carbo veg.の患者はいつも鼻風邪にかかっている。暖かい部屋に入り、1分たったら外に行こうと思ってオーバーを着たままでいる。すぐに暑くなり始めるが、1分たったら外に行くと思い、コートを脱がない。そのようなやり方で、必ず鼻風邪をひく事になる。鼻の中の水っぽい分泌液で始まり、日夜くしゃみをするだろう。患者は熱さで苦しみ、寒さで凍え、すきま風の度に凍え、暖かい部屋では汗をかき、このように両方で苦しむ。快適な場所が見つからず、くしゃみが続き、鼻をかみ続ける。おそらく鼻血が出るだろう。夜は紫色っぽくなる。 鼻風邪は喉の中に広がり、口の中や喉は表皮が剥がれたようになり乾燥する。多量の水っぽい分泌液が後鼻孔と喉を満たす。そして声枯れが始まり、晩には喉頭と喉がヒリヒリししわがれた声になる。咳をすると喉頭がヒリヒリし、触れると痛い。咳をすればするほど、もっとヒリヒリする。この状態が胸まで広がる。薄い粘液の分泌液が出て、ついにはべとついた黄緑色になり、ひどい味がする。そのような鼻風邪である。さてそれと共に、ほとんどはCarbo veg.の病状に関連して、胃の障害が起きる。ガスを伴い腹部がかなり膨張する。鼻風邪と共におくびが出て、酸性の胃障害が起きる。胃障害が起きる度に、鼻風邪にかかるように思える。熱過ぎる部屋に入る度に鼻風邪が起き、くしゃみと胸の疾患とカタルを伴いがちである。

 このような鼻のカタル性の状態は、粘液がある所はどこでも起きうるはっきりとした例にすぎない。水っぽい粘液と出血を伴うカタル状態。 Carbo vegは喉や鼻、目、胸、膣のカタルがある。老齢者の膀胱や胃腸のカタル状態。卓越したカタルのレメデイである。女性は多かれ少なかれ帯下があると好調に感じ、それはある種の防御のように思える。毎日起きるこのような分泌液が、干上がり、局部治療や洗浄、あらゆる種類の局部塗布によってコントロールされ、患者は葬儀屋の手に委ねられるか、或はみじめな廃人にならされる。このようなカタル性の患者は内側から治らなければ、分泌液は出させた方がよい。このような分泌が出る間、患者は楽になる。Carbo veg.の患者が鼻風邪で熱っぽくなるのはかなりよくある事であるが、他の多くの病状では患者は冷たく、手足が冷たく、顔が冷たく、冷たい体で、皮膚が冷たく、汗も冷たい。鼻風邪とカタル性の状態の初期段階では、このような冷たい症状が起きる事ははあまりない。夕方や夜に熱っぽい。だが粘液がさらに多くなる第2段階を過ぎてはじめて、冷たい膝、冷たい鼻、冷たい足、冷や汗が起きる。

 Carbo veg.の顔は大いに研究できる。顔つきや表情において、一般的なものがかなり見える。患者は表情、特に目における一般的な症状を示す。患者はいかに自分が病気か、兆候のポイントを教える。Carbo veg.では、かなり蒼白で冷たく、唇は締め付け、鼻は指し示し、引き込まれている。唇はすぼめ、青く、病気っぽく、死んだようである。顔は冷たく青白く、汗に覆われている。検査するために舌を突き出してもらうと舌は紫で冷たく、息は冷たいが、扇がれたがる。コレラでも、下痢でも、消耗的な汗でも、発熱後の病状でも、本当にそうである。鼻風邪が出て胸に留まった後、ひどい呼吸困難や多量の喀出、疲労性の発汗、ひどい冷たさがあり、患者は扇がれなければならない。呼吸困難が続く咳、疲労困憊、多量の発汗、窒息と表皮剥離を伴い、扇がれたがる。冷たい顔。このように苦しみが顔に表れる。痛みやうずき、不安や悲しみがすべて顔に表される。顔の研究は楽しく、役立つものである。レメディの顔の研究は、非常に役立つ。健康な人の顔を研究する事は役立ち、顔の表現からその人の意図を判断する事ができるだろう。ある人は顔にその人の仕事を示す。その人の考え方や、憎しみ、切望、愛情を示す。食べる事以外好きにならない人、快楽主義者を選び出すのは、いかに簡単な事か。お金以外好きにならない人、守銭奴の顔を選び出すのは、いかに簡単な事か。職業人の多くの顔に愛が見えるだろうし、学生の顔を選び出す事もできる。それは彼らが生きている人生の愛の現れに過ぎないのだ。憎しみを表す人もいる、それは、その人たちが生きる事に対して直面してきた人生への憎しみであり、人間への憎しみであり、生命の憎しみである。しなくてはならなかった事すべてに失望してきた人々においては、その顔に憎しみの印が押されている。人々にそれを見るように、我々はレメディーにおいてそれを見る。顔の研究はとても愉快である。忙しく、思慮深く、よく観察する治療家は、決して口に出して言えない事、顔について知っている事で頭が一杯になる。このように顔の表情はレメディーである。Carbo veg.の顔は、ほんの少しのワインを飲んで耳の付け根まで真っ赤になる。これが強い特徴である。 全身肌が真っ赤になる。ほてりは島のように現われる事もあり、それは共に大きくなり、ほてりのすきまがなくなり、毛髪の中まで這い上がる。すごい事は、このレメディーが、小さじ1杯のワインが肌のほてりを引き起こすのに十分であるという毛細血管循環に、働く事である。

 昔の本には「歯茎の壊血病」について書いてあり、現在我々はそれをリッグ病と呼んでいるが、それは歯から歯茎が離れる物である。歯茎からの出血、歯茎が過敏。歯から歯茎が離れる。歯がぐらつく。「口の中で歯がガチガチと音をたてる」のが聞こえる。歯茎が固定しなくなり柔らかくなるというような状態を炭素が作り出す。歯茎はスポンジ状になり、出血しやすくなり、そのため出血を伴い、歯が弛み、非常に過敏になる。歯が迅速に衰える。歯を磨くと歯茎から血が出る。歯と歯茎の疾患は水銀の乱用から起きる。歯が長すぎて痛む。歯が引っ張られ、裂けるように痛い。熱い物や、冷たい物、塩っぱい食べ物から、歯が裂けるように痛い。熱い物、冷たい物どちらでも痛くなる。この事はシステム全体の一般的な静脈の状態に一致している。

 舌が敏感。舌の炎症。発疹チフスや腸チフスのような、特定な微熱の形態において、歯茎が黒くなり、患者は黒っぽく、血の混じった、不快臭のある、腐敗した滲出液が出る。妨害や接触から出血が起き、舌に黒っぽい滲出液が積もり、それは静脈からにじみ出る黒い血液である。この事は、発酵状態における腸チフスのような発熱の腐敗した形において起きる。このレメディーは、「敗血」に共通して描写されるような発酵症状にたくさんある。Carbo veg.は腸チフスの微熱タイプや、症例に腸チフスの状態が起きる猩紅熱や、虚脱の最終段階において、また冷たさや冷や汗、ひどい衰弱、呼吸困難があり、扇がれたがるコレラや黄熱病の虚脱時に、いざというときの頼みの綱である。ひどく衰弱し、舌が冷たい。

 口と喉は小さな紫色のアフタ性潰瘍で満ち、それは小さく白い斑点で始まるが、それは紫色になり、今や黒い血が滲み出ている。このようなアフタ性の斑点は出血しやすく、燃えるようで、刺すように痛い。水ぶくれの形になる。口の中がひりひりして乾燥し、アフタ性の潰瘍の出血を伴う。これらは口と喉のどんな状態にも見られるCarbo veg.の共通した特徴である。喉のしつこい粘液;喉の血の混じった粘液。このような小さい潰瘍が混じり、広がり、一つの固体の塊になる。大きな表面は潰瘍化し、粘膜が剥離し、その後出血するだろう。小さく黒い点がその上にできる。喉が非常に痛むため、食べ物を呑み込めない。一般的に喉が膨らんで感じられる。

 Cargo veg.の患者はコーヒーや、酸、甘い物、塩っぱい物を欲しがる。消化しやすい物や、よい食べ物をを嫌がる。たとえばガスが溜まる肉や、牛乳を嫌悪する。さてCarbo veg.の体質を作り上げようとするならば、胃から始めるだろう。この静脈瘤と心臓付近の弱い静脈、このような充満さと鬱血、鼓腸、胃腸障害、頭と心の問題、有機組織の不活発さを作り出したければ、この人にたらふく食べさせ、油分や甘い物、プリン、パイ、ソース、そのようなあらゆる消化不良を起こす安物や、ワインをたらふく与えると、Carbo veg.の患者ができる。今までにそのような患者を扱った事があるだろうか。患者が自分の話をするとすぐわかるだろう。その人の生活はミートパイの友達だと十分にわかるだろうし、その人は何年もそういう食生活をして来て、今こう言うのだ「ああ、先生、私の胃が、ただ胃が、ただ胃を何とかしてくださればいいのです」と。しかし、その患者をどう扱うかな。患者はあなたのために、自分で自分をCarbo veg.の患者にし、健康的な食生活に落ち着かせる事ができるようになるまで、かなり時間がかかるだろう。今患者ははしごの一番下から始めねばならない。私はただ、いかにCarbo vegの患者が作られ、どんな胃があり、どのような食生活をして来たかを見せただけだ。胃が燃焼し、ガスで膨れ、ずっとおくびが出て、腸内ガスができ、不快臭のあるガスを放つ。実際、悪臭のある、腐敗した状態である。汗は臭い。胸焼けのするおくびが出て、胃は摂った食べ物が逆流する。

 Carbo veg.は寒気の最後にかなり吐く。嘔吐と下痢。嘔吐と出血。吐血を伴い、体は氷のように冷たく、息が冷たい。脈はか細く、間欠性である。気絶し、ヒポクラテスのような顔で、べとついた黒い血が滲み出る。酸性の血の混じった胆汁の塊を吐く。

 胃の中にガスが溜まるため、胃が膨らんで感じられる。胃に入った食べ物はすべて、ガスに変わるように思える。いつもおくびを出し、おくびをしている間は少し楽になる。Carbo veg.は胃腸に差し込みがあり、燃えるように痛く、不安で、膨れる。これらの症状はすべて、おくびやガスを出す事で改善する。おくびから改善する事は、極めて自然な事であるように思えるが、Chinaを調べると、患者はおくびから悪化する事がわかるだろう。患者がおくびで楽になるという考えについてだが、LycopodiumとChinaでは、楽にならないようだ。彼らは多量におくびが出るが、相変わらず頭が一杯で、時には悪化するように思える。Carbo veg.の患者はおくびから必ず楽になる事を経験している。この事は特別な症状だが、ほとんど一般的になり、極めて一般的であることがある。頭痛がおくびを出す事で楽になり、リューマチ痛がおくびを出して楽になり、様々な種類の苦しみや膨張がおくびを出す事で楽になる。

 このような腹部の充満は、身体の病訴をすべて悪化させる。静脈にあるかのように描かれている充満感は、皮膚下の線維にある事があるので、パチパチと言う音がするだろう。これはCarbo vegの特質であり、リューマチの状態においては、腫れている部分に、この特徴がある事がある。食べ物が長い間胃に留まり、酸性になり、腐敗する。それは腸を通過し、更に発酵し、最終的に腐敗したガスの形で通過する。疝痛や、燃えるような痛み、膨張、充満、このような膨張から起きる圧縮や、痙攣の痛みがある。患者は、胃がまるで表皮が剥げたように感じると訴える。食べ物を食べたり、冷たい水を飲んでから、この事はヒリヒリするように描かれる。Carbo veg.は胃潰瘍を治している。それは深く作用する薬であり、消化不良の物や、ミートパイ、胃にもたれる物を食べてから起きる障害といった、あらゆる胃障害の状態を治す事ができる。

 Carbo veg.においては、他のあらゆる臓器のように、肝臓は活動停止や不活発な状態をとる。肝臓が大きくなる。門脈系が鬱血し、そのため痔になる。肝臓部の痛みと膨張、肝臓が過敏で燃えるように痛く、胃腸が膨張した状態と同時に起きる。肝臓部に緊張感があり、その部分があまりにも締め付けられるかのように、引っ張られる感じがする。肝臓内に圧痛があり、接触に敏感である。

 鼓腸と胃の充満に関して述べて来た多くは、また腹部にも適応する。下痢や血の混じった分泌や、膨張や腸内ガスを伴う顕著な鼓腸状態がある場合、Carbo veg.は敗血症のような微熱の形を示すかもしれない。過剰に腐敗したガスが、非常に不快な悪臭を放って出る。 Carbo veg.の腹部の目立った症状は、まるで塊が入ったかのようなガスのように、小腸のあちこちに腸内ガスが集まっている事である。小腸の締め付けは、一カ所に起きるため、塊か腫瘍があるような感じがし、最終的にはなくなる。ガスから疝痛が腹部のあちこちに起きる。腹部内に燃えるような痛みがある。どんな病気でも、Carbo veg.においては常に燃えるような痛みがある。部分的に燃え、充満感があり、それが鬱血を起こし、血を伴って腫上がる。血の混じった水っぽい便が出る時の下痢や赤痢、コレラ。小児コレラは、便が粘液と混じりあい、水っぽい粘液が血と混じり合う。子どもは疲労困憊から衰弱し、冷たく、青白く、冷たい汗を伴う。鼻や顔、唇がつままれて、ヒポクラテスのような顔になる。あらゆる下痢の問題を伴い、便と同じくらいか、もしかするとそれ以上の衰弱がCarbo veg.を示す。Carbo veg.の下痢では、どんな種類の便であれ、すべて腐敗し、腐敗臭のガスを伴う。 薄く暗い色の血の混じった粘液があればあるほど、レメディーがよく示される。肛門とその周囲が、痒く、燃焼、表皮剥離が Carbo vegの強い特徴である。下痢状態すべてにおける痛み、腹部上が押されると痛い。子どもにおいて肛門の周りの表皮が剥がれる。その部分は赤く、皮が剥がれ、出血し、痒い。大人においては肛門が痒い。小腸の潰瘍。粘膜の潰瘍の傾向は、このレメディーの特徴に一致している。粘膜がある所はどこでも、潰瘍があるだろう。アフタ性に見える。パイエル板の潰瘍。患者は寝床に横になり、血性の血清のような、かなり血が混じった体液が不随意に滲み出る。

 尿が粘液を含む場合の、老齢者の膀胱の慢性化したカタル状態、特に老齢者で、冷たい顔で、冷たい手足、冷や汗を伴う。排尿の抑圧がある。

 男女共に生殖臓器は弱く、緩んでいる。男性生殖器は、だらりと垂れ下がる。生殖器の緩み、冷たさ、発汗。 体液が不随意に出てしまう。

 女性における弛緩は、引きずり下ろされる感覚によって現われ、まるで中身が出てしまうように、子宮が引きずり落ちるように感じる。子宮が引きずり落ちるため、自分の足で立てない。内部臓器がすべて重く、ぶら下がっているように感じられる。

 Carbo veg.の別の強い特質は、子宮から滲み出る暗い色の出血である。ほとばしるような大量出血はあまりなく、このレメディーには出血があるが、滲み出るものである。月経の出血は、月経期からほとんど次の月経期まで滲み出るだろう。血は腐敗し暗く、黒色でさえあり、小さな血餅を伴い、それと共にかなりの血清が漏れ出る。テキストには「 子宮の苦痛からの子宮出血」とある。アトニー、調整の欠乏、弛み、繊維組織の弱さは、その状態によい名前である。Carbo veg.の体質ではアトニーがあらゆる所にある。筋肉は疲れ、四肢が疲れ、全体の存在が疲れ緩んでいる。この事は、血液が大量に出るBelladonnaやIpecac、Secale、Hamamelisに見られるほとばしりへの対比においてあり、それに関連して多かれ少なかれ弾力があるため、それに子宮の収縮が非常に自然に続く。Carbo veg.においては、分娩でも月経でも、或いは偶発的な出血のどれに関しても、子宮が収縮しない。単なるアトニーから起きる退縮不全、収縮がなく、緊張力がなく、弱さと緩みがある。月経や分娩、女性が対象の様々な病訴の後、Carbo veg.が合う事がよくある弱くなる期間がある。不十分な出血、ちょうど滲み出るような出血を伴う残留した胎盤があり、血がほとばしる傾向のない時、妊娠期間中や分娩中ずっと不活発で、痛みがゆっくりであった事を医者は思い出し、こう言う「どうして前にCarbo veg.の事を考えなかったのだろう」と。その女性は1ケ月間Carbo veg.が必要だった。 医者は薬を施し、その事について考える前に、子宮が胎盤を吐き出し、非常にすばらしく事を整えるので、さもなければ必要だった機械的な干渉は必要でなくなる。

 現在では、掻爬(そうは)術やあれこれ他の事をするおせっかいな助産術の事をよく耳にするが、それはホメオパスの愛想をつかさせ、まるでその部分は自然によって作られたのではないかのようで、自分で面倒が見れず、まるで拭き取り、採取せねばならいかのようだ。このように2塩化物などを注入し、女性から細菌を取り出すのは、全く無意味だ。秩序のある状態になれば、細菌はなくなるだろう。ホメオパスはこのような症例を何百も取り扱う事ができ、何の問題もない。どのレメディーがその女性に必要かを、あらかじめはっきりと見れば、悪い症例は一つもないだろう。自分で面倒を見るのだ。異常な状態で起きる不規則な収縮は、もし分娩に入る前にその女性が正常に戻れば、すべて避けられるだろう。Carbo veg.は分娩のために女性をいい状態に準備する薬の一つであり、Carbo veg.を呼ぶ症状が、このような状態に存在する事がよくある。その人は消耗し、緩み、疲れる事がよくある。妊娠で変わった事がたくさん起きる。妊娠中の吐き気、腸内ガス、不快臭、弱さ、静脈の肥大が起きる。下半身の静脈の肥大は圧迫から来ると、妊婦たちは言うだろうが、一般的にはそれは圧迫からでなく、静脈自体の弱さから起きる。

 母乳の抑圧、授乳からの疲労や、かなりの衰弱。自分の子どもの授乳中に、消耗状態になるのは健康な状態にある女性には、自然なことではない。その人が病気だからそうなるのだ。授乳を始める前に衰弱状態にあったのであり、その弱さは適切なレメディーによって修正されるべきである。その後その人は母乳を作る事ができ、足りないとう感じる事なく、子どもに授乳できる。そのような秩序の状態である。Carbo veg.は女性の友人であり、子孫への友人である。ホメオパシーを実際10年実践すると、奇形の赤ん坊が少なくなり、その子たちが皆大きくなり、力強く成長しており、その子らの欠陥や奇形がなくなり、大多数の子どもより美しくなっている事に驚くだろう。それは秩序を保ってきたからだ。医者は患者を観察し調べ、時々小さな薬を与え、母親は砂糖を赤ん坊の機嫌をとって与えられるのを疑わしく見る。それが薬だとか、赤ん坊に関する何かだとか知る必要はない。そのように医者はその小さな子の成長を見つめ、不健康な傾向すべてから脱出させる。ホメオパスの世話になって育った子どもたちは、全く衰弱もなく、ブライト病にもかからず、すべて正常に戻り、長生きし、職業のケアで適切に疲れ、だめになる事はないだろう。小さい子を見るのは医者の務めである。 遺伝や下降の傾向から救う事は、医者の人生の最も大きな仕事である。これは生きる価値がある。小さい子から突然生じたこのような傾向を見ると、それは両親のせいだと、決して公言すべきでない。それはただ不快でよくないに過ぎない。している事に関する医者の知識は、自分自身の物であり、最大の心地よさは自分自身から得られる。自分がした事や、避けた事に誰かが感謝するだろうと決して期待してはならない。一般的にした事に対し、ほめられたいと思っている医者には、良心がない。気高く、まっすぐ立ち、真実に溢れた医者は、夜働き、暗くなって働き、静かに働き、称賛を求めない。家に呼ばれた時、家族が事務所に小さい子どもを連れて来た時、こうする。このようにして、子どもたちは症状を観察され、調べられる。母親が薬をもらおうと子どもを連れて来る時はいつでも、子どもは薬をもらえるが、母親が薬をくれと言わなくても、ジョニーは砂糖をもらい、そのため医者は子どもの機嫌を取る事ができる事を、母親は知っている。それで十分である。

 Carbo veg.において、声は実に多くの症状を表す。鼻風邪を調べる時、その一部は描いた。どう鼻で始まり、喉や喉頭、胸を通過するかを説明した。今、喉頭の多くの症状は鼻の風邪と共に始まり、最終的に永遠に喉頭に留まり、そのようにCarbo veg.の症例が引き出される。Carbo veg.の風邪は喉頭にまず留まるのは時々だけで、 通常鼻を通過する。ほとんどのレメディーは風邪が始まるお気に入りの場所がある。たとえば、Phosphorusの風邪のほとんどは、胸か喉頭で始まる。 Carbo vegではそうでなく、その風邪は鼻から始まり、鼻風邪を伴い、喉頭はただ止まる場所である。もしCarbo veg.の風邪が胸に下降したら、気管支か肺で終わる。留まるお気に入りの場所があり、まるでそこに居続けるように見える。話してから喉頭が弱わる。話す職業や歌手、そして弱く緩んだ人の疲れた喉頭。声枯れは晩に始まる。喉頭は朝はかなり調子がいいのだが、晩になるとすぐ声がハスキーになる。更に深刻な形は、朝に口がきけず、晩に声枯れやハスキーになるのが、より特徴的である。晩にハスキーになり、表皮が剥げる。咳をする時、喉頭の表皮が剥げる。燃えるようだと言う人もいれば、表皮が剥げると言う人もいるだろう。咳をすると、喉頭と気管の表皮が剥げる。喉頭内の粘液がずっと出続け、それを擦って咳で外に出さねばならない。粘膜において同様の弱い傾向が見える。修復の傾向も、回復の傾向もない。喉頭と気管のカタルの状態を伴い、悪い状態から悪化して行く。話した後で声が枯れ、表皮が剥げ、午後と晩に悪化する。晩に無理に何度も咳払いし、喉頭の表皮が剥げ痛くなる。マテリア・メディカについて、もう一つ話そう。.ほとんどのプルーバーは素人で、そのためプルービング中にある混乱が起きる。この事を医者は見なければならない。プルーバーは「喉」と言うが、咳から喉がヒリヒリするのは、ほとんどいつも喉頭がヒリヒリする事を意味する。さて、ここに「喉頭の表皮が剥げ痛い晩に、無理に咳払いする」とう表現がある。咳払いで喉頭は痛くならない。喉がこすれて、喉頭はこすれない。だが無理に咳払いするため、部分的に表皮が剥げて感じられる事がよくある。潰瘍の痛みがあり、喉頭がこすれるような、くすぐったさがある。喉頭がヒリヒリして、そのためくしゃみが出る。喉頭結核。このカタルの状態と、喉頭の回復欠如が長く続くと、結核が始まる。

 Carbo veg.には百日咳の始まりに使用する、最もすばらしい薬の一つである。その咳は、百日咳に見られる吐き気、嘔吐、顔の赤みがすべてがある。その咳が全くレメディーを示さない時や部分的に症例が混乱した時、これは最もよい薬の一つである。そのような症例におけるCarbo veg.の一服は、症状をかなりよくし、百日咳の少数の症状は2〜3日でなくなるだろう。レメディーが永久に治癒しない時、更に明白な症状がもたらされた場合、別のレメディーを呼ぶ。ホメオパスの治療において、百日咳のほとんどの症例は、注意深く選ばれたレメディーで、1週間から10日でよくなるだろう。長い間継続する事が許されれば、6週間徐々に増加し、その後天候によって減少する。秋であれば咳は冬中続く。それゆえ百日咳は、ホメオパスが、ホメオパシーには何かがある事を証明する機会を与えてくれる。

 Carbo veg.の患者は呼吸しにくさから非常に苦しむ。窒息で横になれない。胸が弱く感じられ、まるでもう一呼吸できないように見える。それは心臓の弱さからや、胸が詰まるためだったりする。後者は一番よくある。疾患は喘息性の時もある。このレメディーは喘息を治す。 開いた窓や、椅子によりかかったり、家族の誰かができるだけ速く扇いだりしているのを見るだろう。 顔は冷たく、鼻はつままれ、四肢は冷たく、死んだように青白い。口の前に手をかざすと、息が冷たく感じられる。息が不快に臭く、腐敗している。四肢が冷たく、体にはっきりわかり、手だけでなく、上肢全体がそうであり、足だけでなく、四肢が体にはっきりしている。体は暖かく感じるが、皮膚は冷たい。

 Carbo veg.は吐き気と嘔吐を伴い、ガラガラという音をたてた咳をする。朝の咳は、もっと多くガラガラという音がかなりする;胸は粘液で一杯であり、痰を出そうとして咳をし、吐き気を催すか、或いは咳をして吐く。日中いつでも、胸の中の粘液から、特有な息の詰まり、吐き気、おくびが出る咳が増えるだろう。起き上がれない;しつこく、腐敗し、化膿した、黄色くべとついている。活力がかなり減少し、かなり緩み、精根尽きた人や老齢者。咳や長引く労作から精根尽きた人。疲労。多量の痰を伴う胸のカタル。

 時として、激しく乾燥した切りつけるような咳があるが、最終的に長引く咳が緩み始め、非常に大量の粘液を吐き出す。乾燥したたたき切るような咳だが、胸の中がガラガラといい、咳はよくなるように見えない。咳をするように見え、疲労困憊し、汗をかき、息が詰まる。まるで咳で窒息するかのように見える。最終的にいくらか粘液を出す事に成功し、べとついた化膿した痰で口が一杯になる。何分も続いたり、1時間続いたりする激しい発作において、発作的な咳が頻繁に起きる。冷や汗、冷たさ、顔がつままれたような様相。この事は咳の激発に入ると増える。彼の顔はやつれて見え、とても苦しんで白くなり、咳の発作中にそのように苦しむ。この状態は、老齢者の結核の症例の進行した段階で、治癒できない場合に起きる。そのような状況下でCarbo veg.は優れた苦痛緩和剤を提供する。胸の筋肉を強くするように見えるため、患者は痰を吐いてよくなる事ができる。それは咳を和らげ、吐き気とおくび、呼吸困難が楽になり、一時的によくなる。呼吸困難と胸の衰弱を伴う治癒できない多くの状態において、これはすばらしい苦痛緩和剤である。ブライト病において、また癌疾患において、Carbo veg.は激しい症状を止め、大いに緩和する。

 このレメディーは、百日咳について始めるレメディーの一つである。それは症例を大いに簡素化し、数日で治す時もある。患者は胸が痛くなるまで咳をし、まるで胸全体を殴られたかのようである。一晩中咳の発作がある。Lachesisのように咳の発作の中で眠る。咳いて、吐き気と発汗と窒息で、目が覚めて起き上がる。発作が2〜3時間ないと思ったら、発作が起きて1時間続く。夜2〜3の激しい咳の発作がある。塞ぐ事から始まり、呼吸がガラガラという音が聞こえ、患者はまもなく大変な時が来る事がわかる。

 この事はどんどん進み、人生の終わりまで「湿った喘息」と呼ばれる喘息の症例で過ごす事になる。 本当の湿った喘息は、小さい気管支管の収縮で苦しむ人に起き、そのため最良の時でさえ、胸内に小さなヒューヒューという音がする。このような患者は風邪をひく度に、ヒューヒューという音が増す。彼らは粘液を吐き、始めは多量で、それから硬くなり、最終的に膿状になる。これらすべての間に、ひどい喘息性の呼吸困難が起きる。Carbo veg.は、呼吸が短さが顕著であるため、部分のみの酸化が起き、結果的に起きる後頭部の頭痛からかなり苦しみ、扇いで欲しがる喘息の症例すべてにおいて優れたレメディーである。老齢者の再発性の喘息の症例。暖かく濡れる度に、喘息が起きる。夜に喘息が起きるのは、Carbo veg.の喘息に共通している。迫り来る発作の警告なく床につき、ただ「この天候は好きじゃない」と言うだけで、喘息に起こされる。窒息で目が覚め、床から飛び出し、窓に行き、扇がれたがる。

 Carbo veg.は、老齢者がひどい治療を受けた後の 留まる気管支炎を伴う 肺炎の症例や、肝変であったがなくなっておらず、肺と気管支に悪い所があり、胸の衰弱を伴う症例に必要とされる。咳をした時の胸の弱さ。起き上がってよく咳をするため、或いは呼吸を続けさせるため、胸の筋肉に十分力がないと感じる。悪臭のする痰、冷たい息、冷や汗、扇がれたいという欲望を伴う、肺炎の第3段階。肺麻痺の恐れがある。これはレメディーがうまくカバーする臨床状態の組み合わせである。このような喘息の症例は、しばらくの間進む事があり、それから結節の潜入が来る。もしCarbo veg.が初期に与えられれば、潜入は防げるだろう。

 胸に痛みがあり燃えるよう。肺の中や胸の側に燃えるような痛みがあり、咳を伴って燃焼し、胸骨の後ろー気管の長さ全体ーが燃えるようで、燃焼は咳をすると悪化し、呼吸する時でさえ表皮が剥がれるような感じがする。その人は胸にかかる負担を感じ、抑圧はかなり重い。患者が使う言葉は様々で、同様の記述がすべてある。

 心臓は大いに問題を受ける。必死でがんばっているように見える。もちろん、苦しんでいるのは心臓の近くの静脈である。静脈が鬱血している。患者全体が静脈の状態である。静脈が大変な思いで、重労働を行なっている。弛緩の段階でもがいており、血液のオーガズムが起きており、それは幾人かの作家がオーガズムとして描いているもので、他には体中に感じられる心臓の激動した作用として描かれているものだ。脈動が体中いたる所に感じられる。熱のほてりが上昇し、最終的に汗となる。更年期の女性に合う時がある。特に老齢者に適する。

 中年期の人に起きる早期老化であるかのように、或は老齢期に自然に起きる体力の衰えのように、Carbo veg.の病訴が若い人に毎週起きる。静脈肥大或いは静脈の充満で、手足の冷えを伴う、お年寄りをすばらしく楽にする。心臓の激動した作用の動悸を伴う血液の滲出。大きな機械のようにドキドキし続け、全身が震える。

 脈は微小でほとんど感知できない。まるで血液量が、とてつもなく大きく見えるが、そうではない。血管系全体が弱い。脈が不規則で、間欠性で、度々起きる。血液が毛細血管によどむ。完全に不活発で、心臓麻痺が今にも起きそうである。心臓部が燃えるよう。これに伴い、まるで死にかかっているように、或いはまるで何かが起きそうに、胸にー心臓部に恐ろしい不安感がある。患者はその激動的な作用を感じ、そのためぐったりしている。

 レメディーを熟考すると、手足について、その冷たさと冷や汗について何度も言及しており、特に手足に属するほとんどの症状をカバーしてきた。 Carbo veg.は、下肢ー足首より上の脚ーにできる無痛性の静脈瘤性潰瘍ができるという、一般的な体質の疾患のために優れたレメディーである。このような潰瘍には何の動きもなく、薄く水っぽい分泌液か、或いはべとついた分泌液がある。燃えるような無痛の潰瘍、静脈瘤、手足の腫れ。極めて弱い循環から起きる壊疽の状態。老齢者に起きるような、老年性壊疽のような壊疽の状態。四肢がしおれ、足指や下肢部がしおれ、くすんで見える。その上に水腫れができ、血の混じった、水っぽい体液が滲み出る。火のように燃える。感覚がなくなる。関節がこわばる。足指の間が表皮を剥ぐような汗が出て、しびれる。のしかかった方の四肢がしびれる。右側にのしかかると右手がしびれる。左に向きを変えると左腕がしびれる。部分的に循環が非常に弱いため、もし圧力がかかると、その部分がしびれる。表面が冷たい。 手足が冷たい。患者は不活発で、弱く、常に疲れており、頭脳労働も肉体労働も嫌う。 患者はほんの少しの労作の度に、気絶して虚脱するかのように感じる。

 眠ると夢ばかり見る。呼吸困難で目が覚め、手足が冷たくなって、特に膝が冷たくて目が覚める。睡眠中、脚を引き込む。睡眠後すっきりしない。患者が見る夢は、レメディーが非常に激しく静脈や脳基底部や随意神経系に作用するほとんどのこの種の患者が見るものである。それは恐ろしい。火や泥棒、恐ろしく身の毛のよだつ夢を見る。不安で落ち着きがなく、頭の鬱血で眠れない。血液が頭に押し寄せる。頭が暑く感じられるが、手や肌は冷たく感じられる。胸の内部がまるで燃えているようだが、胸の外部は手まで冷たく感じられる。腹部も同様である。内部に熱を感じ、外部は冷たいのは、Carbo veg.に共通する特徴である。

 発熱は激しく、激しい悪寒と寒気がする。もちろん寒気の間患者は寒いのだが、一つ変わった特徴がある、それは寒気で起きる間は冷たい水を欲しがり、熱が出ると喉が乾かない事である。それは変わっており滅多に見られない。熱が出て暑い時に喉が乾き、寒い時に水を求められないのはよくある。発汗中、水を求めない事はよくある。しかし、この患者においては、冷たさ、悪寒、冷たい息が見られ、寒気の時でさえ冷たい汗をかく事があり、あんなに冷たい水を飲むのは特殊だと言える。それは変わっており、稀で、滅多にあるものではない。故にそれは、Carbo veg.の発熱の状態の強い特徴の一つである。

 このレメディーの寒気において、体の片側が頻繁に自然な暑さを感じ、自然に暖かいが、一方もう片側は冷たい。片側が凍える。寒気は体が氷のように冷たい。寒気はひどい喉の渇きを伴う。汗をかきやすく、特に頭と顔のあたりにかく。夜か朝に汗をかき疲れる。汗は多量で、腐敗臭か或いは酸っぱい臭い。

 黄熱病のような微熱、或いは発疹チフスや腸チフスの非常に低いタイプの形をとる。発熱後、ある程度治まり、反応の欠乏を伴い風邪が長引く。患者は回復するように見えず、寒がり、膝が冷たく、息が冷たく、冷や汗をかき、ある種の麻痺性衰弱である。死んだように見える顔。チアノーゼの顔。手足が冷たい。黄熱病の末期で、顔がかなり青白い出血の段階。激しい頭痛で、体が震え、冷たい息で虚脱し、冷たい汗をかき、鼻が冷たい。鼻と顔がつままれている。生命力が非常に低下し、Carbo veg.の話しを多く物語る。何らか激しい発作や、激しいショック、激しい苦しみの後に反応が乏しい。呼吸困難や、冷たさ、大汗、疲労困憊、虚脱、死体のような様子を伴う、というそのままを出す衰弱した人に、Carbo veg.を与えねばならない。

 外科手術のショック後に、患者が虚脱状態に入ったり、手術のショックから死ぬ危険性にある場合に、Carbo veg.は示される。炎症を起こすのに十分なだけの活力がないため、これは炎症の前に始まる。心臓は弱すぎて、炎症に十分なだけの反応が作られない。炎症は反応の後に起きる。だが反応が起きなければ、Carbo veg.が最も重要なレメディーの一つとなる。

Carbo Animalis (カーボ アニマリス/獣炭) 

 Carbo animalisは深く長く作用する薬の一つである。潜んでやって来て、ゆっくり発達し、慢性になり、特徴的に悪性 である事がよくある不調に合う。貧血における不調、健康を損ねた体質。血管の状態。多かれ少なかれ炭素が静脈に影響を与え、緩み、麻痺する。これは細い静脈に浸透する独特な特徴がある。ちょうど確かに、獣炭の内臓のように、患者はうっ血し、浸透から硬く紫色になり、その状態が続く傾向がある。腺の炎症において、静脈は弱くなり、浸 透され、腺自体は硬くなって痛くなり、その周りの組織は硬くなり、それを覆う皮膚は紫になる。喉と腋下の腺は紫になり、硬くなり、柔らかくなる傾向はない。浸透する腺の後、この薬は炎症作用を急ぎ、脱皮させ、早く健康を損ね、 Hepar,やMercuriusやSulphurのような膿を伴う事がある。しかし、この薬は炎症した部分の毛細静脈を麻痺させ、浸透させ、化膿する傾向がないように見える。

 この患者の有機的組織は不活発な状態で、速い変化はないが、すべてが減速している事がわかる。炎症の過程さえ受け 身。非常に頻繁にゆっくり進む準丹毒の炎症が来て、その部分は紫になり、圧力でくぼみ、これはBelladonnaと対照的 に見える。Belladonnaは腺がすべて炎症し、腫れて、熱くなり、触れないほど非常に敏感になる;まず鮮やかに赤くな り、それから紫になる、孤立させたら分離の傾向を伴う。しかしCarbo animalisの炎症はゆっくりと来て、その過程は 遅く、回復する傾向がない。体のそこら中の静脈が肥大する。硬化し紫になった炎症部分に、激しい燃えるような痛み がある。喉の腺が燃えるように痛い。以前そこねた体質の不活発な横根、梅毒の初期段階、炎症、肥大する、紫、硬 い、燃えるように痛い。乳腺のしこり。ニワトリの卵大の紫色のしこりが乳腺にできる。期待するような化膿にはならず、ただそこに留まる。あまり大きくならないが硬い。

 女性は膣が燃えるように非常に痛いので、医者にもっとよく検査するよう説得する。医者はおそらく子宮頸全体が炎症 を起こし、紫で肥大しているのを見つけるだろう。それが火中の炭のように燃えるように痛いと患者は言う。

 最終的にCarbo animalisは色々な部位、特に腺に、線維の潰瘍を作る。しばらくして、しかしその症例の初期ではない場合、おそらく一時的に潰瘍になった後で停止する;不活発な潰瘍になる。硬化した潰瘍。横根は壊れ、潰瘍を形作る。 すべていっしょに化膿を終え、線維の周りは硬く紫になる。健全な分泌は止まり、血の混じった膿汁がそれに代わり、 周りの部分が燃えるように痛い。今や潰瘍と瘻が開き、その壁は硬くなり燃えるように痛くなり、分泌物は刺すように 痛く、それにCarbo animalisは頻繁に使われるレメディである。

 このレメディは、ずっとひつこい癌疾患、癌性潰瘍にかかっている老人に最も合うレメディの一つであった事は驚く事ではない。それはすべて燃えるように痛く、浸透し、硬くなった、濃い色の組織で囲まれており、すべてじくじくした 刺すように痛い膿汁がある。寝汗と多くの出血を伴う年とった弱い体質における、このような問題を治した事がある。 治療できない症例を改善し、何年も癌のような状態であったものが、後で戻って来たとしても、明らかに取り除く。こ のレメディは,癌に起きる痛みや、硬化、刺すような痛み、燃えるような痛みに、すばらしい緩和剤にある事がよくあ る。もしろん、硬性癌のように非常に進んだ癌性疾患の患者が、完全な健康を取り戻し、癌性疾患が取り除かれる事を教えたくないし、推測させようとも思っていない。我々はその患者を楽にし、少なくとも一時的な秩序を戻せるかもしれないし、そのため、そのような悪性の疾患での苦しみから自由にする事ができるだろう。癌に患う患者のほとんどは、本当にそのような無秩序な状態にあり、「戦い」の一時的な休止のみ期待できる;そして自分が治した癌症例の事 を豪語し回る人は誰でも、疑いの目で見られるべきである。それは癌ではなく、あなたが診ている患者であるから、癌 についてくどくど話してはならない。病気であるのは患者であり、患者が癌になるのに十分である時はいつでも、患者の秩序の状態はあまりに乱れすぎていて治らない。

 Carbo animalisのプルービングは、打ち砕かれた体質の様子を提示する。それは、ちょうど治りにくく反応の欠乏を伴う 年取った弱い体質に起きる症状を、プルーバーにもたらす。そのため、この薬は、悪性の浸潤や硬化 潰瘍の周りや基盤 下の不審な硬化;腺の不審な硬化で苦しむ患者に、すばらしい緩和剤であり続けて来た。腺は炎症を起こし、硬くな り、そうあり続ける。 Carbo animalisは、そのような状態があるレメディのリストのトップに立つ。

レメディ全体を通して異常発達がある。組織はそこここ積み重なり、硬い節になる;腺や臓器内で、組織が積み重な る。有機組織がバランスを失い、肉体の匆々たる破壊という結果になる。ひどい衰弱、エネルギーの欠如、動悸や脈の 不安と異常を伴う。弱い脈、速い脈、不規則な脈。血管内の鼓動。有機組織に動揺があり、時には熱として表現され る。まるで体が蒸気で満ちているように、熱が押し寄せる。胸を通じて、また頭内にひどい感覚、大きな地震が起きているかのよう。これらは、心臓の静脈側の異常な状態による。熱の突然の流れ、あちこち脈打つ。出血。そしてもちろん、女性は男性より出血が多そうだ;そのため生理が早すぎる、長過ぎる、多量すぎる。毎回生理の度に衰弱。Carbo animalisの女性はまるで死んでしまうかのように、生理期毎に衰弱する。そのような特徴的な弱さは、生理の質によっ て全く説明ができない。慢性の硬化、潰瘍の肥大化を伴う、毎年徐々に大きくなる(Aur. m. n.)。子宮頸と子宮全部の硬 化。帯下が多く流れる。子宮分泌物の不快臭。子宮の潰瘍が徐々に悪化の状態に向かう。生理は黒く、不快臭。遂に、何年もの間この条件で歩んできたこのかわいそうな衰弱した女性は、子宮頸悪性潰瘍になり、それは燃えるように痛き、出血し続け、悪臭のある水っぽい物がじくじくにじみ出る。子宮内の燃えるような痛みが、股まで広がる。

 この患者が子供を胸に抱く度に、胃が空っぽで、みぞおちが沈む感じがし、子供を離さねばならない。子宮の問題がた くさんあり、燃えるような痛み、刺すような痛み、ひりひりした痛みを伴う、鼻嶺上の黄茶色の鞍、Sepiaの黄色いまだらの鞍のような何か。子宮の異常な状態。

 頭に血が押し寄せて上って来る、 恐ろしい夢で 睡眠中振るい起きる。このかわいそうな人は、脳底部における問題から の疾患、頭中の裂けるような痛み、特に後頭部に、ひどさが増す、寒さに敏感、寒気が増す、ロウのような青白さが増 す、瘻か癌になるまで、静脈瘤と先に述べた状態すべてを伴う。

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